銀河 1     98句

銀河系のとある酒場のヒヤシンス    橋間石

銀河 天の川 冬銀河 夏銀河

作品
作者
掲載誌
掲載年月
山頂の闇深ければ銀河濃し
稲畑汀子
ホトトギス
199808
あをあをと身ぬち透けたり恋銀河
小澤克己
遠嶺
199810
終舞の衣は銀河へ飛びたたむ
小澤克己
遠嶺
199811
三むかしを隔てし妣や銀河濃し
本城布沙女
雨月
199811
椅子置いて銀河のコインランドリー
梅田津
銀化
199812
サンルーフ開けて銀河のしぶき浴ぶ
北村照子
遠嶺
199901
大銀河曵かるる山車の軋みけり
大谷茂
遠嶺
199902
冴えざえと銀河ありけり妻に謝す
小澤克己
遠嶺
199903
みだれ燒き刃の九寸二分銀河は斬れる
高桑聡
船団
199906
漁火につづく銀河や島泊り
穴澤光江
花菜風
199907
至福かな銀河のもとに友ありぬ
金國久子
青葉潮
199907
北国のやうやく暮れて銀河濃し
稲畑廣太郎
ホトトギス
199908
飛行機の灯もゆるやかに入る銀河
三村禮子
酸漿
199910
銀河にも浚渫船の欲しきかな
青山茂根
銀化
199910
銀河より新しき星授かりし
中村恵美
円虹
199911

 「遠嶺」十周年

遠嶺いま銀河をしかと掴みけり

小澤克己
遠嶺
199911
銀河鉄道疾走の後の星しぶき
能村登四郎
芒種
199911
押しピンの行くあてもなき銀河かな
小枝恵美子
ポケット
199911
銀河より風来る地上五十階
岡本久也
199912
銀河系ひとり占めして夜を泳ぐ
小菅暢子
199912
銀河鉄道孫の歩幅で浜を歩く
井川律子
海程
199912
銀河より来りて能を舞ひ始む
小澤克己
遠嶺
199912
銀河へと999の汽笛音
小澤克己
遠嶺
199912
森深き湖に銀河の匂ひかな
環順子
遠嶺
199912
千歳発銀河へ続く滑走路
大沼眞
200001
虚子ともに見たる銀河と来しが雨
嶋田一歩
ホトトギス
200001
この空の果に父あり銀河濃し
稲畑廣太郎
ホトトギス
200002
高波の飛沫きて銀河しぐれかな
小澤克己
遠嶺
200002
雨なくば銀河は近し出雲崎
小澤克己
遠嶺
200002
銀河冴ゆ亡父の速さはついそこら
豊田都峰
京鹿子
200002
銀河より点滴託す女神星
禰寝瓶史
京鹿子
200002
銀河系に磁場ある話星祭
田中藤穂
水瓶座
200002
椅子深くゐて山上の銀河の尾
田中藤穂
水瓶座
200002
銀河冴ゆ妻居ぬ行きしな帰りしな
高田游
海程
200005
夜の湖に出でてひときは銀河濃し
小泉晴露
酸漿
200007
高原にオカリナひびく銀河の夜
竹貫示虹
京鹿子
200008
裏山は銀河の出口蜘蛛の糸
岡清秀
船団
200009
茹で卵銀河の淵に打ち据ゑて
中原道夫
銀化
200010
もう少し生きて銀河の舟に乗る
北原武巳
船団
200010
ふるさとに仰ぐ銀河の鳴るごとし
青木直子
200010
能篝爆ぜて城下の銀河濃し
大谷茂
遠嶺
200012
銀河ゆく札幌便の機影かな
赤羽正行
遠嶺
200012
御社に歌舞伎奉納銀河濃し
福盛悦子
雨月
200012
芭蕉曾良遠し銀河は近々と
村松紅花
ホトトギス
200101
引き波の泡とどまる銀河かな
加藤みき
200101
海の町月や銀河の往き来して
金子兜太
海程
200101
少年に秘密の翼大銀河
小澤克己
遠嶺
200101
銀河濃し森の小人のミュージカル
環順子
遠嶺
200101
亡き夫の生家の一夜銀河濃し
密門令子
雨月
200101
銀河ゆくクロネコヤマトの宅急便
成定紋子
船団
200102
少しずつ銀河を入れて皿洗う
齋藤一湖
海程
200107
山深く来しこと銀河濃かりけり
稲畑汀子
ホトトギス
200108
手の届くところに銀河嶺涼し
小澤克己
遠嶺
200109
銀河涼し青き地球を住処とし
松田雄姿
百鳥
200110
海境の銀河真白く立ちにけり
岡田万壽美
俳句通信
200110
吸殻を捨つる野の涯銀河澄む
久保東海司
200110
銀河の尾爪先にある眠りかな
八百山和子
200110
銀河にも奔流あるや目を凝らす
泉田秋硯
200111
澄みし瞳の奥をのぞけば銀河かな
清水晃子
遠嶺
200111
救急車銀河を撒いて走りゆく
竹村悦子
銀化
200111
水平線蹴つて銀河の舟となる
小澤克己
遠嶺
200112
銀河冷えして湖心より舟戻る
小澤克己
遠嶺
200112
銀河へとしづかにのぼる町流し
小澤克己
遠嶺
200112
切株に昨夜の銀河のひと雫
安原ときこ
遠嶺
200112
ふるさとの鐵路のきしみ銀河濃し
安原ときこ
遠嶺
200112
ともづなを解きし船の銀河まで
若生まりあ
遠嶺
200112
デカンショの想ひによよと銀河伏せ
角田信子
六花
200201
列車いま銀河冷えして駅に着く
小澤克己
遠嶺
200201
一笛の高音澄みして銀河濃し
小澤克己
遠嶺
200201
笛吹いて銀河の底の町をゆく
小澤克己
遠嶺
200201
この先も著き師系や銀河濃し
野口光江
遠嶺
200201
一岳は銀河鉄道始発駅
市川英一
遠嶺
200201
漁火を結びて長き銀河かな
寺内佶
遠嶺
200201
受話器置き仰ぐ銀河や母思う
古川利子
200202
潮の香や銀河と睦む崖マリア
荒井千佐代
200202
潮の香や銀河の下のジャズライブ
水野あき子
遠嶺
200202
万華鏡回し銀河系のひと
佐々木峻
船団
200202
銀河翔ぶさびしさ擬き恋擬き
直江裕子
京鹿子
200207
大銀河曳かるる山車の軋みけり
大谷茂
飛白
200208
銀河系ぐらゐのまくなぎと出会ふ
青山茂根
銀化
200209
通さるる銀河の中の奥座敷
小澤克己
克己句集
200209
ライト消し見あげる空の銀河澄む
吉成美代子
あを
200209
光陰の十矢束ねて嶺銀河
小澤克己
遠嶺
200210
刀身を振つて銀河の飛沫浴ぶ
小澤克己
遠嶺
200210
M82不規則銀河星が飛ぶ
松山律子
六花
200210
高原の野外演奏銀河澄む
田下宮子
200211
相舞の終へ明明と静銀河
小澤克己
遠嶺
200211
遠嶺発ネットサーフィン銀河行き
川口襄
遠嶺
200211
白象の鎖の音の銀河かな
栗栖恵通子
200211
どの船も銀河の下を通るなり
藤井昌治
200211
その中に金の星ある銀河かな
稲岡長
ホトトギス
200212
銀河濃し三途の川は渡りしや
後藤比奈夫
ホトトギス
200212
淡路島のぞむ海峡銀河濃し
今井松子
遠嶺
200212
銀河の尾パリの雲水像に触る
上田祥子
遠嶺
200212
横顔に愁ひの翳や銀河濃し
三沢蘭
遠嶺
200212
石筍や銀河にほろぶ星いくつ
柴田英彰
200301
銀河よりあふれ花火に交る星
岸野美知子
酸漿
200301
漁火の触れんばかりや銀河濃し
小西明彦
200302
銀河2      

 

2021年9月2日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。