月 4    100句

月夜の葦が折れとる    尾崎放哉

  秋の月

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
青鈍の波の膨れへ月出でぬ 椿和枝 200701  
雲中に月の気配のありにけり 出来由子 200701  
月天心湖面に生るる波の箔 岩崎真理子 遠嶺 200701  
とこしへに月を称ふる琵琶湖かな 吉澤利治 遠嶺 200701  
月一輪眠らぬ街の光の樹 吉澤利治 遠嶺 200701  
師を仰ぎ月を仰ぎて余念なし 鈴木清子 遠嶺 200701  
月代のコロツケ少し焦げにけり 大槻光枝 京鹿子 200701  
月に量隠れ里とは言ひながら 伊藤希眸 京鹿子 200701  
月の道どこかにアガサクリスティー 尾崎久子 ぐろっけ 200701  
スコアボードの縁に半月甲子園 伊勢ただし ぐろっけ 200701  
海暮るる月を待たずに帰りけり 鎌倉喜久恵 あを 200701  
入院のベッドに入るる月あかり 苑実耶 200701  
ゆつくりと月の動ける読書会 高倉恵美子 200701  
月を待つ歪な頭前にあり 柴田佐知子 200701  
熊の皮月の輪浄め干されたる 岡田貞峰 馬醉木 200702  
朝の日に光わたして月白し 安原葉 ホトトギス 200702  
犀川の月にとどろく瀬音かな 長山あや ホトトギス 200702  
未来へと続いてゐたる月の道 高橋将夫 200702  
むら雲の月をかくして夫の病む 吉田多美 京鹿子 200702  
晩年や夢の中にも月の光げ 森茱明 京鹿子 200702  
安曇野の日暮れは早し月遅し 藤原りくを 八千草 200702  
霜生まる声かも月の明るくて 長沼三津夫 200702  
シベリウス共に聴きゐる通夜の月 水田むつみ ホトトギス 200703  
これまでのことこれからのこと月に 岩岡中正 ホトトギス 200703  
浮きゐたり兎失せゐし朝の月 高橋芳子 火星 200703  
赤門通り高々と月上げにけり 小山梧雨 200703  
歳晩や月をたよりの仕事あり 青木陽子 酸漿 200703  
能楽堂出で現世の月まどか 岸野美知子 酸漿 200703  
星燦と年の瀬月をそだてをり 竹内志げ子 酸漿 200703  
月の客戦に生きし人集ふ 漆谷豊信 万象合同句集 200703  
集やのぼり切つたる森の月 井上浩一郎 ホトトギス 200704  
初飛行月の沙漠を口ずさむ 須賀敏子 あを 200704  
月の海より揚がりたる魚ぬくし 百瀬七生子 海光 200705  
酔客の門を出づれば月の人 百瀬七生子 海光 200705  
淡月の黄砂の山を照らしけり 山田六甲 六花 200705  
月の行くところへ行かむ何も持たず 白石不舎 200706  
乗りたがる月あれば亀浮き上る 白石不舎 200706  
山里や戸毎に月の筧水 瀧春一 200706  
堰音のやうやく遠し月の道 瀧春一 200706  
さしわたる月に呆けぬ誘蛾燈 瀧春一 200706  
月代や遠き礁の現はるゝ 瀧春一 200706  
橋に來る里人月の良さをいふ 瀧春一 200706 古利根良夜
月の影見れば古利根流れをり 瀧春一 200706 古利根良夜
置鈎の舟月にあり人あらず 瀧春一 200706 古利根良夜
良き月を背にして風の微かなる 瀧春一 200706 古利根良夜
月宮殿ひとふし謡ふ生身魂 岩岡里子 春燈 200707  
月出でて東京駅の膨らみぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200709  
自転てふ月に主張のありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200709  
波頭月もろともに砕けけり 稲畑汀子 ホトトギス 200709  
夜々月の名を得て旅路果てにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200710  
月白の壁にもどれる翁面 山尾玉藻 火星 200710  
大足について曲りし月の廊 山尾玉藻 火星 200710  
朝の月一枚岩の舟渡し 山田六甲 六花 200710  
約束の仁徳陵に月昇る 山田六甲 六花 200710  
四阿を茶席に月の百花園 安陪青人 雨月 200710  
日と月を左右に白夜のバルト海 高久清美 200711  
月満ちてノラ猫撫でて行く男 岡野イネ子 春燈 200711  
弓張月忍者屋敷の上にかな 春日豊枝郎 春燈 200711  
笛の音や月の出潮の神遊び 神蔵器 風土 200711 大宮八幡宮
母の魂父にしたがふ月の道 関根洋子 風土 200711  
月出づる独りに馴れし夜の紺 柳生千枝子 火星 200711  
半乾きの俎板に月大きかり 浜口高子 火星 200711  
重砲火某日某夜の月隠る 宇都宮滴水 京鹿子 200711  
月見るも上目遣ひに鞭打症 品川鈴子 ぐろっけ 200711  
繊月の金色かかげ大文字 手島伸子 雨月 200711  
余韻いまだ覚めねば月に歩むべし 熊岡俊子 雨月 200711  
幼時に見し月の兎よとしとらぬ 林翔 200711  
季語繰るは迫遥に似て菊の月 千田敬 200711  
月を見てしばらくありぬ母の家 福地初江 200711  
摩天樓より一気に下りて月下の地 泉田秋硯 200712  
月の州の渺茫たるに人現る 水野恒彦 200712  
おうおうと転びて月の橋がかり 小形さとる 200712  
かぐや姫も嫦蛾もやさし赤い月 冨松寛子 200712  
世を捨つる者にもなれず月を浴ぶ 竹中一花 200712  
宇治橋を渡れば月も渡りけり 鷹羽狩行 200712

神宮観月会

献句

月餅を月のひかりに裏返す 福島せいぎ 万象 200712  
月天心たなびく雲と遊びをり 松崎鉄之介 200712  
月澄めり蝕の呪縛を解き放ち 松本幹雄 馬醉木 200712  
夜学の灯消えてより月歩を速む 松本幹雄 馬醉木 200712  
韻きあふものに真心月の道 白井友梨 馬醉木 200712  
笛の音や海にも月の道ひらく 神蔵器 風土 200712  
天麸羅油冷めゆく音や月上る 根岸善行 風土 200712  
月の出に重くなりたる木戸を引く 根岸善行 風土 200712  
月の舟傾ぎてねむり妨ぐる 風間史子 200712  
灯を消さば月に静脈浮き立つや 林翔 200712  
月の夜を出て馬身めくオートバイ 辻美奈子 200712  
汲めば水掬へば池の月清し 小澤克己 遠嶺 200712  
一輪の花の影おく月の窓 佐藤康子 遠嶺 200712  
満州を語る夫ゐて赤き月 稲嶺法子 遠嶺 200712  
俗塵にまみれぬ月や土佐の浜 上田敬 遠嶺 200712  
砂漠ゆく四輪駆動月高し 藁谷文枝 遠嶺 200712  
本宮の松より月の上りけり 大橋晄 雨月 200712  
住吉の歌神に月のぼりけり 石垣幸子 雨月 200712  
紫女清女賞でたる東山の月 久保田雪枝 雨月 200712  
熱の子の月美しと指差せり 西山美枝子 酸漿 200712  
佳き月を池に浮べて浄瑠璃寺 山村修 酸漿 200712  
月満々猫と並びて眺めけり 原田敦子 酸漿 200712  
月に酌み酔へば大蛇に因幡酒 禰寝瓶史 京鹿子 200712  
呼べど呼べど月の山ゆく後影 加藤奈那 ぐろっけ 200712  
船頭の法被の袖を月の風 浜口高子 火星 200712 月 5

2019年11月5日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。