曼珠沙華 5     100句

曼珠沙華淋しき人は淋しと見    本橋愛子

彼岸花 死人花 捨子花 狐花 幽霊花

作品
作者
掲載誌
掲載年月
地より立つ生き物墓地の曼珠沙華 青木康信 帆船 200409
二九六号線の曼珠沙華 伊藤白潮 200410
曼珠沙華行軍中の兵のやう 伊藤白潮 200410
彼の世では何色に咲く曼珠沙華 山田六甲 六花 200410
ぼんと咲きぼんぼんと咲き曼珠沙華 山田六甲 六花 200410
篠山の山家の猿に曼珠沙華 山田六甲 六花 200410
篠山のデカルトカント曼珠沙華 山田六甲 六花 200410
半年は寝て過ごしけり曼珠沙華 山田六甲 六花 200410
羅針盤狂ひだしたり曼珠沙華 森理和 あを 200410
雨あがる盛りを過ぎて曼珠沙華 黒坂紫陽子 馬醉木 200411
たたなはる有為の山垣曼珠沙華 根岸善雄 馬醉木 200411
曼珠沙華月夜囁きあふならむ 根岸善雄 馬醉木 200411
曼珠沙華脳の血管活きてをり 澤田緑生 馬醉木 200411
曼珠沙華手足冷たくなりにけり 中島あきら 200411
土手にありて一糸まとはぬ曼珠沙華 八木葉子 酸漿 200411
愛しさの一途なりけり曼珠沙華 大山妙子 酸漿 200411
むかひ風川のさざ波曼珠沙華 下田栄子 対岸 200411
山頭火句碑のしろばな曼珠沙華 原紀 対岸 200411
母のはかゆきてかへりぬ曼珠沙華 長谷川邦子 春燈 200411
木曽殿の墓標に震ふ曼珠沙華 仲尾弥栄子 雲の峰 200411
咲き終へて草に紛るる曼珠沙華 宮永順子 雲の峰 200411
弥陀堂の三方囲み曼珠沙華 宮永順子 雲の峰 200411
四手白く樟の巨木や曼珠沙華 中野薫 雲の峰 200411
朝日子に蘂解きゆく曼珠沙華 大橋麻沙子 雨月 200411
長寿得し吾に曼珠沙華赤々と 喜多初枝 雨月 200411
曼珠沙華そこから先は予約せず 豊田都峰 京鹿子 200411
重からむ土葬の子規に曼珠沙華 神蔵器 風土 200411
独り居の老婆の軒の曼珠沙華 長崎桂子 あを 200411
墓守もわれも老いけり曼珠沙華 鎌倉喜久恵 あを 200411
野球スト子規にも告げむ曼珠沙華 堀内一郎 あを 200411
叢はづれVの字型に曼珠沙華 品川鈴子 ぐろっけ 200411
夕闇に蕊解く白き曼珠沙華 彦坂範子 ぐろっけ 200411
戻るにはもう遅すぎる曼珠沙華 彦坂範子 ぐろっけ 200411
鶏が猫を追ひかけ曼珠沙華 内藤ゑつ ゑつ 200411
曼珠沙華うかつに生きて来たるかな 尾堂Y 河鹿 200412
兵あまた送りし径や曼珠沙華 柴野静 200412
曼珠沙華大きく咲きて観賞花 鈴木榮子 春燈 200412
日は西へ朱を飛ばしあふ曼珠沙華 上杉静子 春燈 200412
背伸びしても見へぬ天国曼珠沙華 富沢敏子 200412
掌中に珠あるごとく曼珠沙華 中高あきら 200412
曼珠沙華まだ現役の足の過ぐ 田辺博充 200412
百千の焔を立てて曼珠沙華 佐々木よし子 200412
曼珠沙華燃えて高麗郷高ぐもり 佐々木よし子 200412
曼珠沙華桜田門に火群立つ 大沢美智子 200412
曼珠沙華この世の渦に遠くあり 島崎晃 遠嶺 200412
解きほぐす風のリリアン曼珠沙華 新井佐知子 遠嶺 200412
鬱々と紅こがし曼珠沙華 山田景司 遠嶺 200412
曼珠沙華声なき声のあふるるや 島すが子 200412
竹林の幹にぶつかり曼珠沙華 島すが子 200412
曼珠沙華煙消えゆく生駒山 北嶋美都里 200412
メトロノーム止まり曼珠沙華まつ赤 谷口佳世子 200412
谺なき畦に佇ちをり曼珠沙華 中野京子 200412
曼珠沙華墓まで持ちて行く秘密 原嶋光代 草の花 200412
曼珠沙華山の畑を雲走る 鈴木五鈴 草の花 200412
曼珠沙華映る流れの暗さかな 三関浩舟 200412
水中で燃ゆる花影曼珠沙華 三関浩舟 200412
水音のみ伝はる空気曼珠沙華 三関浩舟 200412
城あとの夕暮はやし曼珠沙華 三関浩舟 200412
讃岐富士裾ゑ曼珠沙華ロードゆく 南奉栄蓮 風土 200412
曼珠沙華吾子の書棚に「三国志」 中嶋陽子 風土 200412
結界の中へも飛火曼珠沙華 平田安生 風土 200412
心中の比翼の塚や曼珠沙華 大橋淳一 雨月 200412
蕊上げて天日讃美曼珠沙華 大橋淳一 雨月 200412
曼珠沙華水禍の芥まとひ咲く 磯野しをり 雨月 200412
曼珠沙華暮れてまだまだ杣去なぬ 寺岡ひろし 雨月 200412
哀しみの平家の赤の曼珠沙華 滝川あい子 雨月 200412
落日に並びて燃ゆる曼珠沙華 山口トシ 酸漿 200412
曼珠沙華日高の里に雨止まず 土方豊子 酸漿 200412
曼珠沙華千代田区千代田半蔵門 清水喜造 帆船 200412
曼珠沙華益子の里の七曲り 渡辺美代 対岸 200412
曼珠沙華雨をのこして晴れにけり 戸栗末廣 火星 200412
剣道の袋触れゆく曼珠沙華 戸田春月 火星 200412
丘あれば野川のあれば曼珠沙華 土屋酔月 火星 200412
曼珠沙華歌垣山へ燃えうつる 小浜史都女 百鳥 200412
手折らずに触れずに離れ曼珠沙華 十河秀子 百鳥 200412
野仏のあたり妖しげ曼珠沙華 岩谷正子 百鳥 200412
曼珠沙華飛火の如く吾が庭にも 大石昌代 200412
たかがキスされどキス曼珠沙華百本 角田信子 六花 200412
白い曼珠沙華私高いわヨ 角田信子 六花 200412
若くないもう若くない曼珠沙華 角田信子 六花 200412
バランスの崩れて白い曼珠沙華 角田信子 六花 200412
曼珠沙華赤いドレスに少しあき 角田信子 六花 200412
曼珠沙華一輪咲きて庭広し 延川笙子 六花 200412
新しき道出来てをり曼珠沙華 中谷喜美子 六花 200412
あばれ川あばれついでの曼珠沙華 渡邉友七 あを 200412
鳥羽行の土手を真紅に曼珠沙華 鷹羽狩行 200412
曼珠沙華死語となりたる姦通罪 品川鈴子 ぐろっけ 200412
医学部の被爆遺構よ曼珠沙華 荒井千佐代 200501
曼珠沙華狭き通路に群れ咲きぬ 伊東政勝 遠嶺 200501
曼珠沙華樹間の闇を埋めつくす 浜田はるみ 遠嶺 200501
石門の残る路地裏曼珠沙華 高橋瑛子 河鹿 200501
黒と朱のロンド揚羽と曼珠沙華 山陰石楠 200501
剪るならば根元から切れ曼珠沙華 庄中健吉 200501
禅寺の裏より火の手曼珠沙華 武友朋子 200501
翳りても濡れても炎ゆる曼珠沙華 三浦如水 ぐろっけ 200501
群れなしてゐても寂しき曼珠沙華 三浦如水 ぐろっけ 200501
耐震をはかられてゐる曼珠沙華 井上菜摘子 京鹿子 200501
折り溜むる音なつかしや曼珠沙華 密田真理子 200501
声あげて畦に揃ひし曼珠沙華 あさなが捷 200502
曼珠沙華土堤の一劃独占す 石井道則 築港 200502
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2021年9月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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