葉鶏頭 1  100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
子規の忌の雲の重なり葉鶏頭 岩間愛子 海程 200001
葉鶏頭爛れて待てり日の没るを 宮津昭彦 200010
葉鶏頭と競はんとして空青き 能村登四郎 200010
降る雨に日が差す葉鶏頭の上 宮津昭彦 200011
出格子の旧道に添ふ葉鶏頭 安藤衛門 春耕 200011
縄垣のたるみ大きや葉鶏頭 杉阪大和 春耕 200011
葉鶏頭こころ満つれば色尽す 藤原たかを 馬醉木 200012
真昼間の日の色なりし葉鶏頭 岩月優美子 200012
よく晴れてどれも冷たき葉鶏頭 奥田節子 火星 200101
子の丈をかくして葉鶏頭燃ゆる 武藤嘉子 木椅子 200102
銅鏡を磨いてゐたる葉鶏頭 鈴木勢津子 200107
風神の火の神となる葉鶏頭 鷹羽狩行 200109
葉鶏頭と競はむとして空青き 能村登四郎 羽化 200110
葉鶏頭木の家に棲み釘を打つ 宮川みね子 風土 200111
畑隅に庚申塚や葉鶏頭 中村静枝 酸漿 200111
葉鶏頭酒盛てふ語すたれけり 宮津昭彦 200111
葉鶏頭に海よりの風ありにけり 山本田津子 200111
天安門ひときは紅し葉鶏頭 山下功 春耕 200111
干し傘の乾きてをりし葉鶏頭 廣畑忠明 火星 200112
ままごとの茣蓙敷きしまま葉鶏頭 岩上登代 春耕 200112
供花筒をこぼれ根づきし葉鶏頭 高野清風 雲の峰 200201
腰曲り葉鶏頭より低きわれ 粟津松彩子 ホトトギス 200202
蜀江の錦あざむき葉鶏頭 鈴鹿野風呂 京鹿子 200202
葉鶏頭三彩五彩雨ぬれて 鈴鹿野風呂 京鹿子 200202
白川の白砂に映えて葉鶏頭 鈴鹿野風呂 京鹿子 200202
葉鶏頭自転車二台並びゆく 長谷川通子 雲の峰 200210
葉鶏頭納屋に嫁ぎし子の愛車 関章子 百鳥 200212
手に負へぬ雨となりけり葉鶏頭 岡本眸 200212
喜寿過ぎといふ居直りの葉鶏頭 羽根嘉津 200301
いつしかに焔納めし葉鶏頭 横溝千代 八千草 200305
葉鶏頭ほどのはげしき色欲しや 鷹羽狩行 200309
目の醒むる話とび込む葉鶏頭 風間史子 200311
葉鶏頭ひとり泣く子の影長く 江頭文子 雨月 200311
身に重き主治医の一語葉鶏頭 山田怜子 遠嶺 200312
庭の面に日の斑遊ぶや葉鶏頭 三上佳子 遠嶺 200312
葉鶏頭に一寸づつの日暮かな 水井千鶴子 風土 200312
沓脱ぎの石のどかりと葉鶏頭 山本圭穂 築港 200410
葉鶏頭彩一身にあふれしめ 久永淳子 春燈 200411
雲が雲ぬき去るくらさ葉鶏頭 荒井和昭 200411
雨傘の声はつづきぬ葉鶏頭 加茂志津子 帆船 200411
ぼたぼたと雲つどひ来る葉鶏頭 岡本眸 200411
葉鶏頭海へかよへる一本道 内藤ゑつ ゑつ 200411
葉鷄頭噴水のごとあふれつぐ 佐藤喜孝 あを 200411
風に伏す横一列の葉鶏頭 山口奈代 河鹿 200412
葉鶏頭雨のひかりの日もすがら 岡本眸 200412
地に投げる影もゆたかに葉鶏頭 彦坂範子 ぐろっけ 200412
葉鶏頭島のバス来ぬ時間帯 淵脇護 河鹿 200501
葉鶏頭不動明王気取哉 山元志津香 八千草 200502
あちこちの寺燃えてゐる葉鶏頭 須田紅三郎 200510
葉鶏頭水たつぷりの威勢なり 塚本泰子 酸漿 200511
葉鶏頭咲かせし人は今は亡き 山下雅子 四葩 200512
葉鶏頭ほどには燃えぬ本気の気 風間史子 200512
葉鶏頭胸の高さではなやげり 鎌倉喜久恵 あを 200512
禅刹の日差しを吸へり葉鶏頭 中沢文次郎 200601
竹垣に干せる軍手や葉鶏頭 宮城白路 風土 200601
物欲も若さと思ふ葉鶏頭 小林朱夏 200610
折れてゐる葉鶏頭あり抜いておく 高橋将夫 200611
風音のときに火のおと葉鶏頭 ほんだゆき 馬醉木 200612
葉鶏頭はげしき色を夕空に 菊池ふじ子 馬醉木 200612
弔問の客の途絶えず葉鶏頭 赤木真理 ぐろっけ 200612
手洗ひの父のしはぶき葉鶏頭 渡邊美保 火星 200612
葉鶏頭隣家に止まる救急車 山田美恵子 火星 200612
人別れひとまた集ひ葉鶏頭 木内憲子 200702

 兵隊の日の思ひ出

水乞ふやねむらざる眼に葉鷄頭

瀧春一 200706
人絶えて道の荒れたる葉鶏頭 高倉和子 200709
銃眼の真下に群れて葉鶏頭 金井充 百日紅 200711
青空を斬れば血となる葉鶏頭 安居正浩 200801
葉鶏頭情熱てふ語遠くなり 出木裕子 200802
丹波路の一期は夢の葉鶏頭 坪内稔典 稔典句集U 200804
子規忌から芭蕉忌までを葉鶏頭 坪内稔典 稔典句集U 200804
母の眼を見て嘘つきぬ葉鶏頭 大山文子 火星 200812
なほ赤く錆まさりたる葉鶏頭 風間史子 200901
赤のぼりつめゆき葉鶏頭となる  嶋田一歩 ホトトギス 200902
葉鶏頭旅の歩みにぶつかりし  嶋田一歩 ホトトギス 200902
葉鶏頭沖に気圧の谷据る 松井志津子 200911
太陽のざらつく駅舎葉鶏頭 加藤峰子 200912
目立屋のまだ住む路地や葉鶏頭 松本三千夫 末黒野 200912
葉鶏頭一列並ぶ畑広し 井上玉枝 酸漿 200912
僧兵の通ひし径や葉鶏頭 城孝子 火星 201001
竹垣に並ぶ貴婦人葉鶏頭 鈴木浩子 ぐろっけ 201001
葉鶏頭通過電車はやや徐行 森理和 あを 201011
葉鶏頭ここでかうしてゐるつもり 佐藤喜孝 あを 201011
葉鶏頭背負ひてゆきぬ昼を避け 佐藤喜孝 あを 201011
山を背に茅葺の家葉鶏頭 伊藤純子 201012
荒海の黒く寄せ来る葉鶏頭 小林朱夏 201012
太陽を食べて燃え立つ葉鶏頭 西面和子 201012
葉鶏頭通過電車はやや徐行 森理和 あを 201011
ぬき足に廊の鳴りけり葉鶏頭 高松由利子 火星 201111
木曽谷に俄雨来る葉鶏頭 國保八江 やぶれ傘 201112
其処だけが暮れ淀みをり葉鶏頭 岩月優美子 201112
葉鶏頭葉腋に小さき花もてり 舷坂輝美子 万象 201112
木曽谷に俄雨来る葉鶏頭 國保八江 やぶれ傘 201112
葉鶏頭山の裏より雲動く 高倉和子 201210
めらめらと燃ゆるがごとし葉鶏頭 斉藤裕子 あを 201210
天気図の全国晴れや葉鶏頭 松井志津子 201212
泣きやるぬ妹憎し葉鶏頭 小林朱夏 201212
葉鶏頭生家の梁のむき出しに 吉田葎 201212
泣きやまぬ妹憎し葉鶏頭 小林朱夏 201301
真つ青の天空に炎え葉鶏頭 吉田順子 201301
米寿なる人の面目葉鶏頭 斉藤裕子 あを 201310
験担ぎ捨てて挑むや葉鶏頭 斉藤裕子 あを 201311
葉鶏頭本気だしたら捕まった 斉藤裕子 あを 201311
めらめらと命燃やすや葉鶏頭 斉藤裕子 あを 201311
身の内の闇いつよりぞ葉鶏頭 岡田史女 末黒野 201312
諸花より人目あつむる葉鶏頭 佐藤喜仙 かさね 201312
阿波十郎兵衛宅の藍甕葉鶏頭 瀧春一 花石榴 201312
花の息地に落ちており葉鶏頭 貝森光洋 六花 201401
ふだん着で染まぬ世相や葉鶏頭 榎本ふじえ 風土 201402
電車待つ足元へ猫葉鶏頭 森理和 あを 201409
葉鶏頭命が時を刻みゆく 斉藤裕子 あを 201410
葉鶏頭 →2      

 

2023年9月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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