残 暑 5 (残る暑さ)    200句

涼し過ぎてゐしにうれしき殘暑かな   松瀬青々

秋暑し  残暑

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
残暑なほ暖簾たたむを惜しむかな 北崎展江 くりから 201209 うなぎ・島田家
嶺に雲盆地の底の残暑かな 野畑さゆり 201210  
走り根に走り根絡む残暑かな 根本ひろ子 火星 201210  
オリンピックやつと終りし残暑かな 筒井八重子 六花 201210  
裏返る桐の葉しろき残暑かな 神田恵琳 春燈 201210  
「付近です」カーナビ切れてより残暑 田所節子 201210  
化粧せずに日々過しけり残暑光 坂上香菜 201210  
まだ残る暑さやプリンアラモード 本間瓦子 201211  
眼底に軋み覚ゆる残暑かな 鈴木鞠子 末黒野 201211  
魚影速し残暑の川の通り雨 谷貝美世 末黒野 201211  
もの言はぬ残暑の海の深さかな 太田良一 末黒野 201211  
膝小僧もてあましたる残暑かな 黒滝志麻子 末黒野 201211  
遮りもものかは残暑容赦なし 川上久美 ろんど 201211  
千日講逃れやうなき残暑光 伊藤紀子 ろんど 201211  
息切らせ手摺に休む残暑かな 四條進 201211  
大残暑めげずにゴルフ楽しめり 佐藤健伍 201211  
この年で短パンTシヤツ大残暑 鈴木阿久 201211  
あれあれと言ふばかりなり残暑かな 鈴木阿久 201211  
白砂庭音吸ひ尽くす残暑かな 松本俊介 春燈 201211  
陸橋の中央わたる残暑かな 栗原完爾 春燈 201211  
街騒を抜け新たなる残暑かな 林紀夫 春燈 201211  
山積の書籍の起伏残暑なほ 甲州千草 201211  
中華街の蒸籠の湯気残暑なほ 菅野日出子 末黒野 201211  
竹林の葉擦れ重たき残暑かな 松本三千夫 末黒野 201211  
丸石も尖りし石も残暑かな 柿沼盟子 風土 201211  
見送りて残暑の中に残さるる 雲所誠子 風土 201211  
こより注連首に昇殿残暑かな 奥田茶々 風土 201211  
山伏の一本高歯残暑かな 奥田茶々 風土 201211  
挨拶もそこそこ過ぐる残暑かな 橋本修平 かさね 201211  
街中の老人ホームの残暑かな 田島昭久 かさね 201211  
豆腐売り残暑の中にラッパ吹く 田島昭久 かさね 201211  
胃カメラを呑みてへろへろ残暑なほ 竹内悦子 201211  
太陽を背負ふ心地やこの残暑 大島みよし 201211  
手旗振る工事現場の残暑かな 宮木加津代 万象 201212  
目を据ゑる残暑の森の西郷像 和田政子 201212  
秋冷の花に残暑のまぎれ込む 布川直幸 201212  
残暑きびしく選後派も古りにけり 青山正生 201212  
につこりと笑へる俳句残暑かな 青山正生 201212  
残暑きびしく戦後派も古りにけり 青山正生 201212  
一通の癖字の残暑見舞かな 原田達夫 201212  
残暑なほ天下の銀座昼下り 向江醇子 ぐろっけ 201212  
塩振りし水ぐいと飲む残暑かな 廣瀬雅男 やぶれ傘 201212  
頭の皮の少しずれたる残暑かな きくちきみえ やぶれ傘 201212  
離陸する尾翼のひかりゐる残暑 大崎紀夫 やぶれ傘 201212  
鉄塔に懸かる残暑や月赤し 藤原若菜 春燈 201212  
腕時計外したきほどの残暑かな 杉本薬王子 風土 201212  
拭いてやる体つめたき残暑かな 三村純也 ホトトギス 201212  
上下から全身包む残暑かな 久世孝雄 やぶれ傘 201301  
将棋指す孫と夫ゐる残暑かな 有賀昌子 やぶれ傘 201302  
山雨過ぐ残暑かき消すほどならず 安原葉 ホトトギス 201302  
いつまでも残暑のことをラジオかな 塩見恵介 船団 201304  
残暑蹴飛ばして新刊本届く 陽山道子 おーい雲 201304  
残暑にも森を抜け来る風のあり 安原葉 ホトトギス 201304  
人気なき残暑の街に兄見舞ふ 森理和 あを 201310  
春迎ふ国の友から残暑見舞 赤座典子 あを 201310  
駆け寄りてビラ渡さるる残暑かな 七種年男 201310  
網膜を刺すビル窓の残暑光 七種年男 201310  
摩天楼残る暑さに影絵めく 菅谷たけし 201310  
飛行船残暑がすみに浮かびたり 菅谷たけし 201310  
暑中より残暑に変はる味噌の味 秋葉雅治 201310  
水を撒く柄杓の先も残暑かな 吉田博行 かさね 201310  
門口にうごめいてゐる残暑かな 小柳千美子 かさね 201310  
街中の人の出淋し残暑かな 青木英林 かさね 201310  
突堤に日暮れて集う残暑かな 川井素山 かさね 201310  
草木の萎ゆる気配の残暑かな 大橋晄 雨月 201311  
ひと時の緩びもあらぬ残暑かな 大橋晄 雨月 201311  
バス停に残暑の影を分かち合ふ 石橋萬里 ぐろっけ 201311  
引潮に足裏の走る残暑かな 加藤峰子 201311  
経験のなき豪雨てふ残暑かな 松本三千夫 末黒野 201311  
残暑かなタイトスカートより太もも 藤田素子 火星 201311  
残暑この酷さ感じる今年かな 佐藤健伍 201311  
雲にまだ力のありし残暑かな 西岡啓子 春燈 201311  
峰々の寝そべつてゐし残暑かな 上辻蒼人 風土 201311  
閻魔大王鼻ふくらます残暑かな 岩木茂 風土 201311  
残暑かな鬼面の口の半開き 高野春子 京鹿子 201311  
残暑なおダンプが落す砂の雨 藤岡紫水 京鹿子 201311  
口ぐせに残暑まみれの書斎なる 豊田都峰 京鹿子 201311  
銀杏並木長き残暑の疲れ見え 大橋晄 雨月 201312  
残暑かな日陰で鳩は草つつき 伊藤更正 やぶれ傘 201312  
瓢箪の凹(くぼみ)に影や残暑なほ 泉一九 やぶれ傘 201312  
映画館出て街路樹の残暑かな 池田よし子 やぶれ傘 201312  
風来れば風の来し方見る残暑 渡邉孝彦 やぶれ傘 201312  
宿題に追われし大人残暑かな まつのたく ろんど 201312  
青々と稲立ち上る残暑かな 吉村摂護 201312  
ざつくりと帽子を洗ふ残暑かな 石黒興平 末黒野 201312  
人力の飛び出す町の残暑かな 黒滝志麻子 末黒野 201312  
残暑きびし旅のプランの立たぬまま 井日淳子 201312  
離陸して残暑の神戸置き去りに 藤井啓子 ホトトギス 201312  
久しぶり残暑ものともせぬ集ひ 稲畑汀子 ホトトギス 201408  
癒えられし彼に残暑の案じられ 稲畑汀子 ホトトギス 201408  
残暑消すには風さやぎ欲しかりし 稲畑汀子 ホトトギス 201408  
みちのくの残暑の駅に降り立ちぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201408  
欠席の多き残暑でありしかな 稲畑汀子 ホトトギス 201408  
電波塔二つ見えたる街残暑 稲畑廣太郎 ホトトギス 201408  
残暑解く鉄道模型めく俯瞰 稲畑廣太郎 ホトトギス 201408  
新しき人とは知己や残暑解く 稲畑廣太郎 ホトトギス 201408  
残暑解く詩人の心戻しつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201408  
感動の涙残暑を忘れさせ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201408 GOGOパンダ観劇
キャンパスに吸ひ込まれゆく残暑かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201408  
東京の残暑は夢であれかしと 稲畑廣太郎 ホトトギス 201408  
降り立てば江戸の残暑を忘れもし 稲畑廣太郎 ホトトギス 201408  
恵林寺の扁額にある残暑かな 井上石動 あを 201410  
転ぶなと師よりの残暑見舞かな 田中藤穂 あを 201410  
安らかな産前休暇なり残暑 常田希望 201410  
人影なし残暑の統ぶる村の昼 川上久美 ろんど 201411  
残暑なほ素焼の鉢に水を足す 礒貝尚孝 201411  
港より巨船押し出す残暑かな 吉村摂護 201411  
床軋む残暑の薬博物館 苑実耶 201411  
小路より残暑突つ切り人力車 宇野慂子 万象 201411  
残暑なほ暮れがての風通りけり 吉田きみえ 末黒野 201412  
千里寄する波に忘るる残暑かな 伴秋草 末黒野 201412  
母の宇の老いし残暑の便りかな 小山陽子 やぶれ傘 201412  
通りまでラードの臭ふ残暑かな 小山陽子 やぶれ傘 201412  
御無沙汰の一句を残暑見舞かな 佐藤玲華 ろんど 201412  
幽霊飴口にざらつく残暑かな 播磨武子 雨月 201412  
父のごと厳しくおわす残暑かな 貝森光洋 六花 201412  
居眠りの子ヘチョーク飛ぶ残暑かな 山内碧 201502  
雨止みて突然襲ひ来る残暑 小川龍雄 ホトトギス 201504  
一人居のスリッパとばす残暑かな 佐渡谷秀一 対座 201505  
残暑には耐へて君には耐へられぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201508  
磴上る残暑よいしよと跨ぎつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201508  
咲くものを弄びたるこの残暑 稲畑廣太郎 ホトトギス 201508  
残暑とはいつかをさまる日もあると 稲畑汀子 ホトトギス 201508  
気にかかる電話掛け終へたる残暑 稲畑汀子 ホトトギス 201508  
残暑なほ仕事の外出なりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 201508  
時刻表残る廃駅夕薄暑 柴田久子 風土 201508  
古新聞括り残暑をくくりけり 林昭太郎 201510  
襤褸のごと上着を抱へゆく残暑 甲州千草 201510  
曳き出せる神馬嘶く残暑かな 水谷文謝子 雨月 201510  
残暑見舞届き魂抜け恥ぢらひぬ 和田政子 201510  
雄鶏の反り返つては鳴く残暑 市村明代 馬醉木 201511  
野の草の足にまつはる残暑かな 堀田順子 馬醉木 201511  
跳ね返るポップコーンの残暑かな 尾野奈津子 春燈 201511  
残暑いまいくさの記録放映す 永井惠子 春燈 201511  
露店立つ地蔵通りの残暑かな 池田節 春燈 201511  
露の世のままならぬ身の残暑かな 織田喜美子 春燈 201511  
連れ歩く影の折れたる残暑かな 工藤ミネ子 風土 201511  
風生まる残暑まばらな粟田口 岡尚 風土 201511  
つつかけに小石はさまる残暑かな 奥田茶々 風土 201511  
雲の帯伸び切つてゐる残暑かな 上辻蒼人 風土 201511  
一僧も見えざる寺の残暑かな 黒滝志麻子 末黒野 201511  
デモ隊のシュプレヒコール街残暑 安斎久英 末黒野 201511  
バイク音残暑の午後を掻き立てて 安斎久英 末黒野 201511  
体温を超す残暑の日街ゆがむ 塩川君子 末黒野 201511  
帰りなばまづエアコンの残暑かな 出口誠 六花 201511  
富士山の残暑ハガキが届きけり 溝渕弘志 六花 201511  
鉄骨が高く吊られてゆく残暑 大崎紀夫 やぶれ傘 201511  
声だして曲がる残暑の救急車 青谷小枝 やぶれ傘 201511  
新宿の駅にとまどふ残暑かな 森田尚宏 201511  
風穴に残暑の素面晒しけり 藤沢秀永 201511  
騙し絵のやうに残暑のくり返し 山本喜朗 雨月 201511  
残暑でも初涼でもなくうつたうし 秋葉雅治 201511  
残暑なほ伏せ置かれあるミステリー 栗原公子 201511  
空き缶と空き壕並ぶ残暑かな 安藤久美子 やぶれ傘 201512  
白き鳥しろく残暑の橋の反り 丸井巴水 京鹿子 201512  
ビル陰に人立ち饐えてゆく残暑 丸井巴水 京鹿子 201512  
夜更なほ残暑たつぷり二階部屋 長崎桂子 あを 201511  
牛の尾の動きの止まぬ残暑かな 石黒興平 末黒野 201512  
本を置き受くる湖風残暑光 森清堯 末黒野 201512  
残暑かな山頂駅の気温問ふ 松本文一郎 六花 201512  
少年ジャンプ散らかつて避暑名残 辻水音 201512  
上着脱ぐ子規庵三畳間の残暑 奥田茶々 風土 201512  
草々の青きに残る暑さかな 橋本くに彦 ホトトギス 201601  
重き荷を抛り出したき残暑かな 水田壽子 雨月 201512  
秋暑し心残りの受け応へ 水田壽子 雨月 201512  
風の名の船が動かぬ残暑かな 栗原京子 201602  
おうおう残暑くらくらとゆく川いっぽん 中原幸子 船団 201602  
ここまでは残暑もついて来ぬ山路 稲畑汀子 ホトトギス 201608  
昨日より今日の残暑をいとふ日に 稲畑汀子 ホトトギス 201608  
乗り越えて来たる残暑の日々如何に 稲畑汀子 ホトトギス 201608  
なほ二三残暑の旅路あることを 稲畑汀子 ホトトギス 201608  
今日も又残暑をいとひゐるうちに 稲畑汀子 ホトトギス 201608  
人類を弄びたる残暑かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201609  
A r o u n d・50残暑の顔をありありと 辻美奈子 201611  
砂浜に打ち上げられし残暑かな 篠藤千佳子 201611  
室外機路地の残暑を膨らませ 峰崎成規 201611  
残暑かな獣道より人現るる 柴田久子 風土 201611  
残暑かな輪ゴムで開けるジャムの蓋 中村洋子 風土 201611  
空き缶の転がつてゐる残暑かな 石井秀一 風土 201611  
失礼と閉ぢかけのドアより残暑 山口ひろよ 201611  
残暑光髪を束ねし少女より 紅露恵子 万象 201611  
医通ひの身に容赦なき残暑なる 山口千代子 万象 201611  
旅人のごとく残暑のバスに坐す 安立公彦 春燈 201611  
残暑やはらぐ農協は十時より 大島英昭 やぶれ傘 201611  
生ビール残暑払ひとしたりけり 田中臥石 末黒野 201611  
通り雨残る暑さを掻き回す 矢口笑子 春燈 201611  
山寺の山押し寄せてくる残暑 内山花葉 201612  
なほ続く貨車を見送り町残暑 堀井英子 雨月 201612  
相模野の残る暑さや風神祭 古川夏子 201612  
自転車の錆びた音行く残暑かな 田中たつを 雨月 201612  
残暑かな妣の縮衣の褪せもせず 中島陽華 201612  
見くびりし残暑を癒す百日草 時澤藍 201612  
高層のビル壁面に残暑かな 橋本之宏 風土 201612  
青空に白雲の湧く残暑かな 松村光典 やぶれ傘 201612  
吹けばとぶ十貫の身の残暑かな 安斎久英 末黒野 201612  
香煙のまつすぐあがる残暑かな 石黒興平 末黒野 201612  
堪へ性稀薄となれる残暑かな 小林清彦 末黒野 201612  
身にまとふ帯を解きたる残暑かな 大日向幸江 あを 201610  
漢薬の口に残れる残暑かな 森脇貞子 雨月 201701  
人絶ゆる街しろじろと残暑かな 長谷川信也 万象 201701  
離陸機の雲間に消ゆる残暑かな 平野無石 201701 残暑 →6

 

2018年8月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。