夜 釣   57句

夜振  夜焚  夜釣

夜釣から明けてもどつた小さい舟だ   尾崎放哉   大空

作品
作者
掲載誌
掲載年月
夜釣やてうそついたはるわかるもん 平井奇散人 船団 199811
夜釣り舟一つ出てゆく宵の口 岩谷昭三 199901
夜釣り火に涙腺刺激されてをり 富村波聴 六花 200007
夜釣り火や床にぬくもり残りけり 富村波聴 六花 200007
あはあはと夜釣り火海に消えゆけり 富村波聴 六花 200007
まつりめく灯り淋しき夜釣りかな 山仲英子 200008
夜釣火の闇のつづきに橋掛 延広禎一 200108
濤音の夜釣に月のあがりけり 川口襄 遠嶺 200109
オリオンや夜釣の客の出港す 武田眞砂 百鳥 200202
夜釣火の闇にひとつはあの世めく 関口ゆき あを 200210
敗戦日夜釣の浮子の青光り 村上喜代子 百鳥 200211
黒き闇一つ夜釣の火を置きぬ 稲畑汀子 ホトトギス 200306
夜釣の火日本海の闇深し 稲畑汀子 ホトトギス 200306
看護士が呼びに来て釣る夜釣かな 久保一岩 雲の峰 200410
細き月沈みてよりの夜釣人 今井千鶴子 ホトトギス 200411
柄杓星傾き移り夜釣舟 河野美奇 ホトトギス 200411
夜釣火や波の底より人の声 堀義志郎 火星 200411
巨人ファン阪神ファンも夜釣人 稲畑廣太郎 ホトトギス 200412
その中に社長も並び夜釣人 稲畑廣太郎 ホトトギス 200506
島の灯を離れて遠き夜釣舟 藤井昌治 200508
浮子の灯を見てゐるだけの夜釣かな 谷口外穂 200510
莨火がちらほら黒鯛ちぬの半夜釣 神蔵器 風土 200608
蒼き月かかげて志摩の夜釣舟 小山香月 酸漿 200609
世にうとくなりゆくばかり夜釣の灯 藤井昌治 200609
魚市場の埠頭に集ふ夜釣人 出来由子 200708
夜釣舟忌明けの友を誘ふも 平賀扶人 馬醉木 200807
宗谷なる沖指し行けり夜釣船 名取袿子 200811
夜釣人板一枚の橋渡る 鎌倉喜久恵 あを 200907
夜釣より帰りし夫の高いびき 佐藤和子 万象 200910
芦屋浜シーサイドタウンの夜釣 稲畑廣太郎 ホトトギス 201006
夜釣人闇が包んでゆきにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201006
夜釣よりもらふ寡黙と莨火と 伊藤 白潮 201008
夜釣火をはるかにかぞへ島泊り 泉田秋硯 201009
良く釣れる夜釣それぞれ忍び声 鈴木良戈 201108
夜釣舟星座いくつをうち被り 岡本まち子 馬醉木 201110
挨拶の覚えある声夜釣かな 松原悦子 万象 201111
潮を読み日和たしかむ夜釣舟 綿谷ただ志 馬醉木 201409
夜釣船かすかにきしむ櫂の音 鈴木一広 201410
流れ星夜釣の竿の鈴が鳴り 定梶じょう あを 201412
人居らず夜釣の為の準備かも 稲畑廣太郎 ホトトギス 201507
突堤に灯りひとつの夜釣かな 天野美登里 やぶれ傘 201508
煙草の火見えて夜釣りをするかげも 大崎紀夫 虻の昼 201510
夜釣りかな円い海に星落つる 関 桂二 201603
夜釣人のひと言交はしあとの黙 堀田順子 馬醉木 201709
夜釣人待つ水嵩でありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201806
ベストの背蛍光したる夜釣人 玉服部早苗 201811
夜釣火や警戒心の薄れくる 江見巌 六花 201908
ときに波人魚に見ゆる夜釣かな 藤井啓子 ホトトギス 201910
声だけはハンサムなりし夜釣人 藤井啓子 ホトトギス 201910
街の灯と決別したる夜釣の灯 稲畑廣太郎 ホトトギス 202006
初孫の顔を見てより夜釣へと 稲畑廣太郎 ホトトギス 202006
東京湾仕事帰りといふ夜釣 稲畑廣太郎 ホトトギス 202006
今日よりは免許返納して夜釣 稲畑廣太郎 ホトトギス 202006
吃水を下げ夜釣舟戻り来る 稲畑廣太郎 ホトトギス 202006
夜釣人東京湾を友として 稲畑廣太郎 ホトトギス 202206
夜釣舟二人は背中合せにて 北村操 202207
影となり固まりとなる夜釣かな 久保夢女 202210

 

2023年5月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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