渡り鳥     110句

葬列や数人仰ぐ渡り鳥     山川蝉夫

渡り鳥  鳥渡る  小鳥来る

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
渡り鳥隠さぬ雲の高さかな
稲畑汀子
ホトトギス
199810
朝熊山富士見ゆる日の渡り鳥
鈴鹿野風呂
京鹿子
199810
着水の下手な渡り鳥が私
松永典子
船団
199903
渡り鳥税関の無きツアーかな
稲畑廣太郎
ホトトギス
199910
奥入瀬の樹間を高く渡り鳥
大場燈児
風土
199911
年々に旅の減りゆく渡り鳥
能村登四郎
芒種
199911
夕空の渡り鳥いつか点となる
能村登四郎
199912
洗面に鏡のくもる渡り鳥
晏梛みや子
200001
水面を静かに泳ぐ渡り鳥
福田みさを
いろり
200001
昨夜荒れし大雨のあとを渡り鳥
永田二三子
酸漿
200006
渡り鳥下駄歯替え屋の遠まなざし
阿辺一葉
海程
200009
渡り鳥すれ違ひたる旅路かな
稲畑汀子
ホトトギス
200010
渡り鳥赤毛のアンの島の空
今井久良子
酸漿
200101
渡り鳥フリーパスもていくたびぞ
大川冨美子
ぐろっけ
200106
渡り鳥いま置くごとく阿蘇の上
鷹羽狩行
200111
大阿蘇の渡り鳥より眼を戻す
鷹羽狩行
200111
受刑者に妻恋ひの句や渡り鳥
堀内一郎
あを
200111
渡り鳥水平飛行終え憩ふ
栢森定男
あを
200112
人生に四季は過客や渡り鳥
滝青佳
ホトトギス
200202
渡り鳥難民の列つづきけり
平田倫子
百鳥
200202
わが家路よぎりし気配渡り鳥
稲畑汀子
ホトトギス
200210
渡り鳥群れて漁りてカツプ麺
土肥屯蕪里
雲の峰
200210
渡り鳥異土に別れしひとは今
岩田育左右
遠嶺
200211
千里来て湖に寧らふ渡り鳥
森ふみ子
遠嶺
200212
渡り鳥蘇鉄の影の残りけり
各務耐子
銀化
200212
水郷の中空急ぐ渡り鳥
杉本綾
200301
渡り鳥海どこまでも真つ平ら
木下野生
200301
離れにもげた箱置きぬ渡り鳥
大東由美子
火星
200302
一群にして音のなき渡り鳥
真保喜代子
200302
渡り鳥ぴぴと読み取る改札機
遠藤米
帆船
200311
かたまつて又崩れ行く渡り鳥
小野田敏子
築港
200312
目を上げて見える幸せ渡り鳥
保田英太郎
風土
200312
渡り鳥着いて左右に首回す
美波治恒
築港
200401
とこしなへみるみる小さき渡り鳥
能村研三
滑翔
200402
悼・上田五千石氏
一斉に朝風となる渡り鳥
稲畑汀子
ホトトギス
200410
殿の首の長さや渡り鳥
稲畑汀子
ホトトギス
200410
渡り鳥の手紙一通二通かな
堀内一郎
あを
200411
渡り鳥邪馬台国はいづこにぞ
大山利雄
草の花
200412
棹乱し穂高を渡り鳥の越ゆ
澤田緑生
馬醉木
200501
渡り鳥一羽遅れて岬越ゆ
河合大拙
百鳥
200501
渡り鳥飛鳥の夕の灯を恋へる
江崎成則
栴檀
200601
佗住ひいつも遠くを渡り鳥
福村壽子
京鹿子
200601
旅に覚め窓をよぎれる渡り鳥
成川和子
200601
気流に乗りヒッチハイクの渡り鳥
物江晴子
八千草
200603
渡り鳥一陣二陣旅心
稲畑汀子
ホトトギス
200610
近江富士渡り鳥へと尖りたる
稲畑廣太郎
ホトトギス
200610
追伸のやうや数羽の渡り鳥
藤井寿江子
馬醉木
200611
渡り鳥仰ぐ言問橋の上
安陪青人
雨月
200611
魞を解くその頃よりの渡り鳥
藤井昌治
200611
渡り鳥芥のごとく波に揺れ
稲畑廣太郎
ホトトギス
200710
河馬の目の見送つてゐる渡り鳥
竹貫示虹
京鹿子
200710
渡り鳥樹海の波に声おとす
中村翠湖
馬醉木
200710
砂利船の川面さざなみ渡り鳥
鴨下昭
200712
信号もなき天の道渡り鳥
黒澤登美枝
200712
渡り鳥見上げて自問自答かな
古林美世子
京鹿子
200802
渡り鳥避寒地訪ねる人多き
伊吹之博
京鹿子
200803
奇峰奇岩縫つて群行く渡り鳥
梶井和呼
酸漿
200810
渡り鳥一羽の生も死も知らず
殖栗歩
炎環
200811
渡り鳥本のポストヘ本落す
河崎尚子
火星
200811
手折りたる草の匂や渡り鳥
丹羽啓子
馬醉木
200812
湖の茜と染まり渡り鳥
田中浅子
200812
僧院の空に波あり渡り鳥
神原徳茂
遠嶺
200908
きのふまで雲をねぐらの渡り鳥
鷹羽狩行
200911
エッセイ集『俳句の秘法』校了
渡り鳥いびつな空を拉し去る
今瀬一博
200911
渡り鳥待つ空の色海の色
古屋元
200912
啄ばみの一夜明けたる渡り鳥
丸井巴水
京鹿子
200912
開け放つ水面待ちゐる渡り鳥
橋本くに彦
ホトトギス
201001
渡り鳥末広がりに明けの空
岡野ひろ子
201001
王女とて桓武の生母渡り鳥
林日圓
京鹿子
201009
北よりの峠をおほひ渡り鳥
滝沢伊代次
万象
201011
Vの字に広がる礫渡り鳥
石川かおり
201101
迦楼羅かるらかに宇宙の渡り鳥
柳川晋
201101
我呼ぶは空耳なりし渡り鳥
小滝奈津江
酸漿
201101
渡り鳥曲がれば河の曲りけり
山本素竹
ホトトギス
201103
渡り鳥休ませて森鎮もれる
中尾廣美
ぐろっけ
201103
渡り鳥谷の底より稗つき節
成瀬櫻桃子
成瀬櫻桃子俳句選集
201105
耶蘇邑の地平より湧く渡り鳥
山田ひさし
馬醉木
201111
浜下駄のむかし淋しめ渡り鳥 井上信子 201112  
丹沢の山並み見ゆる渡り鳥 内藤静 風土 201112  
渡り鳥光の粒となる高度 藤浦昭代 ホトトギス 201201  
かばかりの沼にかほどの渡り鳥 相良牧人 201201  
古戦場の川に添ひゆく渡り鳥 松嶋一洋 201201  
手庇の目路をよぎれる渡り鳥 小野寺節子 風土 201201  
夕映えや群をこぼるる渡り鳥 藤原照子 201201  
天空の気流眩しき渡り鳥 佐野ときは 201201  
渡り鳥逝つてしまひし人のあり 藤生不二男 六花 201202  
渡り鳥運河に交通整理人 松本アイ ぐろっけ 201204  
どこまでも大空伸びて渡り鳥 稲畑汀子 ホトトギス 201210  
渡り鳥天空の道知り尽す 東良子 201301  
暮るるには間のある空を渡り鳥 廣瀬雅男 やぶれ傘 201301  
秩父セメント跡広広と渡り鳥 吉田克美 ろんど 201302  
一斉に沼風つかむ渡り鳥 岩本セツ女 ろんど 201302  
渡り鳥気づけばすでに遠き空 稲畑汀子 ホトトギス 201310  
渡り鳥忌日の空を広げゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201310  
駿河湾に渡り鳥行く姉の葬 長島清山 かさね 201311  
渡り鳥すとんと森のはげ地かな 山田六甲 六花 201310  
渡り鳥途中が抜けてゐる記憶 松田都青 京鹿子 201401  
渡り鳥夢前川に沿ひにけり 升田ヤス子 六花 201401  
渡り鳥仰ぎし夜の深ねむり 安立公彦 春燈 201412  
高波の間にかすか渡り鳥 永田万年青 六花 201502  
最後尾の渡り鳥飛ぶ地平線 福永尚子 ろんど 201503  
晩年の鍵ぶらさげて渡り鳥 鴨下昭 201511  
渡り鳥一羽遅れて来りけり 三屋英俊 万象 201602  
大空や規律正しき渡り鳥 山荘慶子 あを 201603  
渡り鳥夢前川に沿ひにけり 升田ヤス子 玫瑰 201604  
渡り鳥遅るる一羽見送りぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201710  
先頭を譲り殿渡り鳥 荒井和昭 201711  
先頭を譲り殿渡り鳥 荒井和昭 201711  
鳴き合ひて倶会一処の渡り鳥 平野多聞 201801  
大空に吸ひ込まれゆく渡り鳥 秋川泉 あを 201801  
吸ひ込まれさうな青空渡り鳥 森清信子 末黒野 201802  
目で追うて着水したる渡り鳥 稲畑汀子 ホトトギス 201810  
大琵琶を平にしたる渡り鳥 稲畑汀子 ホトトギス 201810  
馴染みたる終の棲家や渡り鳥 土屋啓 馬醉木 201811  

 

2018年11月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。