春障子　4　　　　113句

竹林があれば風湧き春障子 　　本橋仁 　　露光

障子 　　春障子　　春の障子
作品
作者
掲載誌
掲載年月
諸鳥の声のはじける春障子 西村博子 馬醉木 201504
真言を弥陀に称へて春障子 蒲田豊彦 雨月 201504
陰膳や羽虫がぽつつと春障子 吉田香津代 面 201505
「おいでやす」貴船の宿の春障子 鈴木鳳来 故山 201505
春障子開けて花の香招じけり 赤羽陽子 春燈 201505
まだそこに母の居さうな春障子 高倉和子 空 201505
春障子越しに聞かれし昨夜のこと 天谷翔子 空 201505
太棹のちりちり口説く春障子 江見悦子 万象 201506
雨やみて明るさもどる春障子 宮本加津代 万象 201506
いつ見ても明るいものに春障子 松田泰子 末黒野 201506
奥庭の池は湧き水春障子 遠山のり子 空 201506
まだそこに母の居さうな春障子 高倉和子 空 201506
亭 （ ちん ） 座敷水かげろふの春障子 赤岡茂子 春燈 201507
嫁入りの日を待つ道具春障子 吉田カイ 万象 201507
切り貼りに躓く光春障子 湯川雅 ホトトギス 201508
春障子風にも形ありにけり 元和木恵美子 馬醉木 201605
みどり子が破る楽しさ春障子 福島せいぎ 万象 201605
乳吸はせゐる娘の背中春障子 高野春子 京鹿子 201605
らふそくの灯明りに文字春障子 加藤峰子 鴫 201605
春障子ひとり心地のふたりかな 相良牧人 鴫 201605
春障子閉して女を隠しけり 片桐てい女 春燈 201605
定年の手持無沙汰や春障子 豊谷ゆき江 春燈 201605
持ち駒に歩のひとつあり春障子 高野春子 京鹿子 201606
こつこつが好きで手仕事春障子 芝田幸惠 末黒野 201606
穏やかに茶事すすみゐる春障子 武生喜玖乃 雨月 201606
春障子胸の釦を繕ひぬ 山本久江 鴫 201607
格子戸に透くる旧家の春障子 西村しげ子 雨月 201607
切岸や湖に開けて春障子 竹内喜代子 雨月 201607
鳥ごゑのよくひびく日の春障子 多方清子 雨月 201607
継ぎ足しの花びらこぼれ春障子 雨宮桂子 風土 201607
春障子着替へて巫女となりゆけり 中田みなみ 桜鯛 201701
魂の影を映して春障子 高橋将夫 蜷の道 201703
春障子重低音にふるへをり 高橋将夫 蜷の道 201703
開け放つ母なき部屋の春障子 山本喜朗 雨月 201705
わが家の大事なひと間春障子 田原陽子 鴫 201705
潮騒のまぢかに寄せて春障子 山口ひろよ 鴫 201705
勤行の洩れくる堂の春障子 西村しげ子 雨月 201706
春障子油単かけたる琴一面 樺山翠 雨月 201706
曇る日はくもりの色の春障子 住田千代子 六花 201706
春障子明りの座敷香燻る 古川しげ子 雨月 201707
春障子日の暮るるまで開けてをく 川田暢子 風土 201706
合掌造り目に十枚の春障子 持田信子 春燈 201707
閉ぢあれば開きたくなる春障子 和田華凛 ホトトギス 201708
萱葺きの庵真つ白な春障子 角野良生 空 201707
内陣に護摩火の高し春障子 河原敬子 空 201708
やむを得ず足で開け閉て春障子 火箱ひろ 船団 201802
影揺れて言の葉揺れて春障子 稲畑廣太郎 ホトトギス 201803
和三盆ほろほろ零れ春障子 德田千鶴子 馬醉木 201804
膝ついて祖母へあいさつ春障子 德田千鶴子 馬醉木 201804
春障子もの音昼を深めけり 成瀬櫻桃子 春燈 201804
かの世とはこの静けさや春障子 岩永はるみ 春燈 201805
春障子庭木の風の見えにけり 小菅礼子 春燈 201805
病める子に病める母なり春障子 山田暢子 風土 201805
春障子母の遺影に開け申す 山本喜朗 雨月 201806
鳥声や開けられてある春障子一 土井三乙 風土 201806
破りたる穴より日差し春障子 上月智子 末黒野 201806
春障子五感鋭くなりにける 中田禎子 槐 201807
春障子風に色あり光あり 能美昌二郎 沖 201807
連歌はや恋の句出でぬ春障子 片山博介 春燈 201807
春障子閉てて茶室を闇とせず 田丸千種 ホトトギス 201807
春障子閉めて読経を始めけり 高倉和子 空 201807
アイロンが音立ててゐる春障子 倉澤節子 やぶれ傘 201808
曇る日はくもりの色の春障子 住田千代子 野に遊ぶ 201811
葉に光ありし動きや春障子 中貞子 槐 201904
夢にまだ赤子産みたる春障子 辻美奈子 沖 201904
春障子開けて耳目を放ちけり 大矢恒彦 沖 201904
母の忌や鳥影のさす春障子 佐藤信子 春燈 201905
何鳥か影散らしたる春障子 平沢恵子 春燈 201905
春障子さまざまな香を運びたる 加藤みき 槐 201905
影にある風の形や春障子 中田禎子 槐 201905
春障子四角に開ける猫の道 大日向幸江 あを 201905
木洩れ日の幽かに揺るる春障子 岩月優美子 槐 201906
春障子 →5

2021年2月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

掲載年月順です。

ご希望の季語又は語彙がございましたら　haisi@haisi.com 迄メール下さい。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。