山葡萄   47句
作品
作者
掲載誌
掲載年月
山葡萄鳩のおもさに垂れにけり 大山文子 火星 199912
童謡を少し忘れて山葡萄 岡清秀 船団 200009
信濃吹く風が磨きし山葡萄 大森井栖女 馬醉木 200012
山葡萄少女の手首しなやかに 能城檀 船団 200106
山葡萄火床で鍛冶屋のむさぼれる 皆川盤水 春耕 200110
光秀の落ち行く道の山葡萄 西田もとつぐ 雲の峰 200211
残る葉を風の煽ちて山葡萄 宮平静子 雨月 200302
山葡萄そびらに秘仏うるはしき 岸のふ 馬醉木 200401
山葡萄ダム放水の音近き 青砥真貴子 200401
父の代の明治の味か山葡萄 林翔 200410
雨三日晴天四日山葡萄 伊藤トキノ 200412
望郷や日に透き通る山葡萄 佐々木薫 帆船 200501
日矢走りきて黒燿の山葡萄 岡田貞峰 馬醉木 200601
鐘の音に色深めたる山葡萄 戸栗末廣 火星 200601
山葡萄のアントシアンを舌の上 加藤みき 200601
山葡萄京都はすぐに暗くなる 堀木基之 百鳥 200601
山葡萄下にころがる熊の糞 滝沢伊代次 万象 200610
山葡萄酸つぱし甘しとひとしきり 松原智津子 万象 200612
猿の影去つて落ちけり山葡萄 須賀敏子 あを 200612
大鐘のかたへに熟るる山葡萄 戸栗末廣 火星 200712
曲り来て色の変りし山葡萄 平島利男 酸漿 200801
夕雲の下りて重たき山葡萄 福永みち子 馬醉木 200902
山葡萄濃きむらさきに垂れてをり 竹内悦子 200912
ハンサムな仏に在わす山葡萄 高根照子 201001
太陽を浴びても山葡萄の黙 稲畑廣太郎 ホトトギス 201010
山葡萄雨の重さを滴らせ 岡野里子 末黒野 201104
諏訪口を霧の吹き入る山葡萄 橋本榮治 馬醉木 201112
山葡萄石積み造り農具小屋 古川千鶴 かさね 201212
乾杯の山葡萄酒や虹の彩 園部早智子 ろんど 201303
明るきへ水音いそぐ山葡萄 松井志津子 201312
せせらぎの音に育ちて山葡萄 笹倉さえみ 雨月 201402
縄文の海の色あり山葡萄 古川夏子 201402
群青も藍も実りや山ぶだう 大川ゆかり 201411
山葡萄包む瀬音の激ちけり 岡野里子 末黒野 201412
山葡萄のんびり戻る牧の牛 遠山のり子 201504
秋もはや落つるにまかす山葡萄 小林愛子 万象 201512
渓川へ鎖伝ひや山葡萄 森清信子 末黒野 201612
錆にほふ柵に絡まる山葡萄 田村園子 201701
山葡萄マリァ像へと蔓のばす 白水良子 201702
山葡萄釣場へゆるき坂下る 黒澤志麻子 末黒野 201712
山葡萄甘く信貴の嶺機嫌良し 密門令子 雨月 201801
山葡萄熟れきつて海真つ平ら 大上充子 馬醉木 201802
姥捨の道はここより山葡萄 服部早苗 201801
山葡萄熟れきつて海真つ平ら 大上充子 馬醉木 201802
空っぽの鳥籠に挿す山葡萄 火箱ひろ 201912
封人の家に商ふ山葡萄 延川五十昭 六花 202012
崖を打つ波音高し山葡萄 亀卦川菊枝 末黒野 202212

 

2023年9月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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