和 布       35句

角島ツヌシマのせとの稚海藻ワカメは人のムタ

荒かりしかど我が共は和海藻ニギメ  万葉集

若布  和布   わかめ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
打ち上げし渚の和布拾ひたり 牧岡万里子 春耕 199806
御和布刈氏子頭は潮見役 能村研三 199904
和布刈炬火を横抱きにして階下る 能村研三 199904
和布刈炬火彌宜の脛責む急ぎ潮 能村研三 199904
夜潮急く秘事のなごりの和布刈かな 能村研三 199904
潮探る神官灯す和布刈の炬 能村研三 199904
遠巻きに和布刈見守る巡視船 能村研三 199904
潮凪ぎは神の息継ぎ和布刈果つ 能村研三 199904
しなだれて波笑はする和布蕪めかぶかな 飯塚ゑ子 火星 200007
和布揉むふつと浪音かと思ふ 池田かよ ぐろっけ 200107
和布刈神事へ旅の鞄の潮見表 荒井千佐代 系図 200203
潮待ちの祈祷かそけし和布刈禰宜 荒井千佐代 系図 200203
灘風やきつ先光る和布刈鎌 増田松枝 馬醉木 200208
和布刈神事果てたる闇の波の音 林典子 雨月 200305
榾立てて火勢ととのふ和布刈の火 能村研三 滑翔 200402
和布刈炬火の猛けて向き合ふ夜の海峡 能村研三 滑翔 200402
春潮の置き忘れたる和布かな 和智秀子 酸漿 200506
潮音を調べに和布刈神事かな 福島茂 200605
違く来て潮の和布のすきとほる 坂口夫佐子 火星 200609
ぬばたまの闇に踏み出す和布刈禰宜 長谷川史郊 馬醉木 200704
志賀島の荒雄の裔や和布刈る 能村研三 200704
さみどりの和布蕪とろろや島料理 田下宮子 201007
房総の和布かかへて友の来る 仁平則子 201007
湯通しの鍋に和布の緑かな 仁平則子 201007
半生を和布干す意地島をんな 塩路隆子 201106
浜をゆく和布すだれをくぐりたく 塩路隆子 201106
和布影頼みて猫の深ねむり 塩路隆子 201106
和布刈男めかりおは万葉歌碑に一礼し 塩路隆子 201106
海遠く両手に包む和布汁 高田令子 201107
和布刈る男波に枷を解くかに 渡部節郎 201206
半農のけふ担ひたる和布刈鎌 定梶じょう あを 201206
和布刈舟うねりが擡げもたげして 定梶じょう あを 201305
大海の神のふところ和布刈 柴田靖子 201607
和布刈舟鳴門の風のこゑの中 杉田智榮子 馬醉木 201805
容赦なく波に打たるる和布刈禰宜 山本則男 202006

 

 

2021年3月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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