銀 河 2    105句

麺麭屋まで二百歩銀河へは七歩    折笠美秋

銀河 天の川 冬銀河 夏銀河

作品
作者
掲載誌
掲載年月
銀河濃し水の宅急便届く
浦川聡子
水の宅急便
200305
臥して待つ姫をり銀河澄み渡り
小澤克己
遠嶺
200309
智恵子抄銀河は風を剩しをらむ
渡邉友七
あを
200310
乗鞍岳稜線銀河放ちたり
渡辺立男
馬醉木
200311
賢治の忌街は銀河を失ひし
丹生をだまき
京鹿子
200311
銀河より照明弾の降りたる日
荒牧成子
ホトトギス
200312
銀河はやその絶筆の美し哀し
本村照香
ホトトギス
200312
空の闇二つに分けて銀河かな
田中由子
ホトトギス
200312
銀河濃し羊眠れる草原に
田中由子
ホトトギス
200312
真夜中の銀河まざまざ嵐去る
鷲巣ふじ子
ホトトギス
200312
虚子在す西方銀河濃きところ
濱口秀村
ホトトギス
200312
特攻に果てし魂とも濃き銀河
濱口秀村
ホトトギス
200312
銀河濃く人には祷る心あり
蔦三郎
ホトトギス
200312
銀河とは何や光年とは何や
蔦三郎
ホトトギス
200312
銀河濃く地球に人のひしめける
蔦三郎
ホトトギス
200312
子に吾に岐路のいくたび銀河濃し
岡田順子
ホトトギス
200312
坂の上の八尾の町の風銀河
小澤克己
遠嶺
200312
ターバンの下の黒髪銀河澄み
水野あき子
遠嶺
200312
思ひきり飛んで銀河に遊びたし
北原瑞枝
遠嶺
200312
銀河ゆきいよよ孤舟となりにけり
鷹羽狩行
200312
銀河濃し街のくらしの鍵の数
服部郁史
京鹿子
200312
胎蔵の銀河の外に銀河かな
高橋将夫
200312
大皿を銀河の端に洗ひけり
本多俊子
200312
棲み古りし家に別れる銀河濃し
福島鶴代
ぐろっけ
200312
銀河濃しひとり暮らしの書を増やし
岩上とし子
200401
木犀の散り敷く庭や銀河濃し
的池遙
百鳥
200401
銀河系宇宙に生きて月祀る
千坂美津恵
200401
地震(なゐ)もなくいくさもなくて銀河濃し
沼口蓬風
河鹿
200401
眠らむか山の銀河に抱かれて
木村享史
ホトトギス
200404
草庵に繙く句集銀河冴ゆ
稲辺美津
遠嶺
200404
銀の爪銀河ヘメール打ってゐる
山元志津香
八千草
200405
銀河濃し火星最も近づけて
稲畑廣太郎
ホトトギス
200407
一樹より始まる嶺の花銀河
小澤克己
遠嶺
200407
銀河より更けてFAX義妹の訃
品川鈴子
ぐろっけ
200408
軍服はたるみ銀河にぶらさがる
八田木枯
夜さり
200409
笄をひるの銀河に匿しおく
八田木枯
夜さり
200409
橋あらば渡りて行かむ銀河の夜
村越化石
200410
音持たぬ銀河の流れ日々癒ゆる
淵脇護
河鹿
200411
人の灯を恋はしめたりし大銀河
泉田秋硯
200411
思惟仏の内なる韻き銀河濃し
小澤克己
遠嶺
200411
刀身となるまで銀河月夜行く
小澤克己
遠嶺
200411
つぶやきの祷に似たる青銀河
宮澤さくら
遠嶺
200411
銀河より零れしかとも水美味し
中島あきら
200411
天水に水のあふるる銀河かな
水野恒彦
200411
気負ひなき余生なれども銀河濃し
辻口静夫
ホトトギス
200412
銀河への思ひを繋ぐ千羽鶴
今村能子
遠嶺
200412
漂泊の夢は銀河へ定めけり
村林久子
遠嶺
200412
丑の刻に銀河鉄道おりてくる
松浦光子
200501
古代劇場銀河に懸ける縄梯子
柴田朱美
京鹿子
200501
賢治来て銀河に懸ける縄梯子
若泉真樹
200501
昼は雲夜は銀河追ふ観覧車
沼口蓬風
河鹿
200502
銀河あふれ身ぬちの水位とりもどす
井上菜摘子
京鹿子
200502
「こんにちは」と銀河へ逢ひにサガン逝く
山元志津香
八千草
200503
藤城の影絵のメルヘン銀河濃し
花島みゆき
八千草
200505
仰向いて銀河繋いでいる裸体
森須蘭
200508
岩船の御霊石なり銀河濃し
近藤きくえ
200510
村暗く暗くきらめく大銀河
野口敏夫
対岸
200510
銀河より舟の戻りて近江かな
高橋将夫
炎心
200510
六十兆の細胞持ち歩く銀河かな
天野きく江
200511
銀河系宇宙に生まれハンモック
野口香葉
遠嶺
200511
野ざらしやあすは銀河の渡し守
吉澤利治
遠嶺
200511
蛇口より終の一滴銀河濃し
工藤進
200511
二夜ふたよさの雨に洗はれ銀河濃し
藤岡紫水
京鹿子
200511
省浄忌銀河流るる音の中
水野恒彦
200512
病床に木曽の銀河を恋ひてあり
指尾直子
雨月
200512
北国へひとりの旅や銀河濃し
山嵜加代子
河鹿
200601
桃青と克己の契り大銀河
川崎洋吉
遠嶺
200601
たましひを銀河に流すすてひじり
西村純太
200601
永別や夜々濃く銀河かかるのみ
森洋子
京鹿子
200601
ビーズ編みほどけ銀河の中に居り
大村真佐子
遠嶺
200602
銀河より里の灯遠し山住ひ
西川織子
馬醉木
200602
列車の灯遲々と銀河の尾をよぎる
瀧春一
常念
200606
一湾の眉間に垂れて銀河濃し
小澤克己
塩竃
200608
貝殻を夢の小筺に青銀河
環順子
夢帽子
200608
銀河系一と巡りして手術果つ
酒本八重
200609
銀河濃し糊の利きたるシャツに替へ
中田みなみ
200609
岸といふ対なるものは銀河にも
鷹羽狩行
200610
風いでし観音山の銀河かな
谷村幸子
200610
雀啼く銀河の夜明けなりしかな
竹中一花
200610
銀河の尾触れて山河の響動せり
森岡正作
200610
空蝉の内なる銀河宇宙かな
小澤克己
遠嶺
200610
黄泉路ゆく君や銀河のどの辺り
安達風越
雨月
200610
二タ夜さの雨に洗はれ銀河濃し
藤岡紫水
京鹿子
200611
陸橋を上りつめたる銀河かな
大城戸みさ子
火星
200611
四輪駆動一気に登り銀河口
北川英子
200611
晩年や遠き橋より銀河伸び
大島翠木
200611
山幾つ越えし銀河の流れかな
岩月優美子
200611
渦を巻くかげらふアンドロメダ銀河
近藤喜子
200611
漁火の消えて澄みゆく大銀河
寺沢千都子
万象
200612
昼銀河漂ひ坐る石の椅子
矢野千佳子
京鹿子
200612
あをあをと銀河は近し人欲しや
水野恒彦
200612
地の涯の星座銀河に煌めき合ふ
宇田紀代
200612
稿急ぐ内なる銀河きらめかせ
小澤克己
遠嶺
200612
一稿を上げて銀河と韻き合ふ
小澤克己
遠嶺
200612
弓弦のひゆんと音する銀河かな
岩崎真理子
遠嶺
200612
マーラーのタイタン歩み去る銀河
長山あや
ホトトギス
200701
銀河からこぼれ落ちたる太公望
梶浦玲良子
六花
200701
星一つとんで銀河に溺れたる
木村享史
ホトトギス
200703
今宵みる銀河は近し賢治の忌
山田ひさし
馬醉木
200703
銀河濃し沖までとよむ男うた
伊藤希眸
京鹿子
200703
銀河降るけもの心地の隠れ里
鳥羽夕摩
京鹿子
200704
銀河濃し砂漠の空の賑はしき
渡辺玄子
酸漿
200707
銀河濃しすなはち闇の深ければ
稲畑汀子
ホトトギス
200708
銀河 3      

 

2021年9月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。