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月光のおもたからずや長き髪   篠原鳳作   海の旅

  秋の月

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
灯さざる燭を囲みて月の宴 山田六甲 六花 200810  
雲脱ぎてより安泰に月の位置 岸風三樓 200810  
御宿の月の沙漠に踊りけり 山岸甲一 やぶれ傘 200810  
老衰は楽さうに見ゆ窓の月 篠田純子 あを 200810  
国ぢゆうを照らす高みへ伊勢の月 鷹羽狩行 200811  
暁闇の孤高ならざる月と星 稲畑汀子 ホトトギス 200811  
天心の半月眺め戻りけり 渡辺安酔 200811  
いま声を上げねば月に攫はるる ほんだゆき 馬醉木 200811  
大甕にほどよき月の姿あり 築城京 馬醉木 200811  
月影や抉じ開けられし鍵の疵 貞布兵 炎環 200811  
小鳥屋の鳥は疲れて月明り 齋藤朝比古 炎環 200811  
赤梨をするする剥いて月の客 石脇みはる 200811  
病舎に見る月仲麻呂の心に似 大橋敦子 雨月 200811  
献詠歌朗々と月しづしづと 大橋晄 雨月 200811  
天平の月を仰ぎて招提寺 古田考鵬 雨月 200811  
能面の裏は月夜の山河かな 柴田佐知子 200811  
月よりも丸き団子を供へけり 小林朱夏 200811  
月代も見えぬ家並となりにけり 網野茂子 酸漿 200811  
工房の床に一線月明り 猪爪皆子 200811  
括りあるものの影あり月の畑 山尾玉藻 火星 200811  
色淡き深夜の月を見て寝ねし 柳生千枝子 火星 200811  
抱きしめて父のぬくとし月の椅子 奥田順子 火星 200811  
夕月の白さや雲のかけらとも 林翔 200811  
音高く石打ち付ける月の湖 ことり 六花 200811  
月に舞ふシテの生き霊野外能 荒井書子 馬醉木 200812  
地平まで蕎麦の花揺れ薄月夜 高瀬史 馬醉木 200812  
月清し杜甫諳ずる媼あり 市川玲子 春燈 200812 老人ホームにて
月はなかぞら口真似の太郎冠者 山崎靖子 200812  
一笛は矢の如月へ登るごと 山崎靖子 200812  
千の魂絞りしぼりて月の能 山崎靖子 200812  
後ジテの武器は月より白き糸 山崎靖子 200812  
握手して再会約す月の道 飛鳥由紀 200812  
大銀杏月の光と影に立つ 荒木甫 200812  
月天心鍵音小さく響きけり 伊藤早苗 200812  
まなうらに父の温顔なごり月 伊東和子 200812  
茶会果つ信貴山巓を昇る月 小林成子 200812  
月に棲む兎指さすをさなかな 藤見佳楠子 200812  
携帯のナンバーの数月の夜 新実貞子 200812  
すれ違ふ真顔と素顔月あかり 鈴木梨枝子 炎環 200812  
月の出を告ぐる娘の声透りけり 杉本貞 炎環 200812  
月を待ちつつ子のはなし聞いてをり 真中てるよ 炎環 200812  
戒律の実践たりし月円か 加藤京子 遠嶺 200812  
剥がれくる月を呑まむと真鯉かな 加藤京子 遠嶺 200812  
子があらば遊んであげむ月あかり 目黒慧 遠嶺 200812  
月代やモルダウ川のさざめきぬ 岡田弘子 遠嶺 200812  
月待ちの真夜となりたる供物かな 仁平則子 200812  
日と月と男と女火と水と 高橋将夫 200812  
太つちよもやせつぽつちも月の客 石脇みはる 200812  
酒落本の田舎芝居や月天心 中島陽華 200812  
十本の柱輪になる月夜かな 栗栖恵通子 200812  
幾人いくたりか入れ替はりたる月の橋 小形さとる 200812  
月の夜の客人まらうど月をつれ来たる 近藤公子 200812  
敦煌の夜光杯とや月に酌む 木暮剛平 万象 200812  
山の端に傾く月を風雅とす 服部菰舟 雨月 200812  
月の道白道自づとに開け 落合由季女 雨月 200812  
撞かまほし村雲御所の月の鐘 磯野しをり 雨月 200812  
山城の遣構の蒼き月の夜 密門令子 雨月 200812  
月の道適ふ身幅の小島かな 能村研三 200812  
門扉なき王廟月の影さしぬ 酒本八重 200812  
絶滅危倶種のひとつに月の兎かな 辻美奈子 200812  
タクシーの動き始めし月明り 徳丸峻二 風土 200812  
それぞれの銘の鉾蔵月渡る 橋添やよひ 風土 200812  
月明の門扉閉して冷泉家 橋添やよひ 風土 200812  
月上る空の閂外されて 高村令子 風土 200812  
地に人に起伏のありぬ大月夜 高村令子 風土 200812  
深更の人の声する庵の月 坊野貴代美 ぐろっけ 200812  
長梯子あづかつてゐる月夜かな 杉浦典子 火星 200812  
座布団の一枚足らぬ月の膳 浜口高子 火星 200812  
幼子のつむり福助月の径 深澤鱶 火星 200812  
夜鴉に月のポプラのさやぎけり 大山文子 火星 200812  
月天心腓返りに目覚めたる 大山文子 火星 200812  
月代の廊に唐櫃干されあり 大山文子 火星 200812  
弓袋の追ひ越してゆく月の橋 蘭定かず子 火星 200812  
遠鹿や三角窓を月渡り 高橋芳子 火星 200812  
誰かれに話しかけたき月の道 村上留美子 火星 200812  
稲の穂に月の光のそそぎけり 川合八重子 酸漿 200812  
月の鯉月の水輪の芯に居り 柴田佐知子 200812  
蔵壁の月に真白き旧家かな 桂敦子 200901  
影踏の昔遊びや月明り 田下宮子 200901  
源氏絵に偲ぶ千古の月明り 北尾章郎 200901  
月影や森かげ模糊となる武蔵 稲岡長 ホトトギス 200901  
横向きに鎌かかりをる月夜かな 栗栖恵通子 200901  
梅町をいざよふ月を想ひをり 小形さとる 200901  
貨車に月積みてホームに止まりたる 久津見風牛 200901  
身の塵は月下で払ひ掃納 鷹羽狩行 200901  
シーラカンス抱きしめるしかないか、月 中原幸子 船団 200901  
右伏見左は京へ恋月夜 中原幸子 船団 200901  
月代の夜光杯へと美酒を注ぐ 小山徳夫 遠嶺 200901  
回遊の一尾となりて月仰ぐ 小山徳夫 遠嶺 200901  
禅庭の一石一樹月の宴 環順子 遠嶺 200901  
夜叉王の打ち割る面萩の月 鈴木清子 遠嶺 200901  
一句とは月下の庭の岩三つ 岩淵彰 遠嶺 200901  
月代や養生訓をききかじる 風間史子 200901  
水たまり月との距離を思ひけり 倉持梨恵 200901  
動き出すバックミラーに月と母 倉持梨恵 200901  
月淡し今夜かぎりの臥所の上 島青櫻 炎環 200901  
冴ゆる月見上げて黙の通夜の客 上原重一 200901  
傷心の川月かげの至りけり 外川玲子 風土 200901  
この海をゆく舟ほしき月夜かな 柿沼盟子 風土 200901  
ぬくきもの作りて食ぶる月夜かな 中山純子 万象 200901 月→7

2019年10月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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