コスモス 3        100句

コスモスへゆきかまつかへゆき憩ふ     臼田亞浪

秋桜  コスモス 秋ざくら あきざくら

作品
作者
掲載誌
掲載年月
強風になびくコスモス倒れざる 市橋幸代 築港 200312
コスモスに野の石仏も埋もれけり 井上輝男 築港 200312
コスモスや我が齢など忘る花 高橋照子 雨月 200312
コスモスに風来てコスモスになりし 城孝子 火星 200312
コスモスの黄色日時計午後三時 堀内康男 帆船 200312
コスモスの中はコスモスばかりかな 今瀬剛一 対岸 200312
コスモスや雲が織りなす影の中 蓮尾あきら 風土 200312
コスモスの遠い記憶に停留所 岡本眸 200312
コスモスの揺れて仔犬を誘ひ出す 新田巣鳩 馬醉木 200401
再開発角地コスモス反り返る 高田令子 200401
コスモスを活けて老居の華やげり 松田欽吾 雨月 200401
コスモスの揺るるに馴れし浮気猫 泉田秋硯 200401
郵便夫コスモス畑を抜けて来る 加藤志峰 200401
コスモスの庭に雉鳩猫もゐる 二瓶洋子 六花 200401
風止りコスモスに透く石佛 木野裕美 ぐろっけ 200401
飛行雲コスモス園に風起こす 山元海郎 河鹿 200402
犬の名の薬袋とコスモスと 加古みちよ 火星 200402
コスモスに枯れ迫りくるあるが儘 伊藤早苗 200402
コスモスの花は淡きと決めてゐて 長沼紫紅 200402
コスモスの海に分け入り侏儒となる 橘沙希 月の雫 200404
コスモスの風も鳥獣保護区なり 若泉真樹 瑠璃 200407
コスモスの埋め尽したる作馬道 関戸国子 酸漿 200409
機関車のわきのコスモス柔らかし 堀内一郎 あを 200409
コスモスにこころを移すときゆるる 堀内一郎 あを 200409
コスモスの見上げてをりし観覧車 高村洋子 遠嶺 200411
コスモスの原あり雨に立尽す 阿部ひろし 酸漿 200411
コスモスや信濃三山背景に 遠山みち子 200411
コスモスや十三重の塔の影 石脇みはる 200411
コスモスや茶屋に二足の東下駄 竪ヤエ子 雲の峰 200411
銀輪やコスモス色の風すくひ 堀百合子 200412
老酒の甕にコスモス溢れさせ 安部康子 万象 200412
コスモスや西日振りむく気配あり 岩上とし子 200412
コスモスと少女等の脚林立す 中高あきら 200412
コスモスに囲まれてゐて一人かな 戸村よねこ 遠嶺 200412
コスモスの高さに人の動きをり 北嶋美都里 200412
コスモスの中より僧のあらはれし 谷口佳世子 200412
コスモスの奥より応ふ人のあり 山本浪子 風土 200412
コスモスの畑の鴉を嗤ひけり 戸栗末廣 火星 200412
煩悩をコスモス畑に置いて来し 田中みのる 火星 200412
コスモスの果てに遠山ありにけり 斉藤利男 百鳥 200412
コスモスや頭大きな童仏 高村淳 200412
コスモスやゆるやかに母ちぢまつて 信崎和葉 六花 200501
保母となりし手コスモスと汝に触るる 荒井千佐代 200501
コスモスを後ろ向かする風生れし 苑実耶 200501
コスモスの千の笑顔に紛れけり 石田静 200501
コスモスや話上手に聞き上手 寺内佶 遠嶺 200501
コスモスの波の涯なる夕日かな 渡辺民親 遠嶺 200501
コスモスや風のオルガン鳴つてゐる 星井千恵子 遠嶺 200501
コスモスの百万本に日のたひら 西口鶴子 遠嶺 200501
少しづつ揺れしコスモス風を生む 橋口礼子 河鹿 200501
コスモスに何ゆえとなく昼の酒 市場基巳 200501
一斉にコスモス傾ぐ甲斐路かな 三栖隆介 200501
コスモスや鯖街道の番所跡 藤田京子 ぐろっけ 200501
コスモスの十万本の丘ゆるる 礒海具子 帆船 200501
コスモスの果の海原凪てをり 小柳順子 帆船 200501
コスモスや母編み呉れしおさげ髪 藤井智恵子 百鳥 200501
コスモス田日和続きに直立す 吉川澄子 築港 200501
コスモスの一輪挿しや道の駅 廣戸次郎 200501
霧を被てコスモス淡き彩流す 池田倶子 雨月 200502
行き違ひコスモスの辺に巡り合ふ 隅田恵子 雨月 200502
コスモスの花粉右肩左肩 鳴海清美 六花 200502
コスモスの埋め尽したる作場道 関戸国子 酸漿 200505
海よりの風にコスモス揺れどうし 鈴木恭子 200505
コスモスの百万本の雨となる 竹下陶子 ホトトギス 200510
コスモスの吹かれぬ花のなかりけり 長沼紫紅 200510
コスモスの迷路より風出でにけり 小田司 馬酔木 200511
コスモスの争ふごとく風を得つ 宮津昭彦 200511
両腕にコスモス抱へ少女行く 南原正子 酸漿 200511
余呉めぐるコスモスあれば立ち止まり 豊田都峰 京鹿子 200511
コスモスの揺れゐて風と同化せず 塩川雄三 築港 200511
コスモスに忍耐の刻持ちゐたり 塩川雄三 築港 200511
コスモスの万のスクラム風まみれ 岸田爾子 200512
神隠しコスモス畑なら許されよ 坂井法 200512
コスモスを咲かせ十曲り飛水峡 金子篤子 200512
コスモスと思へばカオス鰯雲 高橋将夫 200512
コスモスや剛く生きたる母なりき 中村恭子 200512
コスモスや紙工房へ川べりを 青木政江 酸漿 200512
コスモスや子らと語らふ美術館 田宮勝代 酸漿 200512
神話の里なりしコスモス撩乱と 高見岳子 雨月 200512
コスモスに葛城古道はなやげる 大畠政子 雨月 200512
コスモスや十七文字の詩を思索 寺島順子 雨月 200512
コスモス群生木曾路のどまん中 柴田朱美 京鹿子 200512
コスモスの聖路加看護大学校 下山田美江 風土 200512
コスモスの彼方や宇宙交信所 鈴木庸子 風土 200512
コスモスを風の形に活けにけり 浅田光代 風土 200512
コスモスや母の留袖縁に干す 池田賀子 栴檀 200512
コスモスの乱れに任せ石仏 塩川滋也 築港 200512
サッカー部ソフトテニス部コスモス部 田口武 さうぢやなくても 200512
コスモスに風の溜つてゆきにけり 塙告冬 ホトトギス 200601
コスモスや少女のままの妻と居り 徳田正樹 河鹿 200601
呉服屋の壼にコスモスあふれをり 佐野静子 遠嶺 200601
コスモスに茅葺の里華やげる 森下康子 200601
咲き乱るコスモスとなら心中も 汐青子 四葩 200601
「さよなら」に揺るるコスモス大落暉 安岡房子 200601
コスモスや風の起伏に牛放ち 中田みなみ 200601
コスモスの風のやうなる日もありき 高千夏子 200601
コスモスに来て奔放な風となる 辰巳あした 雨月 200601
コスモスの野を見えかくれ児が走る 斉藤陽子 雨月 200601
コスモス揺れ積木細工のやうな家 田所洋子 雨月 200601
朝の日のコスモス畑に射し来る 大野ツネ子 酸漿 200601
コスモスにあやなす子らの笑顔かな 渡辺寿美子 酸漿 200601
コスモスの乱れ咲きたる厨口 兼子栄子 酸漿 200601
コスモスや子犬を量る針の揺れ 宮川みね子 風土 200601
コスモスの道に迷彩服の列 宮森毅 六花 200601
訃音ありコスモスの中渡りゆく 早崎泰江 あを 200601
コスモスの絨毯風の鬼ごつこ 沼口蓬風 河鹿 200602
コスモスや手擦れし母の花鋏 尾辻のり子 河鹿 200602
芝起伏コスモス起伏風起伏 湯川雅 ホトトギス 200602
コスモスや空広かりし札幌市 嶋田一歩 ホトトギス 200602
揺れ止まぬコスモスのあり冬立つ日 家塚洋子 酸漿 200602
コスモス 4      

2021年11月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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