秋 桜 2         99句

遠くより子供を叱る秋桜   富安風生

秋桜  コスモス 秋ざくら あきざくら

作品
作者
掲載誌
掲載年月
ひとの死のすぐ遠くなる秋桜 深田稚敏 200312
秋櫻停車時間の短くて 水野あき子 遠嶺 200312
行きずりの人と語らふ秋櫻 鈴木清子 遠嶺 200312
みどり児の歩み誘ふ秋櫻 三上佳子 遠嶺 200312
倒れてもまだ咲き誇る秋桜 高木昌子 築港 200312
逍遥や筑後川原の秋桜 小柳順子 帆船 200312
閉園のアニーローリー秋櫻 篠田純子 あを 200312
高原の風を瀟酒に秋桜 仲尾弥栄子 雲の峰 200312
秋桜のなぞへ貫くリフトかな 水上秀一 雲の峰 200312
聖堂の扉磨かれ秋桜 及川茂登子 対岸 200312
魂のここにはあらず秋櫻 瀬川公馨 200312
をちこちの子どもの声や秋桜 沖増修治 百鳥 200312
牛小屋を今は使はず秋桜 高倉和子 200312
風の向きまちまちにあり秋桜 鵜飼紫生 雨月 200401
百体の露坐仏囲む秋桜 水谷とく 築港 200401
荼毘終へて帰りし道の秋櫻 金子慶子 遠嶺 200401
秋櫻妖精集ふティーカップ 津田礼乃 遠嶺 200401
秋櫻素直さ好きと風の言ふ 白井墨絵 遠嶺 200401
秋桜波止も運河も古りゆけり 青砥真貴子 200401
秋桜ゲリラのごとく師を訪へり 白髭美佐子 200402
秋桜記憶うするゝ人とゐて 前迫寛子 河鹿 200402
初恋のきた道細る秋櫻 桜井葉子 遠嶺 200402
手をつなぐ母子の背や秋櫻 山田富朗 遠嶺 200402
海を恋ひ揺れて波なる秋桜 三井孝子 六花 200402
娘の家建ち眼裏にある秋桜 藤原りくを 八千草 200404
小風あり日射のありて秋桜 小石秀子 酸漿 200406
高原のそよ風自在秋桜 小石秀子 酸漿 200406
秋桜ポットの白き宿場町 出口誠 六花 200410
藤村の墓への道よ秋桜 渋谷ひろ子 酸漿 200411
風くれば風にこたへて秋桜 三浦カヨ子 酸漿 200411
古戦場跡のバス停秋桜 吉野知佐 帆船 200411
母と選る九谷の茶碗秋桜 藤井智恵子 百鳥 200411
小康を快方と決め秋桜 森理和 あを 200411
秋桜引き込み線の貨車錆る 野々山照子 200412
秋桜翅あるものの集まり来 南奉栄蓮 風土 200412
切り株に座り待つバス秋桜 平尾信一 帆船 200412
頭蓋の写真見せらる秋桜 波田美智子 火星 200412
洗ひ髪拭いてくらくら秋桜 岡本眸 200412
大雨は空の号泣秋桜 玉川梨恵 200501
化粧せぬひと日もありて秋櫻 鈴木とし子 遠嶺 200501
黒姫の峯に雲置く秋桜 廣畑忠明 火星 200501
補聴器を着ける相談秋桜 波田美智子 火星 200501
放念の視界のどこか秋桜 滝川あい子 雨月 200501
秋桜石の金櫃置かれあり 藤田京子 ぐろっけ 200502
娘と枕並べし二タ夜秋桜 真木早苗 八千草 200503
川風に影の乱るる秋桜 山口耕堂 万象 200504
童心の一と日と決めて秋桜 滝青佳 ホトトギス 200504
初めての杖振つてみる秋桜 滝青佳 ホトトギス 200504
ミニSL走らす校庭秋桜 物江晴子 八千草 200504
かくれんぼ十万本の秋桜 玄内栄 帆船 200507
浄智寺の庫裡は曲り家秋桜 木暮剛平 万象 200511
悪魔棲む乳房憎めず秋桜 諸戸せつ子 春燈 200511
学童の列乱れをり秋桜 鈴木栄子 酸漿 200511
石塔は石の塊り秋桜 塩川雄三 築港 200511
秋桜括られてなほ揺れたがる 国包澄子 築港 200511
疎に密に村を彩る秋桜 西野良治 築港 200511
介護はや一年となる秋桜 朝倉富次 酸漿 200512
実篤の碑文の肩や秋桜 朝倉富次 酸漿 200512
一郭を埋めつくしをり秋桜 平フミ子 酸漿 200512
拝観はおこころざしや秋桜 池田加代子 風土 200512
平凡は幸せの内秋桜 有元文子 風土 200512
寧き死を願ふ齢や秋桜 安田とし子 ぐろっけ 200512
色数多濃淡をなす秋桜 渋谷まさ江 築港 200512
秋桜未だにこころ揺れて居り 徳田正樹 河鹿 200601
活けられて風を忘れし秋桜 和田照子 200601
ふるさとは生絹の風の秋桜 宮脇ちづる 200601
真盛りの風立ちやすき秋桜 鷹羽狩行 200601
秋桜重たきふりの肩車 唐鎌光太郎 ぐろっけ 200601
金婚日何故かそわそわ秋櫻 岡部三和江 ぐろっけ 200601
山水に子の足洗ふ秋桜 煙山郷子 200601
老いてなほ多忙の日々や秋桜 古賀美喜恵 河鹿 200602
秋桜弁天町の裏長屋 中尾廣美 ぐろっけ 200602
はなびらの影はなびらへ秋桜 ことり 六花 200602
秋桜一本づつに風まとふ 古田余寧 栴檀 200602
揺らぐこと天より授かり秋桜 有賀元子 八千草 200605
そのままの君でいいよと秋櫻 与川やよい 遠嶺 200606
岳空にリフトの消ゆる秋桜 外川玲子 風土 200611
雲間から月が見てをり秋桜 島崎勇作 酸漿 200611
字小字祠を紡ぐ秋櫻 岡本崇 200612
つつましき年金暮し秋桜 島田山流 春燈 200612
長旅を帰り来れば秋櫻 森野俊子 遠嶺 200612
女生徒と相ゆれ立てり秋桜 宮本道子 酸漿 200612
再婚を聞かれて微妙秋桜 蒔田しをん 200701
秋桜老いて安けき母の日々 伊藤トキノ 200701
誰も降りず乗らずの駅の秋桜 石見邦慧 200701
防人の島へ舟影秋櫻 井内佳代子 遠嶺 200701
秋桜吹かれし儘に乱れ咲く 岡本直子 雨月 200701
秋桜菩薩はどれも湖へ向く 山本正 京鹿子 200701
秋桜走れるところまで走る 倉持梨恵 200702
産み月の姉をいたはり秋桜 赤木真理 ぐろっけ 200702
左手をこまめに使ひ秋桜 池崎るり子 六花 200704
熟寝する孫の重さよ秋桜 小城綾子 200712
やはらかき風に色ある秋桜 中村悦子 200712
連綿とかなの美学や秋櫻 田中清子 遠嶺 200712
今生に探すものあり秋櫻 小國佐世子 遠嶺 200712
俎板の真ん中うすし秋桜 荒井千佐代 200712
ささやけば嬰うなづいて秋桜 浦川末子 200712
この人と決めて正解秋桜 石田玲子 200801
ゆつくりと歩む覚悟や秋櫻 山田怜子 遠嶺 200801
秋桜 3      

 

2021年11月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。