春の色       71句

春光  春望  春色  春の色  春の光

春の色はまだあさけれどかねてより緑ふかくも染てけるかな   貫之

作品
作者
掲載誌
掲載年月
春の色利根の河原で拾ひたり 松沢久子 いろり 200005
ベッド六つにオムレツ六つ春の色 佐々木峻 ヒッポ千番地 200007
ひとり居や江戸の干菓子の春の色 保坂加津夫 いろり 200106
カーテンの影もゆらゆら春の色 稲用飛燕 船団 200110
奥龍野寝釈迦の峯の春の色 岸本林立 雨月 200205
干し物の春の色なる三世帯 田中呑舟 火星 200206
炎にも早春の色ありしこと 山田弘子 ホトトギス 200207
何気なく入るデパートは春の色 篠崎荘市 酸漿 200304
教会のステンドグラス春の色 田中倫代 ぐろっけ 200305
つば甚の蒔絵弁当春の色 福盛悦子 雨月 200403
春の色まとふ齢に目をつむり 彦坂範子 ぐろっけ 200405
春の色のサフランリゾット皿に盛る 杉谷文江 200406
朝刊の折込ちらし春の色 佐伯盈 帆船 200504
枝先に春の色あり通ひ道 小黒加支 酸漿 200504
暮れ方の雲間にこぼす春の色 石塚ゆみ子 遠嶺 200505
不忍の匠組紐春の色 児玉豊子 対岸 200506
春の色はおりて友とビルの街 山荘慶子 あを 200604
待春の色に落ち着く庭の木々 稲畑廣太郎 ホトトギス 200701
娯しめばみやこの空に春の色 竹中一花 200705
下山して里の瀬音に春の色 渡辺安酔 200705
精進の料理に春の色ほのか いしだゆか 遠嶺 200705
ブテイックに満ち溢れたり春の色 辰巳比呂史 200706
万華鏡変はるきらめき春の色 羽賀恭子 200804
パティシエの指先春の色を生む 森山のりこ あを 200804
一塊の土くれにある春の色 加藤克 200805
病院のパジャマ姿も春の色 須賀敏子 あを 200805
春の色三面鏡に溢れけり 布村松景 春燈 200806
二人して打つ鐘の音や春の色 四條進 200905
あかときの光やすでに春の色 泉田秋硯 200905
句友祝ぐ花束春の色あふれ 竹内喜代子 雨月 200905
ウインドウに先づ訪れし春の色 舩越美喜 京鹿子 200907
列車行く田畑はいつか春の色 坂根宏子 201005
クレヨンで壁に落書き春の色 陶山泰子 ぐろっけ 201006
改装の眼科の椅子の春の色 数長藤代 201107
まつ先に春の色して生花店 小嶋洋子 201204
ともがらと人肌酒に春の色 川井秀夫 ろんど 201205
釣人の丸き背にさす春の色 川井素山 かさね 201206
金平糖掌よりこぼるる春の色 熊川暁子 201206
むら染めのフラワーキルト春の色 飯田美千子 201207
山路行く右も左も春の色 小寺ふく子 六花 201207
女性パワー花壇一朝春の色 鎌田悟朗 ろんど 201208
浜の宿舟盛り膳の春の色 川井素山 かさね 201305
夕ぐれの色待ちかぬる春の色 遠山みち子 201305
軽みとは舌を離れし春の色 柳川晋 201305
満ち潮の堂島川は春の色 宮崎正 ホトトギス 201307
春の色着てゆく旅路ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201403
春の色極めて朝餉昼餉かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201404
吉祥天おん顔若し春の色 宮内とし子 201404
斑肌の若草山や春の色 山口キミコ 201405
色鉛筆開けたら春の色溢れ 羽賀恭子 201406
春の色こぼして浜に遊びけり 藤井杏愛 京鹿子 201501
モビールに紙の猿ぼぼ春の色 箕輪カオル 201504
ひと茹でに春の色立つ菜花かな 黒沢由紀子 201505
春の色夢も願ひもとき刻む 鈴木初音 201505
早春の色付く靄や小松原 松原三枝子 万象 201505
古民家をめぐる小径に春の色 丹羽武正 京鹿子 201506
堤防は早春の色ここかしこ 長崎桂子 あを 201604
京菓子の店より春の色となり 荒木澤子 201605
堰落つるしぶきも泡も春の色 七田文子 201704
一才半の大好きな砂春の色 赤座典子 あを 201704
娘の住みて部屋にあふるる春の色 田所節子 201706
満開の祝バースデイ春の色 谷口一献 六花 201707
峡の朝みづいろといふ春の色 今井肖子 ホトトギス 201804
たうたうと流るる疏水春の色 今村千年 末黒野 201805
スカーフのほどけ零るる春の色 饗庭悳子 末黒野 201808
記念日にマリンバ演奏春の色 山崎英子 京鹿子 201906
ちくちくとカーテン抜ける春の色 谷口一献 六花 201906
石噛んで幹のふくらむ春の色 住田千代子 六花 202006
明鳥夢の続きは春の色 渡辺富士子 末黒野 202204
見通せる玻璃の茶室や春の色 滋野暁 やぶれ傘 202207
あけぼのとたそがれに二度春の色 松尾龍之介 202208

2023年4月14日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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