帰り花     250句

紙を裂く一日のあり返り花     長谷部朝子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
日月の歩みのたしか返り花 鷹羽狩行 199812  
八方に気を配りつつ帰り花 丸山佳子 京鹿子 199812  
返り花午後の光となりゆける 山田弘子 円虹 199901  
返り花海光遠くなるばかり 山田弘子 円虹 199901  
返り花して虫媒の誤算あり 丸山海道 京鹿子 199901  
たまきはる二度咲き夢咲き狂ひ咲き 奥田筆子 京鹿子 199901  
返り花手持ぶさたの手に硬貨 宇都宮滴水 京鹿子 199901  
卒塔婆焼く煙ひとすぢ返り花 大塚禎子 春耕 199901  
枝々に透ける青空帰り花 湯浅苔巌 円虹 199902  
帰り花寄り添ひしごと句碑ふたつ 大谷茂 遠嶺 199902  
返り花人に教へて見失ふ 吉田登子 風土 199902  
千本の桜の中の返り花 吉田登子 風土 199902  
谷越しに噴き湯の櫓返り花 三原清暁 春耕 199902  
帰り花検察庁を右隣 木下野生 199903  
返り花一重まぶたのやうな風 柴田いさを 船団 199903  
黒服の尻が光って返り花 池田澄子 船団 199903  
慰霊の碑海に向きゐて返り花 橋本良子 遠嶺 199904  
帰り花まさかの鵯に呑まれたる 田村みどり 京鹿子 199904  
帰り花日和媼がこんと鳴く 田村みどり 京鹿子 199904  
朝空の水のごときへ帰り花 小林希世子 199904  
美しき背信藤の返り花 ほんだゆき 馬醉木 199905  
声をかけられしやうにも帰り花 稲畑汀子 ホトトギス 199911  
日溜りに佇めばまた帰り花 稲畑汀子 ホトトギス 199911  
ここよりは入れぬ御陵返り花 稲畑汀子 ホトトギス 199911  
昨夜星を仰ぎし空に返り花 稲畑汀子 ホトトギス 199911  
帰り花ひそと久女の墓小さし 稲畑廣太郎 ホトトギス 199911  
大原の瀬音に覚めて返り花 杉良介 199911  
板塀の傾きややに返り花 大場燈児 風土 199911 啄木新婚の家
帰り花に胸襟ひらきすぎしかな 丸山佳子 京鹿子 199911  
返り花水折れ曲る音のして 山尾玉藻 火星 199912  
久々の友も老いたり返り花 白鳥婦じゑ 酸漿 199912  
公平に物が見えきて帰り花 丸山佳子 京鹿子 199912  
青雲の心はいまも帰り花 丸山佳子 京鹿子 199912  
帰り花恋の齢の決意どき 鈴鹿仁 京鹿子 199912  
玉眼の当麻の仁王返り花 朝妻力 俳句通信 199912  
祖父燃ゆる炎見つめて返り花 近藤憙治 船団 199912  
昼の湯のほてりが衿に返り花 ふけとしこ 船団 199912  
朱鷺の子の一羽なりける帰り花 今木偉郎 200001  
王冠をなすたんぽぼの返り花 鷹羽狩行 200001  
隣り家の八重山吹の帰り花 辻井桂子 俳句通信 200001  
老の坂ゆるくてあれや帰り花 斎藤道子 馬醉木 200002  
返り花幼帝呑みし渦いまも 山本雅子 馬醉木 200002  
倒れある箒の上の返り花 深澤鱶 火星 200002  
握り飯芯にぬくみや帰り花 佐藤よしい 風土 200002  
亡き夫と語らふ墓や返り花 磯野たか 風土 200002  
晩節を考へてゐる帰り花 三橋泥大 遠嶺 200002  
帰り花一途といふはさみしくて 北川孝子 京鹿子 200002  
日のひかりまぶしむさまに返り花 鷹羽狩行 200002 十二月十六日、文部大臣表彰を受く
返り花地蔵のつけし小鈴鳴る 高野清風 俳句通信 200002  
返り花だんだん会わなくなるのだろう 星野早苗 空のさえずる 200002  
その奥に文人の墓帰り花 水原春郎 馬醉木 200002  
返り花忍者屋敷ヘバス送迎 松下幸恵 六花 200002  
返り花生命のかぎりふるへ咲く 中川濱子 ぐろっけ 200002  
キャンパスは火山学会返り花 細野恵久 ぐろっけ 200002  
陽に乞はれ急かされ帰り花 松原到 ぐろっけ 200002  
返り花史館に白き石の棺 今井忍 ぐろっけ 200002  
ふと過る遠き人びと返り花 斉藤秀子 遠嶺 200003  
土間暗き諭吉旧居や返り花 鷹羽狩行 200003  
枝先の反りつよきとこ返り花 有吉桜雲 200003  
風琴を聞く丘に来て返り花 塩貝朱千 京鹿子 200003  
寄道と云ふほどでなし帰り花 椎名書子 200004  
下心ありとも見ゆる返り花 渡辺純 京鹿子 200005  
湯の量の豊かなるゆゑ返り花 鷹羽狩行 200007 伊香保温泉、文学の丘に句碑建立
返り花いそぎし亡夫の忘れ物 小島とよ子 新樹光 200007  
八重にして色うすうすと返り花 稲畑汀子 ホトトギス 200011  
帰り花雨を弾きし気負ひかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200011  
名苑を独り占めして帰り花 稲畑廣太郎 ホトトギス 200011  
帰り花吉備津の風に育ちたる 稲畑廣太郎 ホトトギス 200011  
帰り花雨に育ちて雨に消ゆ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200011  
抜き捨てしつもりの鉢に返り花 松崎幹 200101  
在りし日の母を知る人帰り花 桜井さだ子 200103  
帰り花野良のボス猫ちんまりと 小川葉子 京鹿子 200103  
返り花主婦の話のなほつづく 西脇きぬ 京鹿子 200103  
撫子のかぼそき茎よ返り花 香取敏江 あを 200103  
友の文開ければ匂う返り花 伊藤翠 船団 200105  
返り花ふやしてをりぬ鳩の声 内田美紗 船団 200105  
血圧の高きを忘れ花曇り 保坂加津夫 いろり 200106  
慾得の心も忘れ花の下 石井てう ぐろっけ 200107  
立ち寄りし旅の一寺の帰り花 能村登四郎 羽化 200110  
紅萩の狂ひ咲きある丈余なり 津田経子 火星 200111  
鍬音の絶えし河内野返り花 渡邉友七 あを 200111  
返り花天井に鼠やって来た 篠田悦子 海程 200112  
一つ見つけて一つのみ返り花 鷹羽狩行 200112  
おろかとはさても幸せ返り花 保坂加津夫 いろり 200112  
病む人に選ぶ言葉や返り花 大田かづみ いろり 200112  
一片の雲を放ちて帰り花 田中黎子 円虹 200201  
帰り花青空に影あるやうな 田中黎子 円虹 200201  
朝の日に色得つつあり帰り花 田中黎子 円虹 200201  
咲き増ゆることかなはずに帰り花 田中黎子 円虹 200201  
風音の通り過ぎたり帰り花 田中黎子 円虹 200201  
股のぞきせし眼の前の返り花 志水芳秀 雲の峰 200201  
十字墓に復活めける帰り花 升田ヤス子 200201  
代役をきつちりこなし返り花 木場田秀俊 200201  
父の忌といへば鉄線返り花 高山瑞恵 200201  
帰り花いよいよ今を遠くしぬ 神蔵器 風土 200201  
くさぐさの返り花あり演習林 鈴鹿野風呂 京鹿子 200202  
旅に知る人の情けや返り花 渡辺純 京鹿子 200202  
百日の子の笑ひをり帰り花 小田道知 円虹 200202  
返り花山間に海煌めきて 大柳篤子 雲の峰 200202  
帰り花ゴリラが午後の陽に眠る 川瀬里江 雲の峰 200202  
かりそめとおもふ香のあり帰り花 外川玲子 風土 200202  
行きすぎて確め戻る帰り花 細川コマヱ 雨月 200202  
返り花吾がことのみに日を過し 大坂輝子 百鳥 200202  
ふり返る母のおもかげ帰り花 池崎るり子 六花 200202  
海光の日和つづきの返り花 長沼三津夫 200202  
帰り花ひとり暮しを子が選び 小川美知子 200202  
姥のゐて小花の白さ返り花 丸山冬鳳 京鹿子 200202  
帰り花仰ぎ帰らぬもの憶ふ 山田弘子 円虹 200202  
西行の佇ちたる庭の帰り花 赤井よしを 円虹 200202  
帰り花足より大き靴履いて 小林あつ子 火星 200203  
胸の刻かの日のままに返り花 徳田千鶴子 馬醉木 200203  
返り花黄泉を小出しにするでない 中原道夫 銀化 200203  
この世には拘りなくて返り花 町野昭人 遠嶺 200203  
先祖より守りし森の帰り花 萩野谷三和 遠嶺 200203  
身の内にふくらめるもの返り花 川上恵子 雨月 200203  
往きに見て帰途になきもの返り花 有山八洲彦 200204  
言い足りぬことありますか帰り花 蓮尾みどり ぐろっけ 200204  
世に少し拗ねし思ひの返り花 足利ロ子 ぐろっけ 200204  
日溜りのここが浄土と返り花 飯塚やす子 200206  
狂ひ咲く藤よ秋蝉鳴くぞいな 林翔 200210  
非常口こんなところに帰り花 丸山佳子 京鹿子 200212  
返り花削りし母の桐箪笥 田所敏子 帆船 200212  
合戦の地をまなかひに帰り花 林和子 雲の峰 200212  
白牡丹狂ひ咲きした露の庭 木内美保子 六花 200212  
返り花仔細一切不問とす 小倉斑女 銀化 200212  
咲きしとも散りしともなく返り花 岩上とし子 200301  
夕月のかけらの白く返り花 乗光雅子 雨月 200301  
船頭の棹さす先の返り花 二宮桃代 雨月 200301  
只二つ寄り添ふ木瓜の返り花 永岡セツ 酸漿 200301  
返り花子にあたたかき木端仏 長沼冨久子 馬醉木 200302  
人にウインク日射に甘え返り花 泉田秋硯 200302  
唱名のいまや三昧返り花 宮脇ちづる 200302  
写されていつも端つこ返り花 木戸渥子 京鹿子 200302  
鐘楼に深き黙あり返り花 祐森彌香 遠嶺 200302  
干支六つ重ねきし道帰り花 上田繁 遠嶺 200302  
返り花山路はすでに暮れてをり 原島ふじ子 遠嶺 200302  
金色の茶室三畳返り花 柴田由乃 風土 200302  
日の回る寺につつじの返り花 鈴木ゆき子 風土 200302  
黄砂降る午前や梨の返り花 桑田眞佐子 火星 200302  
追伸の表につづく返り花 吉野知佐 帆船 200302  
大和路をタイムスリップ返り花 鈴木昭子 帆船 200302  
義経の落ちゆきし径帰り花 立石萌木 雨月 200302  
葬送の庭につつじの忘れ花 山ロマサエ 雲の峰 200302  
湯の町やうすうす揺るる帰り花 小松鈴子 酸漿 200302  
返り花つづく蕾のありにけり 藤井淑子 百鳥 200302  
帰り花寂しさの影曳いてをり 高橋房子 200302  
真上にて日輪あはし帰り花 糸井芳子 200302  
返り花キリシタン遺物資料館 斉藤由美子 ぐろっけ 200302  
返り花やさしすぎれば嫌はれて 鎮田紅綜 200303  
隠れなきものにつつじの返り花 八染藍子 200303  
返り花研師の水にこぼれけり 浜口高子 火星 200303  
字余りのやうな影おく返り花 宇田篤子 京鹿子 200303  
帰り花つぎつぎ届く喪の便り 伊藤光子 ぐろっけ 200303  
白はさみしやみよし野の返り花 中島知恵子 雨月 200304  
主婦四十匿名希望帰り花 梶浦玲良子 六花 200305  
返り花かすかな夕日先にあり 針谷律子 八千草 200306  
吝嗇をこの日は忘れ花見酒 吉田裕志 200307  
返り花ひとつ知覧の特攻碑 塩路隆子 花衣 200307  
銀行の名前度忘れ花茗荷 有田蟻太 200311  
黒木御所の磴にすみれの帰り花 升田ヤス子 200312  
うつり気の雲を気にせず返り花 丸山佳子 京鹿子 200312  
かりがねの風やさくらの返り花 浜福恵 風土 200312  
当日消印有効投じ返り花 高千夏子 200312  
高言のあと蕭条と返り花 秋葉雅治 200401  
帰り花去来と名づく店の庭 松崎鉄之介 200401  
帰り花咲いて満開とはならず 大石登志美 築港 200401  
壇ノ浦幼帝の宮帰り花 岡田有峰 築港 200401  
義朝の思ひ海石榴の返り花 鈴木沙万沙 草の花 200401  
晴れきつて空の鏡に返り花 平田はつみ 馬醉木 200402  
落城の女人哀史や返り花 有島扇水 河鹿 200402  
帰り花作務衣の乾く庵の隅 高村洋子 遠嶺 200402  
ひつそりと眩しくもあり歸り花 柴田靖子 200402  
うしろより声の近づく返り花 宮川みね子 風土 200402  
スパイスの大瓶小びん返り花 柿沼盟子 風土 200402  
「もしもし」とは携帯の人返り花 二瓶洋子 六花 200402  
往き往きて樹海の果ての返り花 徳田正樹 河鹿 200403  
敷石のくぼみ真四角帰り花 鳴海清美 六花 200403  
思ひきや仏陀の国の返り花 竹内喜代子 雨月 200403  
帰り花瞼の重き日なりけり 渡部義雄 200403  
返り花全校七名の分校に 松井洋子 ぐろっけ 200403  
返り花ほそくはかなげけなげなり 長崎桂子 あを 200404  
返り花思ひ出し笑ひのやうに 英龍子 百鳥 200404  
早咲きか返り花かと振り向きぬ 薄美津子 対岸 200404  
逃げやすき日射しを集め返り花 橘沙希 月の雫 200404  
聞き流す術も覚えて返り花 橘沙希 月の雫 200404  
返り花羽音幽かに十日経し 田村みどり 京鹿子 200405  
さえぎられゐる日差しかな返り花 足立幸信 200405  
かの桃子あの桜子か帰り花 山元志津香 八千草 200405  
帰り花ふるさと人の心とも 竹下陶子 ホトトギス 200407  
狛犬に冷笑されて帰り花 丸山佳子 京鹿子 200408  
帰り花形見グラスに一枝挿し 植村よし子 雨月 200411  
帰り花めがね通して天仰ぐ 山田六甲 六花 200411  
中世のなごりの中庭(パティオ)帰り花 塩路隆子 200412  
写経本二冊あれども帰り花 よこたまさみち 帆船 200412  
返り花咲いて遠くに父母睦む 神蔵器 風土 200501  
帰り花二番札所は東向き 大橋克巳 雲の峰 200501  
湯煙の山に色濃き帰り花 神谷信子 雲の峰 200501  
鼻歌のぷつんと切れて帰り花 岩波ふみ子 雲の峰 200501  
返り花一歩下がればピント合ふ 鎮田紅絲 200501  
返り花一点百のさつき鉢 恩田甲 200501  
海風を驚いてをり返り花 今瀬剛一 対岸 200501  
パイプ椅子並べてありぬ返り花 浜口高子 火星 200501  
帰り花目鼻をうすく描いてみる 沼田巴字 京鹿子 200501  
帰り花そのうち人は仙人に 沼田巴字 京鹿子 200501  
藤一房夫丹精の返り花 西島みね子 八千草 200501  
本来の色より薄き返り花 五十嵐道夫 築港 200501  
帰り花しづかに刻の流れをり 前迫寛子 河鹿 200502  
由布岳の霧狂ひ咲きたる山つつじ 長谷川史郊 馬醉木 200502  
真間の井の古りし釣瓶や返り花 木暮剛平 万象 200502  
雀来る庭に苺の返り花 大坪景章 万象 200502  
村道の湖に絶え帰り花 相馬計太 帆船 200502  
またひとつ日に向ひをる返り花 植木戴子 200502  
返り花思はぬ人と立話 庄野房女 築港 200502  
ふるさとの校歌の山河返り花 松林順子 雨月 200502  
先生と生徒同数返り花 島内美佳 ぐろっけ 200502  
帰り花予後口実に怠け癖 元吉竹瓶子 200502  
帰り花松浦武四郎過ぎし坂 岩崎靖子 200502  
バーベルの端たんぽぽの返り花 山尾玉藻 火星 200502  
返り花一片の見得なほ持てり 藤岡紫水 京鹿子 200502  
帰り花活水の神と崇められ 角直指 京鹿子 200502  
帰り花光陰われに過ぎやすし 角直指 京鹿子 200502  
帰り花母の紬に手を通す 冨永道子 百鳥 200502  
けいじ亡し高嶺さくらの返り花 神蔵器 風土 200502  
返り花幼なき梅の木でありし 工藤ミネ子 風土 200502  
被害妄想の人越して来て帰り花 林裕美子 六花 200502  
池の面の太陽眩し返り花 三関浩舟 栴檀 200502  
返り花色なき空の昏るるとき 斎藤棹歌 200502  
人の世の定年はなし返り花 田中矢水 遠嶺 200502  
好日の予感ありけり返り花 宮倉浅子 遠嶺 200502  
旧道の下に新道帰り花 片野美代子 酸漿 200503  
返り花日のよく当る石畳 岡田洋子 対岸 200503  
帰り花光琳笹へ洩る日差 田中峰雪 雨月 200503  
ゆくりなく訪ひし染寺帰り花 仙石君子 雨月 200503  
返り花鵜籠きちんと積まれあり 浜口高子 火星 200503  
知らぬ問に声掛けてをり帰り花 丸山敏幸 200503  
からからと四方の風鳴る返り花 前田永子 200503  
庭梅の杖の先なる返り花 岡田佳世子 栴檀 200503  
返り花かつて翁が天嶽寺 小澤克己 遠嶺 200503  
亡き人の温もり想ふ帰り花 内田稔 遠嶺 200503  
菊坂の廂間つつじの返り花 大山夏子 200503  
峡ふかく約束のごと帰り花 佐々木ひさこ 築港 200504  
万葉の植物園の返り花 中沢三省 風土 200504  
うすうすと日が差す方に返り花 館容子 200504  
その数の返り花とも思はれず 白鳥彰子 200504  
返り花八十路の坂は下りのみ 岩谷丁字 春燈 200505  
風狂の系図なるらし返り花 川克 遠嶺 200506  
返り花一枝どうぞと言はれても 丸山佳子 京鹿子 200510  
陰神のもとに小さな返り花 滝沢伊代次 万象 200511  
執念で生くる余生の帰り花 益田寿美子 春燈 200512  
捨て墓に海鳴りばかり返り花 迫田克子 河鹿 200601  
返り花空碧ければ空に溶け 船津昭夫 四葩 200601  
港見ゆる丘にユッカの返り花 松崎鉄之介 200601  
返り花銀ひとひらの忘れもの 安田優子 京鹿子 200601  
耳に残るアリアの余韻返り花 奥田弦鬼 風土 200601  
仰がるるものにあをぞら返り花 冨円正吉 200601  
軒先の干し魚の籠帰り花 鮫島禮子 河鹿 200602  
木の椅子に木のぬくもりや帰り花 久保田妙 百鳥 200602  
帰り花我が影ばかり濃かりけり 糸川草一郎 百鳥 200602  
目つむれば母の顔あり帰り花 中谷信子 百鳥 200602  
東塔と西塔めぐり帰り花 三好かほる 万象 200602  
しづかなる峡の月日や帰り花 大橋淳一 雨月 200602  
仰ぐ位置変へて眺める帰り花 足利ロ子 ぐろっけ 200602  
少年に言葉を選ぶ帰り花 柴田佐知子 200602  
人影のなき道場や返り花 田中正子 百鳥 200602  
ふるさとの家解かれゆく返り花 古賀勇理央 百鳥 200602  
慰めの言葉をさがす返り花 斉藤阿津子 百鳥 200602  
托鉢の出てゆく門や返り花 木暮剛平 万象 200602  
Bクラスの暮しの安し返り花 松崎鉄之介 200602  
返り花たのしむことも遠忌なれ 宮津昭彦 200602  
大仏の空の暮れそむ返り花 杉浦典子 火星 200602  
雨だれの間遠となりし返り花 垣岡暎子 火星 200602  
足慣らす庭の水やり返り花 相沢有理子 風土 200602  
生き方を問はれてをりし帰り花 福永政江 河鹿 200603  
楽しさの後の虚や返り花 和田照子 200603  
返り花ゆき交ふ人を誰も知らず 西宮舞 200603  
返り花猫が棲みつく耶蘇の墓 大栗須美子 万象 200603  
返り花墓にも水を供へけり 福岡もも 百鳥 200603  
これからを生き甲斐とせむ返り花 小野寺節子 風土 200603  
三つまではさびしき数や帰り花 島谷征良 風土 200604  
返り花誰にも夢の二つ三つ 芳賀雅子 遠嶺 200604  
帰り花ちよつと流れにさからひて 服部早苗 200605  
帰り花旧知のごとく仰ぎけり 早川紀子 200605  
ビル風のかくも強きに返り花 佐藤佐代子 200605  
父母に孝の足らざる返り花 環順子 夢帽子 200608  
いつも日の当る枝あり帰り花 稲畑汀子 ホトトギス 200611  
雨風に耐ふる力よ帰り花 稲畑汀子 ホトトギス 200611  
日だまりと限らぬ場所に返り花 稲畑汀子 ホトトギス 200611
09/11/13 制作

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

掲載年月順です。

ご希望の季語又は語彙がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。