夕 顔 2    77句

夕顔の花でつづくれあばらやね   宗房   毛吹集

夕顔  ゆふがほ  夕顔の実

作品
作者
掲載誌
掲載年月
夕顔の傍へに屋台設へる 塩出眞一 ぐろっけ 200707
夕顔の暮色も月の夜へ移る 平野伸子 馬醉木 200708
夕顔や隠れ家めいて路地の奥 伊藤百江 春燈 200709
夕顔にあふるる月の光かな 鴨下昭 200710
夕顔の鉢も並べて朝顔市 駒形祐右子 万象 200710
夕顔の白極まりて父を恋ふ 市川十二代 ぐろっけ 200710
夕顔や土にけものの匂ふ時刻とき 山元志津香 八千草 200712
夕顔のほぐれる闇へ逢ひにゆく 村田冨美子 京鹿子 200801
転生を信じひと夜の花夕顔 遠藤実 あを 200809
夕顔や赤い泪の目病み猫 芝尚子 あを 200809
夕顔や一人住まひの早灯し 村上沙央 200810
庭下駄を鳴らし夕顔もう一度 柳生千枝子 火星 200810
喪帰りの袖夕顔に触れしなり 浜口高子 火星 200811
夕顔や手作り木椅子軋みたる 浜口高子 火星 200811
夕顔や水にむせたる烏骨鶏 戸栗末廣 火星 200811
夕顔を数ふる母の忌なりけり 深澤鱶 火星 200811
湯の町のゆふがほ縒りを解き初めぬ 岡田満壽美 夢のごとしと 200904
夕顔の白々と妻帰り来し 竹貫示虹 京鹿子 200907
夕顔の襞の美しきに見惚れけり 杉本綾 200910
開ききる夕顔に闇来てをりぬ 堀田順子 馬醉木 200911
夕顔の勁き畳み目闇匂ふ 菅谷たけし 200911
政権交代夕顔の白極めたる 和田孝村 春燈 200912
夕顔の花やはらかに風の来る 沙羅夕子 200912
夕顔や狐の面を外したる 涼野海音 火星 201002
夕顔に追憶重ねゐたりけり 割田容子 春燈 201009
夕顔や廓いまなき港町 片山博介 春燈 201009
夕顔ややけどしさうな粥の夜 中島陽華 201010
夕顔のきのふと同じ花の数 谷岡尚美 201010
夕顔や音沙汰のなき人を待つ 都丸美陽子 春燈 201010
夕顔や予定通りに日が過ぎて 菅谷たけし 201011
夕顔の闇の深きに佇みて 高橋照子 雨月 201011
夕顔や形見となりし歎異抄 城戸緑 末黒野 201110
夕顔の風ともならず誰か来る 浜口高子 火星 201110
夕顔や安らぐ宵を齎せる 長崎桂子 あを 201110
夕顔や瞳の奥にある悩み 森理和 あを 201110
夕づつに夕顔の襞開きけり 片山喜久子 雨月 201111
夕顔のほぐれ初めたる襞深し 須賀充子 パミール越え 201206
句友とも逝くや夕顔の花白き夕 藤岡紫水 京鹿子 201210
夕顔のひらく時刻にゆきあはず 松田明子 201210
夕顔の襞の艶めく薄暮かな 松田明子 201210
夕顔の一輪に闇さだまりぬ 松田明子 201210
闇まとひ夕顔一輪づつひらく 松田明子 201210
夕顔のひらき昨日を遠くする 松田明子 201210
夕顔の折目正しき微笑かな 山根征子 201211
夕顔や淡く暮れゆく聖母坂 野村鞆枝 京鹿子 201311
夕顔の花の明かりの路地曲る 太田チエ子 末黒野 201311
夕顔やけふは来る人多かりき 杉本綾 201312
夕顔や分れてよりの回り道 栗原公子 201409
夕顔や身辺整理少しづつ 宮内とし子 201409
夕顔の開きはじめや扇子店 増田一代 201409
夕顔や下駄の材干す長屋裏 飛高隆夫 万象 201410
夕顔の白拍子めく鄙灯り 岡澤田鶴 201410
夕顔や雨戸一枚開けてあり 岡澤田鶴 201410
夕顔の白ぽつかりと闇夜かな 戸田澄子 末黒野 201502
夕顔ややはらかく割く烏賊の腸 広渡敬雄 201509
夕顔や小さき文香文に添ふ 中嶋陽子 風土 201510
夕顔や背丈くらぶる幼き子 中谷富子 201510
夕顔の灯ともすころや主婦の貌 上野紫泉 京鹿子 201512
夕顔の折目正しく咲く白さ 山根征子 201512
真心は水っぽいかも夕顔垣 池田澄子 201602
夕顔の咲いてる難波映画祭 中林明美 船団 201602
夕顔や光源氏の世を遠く 稲畑廣太郎 ホトトギス 201807
夕顔に黒猫の目の光りをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201807
風語りして夕顔の開くまで 鷺山珀眉 京鹿子 201811
青年に夕顔別当ついてゆく 高貴美子 201907
夕顔や千代女の国を山向う 山田六甲 六花 201909
夕顔やあたりをぱつと明るくす 北村ちえ子 六花 201910
夕顔を蒔く会へぬ日にやや慣れて 柴田佐知子 202006
夕顔や母に無かりし男運 成瀬櫻桃子 京鹿子 202008
夕顔の咲きて貴なる闇となる 栗原公子 202009
まろびたし夕顔棚に茣蓙を敷き 南うみを 風土 202010
夕顔のひとつふたつと勝手口 小泉里香 やぶれ傘 202110
夕顔に溶暗ゆだね路地ぐらし 安藤しおん 202110
夕顔に水やり明日のこと知らず 山田暢子 風土 202110
夕顔や武原はんの句集読む 小巻若菜 やぶれ傘 202112
夕顔やハミングとなる子守唄 大川ゆかり 202201
夕顔 →1
 

 

2023年7月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。