四 葩 2    54句

鍛冶の火を浴びて四葩の静かかな   富安風生   草の花

紫陽花  あぢさゐ  あじさい  四葩  額の花  七変化

作品
作者
掲載誌
掲載年月
四葩咲く観音像の掌 杉原ツタ子 201409
雨乞の碑に雨を待つ四葩かな 田中貞雄 ろんど 201409
一万株の花の寺なり四葩咲く 山口キミコ 201409
シャガールにロシアの色に四葩咲く 古川忠利 ろんど 201410
飛石の形さまざま四葩錆ぶ 高橋明 末黒野 201411
これよりは四葩に主役譲る街 稲畑廣太郎 ホトトギス 201506
尼御前の賜ふ四葩の重みかな 高橋たか子 馬醉木 201508
地に届かざれども弾む四葩かな 松本三千夫 末黒野 201509
空の縹四葩の藍の水鏡 齋藤晴夫 春燈 201509
黎明のいろに刷かるる四葩かな 後藤眞由美 春燈 201509
雨あとの雫の残る四葩濃し 武生喜玖乃 雨月 201509
雨空へ気合入りし四葩かな 橋本くに彦 ホトトギス 201510
小流れに色を深めて四葩かな 和田慈子 末黒野 201510
六甲の霧に育ちて四葩濃し 武生喜玖乃 雨月 201510
現人の世の腸は四葩いろ 佐藤恭子 あを 201510
たつぷりと空色の雨四葩咲く 齋藤晴夫 春燈 201510
変化とはまだまだ遠き四葩かな 橋本くに彦 ホトトギス 201512
小流れに色を深めて四葩かな 和田慈子 末黒野 201604
どの色を四葩の色と親しまむ 稲畑汀子 ホトトギス 201606
初々し白浅葱色四葩咲く 齋藤晴夫 春燈 201609
湖からの風重たくぞ四葩かな 松井季湖 201609
雨の日の鬱裏返す四葩かな 岩月優美子 201609
薄き影重ね重なり四葩咲く 有松洋子 201609
微熱また朝の四葩の藍ふかき 渡部良子 馬醉木 201610
さみどりに青にじみ初む四葩かな 今井肖子 ホトトギス 201707
嬉し涙たつぷりためて四葩かな 阪倉孝子 201709
寺の庭人と四葩と傘の花 山口郁子 末黒野 201804
プリズムを内に秘めたる四葩かな 吉田順子 201809
大空に放つ四葩の藍のいろ 近藤紀子 201909
車椅子四葩のまりに触れながら 安斎久英 末黒野 201909
夕付きて四葩の裏にある火照り 菊池和子 京鹿子 201909
呑み干せぬひと言四葩ぐもりかな 井尻妙子 京鹿子 201910
信濃毎日軽井沢局四葩咲き 大沢美智子 202009
墳山の四葩四葩の道をゆく 増成栗人 202009
手の平のにぎり返さぬ四葩かな 江見巌 六花 202010
いちゑんの雨気を孕める四葩かな 大川暉美 末黒野 202011
四葩には身幅ほどなる径がよし 小林和子 202011
一雨は万の夢へと四葩の夜 鈴鹿呂仁 京鹿子 202106
万華鏡の中にゐるらし四葩の夜 鈴鹿呂仁 京鹿子 202106
恥ぢらひを隠す四葩や昨夜の雨 鈴鹿呂仁 京鹿子 202107
四葩見てゐる遮断機の上がるまで 大島英昭 やぶれ傘 202109
四葩咲く庭より入りて地酒蔵 瀬島洒望 やぶれ傘 202109
花手水まねて四葩を飾りけり 北城美佐 202110
踏み減りの磴に影なす四葩かな 石黒興平 末黒野 202111
花手水まねて四葩を飾りけり 北城美佐 202207
開墾の池のさざ波四葩咲く 森ふく 春燈 202208
整然と志士の墓あり四葩寺 山田健太 風土 202209
四葩色づく魚屋の日曜日 きくちきみえ やぶれ傘 202209
休日の床屋の前に四葩咲く 小山よる やぶれ傘 202209
昨夜の雨四葩の藍を深めけり 内田梢 末黒野 202209
八景ブルーてふ名の四葩海へ向き 近藤知子 末黒野 202209
幸ありし友の忌日や四葩咲く 橋本美代 やぶれ傘 202210
荒屋の大なる四葩空の色 宮元陽子 末黒野 202210
四葩→ 1

 

2023年6月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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