登 山 2   100句
作品
作者
掲載誌
掲載年月
焼印に岳の香浮かぶ登山杖 小池星児 ホトトギス 200311
朝の嶺登山電車の窓に置き 会田仁子 ホトトギス 200311
雲を抜け登山電車の雲に着く 会田仁子 ホトトギス 200311
登山バス牧場の牛を数へつつ 会田仁子 ホトトギス 200311
げた箱に眠りて久し登山靴 坂本玲子 ホトトギス 200311
青春を履き古したる登山靴 坂本玲子 ホトトギス 200311
手をつなぐ至福の登山ありにけり 木村一成 ホトトギス 200311
息荒く山頂仰ぐ登山かな 山下美典 ホトトギス 200311
三角点狭し登山者溢れゐて 山下美典 ホトトギス 200311
石仏に合掌登山道に入る 竹内喜代子 雨月 200311
石鎚の登山の土産肉桂水 筒井圭子朗 ぐろっけ 200311
登山宿閑散として炉の燃ゆる 清水和子 酸漿 200312
沢蟹のバケツに飼はる登山口 田所洋子 雨月 200312
駒草に呼ばれてゆきぬ登山道 武井左枝子 草の花 200401
若き日のなんと重たき登山靴 望月晴美 要滝 200403
山清水含みて登山冥利かな 橘沙希 月の雫 200404
リーダーの見事に減りし登山靴 十河秀子 百鳥 200408
堰落ちて水蒼みゆく登山口 石田野武男 万象 200408
草の名をまた問ひ返す登山道 浅川正 雲の峰 200408
山開き最前列は登山部なり 梅村五月 栴檀 200408
登山杖またしても子に待たれゐる 田所節子 200408
笹山路露まみれなる登山靴 橘澄男 山景 200408
二十世紀納めの登山富士讃ふ 橘澄男 山景 200408
登山小屋ぴくりともせぬ子の眠り 田所節子 200409
花の名を聞く緩やかな登山道 深見かおる 草の花 200409
突然に滝音きこえ登山道 吉成美代子 あを 200409
登山靴主峰の砂利を噛み来たる 菅沢陽子 春燈 200410
古新聞抜く登山靴山開き 梅村五月 栴檀 200410
登山杖上げて一振り出発す 岡田有峰 築港 200410
出発の合図に鳴らす登山鈴 岡田有峰 築港 200410
登山靴の人来て覗く百葉箱 山本とみを 200410
地図になき足湯登山靴脱ぎ揃へ 太幡峰子 春燈 200411
険しさの十歩に登山挫かるる 岸本久栄 雨月 200411
登山口花の図鑑を売りもして 竹内喜代子 雨月 200411
登山口真向ふ山に雲湧けり 竹内喜代子 雨月 200411
鬼胡桃登山電車は川沿ひを 北村菜々子 草の花 200411
釣舟草しるべあやふき登山口 内山花葉 200412
ふたたびはかなはぬ登山靴二足 藤原照子 200501
小鳥来る日の斑の遊ぶ登山道 高橋瑛子 河鹿 200501
夏の蝶早くどいてよ登山靴 浅井よしみ 八千草 200501
少しづつ闇に馴れし目登山の灯 稲畑汀子 ホトトギス 200507
どかどかと登山支度を始めけり 門脇なづな 対岸 200507
郭公や父若き日の登山道 宇佐美ゆき 酸漿 200508
蕉翁の句碑にはじまる登山道 辻恵美子 栴檀 200509
軟派よし硬派なほよし登山口 丸山佳子 京鹿子 200509
ヨーグルトの店へづかづか登山靴 辻兎夢 200509
七夕の夜を尋ねきし登山靴 山尾玉藻 火星 200510
山野草石くれ囲ふ登山道 岡田有旦 築港 200510
登山小屋味噌汁の香の満ち満ちて 岡田有旦 築港 200510
床の間に置く新品の登山靴 山口速 200511
靴紐きりり登山名簿に署名せり 大室恵美子 春燈 200511
出番なく居場所もなくし登山靴 林美智 ぐろっけ 200511
行きずりの少年励まし登山果つ 徳田正樹 河鹿 200512
富士登山足の重たき夫婦づれ 八木紀子 ぐろっけ 200512
朝顔をロープに這はす登山基地 辻恵美子 栴檀 200601
臍固め山頂仰ぐ登山口 荻巣純子 雨月 200601
五六歩で引返しても登山かな 稲畑汀子 ホトトギス 200607
躑躅山寺の鉦打つ登山客 行則ミヤ子 四葩 200607
滴りに手拭しぼる登山道 長島恵吉 酸漿 200608
登山道まばたきもせぬ仔鹿の目 吉田晋 万象 200609
いたむ膝なだめすかしつ登山靴 林美智 ぐろっけ 200609
霧濡れの幣を潜れり登山口 丹羽啓子 馬醉木 200610
酸素ボンベと水渡さるる登山口 中山皓雪 200610
居酒屋に脱ぐ片減りの登山靴 吉田明子 200610
住所氏名書き込んでゆく登山口 服部早苗 200610
登山小屋小さき窓より宙を見る 須賀敏子 あをかき 200610
八角は角とれ易く登山杖 後藤比奈夫 ホトトギス 200611
計画のなき登山靴磨く夫 田村園子 200611
登山靴揃へてありぬ地蔵盆 浜口高子 火星 200611
登山の荷重しひねもす視界ゼロ 谷村祐治 雨月 200611
ランプ消え眠りの早し登山小屋 谷村祐治 雨月 200611
登山帽意外に似合ふ妻若し 博多永楽 雨月 200611
フランスパン枕に仮寝登山小屋 四戸和彦 八千草 200611
登山小屋落書ノート置かれあり 木暮剛平 万象 200612
登山靴横一列に漢足湯 荒木治代 ぐろっけ 200612
登山電車のスヰッチバックや月淡し 浜口高子 火星 200612
新しいお幣に合掌登山口 丸山佳子 京鹿子 200705
登山道に蛇穴を出て独り言 鴨下昭 200707
捩菖蒲ゴビの砂なる白登山 松崎鉄之介 200707
馬藺咲く劉邦屈辱の白登山 三輪洋子 200707
ガタガタ道の白登山頂捩菖蒲 柏原章子 200707
登山道日中文化をあれこれと 伊吹之博 京鹿子 200708
弟の夏六文銭と登山靴 堀内一郎 あを 200708
山頂の塚に石積む登山靴 渡辺安酔 200709
笑顔もて登山をつなぐ仲間かな 渡辺安酔 200709
万緑や登山電車の軋みつつ 深津一葉 200709
歴戦のバッジひしめく登山帽 黒須洋子 遠嶺 200709
登山電車スイッチバックして涼し 安陪青人 雨月 200709
戻り来ぬ登山日記と亡骸と 多田まさ子 ホトトギス 200710
八海山にこだはつてゐる初登山 森山暁湖 万象 200710
鈴の音を残して登山道に消ゆ 久永つう 六花 200710
登山バスの紆余曲折を興じけり 丹生をだまき 京鹿子 200710
富士登山手のひらほどに湖見ゆる 大西八洲雄 万象 200711
づかと来てどかと坐りぬ登山宿 藤田満枝 万象 200712
手足垂れベンチに眠る登山装 今井忍 ぐろっけ 200712
手放せぬ洗ひ晒しの登山帽 藤井久仁子 ぐろっけ 200802
登山めく城山今日は仰ぐのみ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200807
登山宿魁夷ブルーに目覚めけり 井口淳子 200808
乳母車の空ラ新緑の登山口 浜口高子 火星 200808
心みな同じにあらず登山口 丸山佳子 京鹿子 200808
登山 →3      

 

2021年7月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。