2           290句

尿して月振りかへる砂漠かな    川端龍子

  秋の月

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
月影をばらばらにして千曲川 宮原みさを 花月亭 200208  
抜きん出て丸ビル月に近づかん 稲畑廣太郎 ホトトギス 200209  
夜の句碑へ連れ立ちゆくも月の友 藤浦昭代 ホトトギス 200209  
子規没後百年仰ぐ月細し 稲畑汀子 ホトトギス 200209  
宵月の傾きそめし帰路となる 稲畑汀子 ホトトギス 200209  
わが身ひとつ大江千里の月上がる 小澤克己 遠嶺 200209  
波音のほか月ひそと女護の島 市場基巳 200209  
海扇ほたてがい月のひかりの微塵かな 本多俊子 200209  
御手洗会下向すに月満ちにける 久保田雪枝 雨月 200209  
端居して臍の緒月へ伸びるかな 朱間繭生 銀化 200209  
車道出て大きく息吸ふ月明かり 吉成美代子 あを 200209  
山荘の月明の水掬ふなり 堀内一郎 あを 200209  
麿崖佛青夜の川に月いづる 山田耕子 京鹿子 200210  
自転車に月の溝蓋がたつきぬ 山田六甲 六花 200210  
散會のあとを横たふ月と笛 中原道夫 銀化 200210  
ハッピーと呼ばれる猫と月を待つ 赤座典子 あを 200210  
歩道橋階段斜め町の月 芝宮須磨子 あを 200210  
子規に会ふ用あり月のわらべ橋 神蔵器 風土 200211  
片言で指さしてゐる丸き月 城田郁子 帆船 200211  
つぎつぎに月の田となる大和かな 城孝子 火星 200211  
天寿国曼茶羅繍帳月うさぎ 高橋将夫 200211  
それよそれ月の光に黒真珠 高橋将夫 200211  
月映る大池の辺を離れけり 谷村幸子 200211  
月澄めり十大弟子の墨衣 関洋子 200211  
披かれし月下の句碑を惟みる 大橋敦子 雨月 200211  
別れ惜しむ心切々月仰ぐ 佐野布娑 雨月 200211  
人力車に心を残し月下行く 足立典子 雨月 200211  
有明を間近の月ぞ丘の上 阿部ひろし 酸漿 200211  
山荘に水の音聞く月明り 芝尚子 あを 200211  
碁敵のいつの間にやら月の客 八代嫋 ぐろっけ 200211  
畑隣る人と月の出戻りけり 木船史舟 200212  
ひちりきのはじめ月夜の奈良太郎 水原春郎 馬醉木 200212

奈良東大寺

大仏開眼

千二百五十年

青岬大きな月と出会ひけり 前田青紀 馬醉木 200212  
月待つに海豚ドルフイン高くひるがへり 林香燿子 200212  
月の寺屋根に魔除けの鮑貝 杉山やす子 200212  
月の座の真正面に近江富士 武田幸子 200212  
十重二十重の山脈浮かぶ月天心 北原東洋男 200212  
芋坂の一丁半里月をあぐ 神蔵器 風土 200212  
家康公眠るうしろや月昇る 柴田久子 風土 200212  
夕月や鞄に艶の新書あり 宮澤さくら 遠嶺 200212  
野道ゆく月の兎の伴をして 田中聡子 遠嶺 200212  
万葉を閉ぢしまなうら月あかり 小林あかり 遠嶺 200212  
句を敲く風音絶えし真夜の月 佐野静子 遠嶺 200212  
月の道波間に現るゝ島泊り 黒川悦子 円虹 200212  
月の出の近し稜線際立てる 丸川越司 円虹 200212  
灯して一艘下る月の川 丸川越司 円虹 200212  
翁の句木切れで書きぬ月の庭 遠藤タミ子 京鹿子 200212  
刺網のほころびに月待ちゐたり 浜口高子 火星 200212  
月明の身に添はざりし紙衾 高松由利子 火星 200212  
絵具箱開かれありし月の廊 加藤廣子 火星 200212  
月の埠頭音の割れたるアナウンス 稲井夏炉 帆船 200212  
中天の月の歪めり震災忌 望月ひろゆき 百鳥 200212  
夕月や十七歳でありし部屋 滝本香世 百鳥 200212  
夕月や問はず語りに露天風呂 長谷川通子 雲の峰 200212  
月の舟アダムの灰を撒きにけり 栗栖恵通子 200212  
夕月の虚空を狭くしてゐたり 瀬川公馨 200212  
湯ほてりを月の雫に濡らしけり 大沼眞 200212  
月に琵琶平家亡びし世のことを 内山芳子 雨月 200212  
月雲を出づ琵琶の音の美しければ 内山芳子 雨月 200212  
琵琶歌の怨霊出でぬ月雲に 内山芳子 雨月 200212  
切々と琵琶歌月にひとくだり 内山芳子 雨月 200212  
一絃琴聞かせてもらふ月の宿 佐野布娑 雨月 200212  
反故ゆゑの丸めて月の皺くちやに 中原道夫 銀化 200212  
うらぶれしものに月夜の滑り台 小倉斑女 銀化 200212  
片泊かたどまりおなじ月とは思へざり 暮岸江 銀化 200212  
歌会の椅子整然と月を待つ 井口初江 酸漿 200212  
伊豆山に歌会の月昇りけり 井口初江 酸漿 200212  
薄縞をまとひて名ある月の出づ 石川元子 酸漿 200212  
遮断機があがり月下の街動く 岡本眸 200212  
風の出て月下俄かに騒しき 木内憲子 200212  
月出づる旅の一夜をいま独り 山田香代子 200212  
闇深きローカル線の窓の月 藤井智恵子 百鳥 200212  
月明り鳥居の影の長きかな 浅田光喜 対岸 200212  
馬牽いて月下の野辺を誰か過ぐ 小澤克己 遠嶺 200212  
月明の野や密偵の影走る 小澤克己 遠嶺 200212  
月高く上げたましひの牙城とす 小澤克己 遠嶺 200212  
機音は昔語りや月の雁 大谷茂 遠嶺 200212  
能果ての車窓にいつか月昇る 大久保恵美子 遠嶺 200212  
街暮るる月の小舟に金の星 上田繁 遠嶺 200212  
外洋の月ひたひたと胸の奥 松本きみ枝 遠嶺 200212  
弓張りの月の漂ふ壇ノ浦 吉澤利治 遠嶺 200212  
恍惚と月に見ほるる古鏡 吉澤利治 遠嶺 200212  
昇りゆく月に天頂ある如く 粟津松彩子 ホトトギス 200301  
月出づと満天の星黙しけり 粟津松彩子 ホトトギス 200301  
月に雲邪心なしとは言ひ切れず 吉田裕志 200301  
月出でて饒舌止みし手漕ぎ舟 杉本綾 200301  
手のごとき樹が出て月の埋没林 中村恭子 200301  
月の夜のかたまつて来る学生服 大槻きみ 200301  
月と酌む舌切り雀の涙酒 小野寺節子 風土 200301  
月を見て待つや駅の名「風祭」 田村すゝむ 風土 200301  
路地たどる古都や月下の石畳 塩田博久 風土 200301  
月明の大黒坂より小黒板 林裕子 風土 200301  
月に拾はれしか峠の懸り羽子 山仲英子 200301  
草木みな爪立つけはひ月のぼる 谷和子 200301  
天窓に月浴槽に檜の香たち 和田敏子 雨月 200301  
日のぬくみ残る芝生や月を待つ 和田敏子 雨月 200301  
薬酒にも酔ひて月待つ女かな 和田敏子 雨月 200301  
月も痩せゆき宵火翁逝きませり 窪田佳津子 雨月 200301  
伶人の歌口しめし月の楽 中島知恵子 雨月 200301  
香<炷きて嵯峨野の月を愛でにけり 足立典子 雨月 200301  
父逝くや月待ち切れぬ瞳閉ぢ 中原吟子 雨月 200301  
月明に明治を誇る命終ふ 中原吟子 雨月 200301  
月一輪照らす千余の赤鳥居 大川嘉智香 築港 200301  
一門を率ゐて月の傾きぬ 朱間繭生 銀化 200301  
月浴びて等身大に暮しをり 槻木珠美 銀化 200301  
抽斗の中の妻の香二夜の月 渡辺嘉幸 帆船 200301  
行きに見て帰り煌く蛾眉の月 岩切久乃 帆船 200301  
月の夜の太平洋を家のまへ 木下野生 200301  
月明のこれから海を見にゆくと 木下野生 200301  
マシュマロをほつこり噛みし月夜かな 延広禎一 200301  
パピルスの月引く身となりにけり 栗栖恵通子 200301  
月の海泳ぎ着きたる翁亀 天野きく江 200301  
月の出を水の大津に待ちゐたる 梅村すみを 200301  
詩に痩せて弦月を撃つ指鉄砲 深田雅敏 200301  
ニュートリノ字宙の塵に蛾眉の月 竹下昭子 ぐろっけ 200301  
落つる葉は落ちてからまつ月夜かな 根岸善雄 馬醉木 200302  
月に問ふ亡夫の巧みな処世術 刈米育子 200302  
何やかし首にぶら下げ月の道 田中英子 火星 200302  
家出めくつま先までも月満ちて 田中英子 火星 200302  
月へ発つ鰭を何枚もてばいい 伊藤希眸 京鹿子 200302  
まづ月を見よと遅れて来し人に 安原葉 ホトトギス 200302  
師の句集心しづかに読む月夜 田澤初枝 遠嶺 200302  
倒木の人魚となりぬ月の湖 浜中雅子 遠嶺 200302  
波音を聴きし月夜の古戦場 田中聡子 遠嶺 200302  
天狐舞ふ屋台に月の雫かな 田中聡子 遠嶺 200302  
祭神の杉暗がりに月を待つ 市場基己 200302  
どの山も月が射さぬと淋しがる 長沼紫紅 200302  
山暗しどこかに月のひそみゐて 長沼紫紅 200302  
月を待つ瀬音に耳を傾けて 長沼紫紅 200302  
月明や山彦橋に人の影 長沼紫紅 200302  
大寺も檀家も同じ月照らす 小谷五百子 築港 200302  
日と月を海に浮べて大端溪 林日圓 京鹿子 200302  
ひんがしの窓にいさよふ月明かり 大井貞一 京鹿子 200302  
根の国へ沁みゆく月の光かな 高橋とも子 百鳥 200302  
暮れてなほ森隆々と月を上ぐ 渡辺友七 あを 200302  
月仰ぎ見ては厨にまた戻る 今井千鶴子 ホトトギス 200302  
わが眠り月は渡つてゆくばかり 今井千鶴子 ホトトギス 200302  
吉野窓月にもしかの人を待つ 小林玲子 ぐろっけ 200302  
木と紙の宿のやすらぎ峰の月 大川冨美子 ぐろっけ 200302  
杖曳きて月待つわれは弱法師 阿部慧月 ホトトギス 200303  
窓の月海風に曲る松林 飯田はるみ 築港 200303  
月面をゆくがごときにアノラツク 黒田咲子 200304  
夕空ををしみて月を後にせり 山田耕子 京鹿子 200304  
月明し歩けさうなる水の上 佐藤喜孝 青寫眞 200304  
月天心大根の肩まるだしに 西川織子 馬醉木 200305  
月の出づ山焼のがす雨のあと 阿部文子 酸漿 200305  
銀の笛吹くくちびるや月の中 浦川聡子 水の宅急便 200305  
鳥籠に月を容れたる御空かな 浦川聡子 水の宅急便 200305  
月談義丸ビル談義歳談義 稲畑廣太郎 ホトトギス 200309  
満ちゆける月の刻々ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200309  
月満ちてゆける旅路のありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200309  
丸ビルの竣工月に仰ぐべし 稲畑汀子 ホトトギス 200309  
夜々の月まだ名もなきと思ひつゝ 稲畑汀子 ホトトギス 200309  
雲重きまま夜々月の育ちゆく 稲畑汀子 ホトトギス 200309  
細風の格子掠むる月の庵 小澤克己 遠嶺 200309  
いざなへば月より舟の来りけり 小澤克己 遠嶺 200309  
しづかさを来て草庵の月明り 小澤克己 遠嶺 200309  
詩情いま尽くることなき青月夜 大曽根育代 遠嶺 200309  
磯小屋の大謀網へ月明り 能村研三 200309  
月の浜呻きがこゑとなりゐたる 丸山分水 200309  
散る濤の微塵あまさぬ月あかり 加藤富美子 200310  
青月夜棺に潮さしにけり 栗栖恵通子 200310  
月の光とふ記憶に深きドビュッシー 寺島順子 雨月 200310  
入り混じる期待と不安お月様 出口誠 六花 200310  
生り捨ての枇杷の葉に置く月明り 島谷征良 風土 200310  
赫き月この世の破調照らしゐる 鈴鹿仁 京鹿子 200310  
月天心二匹の鬼が向ひ合ふ 宇都宮滴水 京鹿子 200310  
月明のパントマイムをはじめやう 伊藤白潮 200311  
近付きし火星随へ月明し 川上美穂子 酸漿 200311  
大欅十日の月を放さざる 八木葉子 酸漿 200311  
月を待ついつもと同じ空仰ぎ 塩川雄三 築港 200311  
手鏡を傾むけ母に月を見す 森田久枝 築港 200311  
月天心二度と開かぬ哲学書 須佐薫子 帆船 200311  
月に寝てかくすべき事何もせず 安西静 帆船 200311  
ビルに観る月さらに澄み地にネオン 入山登志子 帆船 200311  
さきがけてのぼる火星と月を待つ 宮津昭彦 200311  
街眠り金色となる月の暈 竹腰千恵子 200311  
寸釘に月のさしをる裏鬼門 栗栖恵通子 200311  
月明に能面の紐解きにけり 鈴木綾子 百鳥 200311  
水音の中の逍遥月若き 手島靖一 馬醉木 200311  
宗祇水むすぶ杓にも月の影 手島靖一 馬醉木 200311  
月の山ゆさ振り長き貨車過ぐる 近藤敏子 200311  
四五ぺージ読みては月に休みけり 浅川正 雲の峰 200311 朝妻力
篝火のきらめく池面月を待つ 阿波谷和子 雲の峰 200311  
月を待つ池にほつりと雨いたる 木村てる代 雲の峰 200311  
衣掛けの柳にもたれ月を待つ 黒崎よし江 雲の峰 200311  
月を待つ闇に五重の塔浮かぶ 前阪洋子 雲の峰 200311  
月待ちの御蓋みかさの山に雲走る 辰巳陽子 雲の峰 200311  
皓々と月ちかちかと火星あり 大橋敦子 雨月 200311  
月と火星照りて他の星なかりけり 大橋敦子 雨月 200311  
わが部屋は海の静けさ月明り 町田静子 対岸 200311  
月明や猫が主役の童話本 小澤克己 遠嶺 200311  
吹き荒し嵐の去りて月明り 原田圭子 ぐろっけ 200311  
月を待つ龍頭舟の笙澄める 小林成子 200312  
カクテルに月の雫を入れて呑む 白髭美佐子 200312  
同じ月見てゐるはずの長電話 橋本榮治 馬醉木 200312  
月さして天守閣なき指月城 兼久ちわき 馬醉木 200312  
月一つ影は二つに浦の浜 小澤克己 遠嶺 200312  
祖父を恋ひ胡弓月下に澄みわたる 小山徳夫 遠嶺 200312  
遠嶺へと心の扉開ける月 三沢蘭 遠嶺 200312  
人波の月へ月へと坂の町 津田礼乃 遠嶺 200312  
池の月白き梢の陰に入る 中川雄作 遠嶺 200312  
月代や母とむらひし日の夕べ 小林優子 酸漿 200312  
鼓の音いよいよ澄めり月の能 西山美枝子 酸漿 200312  
空港の灯のきらめきに月残る 永田あき 酸漿 200312  
月天心鯊釣り人に突堤満つ 梅原美子 200312  
堅豆腐縄に結はへて月の道 池上和子 築港 200312  
月のみち竹寝かされてありにけり 飯田はるみ 築港 200312  
月代やたてかけてある棕櫚箒 飯田はるみ 築港 200312  
玻璃越しに幾度も月を眺めたり 樋口美津子 築港 200312  
死者送り月につぶされさうな家 戸田和子 200312  
清盛の本意に月の真澄なり 密門令子 雨月 200312  
白夜の月うるみ光太夫やどりの地 片山喜久子 雨月 200312  
国宝の堂縁に掛け月を待つ 萩谷幸子 雨月 200312  
月の寺時計ゆつくり鳴りにけり 城孝子 火星 200312  
いつたんは捨てし小机月の縁 戸田春月 火星 200312  
中崎の旧灯台や月上る 田中みのる 火星 200312  
婚姻や火星引き寄す弓の月 高尾豊子 火星 200312  
木霊のたちたり洞の月あかり 高松由利子 火星 200312  
まだ月を愛でる余裕や八十路健 岩崎憲二 京鹿子 200312  
月二つ寫るを砕く池の鯉 岩崎憲二 京鹿子 200312  
すれちがふ人美しき月あかり 上田みつ子 帆船 200312  
にごり江の濁れるままに月上る 竹内弘子 あを 200312  
月の道病院裏を川流れ 宮川みね子 風土 200312  
月待つや一行の文詩の香たつ 宮川みね子 風土 200312  
母恋へば月のしづくの実紫 水井千鶴子 風土 200312  
硯あり海より鬱金の月上る 水野恒彦 200312  
わだつみの澄みを語れり月の客 谷村幸子 200312  
首振つて月下おのれの影の上 岡本眸 200312  
御旅所は湖のうら道月澄めり 植松安子 200312  
独り見る月の高さも寝べき頃 萩原記代 200312  
月を待つ梁や柱をほめながら 柴田佐知子 200312  
軒端まで月のかたむく漁師町 遠野萌 200312  
椰子騒や月に透けたる魚泳ぎ 中田みなみ 200312  
玉虫貝に昼月の虚空かな 岡井省二 岡井省二全句集 200312  
峡の宿月を砕きて一人風呂 福田かよ子 ぐろっけ 200312  
前に月見据えて峠登りけり 山崎辰見 ぐろっけ 200312  
月白やシテの面の息づかひ 高橋あゆみ 200401  
家康公眠るうしろや月昇る 柴田久子 風土 200401  
杉木立月の通りし雲白し 柴田久子 風土 200401  
月さやかきんかん頭とフラメンコ 中島陽華 200401  
まつくろな舌出す月の鸚鵡かな 栗栖恵通子 200401  
薄月や笑まひなぞめく奪衣婆 長沼冨久子 馬醉木 200401  
放射線室のきしみ音月上る 井上信子 200401  
暗黒の大陸月に白き雲 木村みかん 200401  
月真つ赤それでも忘れられぬこと 吉村紀代子 京鹿子 200401  
月代を被きて鬼女となり得たり 河内桜人 京鹿子 200401  
腹割って語る朋あり月に酌む 友田直文 200401  
奉納の能や月差すしぼり笛 小林成子 200401  
コンビニの四六時営業月の道 宮川秀穂 200401  
月白や山門施餓鬼案内図 吉田順子 帆船 200401  
月白しトランペットとサキソフオン 堀内康男 帆船 200401  
月さやか夫の寝息と刻の音 佐藤洋子 帆船 200401  
還骨の月は高きに移りけり 井之口貢久 対岸 200401  
眉月の岐阜県気象台の上 長田等 200401  
村の灯が誘ひ出すかに月昇る 綾ひろ子 200401  
ゆるぎなき思ひ月へと舟を漕ぐ 浜中雅子 遠嶺 200401  
罪もなき岩魚焼きつつ月を愛づ 西山美枝子 酸漿 200401  
心よぎる群雲は無し月を待つ 大房帝子 酸漿 200401  
音もなく明けゆく空や月の船 島崎久美子 酸漿 200401  
面影の残る館に月蒼し 北嶋美都里 西の峰 200401  
龍頭鷁首りょうとうげきすそろひ月の出待つばかり 谷泰子 ぐろっけ 200401  
蔵行燈点し山荘月を待つ 筒井圭子朗 ぐろっけ 200401  
目玉焼みたいな月と孫の云ふ 中田征二 ぐろっけ 200401  
初恋の話もありて月の椅子 松本きみ枝 遠嶺 200402  
鴫の田の暮れてしまひて月あかり 市場基巳 200402  
月のある渚へやをら立ちあがり 市場基巳 200402  
月を待つ観音の前離れ来て 今井妙子 雨月 200402  
月出でて高さの決まる金の塔 佐藤喜孝 あを 200403  
月天心耳打ちの息ぬくとかり 北川孝子 京鹿子 200403  
忘るるなうずまく戦火月清し 長谷川登美 ぐろっけ 200403  
月悄々火星耿々ナイン・イレブン 山元志津香 八千草 200403

9月11の

テロ日

登り来て月の構図の変る城 藤浦昭代 ホトトギス 200404  
鶏乳む朱色の月の昇りたる 水野恒彦 200404  
狂言の鼓月待つ闇を打つ 安西静 帆船 200404  
待ちしごと丘すれすれの夜明月 阿部ひろし 酸漿 200404  
月は丸星は星型卒園す 清水喜造 帆船 200405  
月代やすばやく溶かす上薬 梅村達子 帆船 200405  
月天心働きすぎの脳細胞 今井みつ子 帆船 200405  
月と星パゴダがパゴダ生みおとし 佐藤喜孝 あを 200406  
厨房の隅まで月の射してをり 栢森定男 風よ 200407  
桃山の月になりたる西王母 山陰石楠 200409  
月育ち遠ざかりゆく火星はも 稲畑汀子 ホトトギス 200409  
旅の月はや欠けそめし家路かな 稲畑汀子 ホトトギス 200409  
見えてゐし月の所在の消さぬ雲 稲畑汀子 ホトトギス 200409  
雨止んで月の所在のありそめし 稲畑汀子 ホトトギス 200409  
スカートの膝に猫の毛月を待つ 中村房江 六花 200409  
月のぼりくる兩袖をふりしぼり 八田木枯 夜さり 200409  
とことはに月ぶらさがる物ならむ 八田木枯 夜さり 200409  
月よりも古きものなし抱きまくら 八田木枯 夜さり 200409  
つれなくてうごきづくめの水の月 八田木枯 夜さり 200409  
花川戸二タ夜の月のはざまかな 八田木枯 夜さり 200409  
はらからや月の出潮はあかあかと 天野きく江 200410  
月の家我島人となりゐたる 天野きく江 200410  
同じ月見てゐる国際電話かな 土屋酔月 火星 200410  
月に雲地に狂ほしき恋の唄 林翔 200410  
道づれは大きくなりし丘の月 佐々木しづ子 酸漿 200410 月 3

2019年10月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。