春めく     221句

熱あるは稍春めくに似たりけり     相生垣瓜人

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
春めきて水車ゆつくり廻り出す 服部淑子 春耕 199806  
春めく陽二十歳の指にマニキュアを 清谷亜希子 ぐろっけ 199812  
春めくや二階の窓の人影も 草間時彦 馬醉木 199902  
降り出して春めく雨となりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 199902  
寿福寺の山門潜り春めきぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 199903  
犬吠えて人の気配の春めきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 199904  
開館の後の話題に春めきぬ 山田弘子 円虹 199904 虚子記念館
春めきぬ水のこごゑもさにありぬ 亀丸公俊 銀化 199904  
春めくや池の藻光るひとところ 山田京子 俳句通信 199904  
浮かび来る鯉汚れゐて春めゐて 保坂加津夫 いろり 199904  
春めくや誦経も鳩もふくみ声 鷹羽狩行 199905  
春めくや反りの生まれし孔雀の尾 松尾龍之介 199906  
春めくや古きピアノの蓋開ける 田中桜子 船団 199909  
集ふことより春めいてゆく心 稲畑汀子 ホトトギス 200002  
自ら春めく心よそほへり 稲畑汀子 ホトトギス 200002  
春めく日芭蕉の森に親しまむ 稲畑汀子 ホトトギス 200002  
春めきぬ祝ぎの花束活けし部屋 稲畑汀子 ホトトギス 200002  
雨したたか降りたる夜より春めきぬ 能村登四郎 200002  
春めくと春めくやうな声で言ふ 鷹羽狩行 200003  
喜寿の春めでたく可祝室の蘭 大橋敦子 雨月 200003  
春めくも胸の振子の後れがち 赤間真弓 銀化 200003  
春めくや杉山いよよ褐色に 朝妻力 雲の峰 200003  
尾を振って春めく鯉の遡る 岡田ン太雄 雨月 200004  
春めいて豆腐の上の花かつを 能村研三 200004  
春めきしよき闇ならむ蟇のこゑ 阿部ひろし 酸漿 200005  
春めくや伎芸天女のふくよかに 古田考鵬 雨月 200005  
夜の深みこころ春めく長電話 瀧新株 京鹿子 200006  
タラの棘威嚇を続け春めくや 葉月ひさ子 船団 200006  
血圧の機嫌上々春めきて 鵜飼紫生 雨月 200008  
春めくや鳥は光の尾を曳きて 牛田修嗣 200010  
春めきし月を上げたる茅ヶ岳 小泉晴露 酸漿 200102  
春めくや湯の真ん中に顎で浮き 細川和子 ぐろっけ 200102  
春めきてまた訪ひたしと記念館 稲畑汀子 ホトトギス 200103  
春めくや道かたはらに瘡地蔵 朝妻力 俳句通信 200103  
何よりの子宝ありて春めける 大平保子 いろり 200104  
残る世を楽しく生きむ春めけば 大平保子 いろり 200104  
年金の貰へぬ我慢春めいて 松沢久子 いろり 200104  
熟年と云はれて少し春めきぬ 熊谷みどり いろり 200104  
春めくや放浪の虫首もたぐ 熊谷みどり いろり 200104  
手直しも二三春めく展示室 稲畑汀子 ホトトギス 200104  
御堂建つ普請の音の春めける 西澤信生 円虹 200104  
春めくや煉瓦造りの仕込蔵 田村すゝむ 風土 200104  
春めくや一日を母と榾燃やす 伊藤公子 酸漿 200104  
春めくや茶店媼の話好き 青木政江 酸漿 200104  
春めくやこけしの轆轤音軽き 岸恒雄 春耕 200104  
久に逢ふ女弟子あり春めける 能村登四郎 200105  
春めくやスケツチ並ぶレストラン 百瀬虚吹 風土 200105  
両岸の春めいてくる汽水川 黒田咲子 200105  
椿の葉揺れて光って夙に春めき 金子皆子 海程 200105  
ゆるやかに三輪の神山春めける 大山志津 雨月 200105  
シャッと開け窓より光春めいて 桑原敏枝 いろり 200106  
調律の一音ごとに春めけり 荒木治代 ぐろっけ 200106  
春めきて大島紬の軽さかな 久保田一豊 いろり 200107  
春めくといふ言の葉にすがりゐる 能村登四郎 200108  
網船のもやう湖畔も春めきぬ 古川利子 200202  
生れたる一書春めく心寄せ 稲畑汀子 ホトトギス 200203  
田の隅の雑草の叢春めきぬ 片岡静子 200204  
春めくと思ふ夜来の雨あがり 宮本俊子 雨月 200204  
春めきて一人ぼっちをもてあます 阪口美枝子 雨月 200204  
竹林に七人の声春めきぬ 朝妻力 雲の峰 200204  
春めきの湧き水甘き深山寺 板倉勉 六花 200204  
警戒船いつか春めく隅田川 長屋せい子 馬醉木 200205  
畳屋のひと針ごとに春めきぬ 内田雅子 馬醉木 200205  
春めくやよもつひら坂薄曇り 竹中一花 200205  
春めくは雀の口舌日の出時 中川悦子 酸漿 200205  
春めくや工夫の力声となり 池田好 200206  
春めきて絵本抜け出すバレリーナ 祐森彌香 遠嶺 200206  
春めきぬ何処から空を仰ぎても 奥村啓子 200206  
消息の届きたるより春めきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200302  
庭といふ春めく心集めけり 稲畑汀子 ホトトギス 200302  
まな板に葱刻む音春めいて 栢森定男 あを 200302  
快晴も雨も春めく旅路かな 稲畑汀子 ホトトギス 200302  
卓上の花の華やぎ春めきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200303  
準備なほ抜けてゐさうや春めきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200303  
まだ先と思ひゐしこと春めく日 稲畑汀子 ホトトギス 200303  
ふり返る心忘れて春めく日 稲畑汀子 ホトトギス 200303  
馬の絵に春めく心重ねゆく 稲畑汀子 ホトトギス 200303  
立ち読みに袋綴あり春めきて 澤田緑生 馬醉木 200303  
春めくや踏切の灯の暈量をもち 鷹羽狩行 200304  
春めくや厨に晒す山のもの 山口たけし 雲の峰 200304  
春めくや真竹の並ぶ二月堂 谷野由紀子 雲の峰 200304  
春めくや木に当ててみる聴診器 川瀬さとゑ 雲の峰 200304  
狼煙山春めく夕日ありにけり 河野政恵 酸漿 200304  
尉鶲春めく風と遊びをり 木村迫子 酸漿 200304  
春めくと思ふ日射しの又かげる 板倉幸子 築港 200304  
春めくや火入れ待たるる登り窯 二宮桃代 雨月 200304  
春めくといふに間のある夕明り 藤岡紫水 京鹿子 200304  
春めきぬ歩き始めの赤い靴 平田はつみ 馬醉木 200305  
春めくや母の行李に背負紐 代田青鳥 風土 200305  
ひと雨に春めく山の匂ひかな 山田弘子 円虹 200305  
画展出て春めく心野に放つ 中村芳子 円虹 200305  
春めくや夫の始める庭仕事 黒川悦子 円虹 200305  
春めくや声の明るき物売女 大島黎子 築港 200305  
深山なる鉈の木霊も春めけり 竹内喜代子 雨月 200305  
挨拶を交す言葉の春めきて 中村公代 雨月 200305  
置き忘れし手袋片手春めきぬ 菅原健一 200305  
高々と帰船のしぶき春めける 内山けい子 200305  
春めきて傾げば動く古時計 南英子 ぐろっけ 200305  
白和への春めくいろも清和村 有働亨 馬醉木 200306 清和村より通潤橋へ
春めくやまほろばの畦真直ぐにて 泉田秋硯 200306  
春めくは尻さすらるるにも似たり 市場基巳 200306  
春めける日なりせつせと厨ごと 橋本佐智 円虹 200307
春めくや星座を結ぶ糸ゆるび 内山照久 200307  
春めきて声のはづみしテニスかな 久保田清子 遠嶺 200307  
目に止めて見し川蝉の春めきし 市場基巳 200307  
降り足りし夜の春めける星の綺羅 田中のりえ 200307  
春めくや二時に駅でと置き手紙 漢隆司 八千草 200308  
春めくや仕事崩してゆく机辺 稲畑汀子 ホトトギス 200403  
又雨の一日となりぬ春めきて 稲畑汀子 ホトトギス 200403  
竣工の近し春めく日々となる 稲畑汀子 ホトトギス 200403  
そののちの口々に追はれて春めきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200403  
春めくや水辺に人の気配置く 稲畑汀子 ホトトギス 200403  
逢へさうに思ふ春めく上京は 稲畑汀子 ホトトギス 200403  
春めいてをりしことさへ気づかずに 稲畑汀子 ホトトギス 200403  
やうやくに目途つく仕事春めきて 稲畑汀子 ホトトギス 200403  
花嫁の父とし迎へ春めきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200403  
露地裏の奥がもつとも春めきぬ 山田六甲 六花 200403  
聳え立つ岳の稜線春めきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200404  
春めきて牛舎の子牛一と鳴す 二宮桃代 雨月 200404  
子が嫁してより我が家運春めけり 末益冬青 雲の峰 200404  
春めくやハチ公前の人の波 田中藤穂 あを 200404  
春めくや妻の指さす宵の星 湯浅康右 草の花 200405  
春めくと思ひつつ撫づ杖頭 村越化石 200405  
春めくやラピスラズリの青が好き 橋本靖子 200405  
春めける樫の高垣鶏の声 木村倫三 遠嶺 200405  
図書館の本の書込み春めけり 尾堂Y 河鹿 200405  
病む人に春めく光届きゐる 二瓶洋子 六花 200405  
春めくや日照雨にひかる能登瓦 小松誠一 200406  
春めくやシャンパングラス二つ買ひ 杉本美智江 雨月 200406  
春めくやどこまでも行けさうな靴 玉川梨恵 200501  
卓飾る花のいろいろ春めきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200502  
たちまちに春めく心添ひゆける 稲畑汀子 ホトトギス 200502  
えにしとは春めく心もて偲ぶ 稲畑汀子 ホトトギス 200502  
始めたる森との対話春めきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200502  
春めける海に富士見ゆ母の郷 水田清子 200502  
富士山を囲む山より春めける 稲畑汀子 ホトトギス 200503  
春めくや旅の計画動き出す 稲畑汀子 ホトトギス 200503  
限りなく春めく一と日なりしかな 稲畑汀子 ホトトギス 200503  
山の日の春めく心届かざる 稲畑汀子 ホトトギス 200503  
立ち上げしプロジェクトより春めきぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200503  
竹の春めぐれる川の水ひびく 山口耕堂 万象 200504  
春めくやICUを出し妻も 鈴木白洋 雲の峰 200504  
家なかにたつきの気配春めけり 大木千鶴子 雲の峰 200504  
枯山の木々ふくらみて春めけり 鎌倉喜久恵 あを 200504  
春めくやふらんす装の製本屋 鈴木榮子 春燈 200505  
春めける夜気すこし入れ島泊 江崎成則 栴檀 200505  
初出合京都言葉に春めけり 菅野正一 帆船 200505  
春めくや友セーターのさくら色 大里快子 酸漿 200505  
春めくや埴輪のやうな欠伸して 尾堂Y 河鹿 200506  
春めけど病は癒えず部屋暗き 浜野愛子 築港 200506  
春めくや厨に夫と並びたち 糸井芳子 200506  
春めきて忘れし球根青芽吹く 中野熙子 200506  
春めくやどの家も灯を消さずある 瀧春一 菜園 200509  
人よりも春めいてゐる太典氏 稲畑廣太郎 ホトトギス 200602  
雨止んでほのと春めく夕べかな 稲畑汀子 ホトトギス 200602  
癒えられしことが何より春めきて 稲畑汀子 ホトトギス 200603  
旬日のあれば春めく日なるべし 稲畑汀子 ホトトギス 200603  
祝ぎの日に向けて春めく心かな 稲畑汀子 ホトトギス 200603  
春めくや電線に鳥畦に鳥 鷹羽狩行 200604  
春めくと言ひ朝粥の灯を点す 中山純子 万象 200604  
春めいて梯子は楔弛みけり 定梶じょう あを 200604  
春めくとけふの裏山聳えけり 定梶じょう あを 200604  
春めくやもぐらの上げし土の色 鷹羽狩行 200605  
春めくや案内されたる逆さ富士 遠野萌 200605  
護摩焚の指ひらひらと春めきぬ 奥田茶々 風土 200605 森嚴寺針供養
毬一つ吊す一間の春めけり 村越化石 200605  
春めくや二ヶの翼に煽られて 岩月優美子 200605  
いしだたみ髄まで濡れて春めけり 豊田都峰 京鹿子 200605  
春めくや影をふみ合ふ母と子と 吉川信子 万象 200605  
春めける花街の中の門跡寺 大畠政子 雨月 200605  
早々と春めくなには露天市 綿谷美那 雨月 200605  
傷癒す大鷲に檻春めけり 瀬崎憲子 百鳥 200605  
春めくや日ごとに替る空模様 永見嘉敏 酸漿 200605  
野明るし直なる雨の春めける 糸井芳子 200605  
春めきて海山のもの道の駅 田上勝生 河鹿 200606  
春めくやふつくら仕上げし玉子焼 森永敏子 河鹿 200606  
春めくや茶房にローランサンの額 大隅三虎 200606  
春めくや行往坐臥の仮住ひ 塩田京子 遠嶺 200606  
春めくと力漲る花時計 水谷芳子 雨月 200606  
相撲幡はためく浪速春めきぬ 落合由季女 雨月 200606  
春めける文や渡濠の雛のこと 片山喜久子 雨月 200606  
春めきて出不精の夫旅支度 先山実子 ぐろっけ 200606  
春めきて遍路の白のけぶらへり 市場基巳 200606  
春めきし水の色とはひかる色 稲岡長 ホトトギス 200607  
どの景も日のゆるびゐて春めける 宮崎正 ホトトギス 200607  
春めける朝の日差や台所 馬場美智子 六花 200607  
ひと区切てふは春めく机辺かな 山田弘子 ホトトギス 200608  
春めきしひかりに添はぬ心とは 東野太美子 ホトトギス 200608  
みすゞ館新装なりて春めきぬ 岡本直子 雨月 200608  
春めきて眼光和ぐ匠の鷹 漢隆司 八千草 200608  
春めくやジーンズ似合う似合はぬ論 真木早苗 八千草 200609  
花束に春めく祝の心かな 稲畑汀子 ホトトギス 200702  
春めきて旅の話の行き交へる 稲畑汀子 ホトトギス 200703  
春めくと思ひ又又あともどり 稲畑汀子 ホトトギス 200703  
見えてゐる限り春めく玻璃の外 稲畑汀子 ホトトギス 200703  
鉛筆に春めく文字の生まれゆく 稲畑汀子 ホトトギス 200703  
春めくと書いては消して今日のこと 稲畑汀子 ホトトギス 200703  
春めくやわだちのなかの深轍 鷹羽狩行 200703  
春めくと踏み入る雑木らのあはひ 豊田都峰 京鹿子 200703  
紐を組む駒の音色も春めけり 横田初美 春燈 200704  
春めきし庭に目白の来てゐたり 阿部文子 酸漿 200704  
ジュリアンの蕾湧くごと春めけり 斉藤裕子 あを 200704  
象の鼻飛び出す絵本春めけり 山本康夫 200705  
春めくや砂場に子等の声弾む 本藤みつ 200705  
春めくや通ふジャンクの足軽し 中島玉五郎 200705  
春めきて池のまわりも太公望 四葉允子 ぐろっけ 200705  
クレヨンの色買ひ足して春めけり 松山直美 火星 200705  
春めくや詣帰りを土手伝ひ 岡本眸 200705  
春めくやチャイナドレスの切れ深く 中島玉五郎 200706  
春めきて腰に上着を巻きつける 唐鎌光太郎 ぐろっけ 200706  
池の面に立てるさざ波春めける 金月洋子 六花 200706  
春めくと丁寧に手を洗ひをり 岡本眸 200706  
山中の春めくものに沢の音 坪井洋子 200706  
幼子の員殻骨も春めけり 服部早苗 200707  
春めきて来し一堂の内外かな 堀前小木菟 ホトトギス 200708  
春めくやこれより堂の外工事 堀前小木菟 ホトトギス 200708  
春めくやよもつひらさか薄曇 竹中一花 200708  
春めきて歩幅大きくなりにけり 大須賀容子 遠嶺 200708  
春めきし山の勢ひの月上る 西川織子 馬醉木 200710  
魁けし虚子の記念日春めける 稲畑汀子 ホトトギス 200802  
春めくや雪を吸ひ込む土の色 ことり 六花 200802  

08/02/26 制作

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

掲載年月順です。

ご希望の季語又は語彙がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。