<2023年5月13日 >春燈2023年5月13日 紫映

4   117句

杉の實の青しと思ふ鮎を喰ぶ    高島茂

  香魚  錆鮎  落鮎

作品
作者
掲載誌
掲載年月
若鮎を弾き出だせし一流れ 田中春生 200907
活き活きとしたる眼に鮎売らる ことり 六花 200907
鮎釣りや訥々不況語り合ひ 北尾章郎 200908
艶めきて古りし框や鮎の宿 山本信子 200908
門前に小鮎煮る香や浮御堂 小澤菜美 200908
釣りたての鮎の甘露煮湖西かな 池田加寿子 200908
若鮎を一気に仕留む鵜の妙技 宮崎左智子 200908
串刺の鮎曲線を描きたる 黒澤登美枝 200908
鮎の骨きれいに残し病み給ふ 米澤光子 火星 200908
土地人の話し上手や鮎の川 来海雅子 200908
山川に鮎釣る人の溶け込みて 鬼頭佳子 200908
しびれ尾の力の限り上り鮎 吉沢秀ひろ ろんど 200908
葛の花こぼるる巌や鮎を焼く 八田木枯 晩紅 200908
名木の里を吟行鮎料理 河本利一 200909
上げ潮に乗り若鮎の一番手 有吉桜雲 200909
平なる湖を愛でつつ鮎料理 三川美代子 200909
節くれの手でふる鮎の化粧塩 森山暁湖 万象 200909
笹の葉を褥に鮎のとどきたる 森山暁湖 万象 200909
串の鮎泳げるさまに焼かれけり 海村禮子 春燈 200909
流水の壁よりこぼれ走り鮎 伊藤敬子 200909
水勢に二転三転簗の鮎 湯橋喜美 200909
鮎を焼く夫の聞きたる瀬音あり 芝宮須磨子 あを 200909
鮎苗の生簀の底に鯰かな 浅田光代 風土 200909
魚信きて鮎釣の背のはがねなす 浅田光代 風土 200909
口動く厨の鮎や解禁日 菊地英雄 酸漿 200909
解禁の日の鮎届く独居に 家塚洋子 酸漿 200909
鮎釣りし匂ひしばらく草にあり 中田みなみ 200909
三角の岩に踏ん張り鮎を釣る 木村美猫 ぐろっけ 200909
山水の一景となり鮎釣師 栗田武三 ぐろっけ 200909
銅山は廃れて鮎の川激つ 塩出眞一 ぐろっけ 200909
初鮎にま白お手拭き汚さじと 丸山佳子 京鹿子 200909
鮎焼く香舟に流れて盃交はす 藤見佳楠子 200910
清流をのぼるが如き鮎料理 笹井康夫 200910
鮎飯や城址をのぞむ奥座敷 今井松子 遠嶺 200910
教はりて鮎の骨抜く貴船茶屋 廣畑忠明 火星 200910
骨抜きを教へられつつ鮎を愛づ 遠藤逍遙子 風土 200910
囮鮎騙し上手に徹したる 柴崎富子 春燈 200910
鮎釣を遠近にみて五橋かな 水田壽子 雨月 200910
奔流のし吹く檜笠の鮎釣師 小澤淳子 200910
瀬をかへて半日ほどの鮎掛に 淺井青陽子 ホトトギス 200911
焼き鮎の哀しきまでの反り加減 木村公子 花貝母 200911
せせらぎに暮るる山里鮎の宿 村弓子 末黒野 200911
隠処かくれがの研ぎし味覚の鮎茶漬 三羽永治 遠嶺 200911
鮎の香や平家の系譜残る里 七種年男 200911
部屋ごとに瀬音違へる鮎の宿 藤本一城 200911
橋上に窺ふ鮎の釣れ具合ひ 鈴木浩子 ぐろっけ 200911
鮎食うべ指の香れり川の音 鎌倉喜久恵 あを 200911
売り物にならぬ十尾を鮎雑炊 小阪律子 ぐろっけ 200912
竿と網同時に動き鮎をどる 池崎るり子 六花 200912
七谷へ背鰭まつすぐ上り鮎 村田冨美子 京鹿子 201001
四万十の水匂ひ出す上り鮎 淺井照子 京鹿子 201001
鮎釣りの竿銀包の線をなす 栗田れい子 万象 201001
若鮎やここより湖西線の旅 稲畑廣太郎 ホトトギス 201003
投網打つ手許に踊り下り鮎 飯田角子 酸漿 201003
産卵の鮎を狙へる鳶数羽 広瀬峰雄 201003
若鮎の水脱ぎ捨てて堰を越す 田中春生 201004
鮎を食ぶいつか自慢の釣談議 嘉住きよ美 末黒野 201004
釣人の時止まるかに鮎の川 三橋玲子 末黒野 201004
しらじらと曉け鮎宿の蕎麥枕 竹貫示虹 京鹿子 201005
若鮎にすうっうと夢魔の針降りる 伊藤希眸 京鹿子 201005
頬を刺す湖北の風や稚鮎汲 藤本一城 201005
朝は銀夕べは金に小鮎はね 林光興 201006
ごろ石によろけて鮎の川渡る 山田六甲 六花 201006
古き店に古りし大皿鮎を買ふ 中川すみ子 201007
とろ箱に同じ顔して鮎並ぶ 秋千晴 201007
鮎生簀青き松葉のこぼれをり 山尾玉藻 火星 201007
祖父の代よりの竹串鮎を焼く 手拝裕任 201008
七輪の鮎焼く炭火まさをなり 柴田久子 風土 201008
蓼酢で鮎食ぶ屋上レストラン 高橋泰子 201008
荒瀬にも懐ありて鮎光る 石田きよし 201008
焼き鮎に絞るレモンや青磁皿 山内節子 201009
鮎供す南天の葉を彩りに 高橋泰子 201009
鮎釣の中りに躍如句は霧散 北尾章郎 201009
鮎釣りの腰の高さに水流れ 安居正浩 201009
鮎の宿毛鉤の自慢始まりぬ 林紀夫 春燈 201009
201009
鮎の竿擬宝珠の橋をくぐりけり 南うみを 風土 201009
古里の川の笹添へ鮎届き 中村碧泉 ぐろっけ 201009
鮎釣の夕日まみれに戻りけり 石原光徳 酸奬 201009
鮎宿で師匠と交す地焼酎 難波篤直 201010
馬醉木 201010
鮎鮨や対岸ふつと灯がともり 小林千草 馬醉木 201010
鮎の腸食ふや星空狭き渓 片山博介 春燈 201010
鰭の態とどめて鮎の化粧塩 年森恭子 ぐろっけ 201010
暮れがての宇治の茶寮の鮎づくし 玉置かよ子 雨月 201010
多摩川の荒瀬の鮎の薄みどり 関まさを 酸奬 201010
化粧塩まぶして届く鮎の籠 関まさを 酸奬 201010
魚梯てふ飛沫遡上の鮎にほふ 守屋井蛙 酸奬 201010
笹に乗る鮎の大きさ風を聴く 岡山敦子 京鹿子 201011
若鮎の渦に育ちし王者ぶり 関まさを 酸奬 201011
山国の日脚は早し鮎雑炊 藤岡紫水 京鹿子 201103
吊り橋に残る夕影鮎の里 大橋伊佐子 末黒野 201104
産み月の嫁を預けて鮎の宿 笹村政子 初鼓 201105
晴れ渡る峰を目指して鮎上る 柴田佐知子 201107
焼き鮎に絞るレモンや青磁皿 山内節子 201009
黙々と鮎釣人の気負ひかな 橋場美篶 末黒野 201110
塩かげんよき鮎を食ふ近江かな 平澤侃 末黒野 201110
暗き瀬に光釣りあげ鮎の川 甕秀麿 201110
若女将鮎十匹の串を打つ 三枝邦光 ぐろっけ 201110
うつぎ咲く土手をそびらに鮎釣師 井上淳子 火星 201110
鮎食めば夫との月日そこにあり 芝宮須磨子 あを 201110
一雫言葉としたり生簀鮎 鳥羽夕摩 京鹿子 201110
肥後もっこすの父のことなど鮎の宿 栗山恵子 雨月 201110
初鮎や四万十川と呼び込みて 武政礼子 雨月 201110
滑る水飛ぶ水鮎掛楽しげに 武政礼子 雨月 201110
鮎の群つぶさに見ゆるこの浅瀬 長濱順子 201111
鮎釣りの川中に立つ相模川 橋本美代 やぶれ傘 201112
落鮎や光と闇と志 小堀寛 京鹿子 201112
心平と志功炉に酌む炙り鮎 斎藤栖峰 馬醉木 201201
囲炉裏ばた鮎やくけむり蔵の宿 川井素山 かさね 201201
釣好きに若鮎の句来りけり 伊藤とほ歩 ホトトギス 201203
放たれて上る小鮎の銀の腹 城田秀雄 末黒野句集 201203
小鮎釣る少女慣れたる身のこなし 長谷川閑乙 馬醉木 201206
ゴム草履の真っ赤も鮎の摑みどり 山尾玉藻 火星 201206
瀬をつなぐ魚道を鮎の走りきる 山田六甲 六花 201206
滾つ瀬を光の鮎となりて蹴る 山田六甲 六花 201206
再訪を串焼鮎にもてなされ 田中芳夫 201207
鮎 →5      

 

2021年7月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。