朴落葉 2     96句

澁團扇置きしごとくに朴落葉     高島茂

落葉 柿落葉 桜落葉 銀杏落葉

作品
作者
掲載誌
掲載年月
朴落葉山気を絞り込んで舞ふ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211
朴落葉訃報はいつも唐突に 竹貫示虹 京鹿子 201211
すこし罪めくふはり踏む朴落葉 高橋あさの 201302
熊笹に朴の落葉の懸りをり 和田勝信 かさね 201302
音立てて始まる朴の落葉かな 白石正躬 やぶれ傘 201302
朴落葉人訪ふごとく恋ふごとく 菊川俊朗 201303
自らの根元あたたむ朴落葉 田中貞雄 ろんど 201303
朴の葉に重なる朴の落葉かな 白石正躬 やぶれ傘 201304
落葉して朴の青空広がりぬ 江見悦子 朴の青空 201307
朴落葉地につくまでの宙返り 塩路五郎 201401
一瞬の風の息継ぎ朴落葉 能村研三 201401
朴落葉地に着くまでの宙返り 塩路五郎 201401
朴落葉手に風を聴く雨を聴く 長山あや ホトトギス 201403
断捨離とは遠き暮しや朴落葉 池端英子 ろんど 201403
朴落葉無人となりし風木舎 三枝正子 万象 201403
破れても裂けても聢と朴落葉 後藤比奈夫 ホトトギス 201404
山日和裏白銀の朴落葉 加藤静江 末黒野 201404
勅使門閉ざす閂朴落葉 山田佳乃 ホトトギス 201405
飛騨の旅その朝に踏む朴落葉 能村研三 201501
朴落葉拾ひて朴の木を仰ぐ 多方清子 雨月 201501
朴落葉の仮面の騎士や小競り合ひ 中村ふく子 201502
カンテラの灯に獣めく朴落葉 西畑敦子 火星 201502
朴落葉しづかに積もる秘湯かな 西畑敦子 火星 201502
深々と飛騨の青空朴落葉 西川みほ 末黒野 201502
朴落葉拾ひて天の近くなる 樺山翠 雨月 201502
県境を越えて遁走朴落葉 金子正道 京鹿子 201503
朴落葉空のかけらの剥がれ落つ 有松洋子 201503
うらおもて見せて池面や朴落葉 岡野里子 末黒野 201503
地の神に呼び戻されし朴落葉 岩月優美子 グピドの瞳 201506
朴落葉卓に華やぐものとして 稲畑廣太郎 ホトトギス 201511
朴落葉足裏に楽の生れけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201511
朴落葉山の奥には猿の宴 稲畑廣太郎 ホトトギス 201511
心拾ふやうに拾ひぬ朴落葉 大畑善昭 201512
武士の倒れ臥すごど朴落葉 津川かほる 風土 201512
熨上げて一句誌さむ朴落葉 佐藤山人 201601
朴落葉被りてゐたり力石 廣瀬雅男 やぶれ傘 201601
朴落葉拾ひて山の深さ知る 水野恒彦 201601
朴落葉踏む音つづく美術館 中田みなみ 201601
山稜の朴落葉ふみ久留里城 上家正勝 末黒野 201602
朴落葉吹き寄せらるることもなし 塩野谷慎吾 201603
小流れの底を連ねて朴落葉 堺昌子 末黒野 201603
紙ひかうきのごとき着地や朴落葉 加藤季代 万象 201701
葉の裏に銀を湛へて朴落葉 能村研三 201701
拾はるる事の幸せ朴落葉 小松誠一 201701
ひとつづつ音を重ねて朴落葉 石橋みどり 201702
入相の鐘に急かされ朴落葉 尾藤榮 馬醉木 201702
朴落葉流れ堰きつつ押されくる 南うみを 風土 201702
一枚は討ち死にのごと朴落葉 鈴鹿呂仁 京鹿子 201702
朴落葉思慮あるやうに坂下る 山崎靖子 201702
一舟となりて瀞ゆく朴落葉 正谷民夫 末黒野 201703
葉脈に刻む生き様朴落葉 稗田寿明 201801
肋骨の奥の喪心朴落葉 松原智津子 万象 201801
四阿に憩ふ膝へも朴落葉 上野進 春燈 201802
朴落葉こころ許なく裏返る 寺田すず江 201802
朴落葉我が身を離れ去りしもの 岩月優美子 201802
朴落葉鉛の葉裏翻し 上辻蒼人 風土 201803
腰掛けし石のぬくみや朴落葉 杉田智榮子 馬醉木 201803
夕照のかけらをまとひ朴落葉 森清信子 末黒野 201804
まづは朴落葉拾ひて庭掃除 安原葉 ホトトギス 201804
落し物めきて一枚朴落葉 今橋眞理子 ホトトギス 201804
手の平にその大きさを朴落葉 遠山のり子 201804
朴落葉掻きて梢を仰ぎゐて 能村研三 201901
朴落葉し尽してふと先師なる 望月晴美 201901
朴落葉山路の茶屋のくるみ餅 佐藤稲子 やぶれ傘 201902
朴落葉一枚ごとの音たてて 及川照子 末黒野 201902
さびさびと涸びし水車朴落葉 加藤静江 末黒野 201903
朴落葉ややあけてまた朴落葉 山岸明子 201903
音のして朴の落葉と思ひけり 戸栗末廣 201907
天を向く無音のことば朴落葉 森正江 202001
バス通り統ぶるいちまい朴落葉 安藤しおん 202001
朴落葉踏みしめひとの言葉欲し 森睡花 202001
三四郎池に誘ふ朴落葉 岡田正義 雨月 202002
朴落葉逆立つ風の山社 小林輝子 風土 202002
日の温み薫りに変へて朴落葉 宮岡弘 202002
両の手に縋る杣道朴落葉 渡たみ 馬醉木 202002
深山の日を大きく掬ひ朴落葉 宮平静子 雨月 202003
朴落葉裏むきのまま朽ちんとし 手島伸子 雨月 202003
吹かれゆく音引きずつて朴落葉 今橋眞理子 ホトトギス 202004
朴落葉ややあけてまた朴落葉 山岸明子 202007
朴落葉掃き寄せて聞く山の声 荒井一代 202007
断崖へ飛距離を延ばす朴落葉 能村研三 202012
息継ぎの風の間に間に朴落葉 能村研三 202101
日溜りにこころほぐるる朴落葉 松橋利雄 春燈 202102
草辷りしてゐる風の朴落葉 升田ヤス子 六花 202102
朴落葉ひらりと風をかはしけり 黒滝志麻子 末黒野 202103
仏足石ここにあります朴落葉 升田ヤス子 六花 202103
空にあるよりも大きく朴落葉 今橋眞理子 ホトトギス 202104
朴落葉踏みつつ白神畏れけり 小野寿子 202201
嵩をなす骨の白さの朴落葉 奥田茶々 風土 202201
朴落葉からりからりと句碑の道 西村洋平 春燈 202202
朴落葉踏むなよ山姥が来るぞ 南うみを 風土 202202
味噌蔵の上に嵩なす朴落葉 岡尚 風土 202202
朴落葉振り向けばまた朴落葉 中村洋子 風土 202203
朴落葉天井高き飛騨の宿 和田華凛 ホトトギス 202204
表見せ裏見せ降り来朴落葉 谷口律子 末黒野 202204
朴落葉→1

 

2022年11月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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