熟 柿 2    29句

いちまいの皮の包める熟柿かな    野見山朱鳥

柿  熟柿  渋柿  干柿  吊し柿  柿簾

作品
作者
掲載誌
掲載年月
飛び立ちて烏の落とす熟柿かな 上月智子 末黒野 201502
日に透けて熟柿の重くなりにけり 田岡千章 201504
雲水に熟柿二つを喜捨したる 久保東海司 風鈴 201512
日を吸ひていよよ熟柿のめなう色 平野みち代 201601
どちらかと言へば熟柿の方が好き 須賀敏子 あを 201601
独りには独りの甘美熟柿かな 有松洋子 201601
熟柿落ち庭は修羅場となりにけり 田代貞枝 201601
熟柿あり上手に嘘をついている 佐藤喜孝 あを 201602
蜀山の皿は紙なり熟柿食ふ 高木晶子 京鹿子 201604
張力の限界までの熟柿かな 森岡正作 201701
鈍色の空に色添ふ熟柿かな 板谷俊武 末黒野 201702
熟柿落つ解怠の深くなる真昼 近藤喜子 201801
村捨てし家の熟柿のたわわなる 森山暁湖 万象 201802
雲水に熟柿二つを喜捨したる 久保東海司 201804
語ることなくて熟柿をすすり合ふ 押田裕見子 201804
仏間より熟柿となりて戻りけり 河原敬子 201804
熟柿啄む鳥が二羽いて空青し 治部少輔 201811
老翁の眼無心に熟柿吸ふ 堀康代 馬醉木 201901
塀越しに熟柿の垂れる曲り角 秋山信行 やぶれ傘 201901
冬の陽を返へす熟柿とピラカンサ 七郎衛門吉保 あを 201902
はづれたる空の釦や熟柿落つ 西村安子 京鹿子 201903
ことごとく十指汚して熟柿食ぶ 佐藤淑子 雨月 201912
落日を吸ひあましたる熟柿食ぶ 中野あぐり 春燈 202001
卓上に灯点すごとき熟柿かな 西川保子 春燈 202001
熟柿すふ力抜くとは生きやすし 栗原公子 202002
掌にそつと受けたる熟柿かな 浅嶋肇 やぶれ傘 202002
御供の柿熟柿になりにけり 谷口一献 六花 202011
熟柿落つほとりは鶏の放し飼ひ 山本則男 202102
熟柿吸ふ嘗て健康優良児 田岡千章 202205
熟柿 →1      

2023年11月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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