夏 山 1   100句

夏山やばかていねいに赤い花   一茶

夏山   夏の山  夏嶺  青嶺

作品
作者
掲載誌
掲載年月
夏山の香を濃くしたる通り雨 山田弘子 春節 199503
夏山や薬草採りの行者たち 皆川盤水 春耕 199809
夏山に金星かかり通夜の道 関ただお 199909
源流水飲む夏山を傾けて 三浦澄江 ぐろっけ 199909
夏山のテントより足はみ出して 有賀たもつ 遠嶺 199911
夏山が向うに倒れ青嵐 西塚成代 六花 199911
夏山や餓鬼田かなしきもの写し 長沼紫紅 199911
一両車ゆっくり曲がれ夏山へ 津田このみ 月ひとしずく 199912
夏山に神の裳裾の雪の襞 林翔 200007
夏山と海の狭間の街赤し 朝倉富次 酸漿 200010
夏山の置いたリュックに合うピント 中原幸子 遠くの山 200010
夏山に汚れ互いに穢と思はず 阿部寒林 200010
吾が顔を見ず夏山に髭伸ばし 阿部寒林 200010
夏山となりし六甲よりの風 稲畑廣太郎 ホトトギス 200101
富士指呼に伊豆の夏山従へて 稲畑廣太郎 ホトトギス 200107
自在鉤吊る夏山の坊泊り 外川玲子 風土 200108
夏山を見しときめきの声挙げて 武井美代子 風土 200108
父の世の全景夏山・発電所 高橋邦夫 風土 200109
夏山の無垢なる声を放ちけり 重高湧子 遠嶺 200109
近江富士夏山として現はれし 杉浦典子 火星 200109
夏山を大きく描いてエアメール 笹倉さえみ 雨月 200109
夏山へゆつくりと羽化槍・穂高 岡本久也 200109
ハングライダー夏山の塊蹴りにけり 岡本久也 200109
夏山や健脚コース選びたり 邑橋淑子 遠嶺 200110
「東国抄」夏山語る父かと思う 市原光子 海程 200110
夏山の山寺仰ぎ心充つ 能村登四郎 羽化 200110
夏山に一創あるを見たりけり 能村登四郎 羽化 200110
夏山の麓に柩焼かれけり 平田倫子 百鳥 200111
夏山に対し再起の一歩とす 井上蘇柳 ホトトギス 200202
右は海左夏山置く車窓 稲畑廣太郎 ホトトギス 200207
夏山へ一歩一歩の鈴の音 松本文一郎 六花 200208
夕空に夏山座り直したる 大串章 百鳥 200209
夏山のまだ濡れてゐる水彩画 鈴木とし子 遠嶺 200209
日の射して朝靄浮かぶ夏山家 丸山冬鳳 京鹿子 200210
吹き抜けの風喜ばれ夏山家 橋本佐智 円虹 200211
夏山の星の呼吸を聴きしかな 田中聡子 遠嶺 200306
夏山のいただきに呼ぶ妻の霊 伊藤白潮 200309
夏山の連なりしづむ暁けの湖 渡邉友七 あを 200309
夏山や空に番地のあるごとく 平居澪子 六花 200310
夏山の地層右肩上がりかな 今瀬剛一 対岸 200310
夏山の川の蛇行をゴンドラに 今井妙子 雨月 200311
夏山にゴンドラの影すれ違ふ 今井妙子 雨月 200311
夏山の大木倒す谺かな 内藤鳴雪 河鹿 200406
夏山といへど油断の出来ぬ旅 稲畑汀子 ホトトギス 200407
夏山や陽に染めかへる面白さ 芝宮須磨子 あを 200408
夏山やマグマ噴き出す錦江湾 中元英雄 河鹿 200409
連結器切り離しては夏山へ 坊城俊樹 ホトトギス 200411
夏山を心の寄り処となし仰ぐ 大西正栄 雨月 200411
夏山に朱の楼閣の信貴舞台 藤田かもめ ぐろっけ 200412
夏山路右折六甲左折摩耶 稲畑汀子 ホトトギス 200506
夏山の深きしじまの中の荘 稲畑汀子 ホトトギス 200507
夏山の竹篦返しとなる恐怖 鈴鹿仁 京鹿子 200507
夏山の萱の刈あと夕映えぬ 瀧春一 菜園 200509
夏山を玻璃一ぱいの湯宿かな 吉川ハマ子 築港 200509
真蒼なる四方の夏山湖染めて 吉川ハマ子 築港 200509
夏山や迎へはセント・バーナード 菅沢陽子 春燈 200510
夏山を背負ひし寺の火乃用心 丸井巴水 京鹿子 200510
夏山を振り返りつつ下山する 三井孝子 六花 200510
夏山のカモシカ峠水を飲む 中道錦子 200511
夏山をめぐらす暮らし山羊を飼ふ 鈴木實 百鳥 200511
草魂の噎び泣きゐる夏山河 河内桜人 京鹿子 200512
夏山といふ大自然交響曲 稲畑廣太郎 ホトトギス 200607
夏山を恋うて瞼を食うてをり 永田哲心 遠嶺 200611
船窓や安房の夏山見え來り 瀧春一 200706
夏山へ挑みはじめの橋揺るる 谷村祐治 雨月 200707
夏山は遠く見るもの祈るもの 加藤峰子 200710
夏山といへど御陵の墓ばかり 長沼三津夫 200710
夏山へ登る話の外にあり 中野八重子 火星 200808
夏山に何するでなく石を積む 安居正浩 200908
行けば退りて夏山の大いなる 鷹羽狩行 200908
夏山に佇つ青年の眉凛々し 上原恒子 雨月 200908
句材多々夏山荒らしと言はれたし 浜田南風 200909
池塘ごと夏山ゆるる尾瀬ヶ原 中村クミ子 遠嶺 200909
夏山をめざし薬草御膳食ぶ 恒川とも子 200909
夏山の天辺に立ち王となる 松本圭司 200909
夏山をゆくアプト式鉄路かな 池田達二 風土 200909
夏山に稜線白く雪残る 増田一代 200910
夏山で頬張る餅の旨さかな 仁平則子 200910
夏山を背に微笑みし遺影かな 山口キミコ 200911
夏山のゴンドラ温度差かけ登る 服部菰舟 雨月 200911
狐川越ゆ夏山の男ぶり 伊藤敬子 200912
夏山に帰路の体力残し置く 稲畑汀子 ホトトギス 201007
夏山の襞に心の襞解かる 吉田美智子 末黒野 201010
夏山に永遠の眠りの羽たゝむ 服部郁史 京鹿子 201011
夏山に汗すいとられ仁王立 續木文子 あを 201011
ガス流れ夏山消えるロープウェー 羽賀恭子 201110
夏山の天涯近き雑魚寝かな 根本ひろ子 火星 201110
夭逝の汝よ夏山峙つに 室伏みどり 雨月 201110
阻むもの無き夏山の迫り来る 宮井知英 201207
若葉マークのやうな葉拾ふ夏山路 橋本修平 かさね 201208
夏山に入り言霊をただ待てり 福島松子 ぐろっけ 201208
夏山や老いには老いのリズムあり 中村明子 201209
夏山に白き岩肌聖母とも 岩月優美子 201210
雨音のやうな川音夏山家 箕輪カオル 201210
夏山や風も馳走の握り飯 石井美智子 風土 201211
ひつそりと夏山の水透きながれ 中山純子 万象 201310
夏山の杉黒々と高々と 田代貞枝 201312
夏山やはたけに水を撒く器械 瀧春一 花石榴 201312
夏山の杉黒々と高々と 田代貞枝 201312
夏山の奥へ行くほど色増せり 永田万年青 六花 201408
夏山にピーホイホイと鳴く鳥よ 丸山佳子 京鹿子 201408
夏山 →2      

 

2023年7月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。