作品 |
作者 |
掲載誌 |
掲載年月 |
紫陽花に立てば自づと旅疲れ |
山田弘子 |
円虹 |
200109 |
紫陽花の歪な毬もありにけり |
片山茂登雄 |
円虹 |
200109 |
ひむかしの脳は紫陽花へとむかう |
入江一月 |
船団 |
200109 |
人の守る道説く僧や濃紫陽花 |
山本潤子 |
いろり |
200109 |
紫陽花の藍一色に沈む寺 |
渡辺智佳 |
遠嶺 |
200110 |
雨籠るけふを大事に濃紫陽花 |
藤木竹志 |
馬醉木 |
200110 |
早房の荒瀬ひびかふ紫陽花忌 |
岸のふ |
馬醉木 |
200110 |
紫陽花の白を残して庭暮れぬ |
川崎不坐 |
火星 |
200110 |
長楽寺境内紫陽花あかりかな |
櫻井康敞 |
濱 |
200110 |
紫陽花や深空にかわほりの震え |
金子皆子 |
海程 |
200110 |
眼帯のなか紫陽花の花盛り |
田所節子 |
沖 |
200110 |
紫陽花や腕だるげに恋のこゑ |
柴田いさを |
船団 |
200110 |
紫陽花や生きものの匂いの雨を抱く |
川島ひとみ |
船団 |
200110 |
紫陽花に強き日差しのうねりあり |
郷田健郎 |
百鳥 |
200111 |
紫陽花ペットボトルに成り済す |
菊川貞夫 |
海程 |
200111 |
湧水が流れては流れる紫陽花に |
稲葉千尋 |
海程 |
200111 |
紫陽花や父の塔婆に会いに行こう |
稲葉千尋 |
海程 |
200111 |
紫陽花の伽藍やがては燃え尽きる |
上原輝男 |
海程 |
200111 |
紫陽花や着物を左前に着る |
藏前幸子 |
船団 |
200111 |
紫陽花の一毬地蔵をはなやかす |
大森ムツ子 |
ぐろっけ |
200111 |
紫陽花を一枝いただいちゃった老母 |
中島まゆみ |
海程 |
200112 |
紫陽花の五つの毬の二色に |
稲畑汀子 |
ホトトギス |
200206 |
師の句碑をかこむ紫陽花芽吹きけり |
斉藤やす子 |
春耕 |
200206 |
紫陽花や緑の粒のたいらかに |
赤座典子 |
あを |
200206 |
バスタオル天女のやうに濃紫陽花 |
吉弘恭子 |
あを |
200207 |
紫陽花の蕾の白き朝の風 |
市川伊團次 |
六花 |
200207 |
紫陽花に色変へるなと言はれても |
市川伊團次 |
六花 |
200207 |
濃紫陽花木綿注連いつか霧に濡る |
皆川盤水 |
春耕 |
200207 |
紫陽花はいまだみどり児葉包みに |
岡本眸 |
朝 |
200207 |
紫陽花の十分に彩出しきれず |
塩川雄三 |
築港 |
200208 |
濃紫陽花どこが頂点かは知らず |
塩川雄三 |
築港 |
200208 |
通夜二夜紫陽花いよよ濃くなんぬ |
高橋照子 |
雨月 |
200208 |
紫陽花の己が重さに耐へて咲く |
喜多初枝 |
雨月 |
200208 |
紫陽花の毬に有情の彩兆す |
熊岡俊子 |
雨月 |
200208 |
紫陽花や雨に歓喜の青雫 |
林翔 |
沖 |
200208 |
紫陽花の風もて風の変化せり |
湯本道生 |
沖 |
200208 |
太平記の寺の紫陽花明りかな |
辻のぶ子 |
雲の峰 |
200208 |
紫陽花の紺きはまりし七曲り |
辻井桂子 |
雲の峰 |
200208 |
紫陽花の一途の紺の殉教碑 |
西田もとつぐ |
雲の峰 |
200208 |
描かれし雨の紫陽花古裂展 |
小峯雅子 |
酸漿 |
200208 |
武家町の低き築地や濃紫陽花 |
布谷洋子 |
春耕 |
200208 |
紫陽花や青より昏るる小径かな |
河合笑子 |
あを |
200208 |
紫陽花に雨の匂ひの風ありぬ |
宮原みさを |
花月亭 |
200208 |
江ノ電の紫陽花に手の届きさう |
矢崎すみ子 |
沖 |
200209 |
濃紫陽花芙美子下宿の庭に佇つ |
志村秀子 |
風土 |
200209 |
風ななめ紫陽花にいろ置きにけり |
金澤明子 |
火星 |
200209 |
紫陽花の寺より届く招待状 |
小池槇女 |
火星 |
200209 |
紫陽花のわが両眼をはみ出せり |
岩田沙悟浄 |
円虹 |
200209 |
遠山の黒々とあり濃紫陽花 |
南孝 |
円虹 |
200209 |
紫陽花のよろしき色でありにけり |
黒川悦子 |
円虹 |
200209 |
紫陽花の更に濃くなる気配かな |
黒川悦子 |
円虹 |
200209 |
紫陽花や水を恋ふかに宿す青 |
黒川悦子 |
円虹 |
200209 |
紫陽花の雫穴掘る仮住ひ |
田中呑舟 |
火星 |
200209 |
結界の紫陽花の彩ととのはず |
塩川雄三 |
築港 |
200209 |
谿下り谿を登つて紫陽花園 |
塩川雄三 |
築港 |
200209 |
紫陽花のみな小ぶりなり色の濃く |
長谷川通子 |
雲の峰 |
200209 |
紫陽花や絶えず水音雨情の碑 |
野口香葉 |
遠嶺 |
200209 |
水路にも信号ありし濃紫陽花 |
塩野きみ |
遠嶺 |
200209 |
紫陽花の石段の果て晴れわたる |
島すが子 |
槐 |
200209 |
水の影日の影沢の濃紫陽花 |
岡淑子 |
雨月 |
200209 |
濃紫陽花水音絶えぬ峡の宮 |
岡本直子 |
雨月 |
200209 |
高坏は弥生の遺品濃紫陽花 |
河中透水 |
雨月 |
200209 |
高原の紫陽花海の色湛ふ |
足立典子 |
雨月 |
200209 |
紫陽花の変化の滝や法の山 |
朝倉富次 |
酸漿 |
200209 |
彩充たす紫陽花暮光の一たむろ |
渡邉友七 |
あを |
200209 |
紫陽花に触るれば水の重さあり |
菊地一枝 |
朝 |
200209 |
色変ふる紫陽花雨を呼びにけり |
岸はじめ |
ぐろっけ |
200209 |
御堂まで磴を狭めて濃紫陽花 |
岸はじめ |
ぐろっけ |
200209 |
隣家より物言いたげな濃紫陽花 |
岡敏恵 |
ぐろっけ |
200209 |
紫陽花を斜交に見る狭き部屋 |
岡敏恵 |
ぐろっけ |
200209 |
紫陽花の字も好き床に大輪を |
安部美和子 |
ぐろっけ |
200209 |
紫陽花の庭に招かれカプチーノ |
木村幸 |
苑 |
200210 |
真実のいろは何いろ濃紫陽花 |
中島知恵子 |
雨月 |
200210 |
峰風に触れ紫陽花の色に触れ |
大槻秋女 |
円虹 |
200210 |
仁王門より紫陽花の磴となり |
大槻秋女 |
円虹 |
200210 |
紫陽花の溶けゆく闇のたゆたひぬ |
今村恵子 |
沖 |
200210 |
鉾囃子はるかに雨の紫陽花忌 |
山下佳子 |
馬醉木 |
200211 |
紫陽花のむらさき濡るる遊子の忌 |
今井千鶴子 |
ホトトギス |
200211 |
紫陽花を描く教室静かなり |
大塚洋子 |
酸漿 |
200211 |
紫陽花や病みて覚えし介護法 |
小野寺節子 |
風土 |
200304 |
紫陽花の色のととのふ雨となる |
稲畑汀子 |
ホトトギス |
200306 |
紫陽花の青き蕾とグローブと |
竹内悦子 |
槐 |
200307 |
紫陽花のうなづくは風愉しめる |
林翔 |
馬醉木 |
200308 |
紫陽花や晴天ときどきは涙 |
今瀬剛一 |
対岸 |
200308 |
紫陽花のなかごろごろと人の顔 |
今瀬剛一 |
対岸 |
200308 |
手で押して紫陽花しばらくは弾む |
今瀬剛一 |
対岸 |
200308 |
紫陽花を見上げてゐしが足下にも |
今瀬剛一 |
対岸 |
200308 |
紫陽花や鏡のごとき碑の面 |
今瀬剛一 |
対岸 |
200308 |
夫の忌に紫陽花一枝供花に挿す |
清水幸子 |
築港 |
200308 |
紫陽花の変化はじめの浅みどり |
菅晴太 |
築港 |
200308 |
枯るるまで紫陽花変化怠らず |
菅晴太 |
築港 |
200308 |
紫陽花の溢れんばかり大花瓶 |
亀井幸子 |
築港 |
200308 |
紫陽花の色深くして雨の中 |
宮崎豊子 |
築港 |
200308 |
紫陽花や去年に優りし今朝の青 |
若山実 |
雲の峯 |
200308 |
約束の流れしあとの濃紫陽花 |
川瀬さとゑ |
雲の峯 |
200308 |
紫陽花や暗渠 |
山口マサエ |
雲の峯 |
200308 |
紫陽花や水音たつる砂防ダム |
中野薫 |
雲の峯 |
200308 |
紫陽花のゆふぐれ手もとより古ぶ |
八田木枯 |
晩紅 |
200308 |
湯上りのほてり紫陽花海の色 |
田中藤穂 |
あを |
200308 |
紫陽花の毬のはじめの琥珀かな |
大橋敦子 |
雨月 |
200308 |
紫陽花3→ |
2021年6月12日 作成
「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。
「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。
注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。
ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。