枯蟷螂 2      51句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
翌檜を登る途中の枯蟷螂 岩月優美子 グピドの瞳 201506
蟷螂の枯れのおよばぬ楕円の眼 原田達夫 箱火鉢 201511
蟷螂の情死も為せず枯れにけり 布川直幸 201511
日に草にすがり蟷螂枯るるのみ 布川直幸 201511
翅たたみきれず歩めり枯蟷螂 久保東海司 風鈴 201512
枯蟷螂天地の呼気あつめゐて 伊丹さち子 馬醉木 201601
動かねばそれとわからぬ枯蟷螂 大木清美子 201601
先駆けて枯蟷螂となりにけり 松嶋一洋 201601
蟷螂は枯れても大義振りかざす 高橋将夫 201602
蟷螂の枯れて王者の如く座す 手島南天 万象 201602
さつきまでここに居りしが枯蟷螂 内海良太 万象 201605
日溜りをもう動かぬと枯蟷螂 大石喜美子 雨月 201701
蟷螂の風に枯色兆しけり 平田はつみ 馬醉木 201701
蟷螂の枯れ色の腹ぱんぱんに 増田幸子 万象 201701
枯蟷螂翅破れても斧上ぐる 今井春生 201701
枯残る蟷螂の目の動きけり 水谷文謝子 雨月 201702
青き自尊の枯蟷螂と目が合ひぬ 吉澤恵美子 春燈 201702
枯蟷螂過信の鎌を空振りす 卜部黎子 春燈 201702
枯蟷螂仏教説話語りをり 有松洋子 201703
真黒な円らな眼枯蟷螂 川村みよき 万象 201703
枯蟷螂毅然と眼光らせる 田原陽子 201703
貌ふつて青虫を喰む枯蟷螂 田中とし江 201703
あなどれぬ枯蟷螂の目の力 竹内弘子 あを 201703
人よりも神に近づく枯蟷螂 水野恒彦 201705
退路なき枯蟷螂の怒りかな 河口仁志 201801
枝折戸に斧預けたる枯蟷螂 時澤藍 201801
枯蟷螂の不退転なる構へかな 平野多聞 201801
蟷螂のおつとこ前に枯れてゐて 田尻勝子 六花 201712
山あひの茶屋の三和土に枯蟷螂 天野美登里 やぶれ傘 201712
草の中枯蟷螂のひそみけり 都丸美陽子 春燈 201801
硝子戸に枯蟷螂の影のあり 齋藤晴夫 春燈 201802
ひょっとして勝者のポーズ枯蟷螂 たかはしすなお 201803
枯蟷螂やや重たくて水になる 阪野基道 船団 201806
枯蟷螂カントの貌である様な 水野恒彦 201812
枯蟷螂しかと未来をたくしゆく 柴田靖子 201902
つまらないプライド捨てて枯蟷螂 平野多聞 201902
枯蟷螂杖曳く我に鎌上ぐる 樺山翠 雨月 201903
古墳へと枯蟷螂を跨ぎゆく 河原敬子 201906
細々と生き大胆に枯蟷螂 河口仁志 201912
石庭のかそけき音や枯蟷螂 小林共代 風土 202001
枯蟷螂腹ぷにぷにと押されをり 廣畑育子 六花 202001
斧をあげ宙をまさぐる枯蟷螂 阪上多恵子 雨月 202002
眼の黒点我を放さず枯蟷螂 岡本尚子 風土 202002
弁慶の勇姿の形や枯蟷螂 及川照子 末黒野 202003
聖哲の貌となりゆく枯蟷螂 柴田佐知子 202003
鎌たたみ枯蟷螂のかしこまり 森清堯 末黒野 202103
枯蟷螂おのれの音に身構へる 黒滝志麻子 末黒野 202103
轢かれても枯蟷螂の貌三角 松尾龍之介 202104
枯蟷螂いまだ放さぬ斧二丁 村上葉子 202202
陽の匂ひ共に取り込む枯蟷螂 岡山敦子 京鹿子 202204
枯蟷螂日照雨に少し鎌を振る 甲州千草 202212
いのちには限りあるらし枯蟷螂 今村千年 末黒野 202302
枯蟷螂→ 1      

 

2023年9月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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