神の留守 5     100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
神留守の神島いだく膨れ潮 三好千衣子 201612
猫の爪切つても見たり神の留守 中川句寿夫 あを 201612
通り抜け出来ぬ路地あり神の留守 中川句寿夫 あを 201612
絵馬の鳴る音ばかりなり神の留守 前田美恵子 201701
神留守の神棚に打つ釘一本 松本峰春 春燈 201701
宰相の毒語が止まぬ神の留守 能村研三 201701
高濤に夕日の濡るる神の留守 佐久間由子 201701
飼猫の竈に眠る神の留守 岡田正義 雨月 201702
それ以来時計の遅れ神の留守 定梶じょう あを 201701
神の留守爪を切るため指ぬくめ 中川句寿夫 あを 201701
前向ひて進む他なし神の留守 石橋みどり 201702
操舵室に祀る神棚神の留守 落合絹代 風土 201702
神留守の十指になじむ革鞄 高橋道子 201702
地下鉄は闇に指呼する神の留守 原田達夫 201702
粛然と昼を灯して神の留守 齋藤厚子 201702
非常用短縮電話神の留守 山本無蓋 201702
甚五郎の竜・虎にまみゆ神の留守 木多芙美子 春燈 201702
ハロウィンの魔女繰り出だす神の留守 福田禎子 末黒野 201702
逆転のトランプシヨツク神の留守 丹羽武正 京鹿子 201703
毛筆の遺書と決めたり神の留守 石黒興平 末黒野 201703
産土の火山灰降る田畑神の留守 斉藤マキ子 末黒野 201703
深閑として禰宜の留守神の留守 西村しげ子 雨月 201703
神の留守おれおれ詐欺に嵌りけり 呉秀文 春燈 201704
借りて来し梯子とどかぬ神の留守 中川句寿夫 ここのもん 201705
同じことけふもしてゐる神の留守 中川句寿夫 ここのもん 201705
なささうなところも探し神の留守 中川句寿夫 ここのもん 201705
神留守や梵字一文字石の杭 中川句寿夫 ここのもん 201705
約束は半端な時間神の留守 中川句寿夫 ここのもん 201705
妻なしの洗濯日和神の留守 中川句寿夫 ここのもん 201705
かな文字のなまめかしくて神の留守 鶴濱節子 船団 201707
死神の噺の高座神の留守 黒川俊郎 201707
御神木鴉をさめて神の留守 稲畑廣太郎 ホトトギス 201711
神の留守夢の最中も忙しき 能村研三 201712
飛石の締まつて来たり神の留守 甲州千草 201712
神の留守鵜匠が解く布烏帽子 能村研三 201801
切り取り線切れば葉書や神の留守 下村たつゑ 201801
神留守の下賜の神馬の気配はも 密門令子 雨月 201801
ふくろふの首のぐるりと神の留守 コ田千鶴子 馬醉木 201801
新しき物も捨つる世神の留守 貞吉直子 馬醉木 201801
境内の木々ながめゐる神の留守 渡邉孝彦 やぶれ傘 201711
鈴の緒を風もてあそぶ神の留守 藤岡紫水 京鹿子 201801
おもむろに鈴の緒をひく神の留守 菊池洋子 やぶれ傘 201712
境内は通学路なり神の留守 笹倉さえみ 雨月 201802
枡目出る夫の代筆神の留守 落合絹代 雨月 201802
大声の発声練習神の留守 鈴木石花 風土 201802
竜宮を守る原潜神の留守 高橋将夫 201802
今生のここが居場所よ神の留守 江島照美 201802
時間外窓口一人神の留守 つじあきこ 201803
伏せられしままの一舟神の留守 田代民子 201804
神の留守喉まで見せて池の鯉 田代貞香 201804
山間にソーラーパネル神の留守 大西乃子 201804
願望にアイロンかける神の留守 林せり 船団 201806
箒の目しかと立てをり神の留守 矢野百合子 201806
縁ひとつ結びて暮るる神の留守 平野無石 201811
蒼天に刺さる十字架神の留守 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
又若き訃報のありて神の留守 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
神の留守預かる狛犬の阿吽 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
神の留守猫を従へ散歩せる 大日向幸江 あを 201812
糊固きシェフの帽子や神の留守 能村研三 201812
神の留守魚屋の壁に魚の鰭 野中亮介 馬醉木 201812
薬袋の一つ荷となる神の留守 丸井巴水 京鹿子 201812
神の留守神馬は雲に乗りにけり 村田あを衣 京鹿子 201901
枡目出る夫の代筆神の留守 落合絹代 風土 201901
境内を二回りする神の留守 渡邉孝彦 やぶれ傘 201901
神の留守身に棲む菌の善と悪 頓所友枝 201901
利酒を凌ぐ妙齢神の留守 能村研三 201901
神留守の閂太き勅使門 柴田近江 201902
神留守の灯火の赤し式包丁 吉田政江 201902
鞴吹く男の背や神の留守 鈴木幾久 馬醉木 201902
神留守の鈴を疾風のもてあそぶ 南光耀峰 馬醉木 201902
厳めしき南京錠かけ神の留守 福岡かがり 雨月 201902
鷲神社の巫女忙しや神の留守 岡田正義 雨月 201902
産土に隣る交番神の留守 荻坂真稚子 雨月 201902
狛犬のいよよ古色に神の留守 西村しげ子 雨月 201902
参道に小つむじ遊ぶ神の留守 浅井青二 雨月 201902
また替はる一軒の店神の留守 柿沼盟子 風土 201902
兜煮のあつあつの湯気神の留守 橋添やよひ 風土 201902
ふくらはぎ叩いてほぐす神の留守 中村洋子 風土 201902
神の留守移民難民ひたひたと 赤松赤彦 六花 201902
神主と巫女笑み交はす神の留守 塚本虚舟 やぶれ傘 201902
拍手の虚ろに響く神の留守 山口登 末黒野 201904
にはとりの有らぬ刻鳴く神の留守 山内碧 201904
神の留守びつくり水を二度三度 西住三惠子 201905
不忍池もお留守か神の旅 平野無石 201905
たくさんの葉が落ちてをり神の留守 須藤常央 ホトトギス 201905
猫何か悪さをしさう神の留守 須藤常央 ホトトギス 201905
春寒や鬼神社の鬼留守らしき 木村あさ子 201906
運命は神のみぞ知る神の留守 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
神の留守とて祈ること多かりし 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
留守を守る力道山や神の旅 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
スカイツリーてつぺん揺れて神の留守 岡本尚子 風土 202001
塞の神の杜の手入れや神の留守 浜福惠 風土 202001
俎板の魚の動ける神の留守 宮内とし子 202001
神の留守バスに乗らうか歩かうか 栗原公子 202001
樹の洞に栗鼠の餌を溜む神の留守 森岡正作 202001
狛犬の見つめる先の神の留守 前田美恵子 202001
セキュリテイー万全なりし神の留守 高橋将夫 202001
神の留守妻の本音は秘めしまま コ田千鶴子 馬醉木 202001
神の留守乱れ飛びたる鳶の笛 黒滝志麻子 末黒野 202002
吉報を待つ巫女溜まり神の留守 岡田正義 雨月 202002
神の留守 →6

 

2023年12月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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