残 暑 1 (残る暑さ)    210句

残暑の雲浚渫船に人見えず    原子公平

秋暑し  残暑

作 品
作者
掲載誌
掲載年月
前書・その他
一人去り又一人去り庭残暑 稲畑汀子 ホトトギス
199808
 
残暑みなことばに出して来られけり 稲畑汀子 ホトトギス
199808
 
古書店の古書の不揃ひ残暑かな 中嶋陽子 風土
199811
 
筆折らぬ決意残暑に職探す 石川多歌司 ホトトギス
199812
 
残暑なほつのらす工事隣る音 稲畑汀子 ホトトギス
199908
 
転院の消息届く残暑かな 稲畑汀子 ホトトギス
199908
 
日めくりを剥ぎて只今より残暑 林翔 馬醉木
199910
 
残暑とて払ふに足ると払ひけり 亀丸公俊 銀化
199910
 
特養の槌のせはしき残暑かな 武岡東西 俳句通信
199910
 
二三日猫の戻らぬ残暑かな 内藤八重 俳句通信
199910
 
谷水に足ひたしゐる残暑かな 山田京子 俳句通信
199910
 
浮雲に乗りて残暑の去るらしき 田中潮音 俳句通信
199910
 
残暑の日返し鴉の嘴黒し 宮永順子 俳句通信
199910
 
積み将棋くづれてどつと残暑かな 宇利丞示 俳句通信
199910
 
残暑はや色の抜けゆく日の落ちて 保坂加津夫 いろり
199910
 
東京の残暑に会ひに来たやうな 浅利恵子 円虹
199911
 
残暑かなぶつきら棒な郵便夫 鈴木ふくじ 風土
199911
 
流木の潮の香放つ残暑かな 畑中とほる 春耕
199911
 
給油所の太陽燈の残暑かな 中村祭生 ぐろっけ
199911
 
残暑かな火の字のような昼寝相 董振華 海程
199912
 
残暑續く紀伊の梅干気休めに 北村香朗 京鹿子
199912
 
言葉尻少し荒れたる残暑かな 堀田恵美子 雨月
199912
 
残暑とはかくも照り出す霊柩車 冨田正吉
199912
 
渋谷残暑何人かはゐる家出人 折原あきの 船団
199912
 
ダリのひげくねくねくねと残暑かな 津田このみ 船団
199912
 
ほどほどに悪妻とほす残暑かな 内田雅子 馬醉木
200001
 
凛々と夕日残暑の沖にあり 杉山瑞恵 雨月
200001
 
山降りて戻る残暑の町なりし 松尾緑富 ホトトギス
200008
 
残暑かな脳天に血のまにあはず 山田六甲 六花
200009
 
もう言はぬ筈の残暑を口にして 稲畑汀子 ホトトギス
200010
 
言問ひをためらつてゐる残暑かな 大和田鏡子 俳句通信
200010
 
じゅげむじゅげむ残暑見舞が二通ほど 中原幸子 遠くの山
200010
 
残暑なり象の支へし海洋図 村上瑪論 銀化
200010
 
何よりも病まぬ幸せ残暑にも 保坂加津夫 いろり
200010
 
それぞれに残暑疲れの羅漢仏 熊谷みどり いろり
200010
 
残暑まだ家の近くに救急車 熊谷みどり いろり
200010
 
ゼロ金利攻防熱し残暑かな 中野辰子 いろり
200010
 
強運を信じ残暑へ飛び出せり 能村研三
200010
 
千年の大波小波残暑かな 天野きく江
200011
 
太らせて残暑の町へ子を返す 生田恵美子 風土
200011
 
片土間を抜けて残暑の木曽路かな 市川英一 遠嶺
200011
 
まなじりに残る暑さの石畳 佐藤康子 遠嶺
200011
 
はけ水の流触れみる残暑かな 永見博子 酸漿
200011
 
母病みて残暑の草の生ふるまま 中川晴美 俳句通信
200011
 
ひしひしと老躯残暑に鞭打たる 安陪青人 雨月
200011
 
帰りゆく母に残暑のありにけり 板倉勉 六花
200101
 
還暦にマニキュア初む残暑かな 長谷川鮎 ぐろっけ
200101
 
ととのへし体調になほ残暑かな 稲畑汀子 ホトトギス
200108
 
吊革が手をからめとる残暑光 佐藤喜孝 あを
200108
 
やうやくに残暑といへる心かな 稲畑汀子 ホトトギス
200109
 
溶岩の黒き流れや残暑かな 茂木とみ いろり
200109
 
井戸水の暗きを貰ふ残暑かな 栢森敏子 あを
200109
 
年毎に残暑のきびし端坐せり 河合笑子 あを
200109
 
草刈機残暑の風を払ひつつ 小石秀子 酸漿
200110
 
畳屋の残暑の土間のラジオかな 谷野由紀子 俳句通信
200110
 
後手に閉づる喧噪残暑かな 上原若子
200110
 
荒川の季のある暮らし残暑なり 熊谷みどり いろり
200110
 
カレー匂ふバス終点の残暑かな 後藤志づ あを
200110
 
一雲を突いて残暑の遠樹佇つ 小澤克己 遠嶺
200111
 
流れ藻に流れ藻絡む残暑かな 高橋とも子 百鳥
200111
 
歯科内科耳鼻科へめぐる残暑かな 田中呑舟 火星
200111
 
耶馬渓の残暑の中の稲田かな 中里カヨ 酸漿
200111
 
自然薯を力頼みの残暑かな 落合由季女 雨月
200111
 
衿足にまとひつきたる残暑かな 若江千萱 雨月
200111
 
ギプスの身残暑堪ふる他はなし 岡淑子 雨月
200111
 
電柱の影くろぐろと残暑かな 山下功 春耕
200111
 
船降りて島の残暑の虜かな 安倍いさむ 円虹
200112
 
味噌汁がどかんと残暑の食卓に 貝森光大 六花
200112
 
溯る川には川の残暑あり 三村純也 ホトトギス
200201
 
薬草を残暑もろとも煎じ出し 井田道子
200201
 
潮曇りしたる港の残暑かな 佐藤冨士男 ホトトギス
200202
 
妻見舞ふ日々の残暑の弛むなし 大橋宵火 ホトトギス
200202
 
ペンギンの残暑の空を仰ぎをる 鵜飼紫生 雨月
200202
 
ビル白く黒く残暑を留めけり 稲畑廣太郎 ホトトギス
200208
 
一雨に残暑和らぐ都心かな 稲畑廣太郎 ホトトギス
200208
 
昼食はカレーと決めて残暑かな 稲畑廣太郎 ホトトギス
200208
 
身ほとりの残暑の消えてゐし朝 稲畑汀子 ホトトギス
200209
 
太陽も疲れきつたる残暑かな 宮城白路 風土
200210
 
油掛けてふ石仏の残暑かな 中川晴美 雲の峰
200210
 
風といふ残暑見舞を名の松に 水内慶太 銀化
200210
 
点滴の静かに落つる残暑かな 高橋キヌヱ 帆船
200211
 
残暑かな体重計に誤差のあり 小林あつ子 火星
200211
 
口紅の赤もてあます残暑かな 大東由美子 火星
200211
 
口紅の唇をはみだす残暑かな 浜麻衣子 六花
200211
 
けふ残暑酒饅頭の届きけり 青木政江 酸漿
200211
 
残暑なほ義理の喪服に身を正し 長沼三津夫
200211
 
奈良坂を下る残暑の石だたみ 陣野今日子 風土
200212
 
自転車のペダル重たき残暑かな 渡辺真奈美
200212
 
天ぷらの匂ひべとつく残暑かな 島谷勲
200212
 
寝るだけの畳を拭いて残暑かな 長志げを 遠嶺
200212
 
減水のダム湖へ下りる残暑かな 小田道知 円虹
200212
 
高圧線の撓み見上ぐる残暑かな 酒井康正 百鳥
200212
 
菜園に行く気なくしてゐる残暑 河内童楽 六花
200212
 
何時までも続く残暑を恨みもす 二村蘭秋 雨月
200212
 
水門に水照り及ぶ残暑かな 本橋墨子
200212
 
残暑中退院足どり宙に浮く 山口和子 ぐろっけ
200212
 
心頭滅却ならず残暑の生き難し 落合由孝女 雨月
200301
 
蛸壺の積まれて残暑籠りけり 小西明彦
200302
 
札幌の雨は残暑を寄せつけず 稲畑汀子 ホトトギス
200308
 
涼しげに残暑の卓を飾るもの 稲畑汀子 ホトトギス
200308
 
蝦夷の旅終へて残暑の帰路の待つ 稲畑汀子 ホトトギス
200308
 
空港の一歩に待つてゐし残暑 稲畑汀子 ホトトギス
200308
 
山の上だけに雲ある残暑かな 朝妻力 雲の峰
200309
 
絵手紙に鏡文字ある残暑かな 松澤秀昭
200310
 
北の知己辟易京の残暑には 久保田雪枝 雨月
200310
 
淀べりに鉄の匂へる残暑かな 渡辺政子 雲の峰
200310
 
痛む歯に物が当りし残暑かな 根岸善行 風土
200311
 
馬上にて牧のでこぼこ夕残暑 渡辺玄子 酸漿
200311
 
居座れる残暑素直に自重して 岡村容子 築港
200311
 
残暑なほ天の帳尻合はさむと 藤田八重子 築港
200311
 
池の端の残暑に座しぬ釆女祭 木村てる代 雲の峰
200311
 
火星近づき残暑を加ふ不安やや 大橋敦子 雨月
200311
 
石仏の前掛あせし残暑かな 島本よし絵 雨月
200311
 
帳尻を合せ過ぎたる残暑かな 射場智也 六花
200311
 
スクリーンの若さ胸刺す残暑かな 林裕美子 六花
200311
 
天王寺の亀を見てゐる残暑かな 元田千重 火星
200311
 
東京のこんな残暑にブーツとは 小林かいう
200312
 
アスファルト焦げるにほひの残暑かな 塩崎万規子 ホトトギス
200312
 
句ごころを遠くにしたる残暑かな 鷲巣ふじ子 ホトトギス
200312
 
岸離れ残暑脱ぎゆく島渡舟 濱口秀村 ホトトギス
200312
 
大寺の屋根に残暑のありにけり 山崎貴子 ホトトギス
200312
 
入院の娘にリハビリと残暑あり 山崎貴子 ホトトギス
200312
 
またしても月曜が来る残暑かな 藤井啓子 ホトトギス
200312
 
嬰児に泣かれ残暑の腕かな 岡田順子 ホトトギス
200312
 
網棚に荷物と残暑押し上げて 三沢蘭 遠嶺
200312
 
荒川線残暑の街の甍かな 三沢蘭 遠嶺
200312
 
書見だにおろそか残暑おろおろと 杉山瑞恵 雨月
200312
 
香煙のさゆらぎもなき残暑かな 福盛悦子 雨月
200312
 
残暑中届く故郷のさぐり藷 近藤豊子 雨月
200312
 
上空へ鳶の小さくなる残暑 大井貞一 京鹿子
200312
 
もう一杯珈琲たのむ残暑かな 三井孝子 六花
200312
 
神鈴のほこりまみれや残暑光 平田倫子 百鳥
200312
 
返事せぬ夫に怒りし残暑かな 小林朱夏
200312
 
相席の残る暑さをきつかけに 吉村紀代子 京鹿子
200401
 
処暑過ぎしこころに残暑見舞ひけり 吉田島江 火星
200403
 
朱印捺し残暑をかこつ声に和す 橘澄男 山景
200408
 
夜の残暑腓返りの足を揉む 於久昭臣 雲の峰
200410
 
泉州の水茄子うまし残暑かな 細井紫幸 草の花
200410
 
草野球の白線ゆがむ残暑かな 酒井十八歩 草の花
200410
 
粥の上梅干ひとつ残暑かな 芝尚子 あを
200410
 
住まふ音ことりともせず残暑かな 中山純子 万象
200411
 
一筆を添へし残暑の見舞かな 木暮剛平 万象
200411
 
黒飴はまこと残暑の味したり 中島あきら
200411
 
本二冊借りて残暑の疏水べり 竹中昭子 百鳥
200411
 
クレゾール匂ふてゐたる山残暑 十川たかし
200411
 
方丈の廊に残暑の日の匂ひ 山口マサエ 雲の峰
200411
 
真珠拭ふ残暑の葬戻り来て 落合由季女 雨月
200411
 
本陣の開けはなたれて残暑光 榊澄子 草の花
200411
 
幾日も寝ても覚めても残暑かな 長崎桂子 あを
200411
 
古希といふ残暑の浜の忘れ貝 栗田武三 ぐろっけ
200411
 
来客を見送り残る暑さかな 高木武人 百鳥
200411
 
彼と吾こもごも残暑呪ひけり 泉田秋硯
200412
 
ふれ賣りの鈴銭熱き残暑かな 三浦てる 風土
200412
 
火袋に猫眠りゐる残暑かな 間島あきら 風土
200412
 
稀にみる残暑嘆くも息災に 大石昌代
200412
 
たつぷりとかけて残暑の麦とろろ 中川晴美 春耕
200412
 
鐘撞きてどうにもならぬ残暑かな 上薗シヅ子 河鹿
200501
 
タンカーに残暑の暗さありにけり 高橋さえ子
200501
 
手づくりの羊羹残暑の義母見舞う 吉宇田知英子
200501
 
散歩犬川に飛び込む残暑かな 藤田京子 ぐろっけ
200502
 
軒残暑話はんぶん聴いてをり 山元志津香 八千草
200502
 
都心てふ残暑極むる大地かな 稲畑廣太郎 ホトトギス
200508
 
さういへば残暑の旅となりにけり 稲畑汀子 ホトトギス
200508
 
残暑にも配慮の趣向卓上に 稲畑汀子 ホトトギス
200508
 
訃報又届く朝の残暑かな 稲畑汀子 ホトトギス
200508
 
残暑には負けず稿債には負けて 稲畑汀子 ホトトギス
200508
 
遅咲きのものあれこれと庭残暑 鷹羽狩行
200508
 
文鳥の舌ひらひらと残暑なり 竹貫示虹 京鹿子
200508
 
東京の残暑引き摺る旅であり 稲畑廣太郎 ホトトギス
200509
 
会場へ向かふ残暑を貫きて 稲畑廣太郎 ホトトギス
200509
 
升さんや芦屋の残暑どないだす 稲畑廣太郎 ホトトギス
200509
 
皆残暑耐へ来し仲間揃ひけり 稲畑汀子 ホトトギス
200509
 
雲ばかりあふれさせゐて世は残暑 豊田都峰 京鹿子
200510
 
甲冑の髭食ひ反らす残暑かな 鈴鹿仁 京鹿子
200510
 
リモコンの操作忙しき残暑かな 芝宮須磨子 あを
200510
 
眼底をのぞかれてをる残暑かな 方谷村幸子
200511
 
取りこみし洗濯物にある残暑 吉田かずや 春燈
200511
 
盲導犬肩いつぱいの残暑かな 林雪江 春燈
200511
 
瑠璃蝶残暑の土に帆を開く 松崎鉄之介
200511
 
バリウムを飲まされ残暑籠りをり 曽根咲子
200511
 
手型に手嵌めて隙ある残暑かな 工藤進
200511
 
灼熱の国に友居る残暑かな 岡久枝 酸漿
200511
 
残暑中台風地震矢継ぎばや 牧原佳代子 酸漿
200511
 
残暑なほげんのしようこに母思ふ 大串章 百鳥
200511
 
残暑の候夫の寝息に力あり 小林朱夏
200511
 
知らずしらず肩いからせてゐる残暑 芝尚子 あを
200511
 
残暑なほ去らず最中もなかが歯に絡む 泉田秋硯
200512
 
今日までとまた騙さるる残暑かな 松本綾子 四葩
200512
 
留守多き国勢調査残暑かな 鐘川寿 四葩
200512
 
残暑なり山の粧まだ見えず 永田あき 酸漿
200512
 
晩学の眼鏡くもれる残暑かな 細谷とく子 栴檀
200512
 
ベルリンの残りし壁に残暑かな 廣中浩子 ぐろっけ
200512
 
正座して残る暑さの中にゐる 山路紀子 風土
200512
 
残暑とはいへ山国の風は別 安原葉 ホトトギス
200601
 
白昼の太陽のなき残暑かな 塙告冬 ホトトギス
200601
 
夫々に残暑に耐へし顔揃ふ 浅井青陽子 ホトトギス
200601
 
泪して亀は残暑にも敏感 市場基巳
200601
 
いつまでも居据る残暑この身萎ゆ 丹生をだまき 京鹿子
200601
 
水を買ふことにも慣れし長残暑 丹生をだまき 京鹿子
200601
 
長残暑心ならずも無為の日々 丹生をだまき 京鹿子
200601
 
手術の日決まり残暑の道帰る 植村よし子 雨月
200601
 
残暑なほ鞭のごとくにありにけり 岩岡中正 ホトトギス
200602
 
もうひとつ残暑の会議待つてをり 岩岡中正 ホトトギス
200602
 
水途切れたるより芦屋川残暑 稲畑廣太郎 ホトトギス
200603
 
阿波の夜動かしてゐる残暑かな 稲畑廣太郎 ホトトギス
200608
 
ビルにビル重ねて残暑纏ふ街 稲畑廣太郎 ホトトギス
200608
 
あなどりてをりし残暑につかまりぬ 稲畑汀子 ホトトギス
200608
 
残暑にも忙しさにも負けずをり 稲畑汀子 ホトトギス
200608
 
次々と仕事増えゆく残暑かな 稲畑汀子 ホトトギス
200608
 
今日よりは残暑やりくりして家居 稲畑汀子 ホトトギス
200608
残暑 2

 

2019年8月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。