団 扇 1    88句

さし招く団扇の情にしたがひぬ    後藤夜半

うちわ  団扇

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
薄暑かなからす団扇を軒に挿す 神蔵器 風土 199807 鷹の巣家
祭団扇もつとも高き樹に凭す 杉浦典子 火星 199810  
役者絵の団扇配れり芝居小屋 会川昌子 春耕 199810  
清水の舞台に使ふ団扇かな 竹内悦子 199811  
捨つるものすべて捨てたる団扇かな 小澤克己 遠嶺 199905  
鳩居堂に団扇を選び風選ぶ 神蔵器 風土 199908  
段取りが八分と言ひて渋団扇 能村研三 199908  
団扇手に火事通報の手柄顔 村井久美子 199908  
野ざらしとなるも團扇の骨は骨 中原道夫 銀化 199908  
妻酔うて団扇に笑ふ怖ろしき 山田六甲 六花 199908  
鷹の巣を覗きにゆかん羽団扇 ふけとしこ 船団 199909  
新しき団扇の腰のかたくなに 緒方敬 199910  
豪商の客間と伝ふ団扇籠 柴原保佳 円虹 199911  
茶事済めば経師にもどる渋団扇 坂井まさき 六花 199911  
夕風や破れかぶれの大うちわ 樫井賢一 船団 199912  
三千本撒かれし団扇拾へざり 萩谷幸子 雨月 200001  
夕月を見てをり団扇つかひをり 田中藤穂 水瓶座 200002  
胸はだけ女もすなる団扇風 中村祭生 ぐろっけ 200006  
俥夫憩ふ絵入りの大き団扇かな 山田六甲 六花 200007  
晝月や團扇の裏を讀むことも 小山森生 200008  
柄が少し見え本棚に捨団扇 稲畑廣太郎 ホトトギス 200009  
左からさつと出されし團扇かな 小山森生 200009  
欠伸して黒子のふえし団扇かな 浜口高子 火星 200009  
状差しに祭みやげの京団扇 朝妻力 俳句通信 200009  
ご贔屓は無料ただの団扇の風といふ 森谷彰 銀化 200009  
団扇手に一つ座席に子が二人 松崎鉄之介 200009  
湯上りの手に団扇あり至福あり 村越化石 200009  
返答の言葉つまりで団扇風 福田みさを いろり 200009  
天竺の真つ赤な団扇もらひけり 伊藤格 200010  
寝の深き母へ団扇の風送る 柳生千枝子 火星 200010  
絵団扇のお一とくちゆーるありにけり 水野あき子 遠嶺 200010  
届きたる鉾の粽と京団扇 木村杏子 雨月 200010  
市の昼魚の匂ひの捨て団扇 皆川盤水 春耕 200010  
道づれの団扇あおげばへろへろと 桑垣信子 いろり 200010  
身の程にさからはず生く白団扇 一瀬昭子 馬醉木 200010  
海の絵の団扇のうらの真つ白や 雨村敏子 200011  
病床の涙をかくしゐる団扇 坂中紀子 円虹 200011  
もう団扇握る力もなく病めり 坂中紀子 円虹 200011  
看取ただ団扇の風を送るのみ 坂中紀子 円虹 200011  
病床に団扇残して母逝きぬ 坂中紀子 円虹 200011  
闘病の日々共にせし団扇かな 坂中紀子 円虹 200011  
勉強は脳を素通りうちわ風 長谷川鮎 ぐろっけ 200101  
渡されし踊団扇を腰に差す 栢森定男 あを 200106  
入院の義姉に写楽の団扇かな 桑原敏枝 いろり 200108  
渋団扇で煮豆屋湯気を追ひ出せり 脇本千鶴子 200108  
むざむざと時の背見たり渋団扇 亀田愚風 銀化 200108  
朝顔市売り切れ団扇などもらふ 近藤豊子 雨月 200109  
腰団扇みな着流しの佃路地 牧悦子 200109  
白骨の御文に使ふ団扇かな 小形さとる 200109  
人垣や団扇も添へて宅配す 桑垣信子 いろり 200109  
老に来る鬱うちはらひ白団扇 岡田和子 馬醉木 200110  
一枚は天狗の面の渋団扇 桑田眞佐子 火星 200110  
団扇からひとの話に入りくる 森谷彰 銀化 200110  
古団扇使ひ古しの風送る 石川千津子 銀化 200110  
苦しき頃今なつかしむ手に団扇 村越化石 200110  
母の手の届くところに渋団扇 棚山波朗 春耕 200110  
あかあかと灘も大澁團扇かな 岡井省二 200110  
言ひ出して後には引かず古団扇 赤井よしを 円虹 200110  
月食の始まりを待つ団扇かな 波多江イツ子 200111  
手に馴染む燃料店の団扇かな 大曽根育代 遠嶺 200111  
大寺に星図の団扇沖青し 大島翠木 200111  
寝かさるるストレッチャーに置く団扇 岡野峯代 ぐろっけ 200111  
扇子より団扇いろんな風が来る 後藤立夫 ホトトギス 200112  
吾を生かしくれし数々団扇置く 村越化石 200112  
午後に入り補講の団扇許しけり 田中武彦 六花 200112  
はんなりと送る苦言の団扇風 中山杲 船団 200112  
踊り子をはやす団扇となりにけり 佐渡美佐子 船団 200202  
これまでのところは団扇作りにて 高橋将夫 200205  
舞ひ終へし獅子の背冷ます大団扇 古市文子 春耕 200206  
里春の消息それとなく団扇 稲畑汀子 ホトトギス 200207  
団扇の手とまつてをりぬ又動く 稲畑汀子 ホトトギス 200207  
京ことば乗せてしばしの団扇風 小川匠太郎 200208  
みどり児に風やはらかく白団扇 沖祐里 200208  
まだ風の下描できぬ団扇かな 村上瑪論 銀化 200208  
毒舌の炎を団扇にてあふぐかな 辻直美 200208  
農協の団扇片手に見舞受く 長山野菊 雲の峰 200208  
大津絵の団扇とび出す風の神 長谷川通子 雲の峰 200208  
時々は猫をからかひ渋団扇 中村房枝 六花 200208  
寝るためにあらず団扇がまた動く 宮原みさを 花月亭 200208  
団扇してあくたれひとつちらしけり 豊田都峰 京鹿子 200209  
浴衣の娘ほめて帰ればうちわもめ 田中呑舟 火星 200209  
此処が終の住み家めきたる団扇かな 萩原記代 200209  
耳よりな話団扇を止めにけり 利根川妙子 200210  
夫と居て団扇の風を楽しめり 橋本光子 酸漿 200210  
ふるさとに小熊座探す団扇かな 廣畑忠明 火星 200210  
黙りをきめこむつもり渋団扇 陶山泰子 ぐろっけ 200210  
悪役の豪気につかふ渋団扇 大堀柊花 200211 団扇 2→

 

2020年7月15日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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2020年7月15日