鼓 草      60句

蒲公英  たんぽぽ  タンポポ  鼓草

作品
作者
掲載誌
掲載年月
一休に森女ありけり鼓草 小形さとる 200105
見つけたるより一面の鼓草 稲畑汀子 ホトトギス 200203
畦抜けて行くは近道鼓草 稲畑汀子 ホトトギス 200204
村芝居大利根月夜鼓草 吉弘恭子 あを 200205
謡洩るる垣の根方に鼓草 黒坂綾子 200206
鼓草藁屋の庭のポルシェかな 藤井初江 百鳥 200305
空つぽの弁当鳴らす鼓草 小田道知 円虹 200307
廃軌道うちそと飾り鼓草 佐藤景心 200309
絮帽子脱ぎて安堵の鼓草 井上良久子 帆船 200310
川越の絵馬も丸文字鼓草 武井玲子 八千草 200310
切り株に一枚の空鼓草 天野きく江 200506
川風に奏づるさまに鼓草 關茂子 200508
鼓草ぽぽぽぽ子供歌舞伎かな 近藤喜子 200508
掃き終へし磴に残れる鼓草 桑島啓司 200509
鼓草弱法師の舞見せてをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200603
水湛ふ棚田の畦の鼓草 小滝奈津江 酸漿 200608
漏刻の遺構に点る鼓草 坂上香菜 時流 200703
鼓草母三十二才の羽織かな 天野きく江 200705
鼓草お壺口にてかしこまり 市橋章子 ぐろっけ 200707
妻の胸に飾りてみたき鼓草 邑橋節夫 菊揃へ 200806
手をはなる風のまにまの鼓草 吉弘恭子 あを 200808
まつさきに地の輝きの鼓草 高村令子 風土 200811
存へし母の一言鼓草 安永圭子 風土 200904
一月の地にすがり咲き鼓草 園多佳女 雨月 200904
境内の神秘の石や鼓草 佐藤恭子 遠嶺 200907
道の辺に万葉歌碑や鼓草 助口弘子 火星 200908
音合はす風を待つかに鼓草 井口初江 酸漿 201006
腰下ろす母校の土手や鼓草 久保田優子 末黒野 201006
緊急停止車窓のそとに鼓草 きくちきみえ やぶれ傘 201007
耕耘機進みしあとの鼓草 水原春郎 馬醉木 201106
切り岸の下に沼あり鼓草 大島英昭 やぶれ傘 201107
陵墓への径に鎖や鼓草 丑久保勲 やぶれ傘 201108
手旗振る線路工夫や鼓草 渡邉孝彦 やぶれ傘 201108
鼓草大庭園に返り咲く 西村しげ子 雨月 201202
背の違ふクレヨン十本鼓草 浅野吉弘 201206
大空を仰ぎて咲ける鼓草 飯田美千子 201207
青草の中おちこちの鼓草 白石正躬 やぶれ傘 201207
コンテナー載せぬ貨車行く鼓草 瀬島洒望 やぶれ傘 201207
海暗き日のあり丘の鼓草 呉屋菜々 万象 201305
城跡の空堀明し鼓草 辻井ミナミ 末黒野 201407
足裏に黒土柔し鼓草 上月智子 末黒野 201408
日輪に弾み言挙げ鼓草 荻巣純子 雨月 201505
かがみこむ幼の背や鼓草 森清信子 末黒野 201507
鼓草添えて土産の室鯵を 大山夏子 201508
新道の未開通なる鼓草 田村初枝 春燈 201605
雀らは句碑に遊べり鼓草 根岸文夫 馬醉木 201607
幼子に園の鳩寄る鼓草 竹内涼子 末黒野 201707
子等の歌子等の息待つ鼓草 稲畑廣太郎 ホトトギス 201803
鼓草大地に微笑みこぼしをり 上辻蒼人 風土 201805
外側は白内側は黄の鼓草 出口誠 六花 201806
擁壁の付け根に多く鼓草 渡邉孝彦 やぶれ傘 201807
行宮の風立ちやすし鼓草 亀井福恵 京鹿子 201808
我が影の胸の辺りに鼓草 湯川雅 ホトトギス 201908
やや傾ぐかしこの文字や鼓草 小島昭夫 春燈 202007
都への辻の丁石鼓草 湯本正友 やぶれ傘 202007
野遊びに走り疲れて鼓草 石塚清文 やぶれ傘 202007
歌舞伎座に敗けじと畦の鼓草 今泉忠芳 日輪馬車のタクト 202009
石塊のすき間や白き鼓草 鈴木千恵子 末黒野 202107
棚田よりすべりくる風鼓草 黒滝志麻子 末黒野 202205
との曇る矢切の渡し鼓草 高木邦雄 末黒野 202206

 

2023年2月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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