春兆す    158句

春兆すものに雲形定規かな   小林貴子

春動く  春兆す  春めく

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
春兆すあらびあ丸の右舷かな 小形さとる 199905  
灰皿に貝殻が欲し春きざす 山田六甲 六花 200003  
マネキンの銀のポシェット春きざす 角田信子 六花 200005  
山雀の胸の赤さに春きざす 大塚洋子 酸漿 200005  
春兆す一番地てふ出羽社 粕谷容子 春耕 200008  
春兆し紅を買ひ足す秘やかに 辻由紀 雨月 200104  
春きざす黒猩々の目鼻かな 岩月優美子 200105  
枝先に雨粒とどめ春きざす 北川とも子 ぐろっけ 200205  
春きざす城に狩野派障壁画 鵜飼紫生 雨月 200207  
杭を打つ農夫の背に春兆す 小林恵子 遠嶺 200304  
庭垣に蒿雀を見たり春きざす 小石秀子 酸漿 200304  
月の石南極の石春きざす 松田雄姿 百鳥 200305  
ポストまで二度の外出春兆す 村上沙央 200306  
太陽が道草をして春兆す 矢崎すみ子 200307  
歌舞伎座の大垂幕の春兆す 三島富久恵 草の花 200405  
雑木山うすくれなゐに春きざす 藤井智恵子 百鳥 200405  
春きざす土にうごめく有機物 蔵澄茂 築港 200405  
谷川のせせらぎ光り春きざす 鵜飼紫生 雨月 200406  
百人一首諳ずる子に春きざす 久保晴子 雨月 200406  
春兆す銀座に和紙の人形展 中島寿美 万象 200407  
語尾いつも尻上がりの子春兆す 竹内美智代 酸漿 200504  
愛と好きちがいありけり春きざす 長崎桂子 あを 200505  
春きざす逢ふ目印は百葉箱 百葉箱 京鹿子 200505  
春きざす深山や故宮博物院 植松美根子 200505  
友よりの旅信はメール春きざす 岐部陽子 八千草 200508  
船宿の魚拓あを墨春兆す 安藤しおん 200603  
バンカーに鳥の足あと春きざす 鷹羽狩行 200604  
ブーメラン手元に戻り春兆す 水原春郎 馬醉木 200604  
ぬかるみを避けゐる度に春兆す 松井倫子 火星 200605  
春兆す明るきニュース空かくる 半谷弘子 遠嶺 200605  
煎餅のハートのかたち春きざす 竹内文子 遠嶺 200605  
海越えてはがき一葉春兆す 三谷道子 万象 200606  
山の子の笹舟作り春きざす 村田文一 遠嶺 200606  
春きざすフリルひらりと様になる 岐部陽子 八千草 200609  
魚の名は水繰り清兵衛春兆す 青山悠 200704  
椨の洞春兆す風抱きゐて 近藤きくえ 200704  
一病のこころに鞭を春兆す 青垣和子 雨月 200705  
極楽は湯煙の中春きざす 苑実耶 200705  
春きざす径も橋にも羅漢かな いしだゆか 遠嶺 200705  
春きざす小泉屋敷に長居せり 大塚民枝 酸漿 200705  
春兆し風の尖れり日本海 佐々木ミツヱ 200705  
春兆す汀を歩く鴉二羽 山田美恵子 火星 200705  
曾孫出来誰彼に告げ春兆す 佐藤哲 万象 200705  
嶺幾重水一筋に春兆す 小林和子 風土 200705  
時刻表を繰つてゐたりき春兆す 宇田喜美栄 200706  
人見知り覚え初めし児春兆す 大橋敦子 雨月 200803  
ワイシャツの夫の衿元春きざす 向井芳子 春燈 200805  
手にふれて流るる手水春きざす 國保八江 やぶれ傘 200805  
春きざす丸太を磨く砂の音 谷村幸子 200805  
深大寺巡る水車や春きざす 関口房江 酸漿 200805  
粗衣のまま行きたしペルー春きざす 須賀敏子 あを 200805  
買へさうな伊万里豆皿春きざす 久本久美子 春燈 200805  
たゆたひしみどりの潮春兆す 邑橋節夫 菊揃へ 200806  
指たてて眠れる赤子春きざす 服部早苗 200806  
パレットに置く色増えて春きざす 森下康子 200904  
水も空も樹も光り合ひ春きざす 長谷川照子 春燈 200904  
春きざす雨や二夜の城下町 奥田茶々 風土 200905  
春兆す那須の山々やはらかに 仁平則子 200905  
富津・木更津波おだやかに春兆す 細江久美子 春燈 200905  
人を生む谷あり木肌春兆し 久津見風牛 200906  
雨だれの弾ける音色春きざす 猪野良子 ろんど 200907  
春兆すむく犬に似し雪浮かび 石川かおり 201004  
春きざす八百屋の旦那役者顔 篠田純子 あを 201004  
歯を磨く電気振動春兆す 泉田秋硯 201005  
春兆す弥勒菩薩の指にかな 木下もと子 201005  
愛といふ母音のひびき春きざす 本多俊子 201005  
記念樹の中の波音春きざす 環順子 遠嶺 201005  
奥山の渓のせせらぎ春きざす 河瀬俊彦 遠嶺 201005  
春きざす新調眼鏡よく見えて 丹生をだまき 京鹿子 201005  
リハビリの効果は徐々に春兆す 山田をがたま 京鹿子 201005  
春きざす森の切株陽の貌に 松本鷹根 京鹿子 201005  
地卵にまつはる羽毛春兆す 中野あぐり 春燈 201005  
六方踏んで決まる容や春兆す 川崎真樹子 春燈 201005  
小康の友の便りや春きざす 上田明子 雨月 201005  
包囲網すつかりとけて春兆す 吉弘恭子 あを 201007  
敷石の大き参道春兆す 水原春郎 馬醉木 201103  
母の言ふ日にち薬や春兆し 伊東和子 201104  
春きざす家のぬくもり豆大幅 中山純子 万象 201104  
朝の日の鏡に溢れ春兆す 野中弓子 酸漿 201104  
春兆す農小屋にある人の影 青山正英 201105  
キャンデーは光のかけら春兆し 片岡久美子 201105  
「合格」の声弾みたり春兆し 桂敦子 201105  
カッターナイフ沸々と春兆しをり 小形さとる 201105  
通院の服の色々春きざす 高倉恵美子 201105  
鶺鴒を先導に春きざしけり 菊地英雄 酸漿 201105  
春兆す磯鵯が鳴廂 伊藤いな栄 酸漿 201105  
玄海の浪がうがうと春きざす 吉村摂護 201106  
自転車のブレーキ音に春きざす 武田ともこ ぐろっけ 201106  
春きざすセシールカットのお嬢さん 山本丈夫 201204  
回し挽く胡椒の香り春兆す 宮内とし子 201204  
月山のしろき温容春きざす 秋葉雅治 201204  
海猫と鵜のへだたりに春兆す 坂口夫佐子 火星 201204  
春きざす鐘楼門の白き壁 藤原若菜 春燈 201205  
春きざすふはり流るる人となり 森理和 あを 201205  
春兆す比奈夫翁のことのはに 林いづみ 風土 201205  
春兆す空は古代の縹色 齋藤晴夫 春燈 201206  
春兆すふわりと歩くペルシャ豹 青井潤 ぐろっけ 201206  
春きざすけふ大いなる岩手山 土井ゆう子 風土 201206  
春きざすミニ菜園のブロッコリー 鈴木直枝 ろんど 201206  
火渡りの女人の素足春きざす 笠井清佑 201304  
皿人参食む神馬の瞳春きざす 和田郁子 201304  
化粧して懸想せしころ春きざす 柴田靖子 201304  
『七線譜』『鶴翼』大地春兆す 安立公彦 春燈 201304
日時計に針といふ影春兆す 市村健夫 馬醉木 201304  
木も石も物言ふ国の春兆す 関根揺華 201304  
組紐の放つ七彩春きざす 川村清子 馬醉木 201305  
取り替へる車内広告春兆し 長濱順子 201305  
児が駈ける中空に春兆しけり 長崎桂子 あを 201305  
春きざすピンク儚き萩茶碗 小西和子 201306  
山門に入るや布袋に春きざす 谷岡尚美 201306  
片言がぶつかりあって春兆す 平井奇散人 船団 201403  
春兆す銀座其処此処ピンヒール 篠田純子 あを 201404  
実験の白割烹着春きざす 渡部法子 201404  
赤土にひび割れ数多春きざす 前田美恵子 201405  
春きざす砂取船の低き音 白石正躬 やぶれ傘 201405  
麺麭生地のふくらみ速し春兆す 粟倉昌子 201405  
名の池の鯉の機嫌や春兆す 山本漾子 雨月 201405  
山の音水の音して春きざす 大越義雄 201405  
ゆうづつの放つ輝き春きざす 田賀楳恵 万象 201405  
手を摩るのみの看取りや春兆す 新堀満寿美 末黒野 201406  
文楽人形のウナズキ春きざす 笹村恵美子 201406  
土産屋のちりめん小物春兆す 山田愛子 201504  
ビーナスの肌の艶やか春兆す 塩路五郎 201504  
糊効かすシャツの白襟春兆す 石川かおり 201504  
川底の小石ゆらぎて春兆す 川崎良平 雨月 201504  
「みちのくの仏像」上野春きざす 須賀敏子 あを 201504  
代々の樂の茶碗や春兆す 岡尚 風土 201505  
春兆す青墨の書の凛として 内田梢 末黒野 201505  
春兆す水のうつはに光満ち 有松洋子 201505  
少年の声はプリズム春兆す 中村三郎 京鹿子 201506  
差し潮の勢ふ河口や春兆す 森清堯 末黒野 201506  
杣山にけものの匂ひ春兆す 箕輪カオル 201605  
京の香の和綴ぢの句帳春兆す 加瀬伸子 末黒野 201704  
春兆す京も外れの鯖街道 コ田千鶴子 馬醉木 201704  
牛飼の少年の空春兆す 中島陽華 201705  
どこまでも猫柔らかく春兆す 久保夢女 201705  
春兆す子規の小庭をひとまはり 永淵恵子 201705  
猫の貌まんばうに似て春兆す 黒滝志麻子 末黒野 201706  
ゆるやかに実朝の海春兆す 今村千年 末黒野 201706  
万物のかすかな鼓動春兆し 植村蘇星 京鹿子 201804  
一匹の鯉の大口春兆す 庄司久美子 201805  
パイの皮ぽろぽろぽろと春兆す 小山陽子 やぶれ傘 201806  
ぐうちょきぱ紫陽花の葉の春兆す 七郎衛門吉保 あを 201805  
不等辺三角関係春兆す 火箱ひろ 201806  
春兆す蟹百態の絵皿かな 下山田美江 風土 201806  
寺町は吾がふるさとや春兆す 近藤真啓 春燈 201904  
ローションの肌になじむや春兆す 山浦紀子 春燈 201905  
白樺の幹の林立春兆す 飯川久子 201905  

 

2020年2月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。