紫陽花 9      104句

紫陽花や藪を小庭の別座敷   芭蕉

作品
作者
掲載誌
掲載年月
紫陽花を淡くし濃くし相隣る 安藤しおん 201706
練切の盆の一枝山紫陽花 秋山ユキ子 201706
紫陽花や小学校は二時限目 稲畑廣太郎 ホトトギス 201706
子等走る紫陽花の毬揺らしつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201706
紫陽花のまだ雨知らぬ毬真白 渡邊千枝子 馬醉木 201707
雨意満ちて紫陽花はいま変化どき 秋葉雅治 201708
紫陽花の彩にはじまる古刹かな 黒滝志麻子 末黒野 201708
垣突き出る白紫陽花に夕日射す 中江月鈴子 201708
あらかたの紫陽花未だ彩つかず 中江月鈴子 201708
紫陽花の見頃の掲示見て居たり 中江月鈴子 201708
石階の参道つづき濃紫陽花 白澤よし子 馬醉木 201708
紫陽花や安否問ひたくやや怖く 千手和子 馬醉木 201708
俳縁の一会の有縁濃紫陽花 松橋利雄 春燈 201708
紫陽花や色を尽くして雨を待つ 丸山允男 春燈 201708
アイリッシュハープ弾く外は紫陽花 つじあきこ 201709
濃紫陽花夜ごと死にゆく脳細胞 火箱ひろ 201709
紫陽花の車窓に続くスイッチバック 石森理和 あを 201708
鏡鏡に紫陽花溢れ美容室 秋川泉 あを 201708
白紫陽花診察室は白づくめ 石谷淳子 雨月 201708
濃紫陽花池に映れるけふの色 石谷淳子 雨月 201708
紫陽花に程よき暗さ札所径 石谷淳子 雨月 201708
紫陽花を見にきて匂ひ袋買ふ 直江裕子 京鹿子 201709
夕紫陽花うなづくまでの長きこと 直江裕子 京鹿子 201709
紫陽花や異国の空の彩を出す 伊吹之博 京鹿子 201709
紫陽花や私ごのみのリトマス紙 伊吹之博 京鹿子 201709
雨やみて紫陽花に翅戻りけり 谷口一献 六花 201709
紫陽花を剪りし雫の膝に落つ 宮川みね子 風土 201709
紫陽花の寺苑水中行くごとし 松井志津子 201709
鎌倉五山一位紫陽花白百花 松本三千夫 末黒野 201709
紫陽花を活けて客待つ昼下り 吉田きみえ 末黒野 201709
紫陽花を離れスイッチバックかな 宇都宮敦子 201709
紫陽花や近所の猫が二階から 田部井幸 201709
紫陽花や絵筆重しと云ふ夫 中山皓雪 201709
紫陽花の気高き白の永久にとぞ 大橋晄 雨月 201709
紫陽花の彩を揺らして汐入川 川上恵子 雨月 201709
線香の香り染み入る濃紫陽花 枝みや子 やぶれ傘 201709
サザエさん終はり紫陽花まだ見ゆる 森なほ子 あを 201709
紫陽花の名残の花も大暑かな 安立公彦 春燈 201709
父の忌につづく母の忌紫陽花路 吉澤恵美子 春燈 201709
神域にむかふ坂道濃紫陽花 和田幸江 春燈 201709
珈琲はブラック紫陽花の名はカルメン 中山皓雪 201710
譬ふれば女盛りよ濃紫陽花 田原陽子 201710
紫陽花の白のかなたに子の未来 藤井啓子 ホトトギス 201710
雨の日は夕刊遅し濃紫陽花 野沢しの武 風土 201710
紫陽花の彩を違へて句の仲間 高木晶子 京鹿子 201710
紫陽花の花の手触りゴムに似て 飛高隆夫 万象 201710
紫陽花の草の色へと戻りけり 飛高隆夫 万象 201710
朝の雨さと晴れ渡る紫陽花忌 山下良江 万象 201710
紫陽花のてんまりてまり揺れにけり 住田千代子 六花 201710
校門の脇の紫陽花子らぽんと 大橋晄 雨月 201710
紫陽花の盛りに足をついとどめ 久保晴子 雨月 201710
額紫陽花満開なるも花重ねず 久保晴子 雨月 201710
紫陽花や五百阿羅漢影を置き 田中臥石 末黒野 201710
水音やはけの小径の濃紫陽花 岡野里子 末黒野 201710
重たげなる紫陽花ずらり線路際 磯部愛子 末黒野 201710
路地の日は壁に移りぬ濃紫陽花 曽根富久恵 201712
四つ谷土手枯紫陽花の日の匂ひ 桔梗純 万象 201803
ぐうちょきぱ紫陽花の葉の春兆す 七郎衛門吉保 あを 201805
紫陽花の咲く山荘に名残あり 稲畑汀子 ホトトギス 201806
六甲の紫陽花として山の色 稲畑汀子 ホトトギス 201806
紫陽花に朝の水色昼の青 今井肖子 ホトトギス 201807
紫陽花の重きかうべを手で掬ひ 松村光典 やぶれ傘 201807
紫陽花や道掃く方に会釈して 石森理和 あを 201807
紫陽花につつまれ妣の温もりを 柴田靖子 201808
濃き淡きありて紫陽花咲き初むる 和田絢子 春燈 201808
紫陽花や新種の毬の彩重ね 川崎雅子 春燈 201808
口中のミント溶くるや濃紫陽花 平沢恵子 春燈 201808
紫陽花の雨滴はらひて立ち直る 林昭太郎 201808
信仰の篤き島人濃紫陽花 野田光江 雨月 201808
日に耀ひ紫陽花雨を喜びぬ 城戸ひろみ 雨月 201808
紫陽花の白が盛りよ裏鬼門 樋口みのぶ 201808
紫陽花のをはりは風の色となる 辻美奈子 201809
紫陽花の皆淡々と咲き始む 大橋晄 雨月 201809
紫陽花や閑かな午後の夜泣石 大石よし子 雨月 201809
雨に彩つくし紫陽花毬をなす 宮平静子 雨月 201809
紫陽花の彩のととのひ忌日くる 古川しげ子 雨月 201809
紫陽花の庭に筧の水の音 古川しげ子 雨月 201809
紫陽花に雨読楽しむこころあり 柴田昭子 雨月 201809
紫陽花の銀河のいろに開きける 雨村敏子 201809
紫陽花の光を吸うてをりにけり 中田禎子 201809
紫陽花の色薄くして留守の家 藤波松山 京鹿子 201809
袖垣を打つ雨しづく濃紫陽花 佐俣まさを 春燈 201809
紫陽花の青い迷宮地震かすか おーたえつこ 201809
海風や紫陽花の青吹き寄せて おーたえつこ 201809
紫陽花や風の湿りに色深め 松井季湖 201809
紫陽花やまだある答をしまひこむ 直江裕子 京鹿子 201810
目印とならぬ紫陽花夕まぐれ 高木晶子 京鹿子 201810
紫陽花や雨に重なる雨の音 北村梢 京鹿子 201810
薄紫陽花未生の恋のひとしづく 菊池和子 京鹿子 201810
紫陽花や忘れずに咲く庭の隅 神田惣介 京鹿子 201810
紫陽花や庭向く席の緋毛氈 森清堯 末黒野 201810
富士望む霊園広し濃紫陽花 和田啓 末黒野 201810
紫陽花に立つエプロンを付けしまま 荒井千佐代 201811
土偶にも似て豊満な紫陽花は 曽根富久恵 201811
紫陽花の大きや句座を一巡り 大橋晄 雨月 201811
夜上りの風の重たき濃紫陽花 小原芙美子 風土 201811
曇天が濃紫陽花まで下りてくる えとう樹里 201812
紫陽花の青にかくれる深海魚 鶴濱節子 船団 201812
紫陽花の青にかくれて一年後 鶴濱節子 船団 201812
葉書来る紫陽花のこと書いてあり 東英幸 船団 201812
手の平も眼も言葉濃紫陽花 安田優歌 京鹿子 201901
紫陽花やはじけて白し夜も白し 治部少輔 201902
白紫陽花時は戻らぬ戻せない 中山未奈藻 201902
みればみなさん紫陽花になっている 羽田英晴 船団 201906
紫陽花 →10      

 

2021年6月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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