紫陽花 10     100句

紫陽花  あぢさゐ  あじさい  四葩  額の花  七変化

作品
作者
掲載誌
掲載年月
紫陽花や掃除したての井戸ポンプ 中澤弘 春燈 201907
紫陽花や赤子目覚むる大あくび 中澤弘 春燈 201907
雨あとの日差しに透けて濃紫陽花 北川孝子 京鹿子 201907
紫陽花や窓開けておく勝手口 中山惠子 201908
咲き満ちて黄泉の国とも紫陽花寺 望月晴美 201908
紫陽花は水の花束今朝の街 鈴木光影 201908
今のこの色でとどまれ濃紫陽花 中島秀夫 王水 201909
紫陽花に触れては笑ふあんよの子 田中藤穂 あを 201908
紫陽花の毬を掴んでみる子かな 森なほ子 あを 201908
日の暮れて紫陽花の青浮き上がり 秋川泉 あを 201908
銀河系へ紫陽花の毬揺れてをり 雨村敏子 201909
濃紫陽花水の匂のこぼれけり 藤田美耶子 201909
魚河岸の路地の明るし濃紫陽花 黒滝志麻子 末黒野 201909
紫陽花や行きつ戻りつ裾濡らし 安斎久英 末黒野 201909
天に紫雲地に紫陽花の薄く濃く 今村千年 末黒野 201909
港町舗道彩る濃紫陽花 大川暉美 末黒野 201909
紫陽花の海の藍より濃かりけり 平野秀子 末黒野 201909
親友が同じ教派へ額紫陽花 井上正子 春燈 201909
黄昏の色となりたる濃紫陽花 山岸明子 201909
紫陽花の紅に小さき鬼の住む 辻美奈子 201909
紫陽花の待ちをる雨となりにけり 村上葉子 201909
瑠璃色の地球紫陽花から雫 永尾春己 201909
園児らの紫陽花ぽんと叩く癖 大橋晄 雨月 201909
ひき際のかくあざやかに濃紫陽花 辻由紀 雨月 201909
紫陽花に触れて自転車停めにけり 瀬島洒望 やぶれ傘 201910
紫陽花の後ろの壁の塗られけり 安藤久美子 やぶれ傘 201910
紫陽花や干せば降りだす昨日今日 はしもと風里 201910
紫陽花や苑の日溜り人溜り 森清堯 末黒野 201910
紫陽花や石橋多き城下町 森清信子 末黒野 201910
放課後の窓よりピアノ濃紫陽花 石黒興平 末黒野 201910
紫陽花の長き参道雨意の風 高木邦雄 末黒野 201910
紫陽花や肌にまつはる雨意の風 外山生子 末黒野 201910
紫陽花の五番目のいろ局部麻酔 直江裕子 京鹿子 201910
紫陽花の雨に嬉しき便りあり 住田千代子 六花 201910
東雲や今日の紫陽花上等だ 采野久美子 201910
雨の日の庭の紫陽花眺めをり 萩原久代 やぶれ傘 201911
しな垂れし紫陽花に水かける孫 増田裕司 やぶれ傘 201911
キャンバスに写生の子等や濃紫陽花 堺昌子 末黒野 201911
三千の紫陽花に水やる住持 竹下陶子 ホトトギス 201912
紫陽花にわが家アルカリ性の庭 後藤比奈夫 ホトトギス 201912
紫陽花にはさまれてゐる地蔵堂 青木朋子 201912
紫陽花を切る新しき芽を残し 石橋幾代 202002
飾られし紫陽花を地に下ろしたる 稲畑汀子 ホトトギス 202006
黄昏の色となりたる濃紫陽花 山岸明子 202007
診断はヘルペス紫陽花買い求め 大山夏子 202009
北鎌倉寺々紫陽花明りかな 吉澤恵美子 春燈 202009
紫陽花や傘のへだつる人の距離 卜部黎子 春燈 202009
濃紫陽花ピアノソナタのリフレイン 山浦紀子 春燈 202009
「春燈」に生きつづけゐる句濃紫陽花 加藤法子 春燈 202009
紫陽花を待ちて待たれず兄の逝き 滝沢いみ子 末黒野 202009
隠栖の髪切り椅子や濃紫陽花 和田照海 京鹿子 202009
紫陽花の四片ととのふ疎水べり 今村千年 末黒野 202009
紫陽花の毬にかひなの打たれけり 藤生不二男 六花 202009
人声も濡らしてをりぬ濃紫陽花 寺田すず江 202009
一面の紫陽花を過ぎ日本海 石井美智子 風土 202009
濃紫陽花水の器となる朝 藤田美耶子 202009
遥かなる潮騒きくや濃紫陽花 阪倉孝子 202009
雨雲が紫陽花にいろ置いてゆく 橋添やよひ 風土 202009
禅林の紫陽花の名カメレオン 林いづみ 風土 202009
参道へ導く灯白紫陽花 新妻洋子 風土 202009
濃紫陽花触れて一夜の雨の落つ 新妻洋子 風土 202009
紫陽花のこゑ聞くやうや朝の雨 鈴木一広 202009
紫陽花の色を称へて大巧寺 斉藤マキ子 末黒野 202009
紫陽花や略し描く骨句に通ず 岩上行雄 末黒野 202009
紫陽花や千年を眠るやぐら仏 内山みち 末黒野 202009
ここに咲く紫陽花の色未だ薄し 増田裕司 やぶれ傘 202009
紫陽花の真白に咲けり雨あがり 村田武 やぶれ傘 202009
紫陽花は午後の私を惑わせる つじあきこ 202009
紫陽花の色整はぬ別れかな 小泉三枝 春燈 202009
紫陽花の色移りきて雨を呼ぶ 植木やす子 202009
紫陽花や山門雨に鎮もれる 佐俣まさを 春燈 202009
紫陽花の杖の音のみ遍路道 江口九星 202009
紫陽花や雨の波紋の手水鉢 秋川泉 あを 202009
お隣の紫陽花の色濃くなりぬ 大橋晄 ホトトギス 202010
紫陽花のいづこも毬のはみ出せり 藤生不二男 六花 202010
橋越せば昔色町枯紫陽花 森村江風 202010
紫陽花に昨夜の続きの色うごく 加賀荘介 202010
紫陽花や風に遅れて揺れあへる 升田ヤス子 六花 202010
紫陽花を見るそれぞれの傘の色 善野行 六花 202010
紫陽花やきのふと違ふ雨の色 住田千代子 六花 202010
まづ一歩紫陽花に背を押されけり 浜田久美子 六花 202010
紫陽花の茂みの奥に泪壷 直江裕子 京鹿子 202010
鉢植の紫陽花にある前うしろ 山田閏子 ホトトギス 202011
どの家も紫陽花色に雨上がる つじあきこ 202011
こんにちは紫陽花色でさようなら つじあきこ 202011
紫陽花を切つて水府に奉る 平居澪子 六花 202011
紫陽花の打たれ強さや雨読の日 菊池和子 京鹿子 202011
青春の友の忌日よ紫陽花よ 今井千鶴子 ホトトギス 202011
丸太運ぶ山のトラック濃紫陽花 田中とし江 202101
紫陽花の種類と聞けばそれらしく 稲畑汀子 ホトトギス 202106
紫陽花の毬滑り落つ羽音かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202106
紫陽花の赤に始まる日曜日 稲畑廣太郎 ホトトギス 202106
紫陽花通まちがへられし遠会釈 井上菜摘子 京鹿子 202106
さびしさを言ひあふ紫陽花のむかう 井上菜摘子 京鹿子 202106
紫陽花や相合傘の藍と紅 七郎衛門吉保 あを 202107
紫陽花を手鞠のやうに弾ませて 谷口摩耶 202108
紫陽花や吾が色さがしあぐねける 阪倉孝子 202108
紫陽花の紅の深さを貫けり 伊東弥生 202109
雨くるか額紫陽花は風に揺れ 秋山信行 やぶれ傘 202109
雨ほしや紫陽花の藍うなだれて 菅野日出子 末黒野 202109
紫陽花 →11

 

2023年7月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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