黒南風 2      77句

黒南風の辻いづくにも魚匂ひ    能村登四郎

黒南風  白南風  大南風  南風

作品
作者
掲載誌
掲載年月
黒南風やEU離脱といふニュース 小松誠一 201609
黒南風やバングラディシュに子の出張 加藤富美子 201609
黒南風の岬を灯す珈琲屋 平松うさぎ 201609
黒南風や島の畑は篠囲ひ 松本三千夫 末黒野 201609
黒南風の運び来由比の波しぶき 竹内喜代子 雨月 201609
黒南風や操舵確かに接岸す 山口誠 馬醉木 201610
黒南風やイージス艦を目交に 松本三千夫 末黒野 201610
黒南風や一樹に籠もる鳥の声 河野美奇 ホトトギス 201611
黒南風や砲声重き富士裾野 森清堯 末黒野 201611
黒南風や開かぬ橋に年重ね 工藤はる子 201701
黒南風を連れ来しやうな旅路かな 稲畑汀子 ホトトギス 201706
黒南風の真只中に着陸す 稲畑汀子 ホトトギス 201706
黒南風の潰れて海の音となる 中江月鈴子 201707
黒南風は千の仏の唸りとも 宮坂恒子 201708
黒南風や牛蒡の大葉うらがへす 永井惠子 春燈 201708
黒南風や槐の傘の中にをる 中田禎子 201709
黒南風に大きく揺れてブラシの木 渡邊孝彦 やぶれ傘 201708
黒南風や鳩と雀が同じ群 小山陽子 やぶれ傘 201708
黒南風に大きく揺れてブラシの木 渡邉孝彦 やぶれ傘 201709
黒南風や鳩と雀が同じ群 小山陽子 やぶれ傘 201709
黒南風やジュプレヒコール今もまた 山口ひろよ 201710
黒南風や来し方はもうふりむかず 宮川みね子 風土 201807
黒南風や鍔に透かしの十字紋 大文字孝一 春燈 201808
黒南風や俳句の遺る備忘録 樋口みのぶ 201808
黒南風や釣棄てられし雑魚乾び 長谷英夫 馬醉木 201809
黒南風の鐘楼に灯のともりけり 笹村政子 六花 201809
黒南風や島に小さき船溜り 高倉和子 201811
黒南風やビルの谷間の将門碑 佐藤喬風 末黒野 201904
黒南風や旅心なほ失せぬ日々 稲畑汀子 ホトトギス 201906
黒南風や加へて地震のありし日に 稲畑汀子 ホトトギス 201906
黒南風の色を奪うてゆく日差 稲畑廣太郎 ホトトギス 201906
鴎飛ぶ黒南風白く塗り替へて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201906
黒南風に戦く電波塔二つ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201906
黒南風に染まり切つたる都心かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201906
黒南風や冥みも深き平林寺 木村嘉男 201908
踊り子の歩きし浜や黒南風の 大日向幸江 あを 201908
黒南風に依代の竹ざわめきぬ 谷田明日香 風土 201909
黒南風や色もの干せる坊の宿 和田照美 京鹿子 201909
黒南風や始動の遅き船外機 森清堯 末黒野 201910
黒南風や潮の香強き橋の上 滝口洋子 末黒野 201910
黒南風にぞくりとさわぎ立つ田かな 善野行 六花 201910
黒南風や荒川渡る貨車の音 萩原渓人 やぶれ傘 201911
黒南風や空降りて来るおりてくる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202006
水の色変へて黒南風過ぎゆける 稲畑廣太郎 ホトトギス 202007
黒南風の森に深まる獣臭 鈴鹿呂仁 京鹿子 202008
黒南風や魚眼レンズは節穴に 鈴鹿呂仁 京鹿子 202008
黒南風や水軍墓地の文字薄れ 山中志津子 京鹿子 202009
黒南風や子の食べ残すパンの耳 井尻妙子 京鹿子 202009
黒南風の上枝うかがふ蔓の先 南うみを 風土 202009
黒南風や丸ごと洗ふ千枚田 西村白杼 京鹿子 202009
黒南風に池面の浮子の揺れに揺れ 湯本正友 やぶれ傘 202009
黒南風を八大龍王放ちます 今泉忠芳 日輪馬車のタクト 202009
黒南風や出雲簸川の樽八つ 今泉忠芳 日輪馬車のタクト 202009
黒南風やハングル文字の港町 鷺山珀眉 京鹿子 202010
眼を病める師を黒南風の夜に思ふ 善野行 六花 202010
黒南風に凭れてバスを待つてをり 柿沼盟子 風土 202010
黒南風や百鬼夜行の出番待ち 杉井真由美 京鹿子 202010
黒南風や耶蘇の名並ぶ島の墓 林徹也 202010
黒南風や今日は家居の日なりけり 稲畑汀子 ホトトギス 202106
黒南風やいつもと違ふ日々いとふ 稲畑汀子 ホトトギス 202106
黒南風や天気予報は今日も晴 稲畑汀子 ホトトギス 202106
黒南風や森の輪郭ざわざわす 今井肖子 ホトトギス 202107
黒南風やサッシの隙の風の音 和田慈子 末黒野 202109
黒南風や隅田雨跡靴ぬらし 山本泰人 春燈 202111
黒南風に灯り初めたる電波塔 稲畑廣太郎 ホトトギス 202206
黒南風に新幹線の揺れ通し 稲畑廣太郎 ホトトギス 202206
黒南風に漣尖りゆく池面 稲畑廣太郎 ホトトギス 202207
黒南風やガードレールの潮傷み 矢口笑子 春燈 202208
黒南風や窓打つ雨に眠れぬ夜 山口地翠 春燈 202208
黒南風の雲の量感富士を圧す 平松うさぎ 202208
黒南風や老いたり二十一世紀 竪山道助 風土 202209
黒南風や二度寝の手足重たくて 岡田史女 末黒野 202209
黒南風や声の重なる魚市場 能美昌二郎 202209
黒南風や白波たてて戻り舟 岡野里子 末黒野 202210
黒南風や波音高く韻踏まず 宮元陽子 末黒野 202210
黒南風や呼び声強き朝の市 伊藤美緒 末黒野 202304
黒南風や魚屋に笊の裸銭 井原美鳥 202307
黒南風 →1

 

2023年7月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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