枯蟷螂 1       262句

かまきりの枯れて途方にくれてをり    山内千恵子

蟷螂  かまきり  枯蟷螂

作品
作者
掲載誌
掲載年月
向きすこし変へていよいよ枯蟷螂 山田弘子 春節 199503
蟷螂の闘志も枯れてをりにけり 山田弘子 春節 199503
三角の一角が口枯蟷螂 山田弘子 春節 199503
強気なほありて蟷螂枯れきれず 岡部玄治 199901
しばらくは枯蟷螂とわたくしが 丸山佳子 京鹿子 199901
へばりつきそのまんまなり枯蟷螂 高木伸宜 船団 199903
蟷螂の枯れてつくづく小顔かな 鷹羽狩行 199910
枯蟷螂ヴイオロンの詩のなかにをり 阿部晶子 199911
陰を出て日向を歩む枯蟷螂 村越化石 199912
枯蟷螂見てよりつのる草の雨 皆川盤水 春耕 199912
袖に來し枯蟷螂に日の匂ひ 小山森生 200001
枯蟷螂鏡の淵のふかきこと 中原道夫 銀化 200001
枯蟷螂目玉を風に向けにけり 三橋泥大 遠嶺 200002
保護色は枯色われも蟷螂も 田中藤穂 水瓶座 200002
枯蟷螂三角の貌動かざる 田中嘉代子 ぐろっけ 200003
枯蟷螂岩に向ひて斧かざす 天岡宇津彦 200011
枯蟷螂よ老の洒落気を汝も持つか 林翔 200012
野仏の手に蟷螂の枯れてゐし 今村征一 ホトトギス 200101
妖精の接吻を待つ枯蟷螂 松山律子 六花 200101
高望みせず蟷螂の枯れにけり 赤川孝子 200101
己が影に鎌振り上ぐる枯蟷螂 棚井文江 200101
枯蟷螂吹きとばされし生死かな 内藤悦子 あを 200101
枯蟷螂静かな影を曳き歩む 中島真沙 円虹 200102
斧拠りだして尽きをり枯蟷螂 金森教子 雨月 200102
死んだふり生きた振りして枯蟷螂 笠間圭子 京鹿子 200102
雲を呼ぶやうな眼をせり枯蟷螂 掛井広通 200103
倍率をあげよ枯蟷螂日和 彌榮浩樹 銀化 200103
かまきりの実に陽気に枯れにけり 吉田さかえ 海程 200108
枯蟷螂日差し籬を離れゆき 笠松浩子 200110
蟷螂の孕みて枯を兆すかな 大橋敦子 雨月 200111
身の自在いまだありける枯蟷螂 大橋敦子 雨月 200112
枯蟷螂いささか鈍の動きして 大橋敦子 雨月 200112
枯蟷螂寸鉄人を射すまなこ 大西正栄 雨月 200112
蟷螂の勢ひも枯れの半ばかな 田辺レイ 200112
蟷螂枯る見えざるものを追ひしまま 大島康弘 銀化 200112
吾を見し蟷螂なるや枯れてをり 赤座典子 あを 200112
枯蟷螂構えは二天武蔵なる 水島夜雨 京鹿子 200201
いばり跳ねて枯蟷螂を驚かす 松山律子 六花 200201
夫に似し枯蟷螂の短気なる 石城幸子 百鳥 200201
蟷螂の慧眼も枯れはじめたる 鷹羽狩行 200201
枯蟷螂自適の刻を余しをり 菅谷たけし 200202
枯蟷螂ぎくぎくと斧上げにけり 阪上多恵子 雨月 200202
骨董市置き物のごと枯蟷螂 小川朋久 百鳥 200202
夕風に翅ひろがりぬ枯蟷螂 桑田眞佐子 火星 200202
蟷螂の枯色ひとつ石の上 桑田眞佐子 火星 200202
枯蟷螂身の半分に日の当り ほりもとちか 円虹 200203
蟷螂の枯れてへつらふこと知らず 長沼紫紅 200206
蟷螂のとぶこともなく枯れにけり 長沼紫紅 200206
電源を探す蟷螂枯れてをり 藤井勢津子 200209
澄みし眼に雲流れゆく枯蟷螂 島谷勲 200212
枯蟷螂片斧なれど身構へる 坂口三保子 ぐろっけ 200212
チャイム押す枯蟷螂は食事中 的池遙 百鳥 200301
枯蟷螂男女差開く寿命かな 白鳥義岳 帆船 200301
枯蟷螂黄檗の梢のひろがりぬ 中島陽華 200301
鞍馬石に蟷螂の枯深まりぬ 浜口高子 火星 200302
枯蟷螂怒り一手に引受けて 直江裕子 京鹿子 200302
然有らぬ体にまなこみどりの枯蟷螂 風間史子 200302
壁に張り付く蟷螂の枯れきつて 岩林勇雄 築港 200302
逆しまに枯蟷螂の四肢を張る 岩林勇雄 築港 200302
枯蟷螂終のなさけの音をたて 伊藤希眸 京鹿子 200302
離れゆく魂見てゐるか枯蟷螂 西村葉子 京鹿子 200302
枯蟷螂怒り疲れに果つ色か 下平しづ子 雨月 200302
蟷螂の筋金を抜く枯れつぷり 石原歌織 銀化 200302
枯蟷螂鎌上げしまま動かざる 田中嘉代子 ぐろっけ 200302
蟷螂は勇者のポーズ枯れてなほ 筏愛子 200303
二天一流枯蟷螂が身構へる 北尾章郎 200305
み佛を彫る手慾しいと枯蟷螂 向後良子 八千草 200305
石も木もしづかなる日の枯蟷螂 鈴木智子 草の花 200401
枯蟷螂夜叉の皃して動かざる 有島扇水 河鹿 200402
風上にぎいと首向き枯蟷螂 戸栗末廣 火星 200402
蟷螂の枯れて己に生きにけり 福山広秋 200402
枯蟷螂見詰めゐて消ゆ憤り 酒井康正 百鳥 200402
日溜まりに枯蟷螂の火照りかな 上野澄江 百鳥 200402
残り菜を枯蟷螂の離れざる 宮原國夫 雲の峰 200402
大蟷螂背の真中より枯れ初むる 上薗シヅ子 河鹿 200403
蟷螂を枯らして日差しやはらげる 市場基巳 200403
楢山へ枯れの蟷螂なまぐさき 延広禎一 200403
蟷螂の枯れそびれしが日を集む 金子つとむ 雲の峰 200403
いと長き虫を排泄枯蟷螂 花房敏 ぐろっけ 200403
鎌動かし生確かむる枯蟷螂 三浦如水 ぐろっけ 200403
幼子のつまみてきたる枯蟷螂 高倉恵美子 200404
蟷螂の司教のごとく枯れにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200409
膝に来しかまきり痩せて枯れて居り 岩谷正子 百鳥 200412
腹蔵のなく蟷螂の枯れにけり 高千夏子 200412
枯蟷螂斧正眼に構へたり 渡辺繁 火星 200501
貼りついて枯蟷螂の影持たず 佐脇葭紅 築港 200501
本宮の檜皮に纏る枯蟷螂 岡田有峰 築港 200501
枯蟷螂いくばくもなき影を曳く 蒔元一草 河鹿 200502
灯をともす足もとに居し枯蟷螂 田中藤穂 あを 200502
枯蟷螂扁桃腺をわづらうて 吉田康子 火星 200502
念入りに錆びし鎌研ぐ枯蟷螂 瀬下るか 200503
隻腕の蟷螂として枯れてをり 中島たまな 200504
蟷螂の拝むかたちに枯れはじむ 長谷川春 200512
枯蟷螂刃向かふ力隠しゐて 塩川雄三 築港 200512
枯色をして蟷螂の動かざる 木村茂登子 あを 200512
前脚の合掌固き枯蟷螂 木寺仙游 四葩 200601
食はれたる枯蟷螂の翅残る 松崎鉄之介 200601
蟷螂の枯れゆくなかに讃美歌も 片山タケ子 200602
弁慶の腰掛石に枯蟷螂 望月喜好 200602
一山の枯を見てゐる枯蟷螂 戸栗末廣 火星 200602
枯蟷螂交じる狭庭の吹きだまり 足利ロ子 ぐろっけ 200602
枯蟷螂斧あげしまま動かざる 古田余寧 栴檀 200602
もう人を恐れてをらぬ枯蟷螂 村上和子 ぐろっけ 200603
斧あぐる枯蟷螂の踏まれけり 野畑小百合 200603
枯蟷螂飛んで烏となる夢の 荒川美邦 京鹿子 200606
居ながらに枯蟷螂となりにけり 村越化石 200611
蟷螂の枯れぬ一茶の顔をして 秋岡朝子 200612
狡猾な貌の蟷螂枯れゆけり 藤原たかを 馬醉木 200701
枯蟷螂さまで憔悴してをらず 伊藤白潮 200701
斧欠けし枯蟷螂の面構へ 中山皓雪 200701
かまきりの枯れてゐるよと囲みけり 前田貴美子 万象 200701
復元にこだわつてゐる枯蟷螂 柴田朱美 京鹿子 200701
町医者にからかつてゐる枯蟷螂 柴田朱美 京鹿子 200701
通し土間途方にくれた枯蟷螂 柴田朱美 京鹿子 200701
枯蟷螂転がし切字が見つからぬ 柴田朱美 京鹿子 200701
哀願の枯蟷螂に躓けり 柴田朱美 京鹿子 200701
かまきりの枯色うごく法の石 森ひろ 馬醉木 200702
片方の斧を投げ出し枯蟷螂 風間史子 200702
蟷螂の枯れて鎌打つ男山 城孝子 火星 200702
夕日乗せ枯蟷螂の動かざり 奥村邦子 200702
一握の日に掴まつて枯蟷螂 野路斉子 200702
もはや逃げ隠れはすまじ枯蟷螂 藤井圀彦 200703
枯蟷螂ホスピス園に送らうか 相良牧人 200703
枯れ草に縋る蟷螂日の錆びて 坂本丹荘 遠嶺 200703
死にまねの枯蟷螂に咬みつかれ 佐藤俊子 200703
枯蟷螂あしたの日差し柔らかく 長沼紫紅 200711
風に吹かれては蟷螂の枯にけり 長沼紫紅 200711
身に覚えなき噂なり枯蟷螂 大島翠木 200712
咬み合ふも愛なる故か枯蟷螂 久津見風牛 200712
くさむらに枯蟷螂の生きてをり 高野幸次 200712
六脚が先づ枯れやがて枯蟷螂 林翔 馬醉木 200712
枯蟷螂後脚反りに意地通す 鈴木まゆ 馬醉木 200712
枯蟷螂己の影の上を這ふ 神蔵器 風土 200712
なみだ目の枯蟷螂や門ひとつ 丸井巴水 京鹿子 200801
枯れ蟷螂微動だにせぬ面構 鎌倉喜久恵 あを 200801
枯れつくしたる蟷螂の愛しさよ 宮尾直美 200801
豊頬の菩薩の足に枯蟷螂 小城綾子 200802
焔硝のにほひを纏ふ枯蟷螂 延広禎一 200802
蟷螂枯るその後は知らず山太る 鈴鹿仁 京鹿子 200802
手術する枯かまきりの手がこわい 新関一杜 京鹿子 200802
枯蟷螂西行堂を死に処とし 磯野しをり 雨月 200802
子午線の子方に向きて枯蟷螂 大井邦子 ぐろっけ 200802
蟷螂の枯れてもひかぬ構へかな 山下佳子 馬醉木 200803
枯蟷螂朝のひかりにとび立てり 西岡啓子 春燈 200803
傾ぎつつ鎌立て直す枯蟷螂 大沼まり子 200803
翌檜を登る途中の枯蟷螂 岩月優美子 200803
蟷螂の抗ふ鎌の枯兆す 田所洋子 雨月 200803
蟷螂の懺悔のごとく枯れゐたり 山田弘子 ホトトギス 200804
鐘韻に鉄の香のくる枯蟷螂 水野恒彦 200804
さりげなく仰ぐ大空枯蟷螂 林友次郎 天帝 200806
哲学者めく枯蟷螂父臥せり 山崎里美 200811
蟷螂の枯れきらぬ眼に見すゑらる 小林千草 馬醉木 200901
飛びたちし枯蟷螂の目指すもの 石脇みはる 200901
枯れ切つてをらぬ蟷螂の眼かな 雨村敏子 200901
蟷螂の枯るるはじめの脚の色 一ノ木文子 炎環 200901
枯蟷螂ゆっくり登るをんな坂 小林成子 200902
枯蟷螂飛翔す我に翼なし 今城あき子 炎環 200902
山城の石組のぼる枯蟷螂 大坪景章 万象 200902
枯蟷螂いのちなければ手にのせて 三代川玲子 春燈 200902
蟷螂の全身枯れてまだ耐へり 西本輝子 雨月 200902
枯蟷螂レンブラントの色に出づ 中村恭子 200902
枯蟷螂貌の真中に残る青 坂場章子 200902
気がかりな枯蟷螂の動かざる 小平恒子 酸漿 200902
蟷螂の枯るることなき眼が二つ 有吉桜雲 200903
枯れながら蟷螂の目の攻めてをり 直江裕子 京鹿子 200903
枯蟷螂鎌もて我を拝みけり 太田陽子 200905
蟷螂の枯れゆく風の国ざかひ 梶浦玲良子 六花 200905
阿修羅像枯蟷螂の匂ひする 小形さとる 200911
枯蟷螂争はずして去りにけり 前田美恵子 200912
生命尽き朝の日溜まり枯蟷螂 安本恵子 201001
縋るもの探してゐたり枯蟷螂 塩千恵子 201001
桂郎と枯蟷螂の瞳(め)と会へり 神蔵器 風土 201001
賢者ぶる枯蟷螂や夕日浴び 藤原たかを 馬醉木 201002
枯蟷螂なほも殺陣師の面構へ 小泉三枝 春燈 201002
振り上げし鎌下ろせずに枯蟷螂 葦原葭切 春燈 201002
磐座に枯蟷螂の不思議かな 大島翠木 201002
卵塊と吹かれ蟷螂枯れ尽す 布川直幸 201002
水音に項を傾ぐ枯蟷螂 船橋とし 201002
枯蟷螂目まで枯れ果てゐたりけり 大橋晄 雨月 201002
枯蟷螂翅うち拡げたる威嚇 柴田良二 雨月 201002
山頭火の庵のぞきゐる枯蟷螂 山田春生 万象 201003
枯蟷螂にはまだなれず通し土間 鈴木浩子 ぐろっけ 201003
枯蟷螂眼尻に残る気魄かな 小林正史 201004
マンションヘようこそ蟷螂枯れきれず 桑名さつき ろんど 201005
門柱にひと日逆さの枯蟷螂 杉浦典子 火星 201012
枯蟷螂威丈高なる鎌をあげ 上田明子 雨月 201012
枯蟷螂躓く第百参段目 根岸善行 風土 201101
枯蟷螂がつかまへてゐる不老不死 鴨下昭 201101
舞ひ込みし枯蟷螂に宿を貸す 早崎泰江 あを 201101
枯蟷螂「網干あぼしの欄」に縋りをり 手島靖一 馬醉木 201102
揺れてゐるもの一葉と枯蟷螂 雨村敏子 201102
蟷螂の枯れ拒むやう容るるやう 鶴見遊太 201102
枯蟷螂帽子につつむ笑顔の子 広瀬俊雄 万象 201102
終の場所選べぬらしき枯蟷螂 横内かよこ ぐろっけ 201102
ひと足が一歩とならず枯蟷螂 東亜未 あを 201102
蟷螂の脚の先まで枯れにけり 石井雲雀 末黒野 201103
枯蟷螂枯蟷螂に鎌あぐる 涼野海音 火星 201103
枯れてなほ戦ふ構へ蟷螂は 村上悦子 雨月 201103
枯蟷螂身重の体みじろがず 網野茂子 酸漿 201103
蟷螂のまだ枯れ切れぬ目の泳ぎ 荒川美邦 京鹿子 201105
生臭く斧なめ蟷螂枯れゆけり 布川直幸 201111
枯蟷螂みどりを残す眼かな 谷岡尚美 201201
枯蟷螂武家門残る医院かな 鈴木照子 201202
枯蟷螂挑む姿を崩さざる 水原春郎 馬醉木 201202
枯れ切らぬ枯蟷螂でありにけり 相良牧人 201202
蟷螂の腹部ふつくら枯れ遠し 大地真理 201202
枯蟷螂みて尊厳死よぎりけり 加藤千春 春燈 201202
蟷螂や見返り美人のさまに枯れ 米澤光子 火星 201202
遁甲の術皆伝や枯蟷螂 鈴木撫足 春燈 201203
生きざまと死にざま曝す枯蟷螂 入江節子 ろんど 201203
まだ枯れてをらぬ蟷螂青々と 竹内悦子 201203
これしきのこととふんばる枯蟷螂 近藤きくえ 201203
枯蟷螂一歩一歩が生きる術 松本信子 かさね 201203
大蟷螂大の見事な枯れつぷり 北村香朗 京鹿子 201203
産み終へる前に事故死の枯蟷螂 三橋早苗 ぐろっけ 201203
枯蟷螂遊ばせてゐる腕かな 志方章子 蟋蟀 201203
枯蟷螂虚空の何か見つめをり 水野恒彦 201205
蟷螂の緑を余し枯れ切れず 久保東海司 201205
枯蟷螂ぎいとこちらへ向きにけり 戸栗末廣 201212
陸軍上等兵の墓と枯蟷螂 大島翠木 201301
枯蟷螂風を吹かせて忽と消ゆ 西村純太 201301
反骨の鎌ふり上げて枯蟷螂 寺田すず江 201301
枯蟷螂数分前の雨宿り 柳本渓光 ろんど 201302
枯蟷螂奔りて草に紛れたり 安田とし子 ぐろっけ 201302
枯草と枯蟷螂が紙袋 服部早苗 201302
枯蟷螂石の地蔵の頭を押へ 吉村摂護 201303
道に出て枯蟷螂の吹かれをり 島谷征良 風土 201304
生きし時は確かなるもの枯蟷螂 柴田靖子 210304
道に出て枯蟷螂の吹かれをり 島谷征良 風土 201304
吾に無き鎌身構へる枯蟷螂 稲田和子 201312
天領に枯蟷螂のころげ落つ 宮井知英 201401
枯蟷螂生涯いく度身構へし 望月晴美 201401
瞼閉ぢ月へ鎌上ぐ枯蟷螂 山田美恵子 火星 201401
夢殿の日に蟷螂の枯れゆける 蘭定かず子 火星 201402
付け睡毛つけるを見をり枯蟷螂 山本久江 201402
丁寧に鎌をたたみて枯蟷螂 谷村祐治 雨月 201403
枯蟷螂なれどほほゑみありにけり 本多俊子 光のうつは 201404
枯蟷螂オブジェとなれる土の塀 石川かおり 福袋 201404
蟷螂の枯れゆく歩幅ありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201406
枯蟷螂夢見るのみの存在に 有松洋子 緑光 201411
悟りたる色となりをり枯蟷螂 福島茂 201501
枯蟷螂の貌のふりむく能舞台 山尾玉藻 火星 201501
蟷螂も枯れて跛行を楽しむか 野中亮介 馬醉木 201501
松風の伽となりけり枯蟷螂 佐藤凉宇子 ろんど 201502
蟷螂の生きてゐるごと枯れにけり 塩千恵子 201502
日当れる石を抱きて枯蟷螂 小林愛子 万象 201502
枯蟷螂哀れと思ふ人の情 後藤マツエ 201502
旅人に囲まれてゐる枯蟷螂 大石喜美子 雨月 201502
樅の木に腹太くして枯蟷螂 田賀楳恵 万象 201503
枯蟷螂元気なお前知つてるぞ 村田岳洋 ろんど 201504
なによりも負けん気強し枯蟷螂 大日向幸江 あを 201504
翌檜を登る途中の枯蟷螂 岩月優美子 グピドの瞳 201506
枯蟷螂 →2      

 

2021年9月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。