3    50句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
霾や水を清らに酒匂川 中島玉五郎 201505
霾や菩薩も在す骨董市 矢野百合子 201505
犬を曳くつもりが曳かれ霾晦 小林輝子 風土 201506
霾るや千体仏に尺の厨子 間島あきら 風土 201507
伐折羅像霾る宙を睨みをり 大西逸子 京鹿子 201507
霾や慰問袋の来ずなりぬ 竹下陶子 ホトトギス 201510
霾や弾の届かぬ距離の敵 竹下陶子 ホトトギス 201603
霾れる塹壕にゐて動かれず 竹下陶子 ホトトギス 201603
霾るや瞬の失語は繕はず 能村研三 201704
霾やノートは昔ざら紙で 栗原公子 201705
霾やをとこの低き巡礼歌 高野春子 京鹿子 201706
霾や地球にもある偏頭痛 下村たつゑ 201706
霾やうつろ広がる石の棺 江島照美 201706
霾るやクルーズ船より六千人 荒井千佐代 201707
霾やキリンの大き眼に涙 是松三雄 末黒野 201709
霾るや書架より落つる『西遊記』 竪山道助 風土 201801
霾ぐもりひらひらと持つ処方筆 能村研三 201804
霾や人生百年遠からじ 川田好子 風土 201806
霾や城より古き武家屋敷 岩波千代美 馬醉木 201807
霾や石屋も来たる墓終ひ 曽根富久恵 201808
霾や小石で囲む島の墓 高倉和子 201809
大山を穢すなかれよ霾れり 宮原悦子 雨月 201905
喧騒の上海なるや霾れる 農野憲一郎 春燈 201906
霾天や畿内に残る古墳群 中島昌子 201906
霾や古文書ケースに湿度計 宮内とし子 201907
霾や一斉に開くホームドァ 林昭太郎 201907
霾る夕べ卑弥呼の領巾の金色に 安田優歌 京鹿子 201907
霾や東西南北四面楚歌 大谷昌子 馬醉木 202005
霾や荒縄で結ふ鉢積まれ 諸岡和子 202005
九門閉づ朝敵のごと霾の空 鈴鹿呂仁 京鹿子 202005
霾るや休校続く学び舎に 本田武 やぶれ傘 202006
霾ぐもり亀が顔出す池の縁 住田千代子 六花 202007
霾や芦屋大丸改装中 大久保白村 ホトトギス 202008
往来の人みな無言霾れり 平沢恵子 京鹿子 202008
霾や気怠く過ぎる遊覧船 久保寺眞佐子 末黒野 202008
霾や麒麟千里の土煙 今泉忠芳 日輪馬車のタクト 202009
明王に異国の相も霾ぐもり 田中とし江 202010
霾るや総監地球儀を回す 堅山道助 風土 202011
霾や飛び出してゐる蛙の目 田辺満穂 202104
霾や能登の肋を縦断す 坂下成紘 202106
粛粛と事務の引継ぎ霾れり 坂下成紘 202106
霾や砲台山も艦艇も 田中佐知子 風土 202106
霾や肉投げ入るる動物園 秋津令 202107
霾や丘の風車のたゆみなく 小林拓路 末黒野 202107
霾や老いは目蓋に始まれり 曽根富久恵 202108
黒猫の背ナざらつくや霾ぐもり 後藤眞由美 春燈 202205
霾ぐもり運転免許更新す 若松恭子 春燈 202205
西方より戦火の匂ふ霾降れり 能村研三 202205
霾や魁夷の駱駝歩み出す 川田好子 風土 202205
霾るやウクライナには彈が降る 秋川泉 あを 202205
九条がありても怪し霾ぐもり 木村みどり 春燈 202206
掛かりたる古書肆の梯子霾れり 鈴木崇 202206
能天気の時に良きもの霾ぐもり 石黒興平 末黒野 202206
霾るや蛤御門の弾の跡 山田和 京鹿子 202301
霾→ 1

 

2023年4月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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