作品 |
作者 |
掲載誌 |
掲載年月 |
木々は名を消して緑の夏の山 | 林朋子 | 船団 | 199811 |
夏の山頂ばかり見えてゐる | 小形さとる | 槐 | 199908 |
頂上に立つとき夏の山となる | 岩岡中正 | ホトトギス | 200010 |
夏の山洗ひざらしの空のいろ | 盛良孝 | 朝 | 200101 |
寺参り立夏の山を越えて来し | 鷺谷浅子 | 遠嶺 | 200108 |
夏の山画家も詩人も仰ぎたる | 村越化石 | 濱 | 200108 |
不意に入る異時空世界夏の山 | 芝宮須磨子 | あを | 200108 |
立ち枯れの唐檜が眩し夏の山 | 池尻足穂 | 俳句通信 | 200110 |
夏の山白馬が海の色となる | 依田昌也 | 海程 | 200111 |
墨一色彩百色の夏の山 | 滝青住 | ホトトギス | 200112 |
虚子の句も添へたき景や夏の山 | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200207 |
見下ろせば雲の切れ目に夏の山 | 江倉京子 | あを | 200207 |
走れども走れどもなほ夏の山 | 小林榮子 | 築港 | 200209 |
廃坑の口のぽかんと夏の山 | 田口紅子 | 狩 | 200209 |
傷としか見えぬゲレンデ夏の山 | 二瓶洋子 | 六花 | 200209 |
味噌汁の香にほつとする夏の山 | 森理和 | あを | 200209 |
婆が出て雲ぶらぶらと夏の山 | 梶浦玲良子 | 六花 | 200210 |
しばらくは星と遊びて夏の山 | 村田明子 | 円虹 | 200210 |
くしやくしやの帽子が好きで夏の山 | 小野島淳 | 沖 | 200210 |
着きてすぐ雨に遇ひしも夏の山 | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200307 |
初夏の山の影いま海にあり | 中村雅樹 | 百鳥 | 200308 |
絵葉書を選りて立夏の山の駅 | 十文字慶子 | 朝 | 200308 |
夏の山水面の揺れに酔ひにけり | 諸橋廣子 | 対岸 | 200402 |
プロペラ機抓み細工の夏の山 | 佐藤喜孝 | あを | 200404 |
夏の山森羅万象躍動す | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 200406 |
雨多き渓音となる夏の山 | 稲畑汀子 | ホトトギス | 200407 |
君が背を頼りに進む夏の山 | 林裕美子 | 六花 | 200408 |
靴紐をしめなほし行く夏の山 | 加藤二三子 | 帆船 | 200410 |
一片の雪安達太良は夏の山 | 宮崎正 | ホトトギス | 200411 |
大仏を振り向かせたき夏の山 | 渡部節郎 | 沖 | 200508 |
舞殿の穴の向かうに夏の山 | 田中敬子 | 百鳥 | 200508 |
巡拝の島に鈴の音夏の山 | 川村政枝 | 築港 | 200508 |
上棟の手締めのひびき夏の山 | 鈴木とき子 | 対岸 | 200510 |
飴色の吊り橋夏の山ゆるる | 丸井巴水 | 京鹿子 | 200510 |
解されし心が遊ぶ夏の山 | 三井孝子 | 六花 | 200510 |
河童橋渡り登頂す夏の山 | 須藤美智子 | 風土 | 200510 |
森閑と社殿はありぬ夏の山 | 小澤克己 | 遠嶺 | 200608 |
夏の山荘やさしき人の在すごと | 岩本紀子 | 鴫 | 200810 |
鎌持ちて父が入りゆく夏の山 | 高倉和子 | 空 | 200906 |
野鳥らの歌声を背に夏の山 | 中山静枝 | 峰 | 200908 |
大日の吉祥坐なる夏の山 | 高橋将夫 | 槐 | 200908 |
継ぎ接ぎのジーンズなりし夏の山 | 貴志尚子 | 槐 | 200908 |
大寺の裏よりのぼる夏の山 | 八田木枯 | 晩紅 | 200908 |
月読の国へ連れ立つ夏の山 | 小林成子 | 璦 | 200909 |
一筋の林道走る夏の山 | 小塩世津 | 笹 | 200910 |
登山電車窓いつぱいに夏の山 | 田島洋子 | 空 | 200911 |
雨降りの木てふ神木夏の山 | 渡邊孝彦 | やぶれ傘 | 200912 |
夏の山なほ襖繪に山水圖 | 佐藤喜孝 | あを | 201006 |
少年の父を越えゆく夏の山 | 鈴木浩子 | 沖 | 201010 |
噴煙の一筋のぼる夏の山 | 羽賀恭子 | 峰 | 201108 |
初夏の山萌黄色にと煌めきぬ | 筒井八重子 | 六花 | 201108 |
手にあまる物は似合わぬ夏の山 | 松本アイ | ぐろっけ | 201112 |
岩棚を滑る清流夏の山 | 宮田香 | 璦 | 201209 |
着崩れを直しつつ見る夏の山 | 苑実耶 | 空 | 201209 |
はつ夏の山くだる川こだまして | 中山純子 | 万象 | 201209 |
間取図に手書きの出窓夏の山 | 広渡敬雄 | 沖 | 201303 |
湯煙も雲も湧き立つ夏の山 | 苑実耶 | 空 | 201310 |
雲あつめ大きくなりし夏の山 | 長憲一 | 空 | 201401 |
雲あつめ大きくなりし夏の山 | 長憲一 | 空 | 201401 |
さみどりの交響詩なり初夏の山 | 中井弘一 | 璦 | 201408 |
列島を縦に貫く夏の山 | 岩下芳子 | 槐 | 201409 |
ふところの大きさ深さ夏の山 | 大木清美子 | 峰 | 201509 |
万物の命息づく夏の山 | 山田閏子 | ホトトギス | 201612 |
いつ見ても富士はやさしき夏の山 | 木村享史 | ホトトギス | 201701 |
走り根のごちやごちや道や夏の山 | 有賀昌子 | やぶれ傘 | 201710 |
心眼で見る富嶽てふ夏の山 | 稲畑廣太郎 | ホトトギス | 201807 |
崩れたる跡のあらはに夏の山 | 大久保白村 | ホトトギス | 201901 |
種馬に時間割あり夏の山 | 古賀真理 | 空 | 201902 |
尋ねれば谺答へる夏の山 | 高橋将夫 | 槐 | 201909 |
湧く雲や頂隠す夏の山 | 鈴木英雄 | 末黒野 | 202111 |
ロープウェイ往き来している夏の山 | 森なほ子 | あを | 202209 |
魔法瓶の氷カラカラ夏の山 | 野口希代志 | やぶれ傘 | 202212 |
2023年6月23日 作成
「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。
「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。
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