南  風 3      55句

バス停に竹林のあり南風吹く    石垣藤子

黒南風  白南風  大南風  南風

作品
作者
掲載誌
掲載年月
南風沖にうごかぬ油槽船 菅谷たけし 201509
南風や白き風車の立つ岬 水野節子 雨月 201509
荒南風や海峡海豚護衛せず 和田照海 京鹿子 201510
似た人が来るな違うな南風 中原幸子 船団 201602
南風の波高し大橋渡り切る 稲畑汀子 ホトトギス 201605
南風御堂軒下深く湖修む 松本鷹根 京鹿子 201608
キッチンの長き動線南風吹く 笹村恵美子 201609
呂と仁を結ぶ俳系南風の島 和田照海 京鹿子 201609
南風に欧州便の跳び発てり 高田令子 201610
南風強し江の島目指す波の群れ 小川玉泉 末黒野 201707
南風やどっと人吐く豪華船 落合絹子 雨月 201707
南風やどつと人吐く豪華船 落合絹代 風土 201706
大歌舞伎のポスター巻き上げ南風 おーたえつこ 201709
離水せんばかり白帆へ海南風 定梶じょう あを 201708
南風吹く砂の中なるガラス片 中根美保 風土 201709
散骨は南風(はえ)に揺られて羽田沖 奥田温子 やぶれ傘 201709
南風投げ出す大きな左足 田彰子 船団 201802
堤防にころぶ友情南風(みなみ)吹く 坪内稔典 船団 201805
南風吹く真つただ中へ犬放つ 宮川みね子 風土 201807
老いひとり棚田繕ふ桜南風 岸洋子 201807
椰子の木の根本は細し南風 瀬戸薫 風土 201808
海南風心の濁りもち去れよ 長谷仁子 春燈 201808
荒南風やながすくぢらの腹の線 吉田政江 201808
窓を打つ南風にも怯ゆ地震の後 金森信子 雨月 201809
街騒と南風の結び目晶子の碑 村田あを衣 京鹿子 201809
いまむかし南風を乗せ来るルソン壺 村田あを衣 京鹿子 201809
南風白兎の海のきららかな 藤生不二男 六花 201809
塩胡椒少し足りない南風 たかはしすなお 201809
皆頼む豚盛定食南風 津田このみ 船団 201811
南風(みなみ)ややつよし天皇誕生日 久保田万太郎 春燈 201905
川面舐め折れ曲りたる南風かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201906
南風抜けて馬繋ぎ石残る径 石本百合子 馬醉木 201908
御船蔵南風の入江のささら波 能村研三 201908
古き家の高き縁側海南風 中山惠子 201909
リヤカーの幅の島道南風吹く 須賀ゆかり 201909
南風吹く御堂は障子開け放ち 佐藤香珠 船団 201910
南風吹くセルフタイマーあと二秒 笹村ルル 201910
三度目の国士無双やながし南風 小野弘正 末黒野 201910
潮の目に二兎追ひ漁やながし南風 和田照海 京鹿子 201910
夜の弥撒へ南風の海坂のぼり切り 荒井千佐代 202007
雲もまた釈迦の手のひら南風 太田良一 末黒野 202009
胸のうちに行けぬ弔ひ南風 滝沢いみ子 末黒野 202009
鎌倉の人なき寺に南風吹く 増田裕司 やぶれ傘 202009
雲手ゆんしようや北風から南風雷去りぬ 岡田桃子 202011
南風の忽ち来たる辻に入る 永田万年青 六花 202011
南風吹く更地になった父母の家 波戸辺のばら 202011
南風吹く故郷の浜に龍馬像 松本鷹根 京鹿子 202107
南風吹く丸太の転を船滑り 根橋宏次 やぶれ傘 202109
赤い靴号や南風切るボンネット 小田嶋野笛 末黒野 202109
荒南風に舳先揃へて舟屋かな 杉山善信 末黒野 202111
南風吹く犬の床屋に犬あふれ 門伝史会 風土 202209
引退の漁夫の定席南風吹く 喜田君江 末黒野 202209
南風原はえばるの風の甘庶や慰霊の日 眞田忠雄 やぶれ傘 202210
単線の踏切の音南風吹く 竹内文夫 やぶれ傘 202210
この島に信号ひとつ南風吹く 塙誠一郎 家系図 202211
南風 →1

 

2023年7月2日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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