彼岸花 4   57句

彼岸花裸身の如く残さるる   本田さち   読本・歳時記

曼珠沙華 死人花 捨子花 狐花 幽霊花

作品
作者
掲載誌
掲載年月
生きるとは残されしこと彼岸花 高村令子 風土 201712
誰が手折る出羽の巷の彼岸花 沼澤石次 馬醉木 201712
修羅の世をここに蒐めて彼岸花 木村ふく 馬醉木 201712
彼岸花引き返せざる道の燃ゆ 山中志津子 京鹿子 201801
父母遠しほころび過ぎし彼岸花 木戸渥子 京鹿子 201801
彼岸花両手に摘みて棄てし昔 竹村淳 201801
夕闇の畦明るうす彼岸花 延川笙子 六花 201801
彼岸花子供四人を育てけり 溝渕弘志 六花 201801
日の射して炎となりし彼岸花 秋川泉 あを 201811
天と地の中に息しで彼岸花 吉田順子 201812
彼岸花しべの先なる紅き色 出口誠 六花 201812
「赤は赤、白は白で」と彼岸花 出口誠 六花 201812
ひとところ群れ咲く土手の彼岸花 時田義勝 やぶれ傘 201902
桜島は今日も煙を彼岸花 佐藤稲子 やぶれ傘 201902
彼岸花栄華きわめる唯一本 伊藤昌枝 201905
彼岸花探しに来しと夫婦かな 山田六甲 六花 201910
稲美野の日暮れてきたる彼岸花 山田六甲 六花 201910
嫌はるもなお紅尽す彼岸花 藤岡紫水 京鹿子 201912
地底より赤き告知や彼岸花 磯野青之里 六花 201912
彼岸花累代の墓今もあり 水谷保子 雨月 201912
彼岸花従へ兵の墓の朽ち 中原敏雄 雨月 201912
投げ入れのやうな一群彼岸花 高橋まき子 風土 201912
無人駅また無人駅彼岸花 高村令子 風土 201912
彼岸花戦果てたるやうに消え 池田光子 風土 202001
牛小屋の壁際に咲く彼岸花 延川笙子 六花 202001
よき名悪しき名野を彩れる彼岸花- 安斎久英 末黒野 202001
又の名を幾つや畔の彼岸花 安斎久英 末黒野 202001
茅葺きの山門脇や彼岸花 鈴木千恵子 末黒野 202001
彼岸花の高さに遊ぶしじみ蝶 隅田恵子 雨月 202002
寄せ墓の辺りに咲いて彼岸花 山本久枝 やぶれ傘 202002
風寒く播州平野彼岸花 山田六甲 六花 202011
呼び止めて話しこむ道彼岸花 秋川泉 あを 202011
モノクロに写るカメラや彼岸花 大日向幸江 あを 202011
あかあかと群るるが淋し彼岸花 住田千代子 六花 202101
彼岸花の葉を確かめむ冬の道 布施由岐子 末黒野 202103
秋彼岸花屋に寄つて肉屋にも 福島茂 202111
彼岸花山田の脇に群れをなし 白石正躬 やぶれ傘 202111
約束の様に我家の彼岸花 須賀敏子 あを 202111
父の忌来約せるごとく彼岸花 小泉三枝 春燈 202112
彼岸花好きとふ集ひ黙多く 宮田豊子 春燈 202112
彼岸花蕊に野の風とどまらせ 東小薗美千代 末黒野 202112
土手刈りて彼岸花待つ葛城御所 竹村淳 202112
雨あとの雨粒光る彼岸花 枝みや子 やぶれ傘 202112
通りやんせ幼なの丈に彼岸花 塚原紀代子 風土 202201
彼岸花かろき瀬音に育まれ 石黒興平 末黒野 202201
フランス山黄の四五本の彼岸花 小林清子 末黒野 202201
彼岸花土手にひと叢色あせて 白石正躬 やぶれ傘 202201
誰が置きしこの石橋の彼岸花 住田千代子 六花 202201
彼岸花蕊に野の風とどまらせ 東小薗美千代 末黒野 202204
彼岸花咲くぞ咲くぞと咲きにけり 山田六甲 六花 202210
けふの雨昨日の名残り彼岸花 山田六甲 六花 202210
父の忌来約せるごとく彼岸花 小泉三枝 春燈 202212
母遠し父なほ遠し彼岸花 坂下成紘 202211
一斉に陽を恋ふ土手の彼岸花 河野智子 202212
魂に形あるごと彼岸花 小林清彦 末黒野 202301
彼岸花愛でて喪服の老夫婦 佐藤勝代 末黒野 202301
彼岸花蝶の来てゐる寺の庭 小巻若菜 やぶれ傘 202302
彼岸花→1

2023年10月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。