秋 桜 3   212句

秋桜  コスモス 秋ざくら あきざくら

作品
作者
掲載誌
掲載年月
スキップの子の手放すや秋櫻 佐藤康子 遠嶺 200801
絵本まだ上手に繰れず秋桜 小椋夏 200801
今の世のをとこのやうな秋桜 川崎光一郎 京鹿子 200801
秋桜到着ロビーに友の顔 倉持梨恵 200801
秋桜歩けることに感謝して 出木裕子 200801
このままの私でいたい秋桜 池崎るり子 六花 200801
八十路過ぐ余世気ままに秋桜 池崎るり子 六花 200801
祖父散りし爾霊山麓秋桜 田中敬 200802
秋桜ばかりの庭に惹かれけり 寺本妙子 200802
秋桜参道篝の御輿征く 丸山冬鳳 京鹿子 200802
秋桜はカメラ目線にフラダンス 藤澤希宗子 ぐろっけ 200802
退院の夫を迎ふる秋櫻 府川房江 母の空 200808
追悼の心華やぐ秋桜 稲畑汀子 ホトトギス 200809
自らをたのむ決断秋桜 稲畑汀子 ホトトギス 200809
風止んで風止んで色秋桜 稲畑汀子 ホトトギス 200809
東京の風は曲者秋桜 稲畑廣太郎 ホトトギス 200810
かくれんぼ秋桜揺れて「もういいよ」 北村美幸 200811
ロール積み牛を放牧秋桜 坂上香菜 200811
志野壷に風活けてあり秋桜 小澤菜美 200811
空色の好きな子を好き秋桜 植村公女 炎環 200811
花街の跡にゆれゐる秋桜 西本輝子 雨月 200811
休耕の畑一色や秋桜 城戸愛子 酸漿 200811
この道は農車優先秋桜 長坂ヤス子 酸漿 200811
湖の遠く光れり秋桜 長坂ヤス子 酸漿 200811
秋桜いろはの歌碑へかしづけり 関口青稲 万象 200811
風に耐へ寄り添ひ合ふや秋桜 中村春宵子 春燈 200812
むつみ合ふさまに揺れつぐ秋桜 伊藤節子 200812
メロディーの飛び出す絵本秋桜 田麦かつ江 200812
新生児に強き意志あり秋桜 三川美代子 200812
インド人の家族留守勝ち秋桜 疋田雪子 炎環 200812
降りつづく雨にも負けず秋桜 岡野ひろ子 200812
そよかぜに囁くごとし秋桜 片野光子 ぐろっけ 200812
公園の椅子の硬さや秋桜 高倉和子 200812
たくさんの優しさ貰ふ秋櫻 与川やよい 遠嶺 200901
秋櫻そよぐ新居やピアノの音 井口淳子 200901
それぞれに風の重さを秋桜 高橋道子 200901
絣織る少女の髪の秋桜 原田達夫 200901
秋桜廊下のきしむハンター邸 川合まさお ぐろっけ 200901
地方紙の第一面の秋桜 服部早苗 200901
秋櫻メニエル症状震度一 長崎桂子 あを 200901
ローマヘの道に伏し咲く秋桜 泉田秋硯 200908
ゆるぎなき秋櫻子忌の男滝かな 穐好樹菟男 馬醉木 200909
数知れぬ優しさ天へ秋桜 小澤菜美 200911
秋桜の全き日本語木曾街道 大鋸颯人 炎環 200911
句集ひとつ出せぬいらだち秋桜 布川直幸 200911
秋桜丈の低きはよかりけれ ことり 六花 200911
風のきて揺るるが楽し秋桜 吉田もと子 200911
少年の声つきぬけて秋桜 吉成美代子 あを 200911
風なくも笑顔に揺れて秋桜 塩路五郎 200912
秋桜美しき言葉を使ひたく 西面和子 200912
ひと月の余命告知や秋桜 山崎ゆき子 炎環 200912
揺れのぼる無人のリフト秋桜 加藤克 200912
秋桜のそこより蒼き空と海 竹内悦子 200912
道の辺のカフェに風の香秋櫻 三羽永治 遠嶺 200912
繰上げて母の忌修す秋桜 木村傘休 春燈 200912
秋桜乙女の色とおもひけり 池崎るり子 六花 200912
園長の顔だけ見えて秋桜 飯沼孝男 201001
ペンションにそよぐ風あり秋櫻 三羽永治 遠嶺 201001
秋桜ヨーガの先生お坊さん 鈴木多枝子 あを 201001
山の湯の安堵の温み秋桜 生田喬也 201001
気心の知れた仲なり秋桜 島内美佳 ぐろっけ 201001
フランスパン小脇に坂を秋桜 安藤久美子 やぶれ傘 201001
廃村の形見群なす秋桜 内藤呈念 ホトトギス 201002
青空といふ日の増えて秋桜 嶋田一歩 ホトトギス 201002
秋桜風にもたれて咲いてをり 今橋眞理子 ホトトギス 201002
行く水の平常心や秋櫻 邑橋節夫 遠嶺 201003
咲いてゐることが風呼ぶ秋桜 稲畑汀子 ホトトギス 201009
コーギーのイギリス顔や秋桜 赤座典子 あを 201010
平成の今を生きつぎ秋桜 米山喜久子 201011
高原をゆつくり歩く秋桜 米山喜久子 201011
秋桜古稀を素直に受け入れて 高橋泰子 201011
身の内を揺らしほぐして秋桜 鈴木セツ 201011
外科病棟窓より高く秋桜 木村茂登子 あを 201011
しなやかに吹かれて強し秋桜 坂上香菜 201012
秋桜園児のみ込む迷路かな 三川美代子 201012
ゆれ易きひとの情や秋桜 呂秀文 春燈 201012
空よりも海しづかなり秋桜 松田泰子 末黒野 201012
大菩薩峠へ続く秋桜 中村洋子 風土 201012
ゆれてゐる今が安らぎ秋桜 水井千鶴子 風土 201012
逞しくそれでしなやか秋桜 羽賀恭子 201012
農魂の抜けし捨田の秋桜 関元子 ろんど 201012
犬のリボン少女のリボン秋桜 岡佳代子 201101
蒲生野の色鮮かな秋桜 池田加寿子 201101
墳巡るエコタクシーや秋桜 鈴木照子 201101
秋桜世はデジタルに靡きけり 次井義泰 201101
大利根を渡りきりたる秋櫻 井上信子 201101
海霧じり濡れの朝の街道秋桜 田中臥石 末黒野 201101
風誘ふ籠に活けたり秋桜 鈴木芙蓉 末黒野 201101
括られてまだ気ままなる秋桜 七田文子 201101
秋桜俯き揃ふ雨の朝 澤浦緑 ぐろっけ 201101
秋桜や太平洋と日本海 竹内悦子 201102
風の意にさ揺れて千の秋桜 村上悦子 雨月 201102
菜園の隅でゴミ焼く秋桜 丑久保勲 やぶれ傘 201102
山里のしづかな昼や秋桜 矢崎暉文 酸漿 201104
風道のあるともいへぬ秋桜 稲畑汀子 ホトトギス 201109
赤煉瓦の茶房レトロや秋桜 小澤菜美 201110
秋桜あなたわたしのけふあした 森理和 あを 201111
秋桜揺れて風知る異人墓地 大島みよし 201112
捨てかぬるもの溜まりゆく秋桜 生方義紹 春燈 201112
夕影に舞踏会めく秋桜 川崎かずえ ろんど 201112
はらからの恙を聞くや秋桜 桑原逸子 201112
ちよつとだけ私かくして秋桜 ことり 六花 201112
凛として風の意のまゝ秋櫻 山荘慶子 あを 201112
里山に人ら集ひ来秋桜 杉原ツタ子 201201
朝の日の色に溶けあふ秋桜 荒木甫 201201
ひらがなでささやくやうな秋桜 石田きよし 201201
秋桜女将修業の三代目 平野数子 京鹿子 201201
秋桜瞳の中の遠いいろ 濱野照美 201202
秋桜といふ平凡をみつめをり 南沢房子 201202
そばにゐるのみの看病秋桜 高倉和子 夜のプール 201203
揺るるには非ず舞ひ初む秋桜 稲畑廣太郎 ホトトギス 201209
美貌には美貌の悩み秋桜 伊藤憲子 201211
有ると言ふ無いやうな柵秋桜 甲州千草 201211
秋桜風の言ふままとも言へず 川上久美 ろんど 201211
黒姫山やいまもまなかひ秋桜 酒井秀郎 返り花 201211
聞き憶えある声やさし秋櫻 村田岳洋 ろんど 201212
風と遊ぶ今年名残の秋桜 水原春郎 馬醉木 201212
昏れ残る主治医の白衣秋桜 近藤幸三郎 風土 201212
高原の風にさ揺るる秋桜 池田節 春燈 201212
画き終へ少し風ほし秋桜 松本恒子 ぐろっけ 201212
ほしきままねそべつてゐる秋桜 黒澤登美枝 201212
哄笑のごとき風来て秋桜 佐々木紗知 京鹿子 201212
母の忌の近づき風の秋桜 大石喜美子 雨月 201212
しなやかに組んず解れつ秋桜 北尾章郎 201301
母校の名朴瀬小ほのきせしょうよ秋桜 仁平則子 201301
臥す人にあふるるほどの秋櫻 田代貞枝 201301
前線は北から南秋桜 橋本修平 かさね 201301
人声も運びて風の秋桜 泉和美 末黒野 201302
信楽焼狸を囲み秋桜 村田とくみ ぐろっけ 201302
秋桜全会一致のごとく咲く 高橋将夫 201302
位置変へて辺より面へ秋桜 湯川雅 ホトトギス 201303
蓬かなる子らの喧噪秋桜 松本周二 かさね 201311
野仏に誰が手向けしか秋桜 小池清司 かさね 201311
秋桜はなびらの影はなびらへ ことり 六花 201311
秋桜やさしくつよくしなりけり ことり 六花 201311
青天や揺れつづけたる秋桜 ことり 六花 201311
秋桜意志を通せど風まかせ 池内結 ろんど 201312
快眠へ揺れて誘ふ秋桜 中山静枝 201312
惜しみなく彩風にすや秋桜 神田惠琳 春燈 201312
ありなしの風見ゆるなり秋桜 中島芳郎 201312
見開きに野は暮れに来る秋桜 柳本渓光 ろんど 201312
どの風も手をさしのべる秋桜 中山皓雪 201312
更地にも庭のあるころ秋桜 常田創 201312
ひらがなのやうな揺れ方秋桜 濱上こういち 201401
杖よりも伸びてゐたりし秋桜 高倉恵美子 201401
らしく揺れらしくなびきて秋桜 佐藤淑子 雨月 201401
石垣に旧家の重み秋桜 犬塚李里子 201401
群なして咲かねばさみし秋桜 笹倉さえみ 雨月 201402
段畑の風にあらがひ秋桜 堺昌子 末黒野 201403
やんはりとこなし生くるや秋桜 小林久子 201410
秋桜群れなして咲く花模様 辰巳あした 雨月 201410
秋桜を見てより生れし旅心 森下康子 201411
茅葺きの癒しの里や秋桜 川崎利子 201411
風来るや蝶を吐き出す秋桜 上原重一 201411
安曇野はくまなく晴れて秋桜 中井登喜子 201412
文書きて文を待ちをり秋桜 門伝史会 風土 201412
讃美歌は丘の上より秋桜 城台洋子 馬醉木 201412
秋桜揺れる陽気さ秘境の邑 鈴木初音 201412
血縁の仕草みな似て秋桜 佐藤弘香 ろんど 201412
日の軽さ風の軽さに秋桜 松尾芳子 万象 201412
神前に五人の句会秋桜 磯野しをり 雨月 201412
傷つかぬために笑へり秋桜 浅木ノヱ 春燈 201412
病めば尚人の恋ほしき秋桜 高橋照子 雨月 201412
湖よりの風真つ直ぐや秋桜 岡野ひろ子 201412
風呼んで三百余坪秋桜 鈴木石花 風土 201412
秋桜色とりどりに咲きにけり 佐藤健伍 201412
風なきに色を乱して秋桜 森田尚宏 201501
三山の囲む宮跡秋桜 山口キミコ 201501
風の無きときは陽にゆれ秋桜 林昭太郎 201501
カーテンをゆらす窓辺や秋桜 加藤タミ 末黒野 201501
占ひ師のいい事尽くめ秋桜 中堀倫子 201501
いつしかに吾も揺れをり秋桜 中山皓雪 201502
一陣の風をあまさず秋桜 山田閏子 ホトトギス 201502
相和する高畠石と秋桜 田中一美 ろんど 201502
秋桜や夕日蕩くる凪溜まり 柳本渓光 ろんど 201502
秋桜群なして咲く花模様 辰巳あした 雨月 201508
絣織る少女の髪の秋桜 原田達夫 箱火鉢 201511
雨弾く帆布のバッグ秋桜 丑久保勲 やぶれ傘 201511
すくすくと育つ嬰児秋桜 赤座典子 あを 201511
山影を動かしてゐる秋桜 宮内とし子 201511
秋桜白きは風を透くやうに 栗山みどり 201512
籠に活け野の風を呼ぶ秋桜 石川倜子 馬醉木 201512
秋桜暗き歴史の面影橋 長谷川友子 春燈 201512
自転車の荷台に揺れて秋桜 岩永はるみ 春燈 201512
お隣りのやさしきことば秋櫻 谷岡尚美 201512
秋桜軍鶏放し飼ふ夜這村 福島せいぎ 万象 201512
色濃かるらむ辺境の秋桜 高橋道子 201512
謝つてばかりゐる母秋桜 天谷翔子 201512
湖に夕映えしばし秋桜 遠山のり子 201512
秋桜耳を休めに来たような 林田麻裕 201512
印象にいつも風あり秋桜 堀井英子 雨月 201512
退院の友を喜ぶ秋桜 安永圭子 風土 201512
秋桜晩節にある窮ひとつ 上野紫泉 京鹿子 201601
矜持とは吾へ揺れ返す秋桜 成田美代 201601
その中に君のゐさうな秋桜 山田佳乃 ホトトギス 201602
ドンキホーテのまはらぬ風車秋桜 山本久江 201602
掃除機の掃除してをり秋桜 松田泰子 末黒野 201602
嫁ぐ娘のころころ笑ふ秋桜 升田ヤス子 玫瑰 201604
分れては寄り添ふ風の秋桜 稲畑汀子 ホトトギス 201609
兵の如き一本秋桜 稲畑廣太郎 ホトトギス 201610
秋櫻子忌にしてアダム・スミスの忌 久留米脩二 馬醉木 201610
秋桜挟み将棋の泣き笑ひ 井上静子 201611
秋桜 →4      

 

2021年11月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。