2020年7月15日 >

蜘蛛の囲 1           200句

蜘蛛の囲に霧の重さの撓みかな    伊東さよ

蜘蛛の囲  蜘蛛の巣  蜘蛛の子  蜘蛛

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
蜘蛛の囲の未完に俄雨来たる 吉田島江 火星 199809  
蜘蛛の囲の風に膨らむ寺庇 藤原輝子 春耕 199809  
蜘蛛の囲の雨後は淡水パールなり 秋山深雪 船団 199902  
蜘蛛の囲に風の骸のありにけり 佐渡美佐子 ヒッポ千番地 199908  
蜘蛛の囲の綱渡りしてうつそみは 斎藤珠子 遠嶺 199910  
蜘蛛の囲に大き秋晴ひつかかり 神蔵器 風土 199912  
蜘蛛の囲を払ふ事より寺修行 稲畑廣太郎 廣太郎句集 199912  
蜘蛛の囲が遠のタワーを搦めむと 鷹羽狩行 200009  
蜘蛛の囲に捕まる真夜中の帰宅 川畑良子 200009  
蜘蛛の囲の廂にゆるる子規書屋 水原春郎 馬醉木 200010  
蜘蛛の囲が高方丈を結界す 山田弘子 円虹 200010 倉敷円通寺
蜘蛛の囲の石窟くぐり廊つづく 澤田緑生 馬醉木 200101  
蜘蛛の囲に朝毎かゝる吾なりし 福田かよ子 ぐろっけ 200101  
蜘蛛の囲の向うの水の澄みゐたり 城孝子 火星 200102  
蜘蛛の囲を小枝で拂ふ杣の径 北村きぬよ 京鹿子 200103  
蜘蛛の囲を抜けて三文オペラかな 松本康司 銀化 200107  
本陣跡軒に蜘蛛の囲はりつけり 細井隆子 200108  
露乾き蜘蛛の囲張るを開始せり 細井隆子 200108  
蜘蛛の囲の検してくれし風なるも 森谷彰 銀化 200108  
蜘蛛の囲を払ひ御神籤結はへけり 森重夫 春耕 200109  
蜘蛛の囲に顔捕えらる帰り道 松村美智子 あを 200109  
蜘蛛の囲をゆり篭としてうゐのおく 鳥羽夕摩 京鹿子 200110  
蜘蛛の囲に雨の上がりし銀細工 中嶋陽太 ホトトギス 200111  
曖昧にかかる蜘蛛の囲観世音 木山杏理 京鹿子 200111  
蜘蛛の囲の半ば破れて秋の終 川崎不坐 火星 200202  
廃屋にかかる蜘蛛の囲破れなし 大森ムツ子 ぐろっけ 200202  
魂ぬけてなほ凍蜘蛛の囲をつかむ 岩瀬操舟 円虹 200204  
蜘蛛の囲に油断の家居とはなりぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200206  
蜘蛛の囲に連なる玉や狐雨 菅原修子 春耕 200206  
夕まぐれ蜘蛛の囲に風生温し 石田嘉江 200208  
蜘蛛の囲の仕上がりさうな時やぶる 暮岸江 銀化 200208  
蜘蛛の囲に捕はれてゆく虫を見て 小野育子 雨月 200208  
蜘蛛の囲に庭の夕闇迫り来し 小田悦子 雲の峰 200208  
蜘蛛の囲に贄の光のひらひらす 戸栗末廣 火星 200209  
蜘蛛の囲のあらば全ては過去となる 青山茂根 銀化 200209  
蜘蛛の囲のむかう大きい星ひとつ 加藤みき 200210  
蜘蛛の囲の完璧に過ぎはたらかず 小野島淳 200210  
蜘蛛の囲に一篇の詩の懸りたる 土井田晩聖 銀化 200210  
完璧な蜘蛛の囲といふ静かなもの 若菜純子 200210  
蜘蛛の囲の真中破れてゐたりけり 宮尾直美 200210  
蜘蛛の囲の金の糸とも夕茜 三浦照子 帆船 200211  
蜘蛛の囲を付けて出て来るかくれんぼ 松浦途子 ぐろっけ 200212  
蜘蛛の囲の蜘蛛動かざる震度三 佐々木悦子 帆船 200301  
蜘蛛の囲の下を生野の走り水 山田六甲 六花 200307  
蜘蛛の囲の緊張の糸輝けり 斉藤利枝子 対岸 200308  
蜘蛛の囲の濡れ輝いて雨上り 川浪広子 築港 200308  
蜘蛛の囲の蜘蛛ごと風に吹かれをり 徳永真弓 百鳥 200308  
奥美濃の谿湯に蜘蛛の囲ののれん 品川鈴子 ぐろっけ 200308  
蜘蛛の囲の小さきは糸を密にして 国包澄子 築港 200309  
蜘蛛の囲に顔突つ込んで大悟せり 伊藤白潮 200309  
蜘蛛の囲にたじろぐ昔生物班 中村和江 ぐろっけ 200309  
蜘蛛の囲の我が意を得たる今日のあり 大曽根育代 遠嶺 200310  
近道を選び蜘蛛の囲乱しけり 谷野由紀子 雲の峰 200310  
蜘蛛の囲をばさりと破り出掛けけり 乃美隆子 200310  
蜘蛛の囲に捕へられたる雨の粒 岡田章子 ぐろっけ 200310  
蜘蛛の囲に朝の光のあまねしや 西宮舞 200311  
秋の日を絡め蜘蛛の囲満帆に 平田はつみ 馬醉木 200312  
蜘蛛の囲に蜘蛛の重さの歪みかな 今瀬剛一 対岸 200312  
秋風や蜘蛛の囲にある裏表 竹田惠示 百鳥 200312  
通せんぼして蜘蛛の囲の自信作 入江和子 ぐろっけ 200312  
蜘蛛の囲の光る妖しさこぬか雨 橘沙希 月の雫 200404  
蜘蛛の囲のはじめの形こどもの日 井之口貢久 対岸 200407  
蜘蛛の囲に微酔の顔を捉へらる 能村研三 200408  
情報の流出蜘蛛の囲は密に 能村研三 200408  
風の出て蜘蛛の囲月を掬ひけり 齊藤實 200409  
完璧な蜘蛛の囲くものさみしさう 斉藤利枝子 対岸 200409  
禅寺の結界蜘蛛の囲の張られ 望月栄美 200409  
物干場不覚に蜘蛛の囲に掛かる 長崎桂子 あを 200409  
蜘蛛の囲に化粧の貌を剥がさるる 作々木よし子 200410  
蜘蛛の囲の川のまん中かがやけり 渡辺美代 対岸 200410  
蜘蛛の囲にかかりし虫の腹空ろ 植竹美代子 雨月 200410  
蜘蛛の囲に輪ゴムひとつを搦めとり 品川鈴子 ぐろっけ 200410  
蜘蛛の囲に絡められたる眼鏡かな 鳴海清美 六花 200411  
蜘蛛の囲が句碑にかかりて近づけず 藤田京子 ぐろっけ 200502  
蜘蛛の囲に掛かる一片花吹雪 渡辺美代 対岸 200502  
蜘蛛の囲に困惑の体揚羽蝶 山田六甲 六花 200506  
蜘蛛の囲の仕上がつてゐる雨のあと 高橋秋子 200509  
蜘蛛の囲の人の入りゆく白心庵 志村秀子 風土 200509  
蜘蛛の囲の無用に長き中心線 風間史子 200509  
蜘蛛の囲の真中に獲物閉ぢ込めて 一ノ瀬千恵 築港 200509  
蜘蛛の囲の向うへちよつと用のあり 丸山照子 火星 200510  
蜘蛛の囲に南天の花こぼれ継ぐ 大谷美保子 栴檀 200510  
蜘蛛の囲の大きな穴の吹かれゐる 稲岡長 ホトトギス 200511  
ふと虚子の目をもて蜘蛛の囲を見つめ 長山あや ホトトギス 200511  
蜘蛛の囲の風を捉へて閃めけり 松山正江 河鹿 200512  
屋上庭園蜘蛛の囲光る試歩の朝 福地淳祐 春燈 200607  
蜘蛛の囲を払ひて垂れし萩の枝 佐々木しづ子 酸漿 200608  
帰宅して蜘蛛の囲の張るセコム切る 深見眞弓 200610  
蜘蛛の囲の大仕掛けなり留守の家 重松早由未 200611  
蜘蛛の囲を毀すはいつもこの辺り 芝尚子 あを 200612  
蜘蛛の囲を消し去り夜のはじまりぬ 布川直幸 200708  
蜘蛛の囲にもがく羽虫の命かな 小野寺節子 風土 200708  
蜘蛛の囲を引っかけし顔何度も拭く 大橋敦子 雨月 200709  
蜘蛛の囲をグリンベルトの上に張り 高木智 京鹿子 200710  
蜘蛛の囲の張り終るまで温泉に浸る 宮崎正 ホトトギス 200711  
蜘蛛の囲に三日蜘蛛ゐぬ秋の風 丸山照子 火星 200711  
木犀を仰がば蜘蛛の囲に骸 ことり 六花 200711  
蜘蛛の囲の大きく破れゐたりけり 池崎るり子 六花 200712  
蜘蛛は囲を月にかよふて架けてゐる 山元志津香 八千草 200712  
蜘蛛の囲の占む一坪の防空壕 金田美恵子 ぐろっけ 200807  
蜘蛛の囲の銀のしづくや朝まだき 平野伸子 馬醉木 200808  
蜘蛛の囲に捕らへられしは雨滴のみ ことり 六花 200808  
蜘蛛ひそむ会心作の囲の真中 泉田秋硯 200809  
蜘蛛の囲やあしたの色の水の上 後藤眞由美 春燈 200809  
蜘蛛の囲に粒をとどめし雨名残 北尾章郎 200810  
中央を占めて蜘蛛の囲完成す 高橋将夫 200810  
蜘蛛の囲のぐるり夕日の紅蓮かな 瀬川公馨 200810  
蜘蛛の囲に鉄砲狭間塞がるる 鍋島広子 万象 200810  
蜘蛛の囲を通りし風のなめらかに 服部早苗 200810  
ひと揺すりして蜘蛛の囲を仕上げけり 田村和実 200811  
夕闇に囲を消し蜘蛛の宴いよよ 布川直幸 200811  
さみしさを芯に夕蜘蛛囲を張れり 高橋たか子 馬醉木 200811  
稲の葉に蜘蛛の囲あまた光る朝 堤陽子 遠嶺 200811  
蜘蛛の囲に青翅羽衣捕はるる 松崎鉄之介 200811  
蜘蛛留守の上出来の囲に風孕む 青山正生 200811  
蜘蛛の囲の雨の受け皿とはならず 伊藤早苗 200811  
初秋の蜘蛛の囲風を孕みたり 山本右近 万象 200811  
蜘蛛の囲を払ひて背戸を開けにけり 廣瀬雅男 やぶれ傘 200810  
一歩退り顔の蜘蛛の囲剥がしけり 松崎鉄之介 200812  
蜘蛛の囲に蜘蛛囚はれている如し 七種年男 200101  
山祇を守りて蜘蛛の囲ぞ幾重 徳田千鶴子 馬醉木 200908  
緻密なる蜘蛛の囲電子研究所 北尾章郎 200908  
蜘蛛の囲の風をはらんでゐるばかり 片山由美子 200908  
蜘蛛の囲に光宿せり雨雫 桂敦子 200909  
遊星の一期蜘蛛の囲の一会かな 柳川晋 200909  
蜘蛛の囲や狛犬に彩残りをり 國永靖子 ぐろっけ 200909  
蜘蛛の囲に蜘蛛囚はれてゐる如し 七種年男 200909  
蜘蛛の囲に何もかからず今朝は雨 小林一榮 末黒野 200910  
蜘蛛の囲に日を鏤めて日照雨 西宮舞 200911  
物干の蜘蛛の囲払ふ朝仕事 小林正史 200911  
蜘蛛の囲の蝉を放ちて宮津まで 高橋芳子 火星 200911  
蜘蛛の囲は天空の城日照雨あり 坂本知子 酸漿 200911  
蜘蛛の囲に結界見たり達磨の忌 渡辺玄子 酸漿 200912  
蜘蛛の囲の主ただいま仮眠中 有吉桜雲 201003  
蜘蛛の囲に全き月のかかりけり 片山由美子 201005  
蜘蛛の囲の所在を雨の明かしけり 稲畑汀子 ホトトギス 201006  
囲の大きかりしに蜘蛛の小ささよ 稲畑汀子 ホトトギス 201006  
蜘蛛の囲を退治が日課の暮しかな
中島玉五郎
201007
蜘蛛の囲のプラチナ色に雨あがる
田中道江
万象
201008
蜘蛛の囲のからまつてゐる羅漢かな
白数康弘
火星
201008
蜘蛛の囲の閂払ひ客来たる
岡野ひろ子
201009
昼月や蜘蛛の囲にある緯度経度
辻直美
201009
蜘蛛の囲の夕星ひとつ捕へをり
篠藤千佳子
201009
蜘蛛の囲の奥行ほどの妬心あり
成田美代
201009
蜘蛛の囲の忍び返しにかけてあり
服部早苗
201009
蜘蛛の囲や変へる医師の案内図
小野口正江
末黒野
201010
蜘蛛の囲の吹かれてをりぬ浮御堂
堀江恵子
201010
蜘蛛の囲に工作の手の止まりがち
黒澤登美枝
201010
蜘蛛の囲に風きて蜘蛛の走りたる
杉浦典子
火星
201010
蜘蛛は囲を人はことばを砦とす
長山あや
ホトトギス
201011
蜘蛛の囲の松に吹かるる涼新た
松井倫子
火星
201011
蜘蛛の囲に逮捕されたる女の声
園部早智子
ろんど
201011
蜘蛛の囲に雨のしづくを幾重にも
山崎里美
201012
蜘蛛の囲を借りて伸びゆき蔓の草
山崎里美
201012
蜘蛛は囲を張れず虚子館庭手入
安原葉
ホトトギス
201012
ひたすらに囲を張る蜘蛛を払ひけり
都丸美陽子
春燈
201012
蜘蛛の囲の全し俳句生みつがむ
森清信子
末黒野
201012
蜘蛛の囲や四本柱の能舞台
東亜未
あを
201012
蜘蛛の囲に水晶のごと白露かな
阿部悦子
酸奬
201012
蜘蛛の囲の真なか細しき野分晴
城孝子
火星
201101
蜘蛛の囲に光る雨粒ネックレス
陶山泰子
ぐろっけ
201102
蜘蛛の囲にぼんぼりをなす穂絮あり
小林れい
酸奬
201103
蜘蛛の囲の下町風といふ角度
稲畑廣太郎
ホトトギス
201106
蜘蛛の囲の蝶放ちやる忌日かな 久保東海司 201107  
蜘蛛の囲に顔面とらる朝ぼらけ 松本恒子 ぐろっけ 201108  
蜘蛛の囲に雨しきりなる我鬼忌かな 臼杵游児 春燈 201109  
「ごめんね」と蜘蛛の囲破る裏の木戸 古林田鶴子 ぐろっけ 201110  
蜘蛛の囲の真ン真ン中に居て修行 柳川晋 201110  
蜘蛛の囲のありか晒して雨上る 近藤南麓 万象 201110  
蜘蛛の囲や待つことつまり生くること 内藤呈念 ホトトギス 201111  
蜘蛛の囲をあぶり出したる小糠雨 内藤呈念 ホトトギス 201111  
一歩退き蜘蛛の囲ごしに詣でたり 西田たかこ 万象 201111  
コスモスのゆれて蜘蛛の囲ひきしまる 吉村光子 万象 201112  
蜘蛛の囲を払ふ行く先秋遍路 根本ひろ子 火星 201201  
蜘蛛の囲の主の姿の無き如く 稻畑汀子 ホトトギス 201206  
蜘蛛の囲の吹かれて月に濡れそぼつ 稻畑汀子 ホトトギス 201206  
蜘蛛は囲を張りて所在のなかりけり 稻畑汀子 ホトトギス 201206  
朝毎に庭の蜘蛛の囲被りけり 塩路五郎 201207  
蜘蛛の囲に昨夜の落花の五六片 上谷昌憲 201207  
蜘蛛の囲の朝露含みきらめけり 橋本修平 かさね 201208  
蜘蛛の囲やいつも人ゐぬ交番所 塩路隆子 201209  
蜘蛛の囲や怒り仏の口の中 岩下芳子 201209  
蜘蛛の囲の意地張り通し寂しかり 寺田すず江 201209  
蜘蛛の囲の小振りになり来団地棲み 北尾章郎 201210  
蜘蛛の囲の銀の糸織る雨上り 古川千鶴 かさね 201210  
蜘蛛の囲に一と日潮風潮鳴りも 荒井千佐代 201210  
遠山をからめ蜘蛛の囲出来あがる 望月晴美 201210  
蜘蛛の囲や縦糸に日のやさしかり 西田美ち ろんど 201209  
雨粒のびつしり蜘蛛の囲の撓み 谷口律子 末黒野 201210  
蜘蛛の囲にかかる木の葉のあをさかな 奥田温子 やぶれ傘 201210  
突貫工事らしき蜘蛛の囲陣屋跡 甲州千草 201211  
蜘蛛の囲を色なき風の抜けにけり 山田六甲 六花 201211  
日は真上囲の真中占め女郎蜘蛛 塩見英子 雨月 201211  
蜘蛛の囲をくぐりて空に干すシーツ 青木朋子 201210  
棒一本蜘蛛の囲払ふために置く 安武晨子 201211  
蜘蛛の囲の一糸の無駄も見当らず 佐津のぼる 六花 201212  
蜘蛛の囲の真中に蜘蛛の動かざる 永田万年青 六花 201212  
蜘蛛の囲の水玉に目の射しにけり 藤井美晴 やぶれ傘 201301  
蜘蛛の囲の毎年同じ軒端かな 伊藤マサ子 ぐろっけ 201310 蜘蛛の囲 →2

 

2020年7月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。