薄 氷 7     30句

せりせりと薄氷杖のなすままに    山口誓子

うすらひ  薄氷  初氷  氷

作品
作者
掲載誌
掲載年月
その下を魚過ぎゆく薄氷 志方章子 六花 202204
薄氷や蹲踞に月閉ぢこめて 小山繁子 春燈 202205
薄氷や思ひとどかぬチョコレート 渡辺若菜 春燈 202205
薄氷のとけゆく朝の静けさに 荒井ハルエ 春燈 202205
薄氷の柄杓とぢ込む甕の中 清水まり 春燈 202205
薄氷を透かして明日見てをりぬ 中谷恭子 202205
薄氷をつつくか押すか割ることに きくちきみえ やぶれ傘 202205
薄氷や音なき音の融ける声 遠山悟史 京鹿子 202205
道草の園児や叩く薄氷 黒滝志麻子 末黒野 202205
薄氷の雫のひかり掌の光り 梅津まり子 末黒野 202205
含みたる泡よりとけて薄氷 柿沼盟子 風土 202205
薄氷の顛末知るや池の鯉 土井三乙 風土 202205
薄氷やことば少なに立ち止まる 雨宮桂子 風土 202205
かざしては透くるでもなく薄氷 六車佳奈 風土 202205
薄氷にさざ波たたみ込まれゆく 今橋眞理子 ホトトギス 202206
ばりばりと薄氷踏みて車行く 森高武 風土 202206
手水舎の薄氷突つく仁王門 森高武 風土 202206
人声に薄氷動く心字池 黒澤次郎 やぶれ傘 202206
桶の薄氷溶け始めたる小昼かな 眞田忠雄 やぶれ傘 202206
薄氷や枝もて突く子触れゐる子 森清堯 末黒野 202206
石投げて薄氷の池覚ましけり 森清信子 末黒野 202206
薄氷や普通の暮らし消えるなと 赤座典子 あを 202206
薄氷や猫の瞳の透き通る 山田佳乃 ホトトギス 202207
人声に薄氷動く心字池 黒澤次郎 やぶれ傘 202208
薄氷に音の変はれる小川かな 高倉和子 202208
ひと息にシャッターを上ぐ薄氷 鈴木崇 202210
薄氷の日差に剥がれゆく刹那 稲畑廣太郎 ホトトギス 202302
薄氷を躍らせてゐる水の精 稲畑廣太郎 ホトトギス 202302
薄氷の動けば季節遠ざかる 稲畑廣太郎 ホトトギス 202302
草噛んで薄氷色を足してゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 202302
薄氷→ 1

 

2023年2月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

掲載年月順です。

ご希望の季語又は語彙がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。