冬    180 句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
冬あたたか魚藍観音乳房垂る 田中藤穂 「水瓶座」 200002
冬暖か身に添ひてきし車椅子 小菅暢子 200005
信玄の湧水治水冬あたたか 北川英子 200101
高階に祝ぎの集ひや冬あたたか 木村杏子 雨月 200102
虚子の鼻大きく描かれ冬あたたか 西村しげ子 雨月 200103
門も本堂も大ぶり冬暖か 鷹羽狩行 200104
冬暖きことすこし不安な思ひあり 能村登四郎 羽化 200110

祝 上田悦子様御令息御結婚

共に手を携へて冬暖かし

稲畑汀子 ホトトギス 200111
閻魔王冬あたたかき顔なりし 岡安仁義 円虹 200112

故小林青壺氏句碑除幕

仏縁も人の情も冬あたたか

大橋敦子 雨月 200201
柿右衛門今右衛門冬あたたかし 大串章 百鳥 200202
吾よりも吾を知る妻冬暖か 田中武彦 六花 200202
ふんはりとおむすび握り冬あたたか 関田実香 200203
飛火野の冬暖かき夕日かな 近藤きくえ 200203
みどり子のスワンのおまる冬暖か 荒井千佐代 「系図」 200203
開祖の像拝し句会や冬あたたか 百瀬虚吹 風土 200203
翡翠屑拾ふ参道冬あたたか 高橋正彦 200204
三州の冬暖かや牛匂ふ 坪井洋子 200302
冬あたたか大樹の幹をたたきては 大竹淑子 風土 200302
冬あたたか夫の歩みにややおくれ 大竹淑子 風土 200303
冬あたたか小啄木鳥の降らす木屑かな 隅田恵子 雨月 200303
冬暖かマストに小さき避雷針 三代川次郎 雲の峰 200303
冬暖や草木供養碑満願寺 小沢喜美子 遠嶺 200303
人の影長くのびたり冬暖か 早崎泰江 あを 200402
童画めく駅に降りたち冬あたたか 堀田こう 雨月 200402
冬あたたか鏡のなかの空のいろ 宮津昭彦 200402
焼きたてのパンピチピチと冬暖か 後藤とみ子 ぐろっけ 200403
冬あたたか墓に詣でて汗ばみて 宮津昭彦 200403
向き合ひて磨く硝子戸冬あたたか 百瀬虚吹 風土 200403
冬あたたか厩舎の桶を芝に干す 大串章 百鳥 200404
百元札に博愛二文字冬暖か 安永圭子 風土 200501
薬剤師の離乳食擂る冬暖か 乃美隆子 200502
冬暖かのんびりと蛇穴に入る 長谷柑生 200502
冬暖か呼ぶたび猫の返事せり 田中敬子 百鳥 200502
向き合ひて磨く硝子戸冬あたたか 百瀬虚吹 風土 200503
冬あたたか干潟に百の羽音して 工藤進 200503
吟詠書道拝す眼福冬あたたか 磯野しをり 雨月 200503
冬あたたか布の絵夲の厚みかな 中里とも子 百鳥 200503
わが膝に嬰のふんばる冬あたたか 荒井千佐代 200504
ビートルズ聴けば青春冬あたたか 町田洋子 200504

悼小田尚輝様

お人柄偲ぶ冬あたゝかき日に

稲畑汀子 ホトトギス 200512
声かけ合ふはらからのあり冬あたたか 大橋麻沙子 雨月 200601
冬暖か暦届ける仕事あり 須賀敏子 あを 200601
冬あたたか干潟に百の羽音して 工藤進 200601
冬暖か銭を抱きし括猿 菊地惠子 酸漿 200602
冬あたたか古墳をのぼる土竜塚 佐々木よし子 200603
橋立に不意の冬暖こふのとり 泉田秋硯 200604
気泡だく古代の硝子冬あたたか 坂ようこ 200604
冬あたたか杣が戯絵の鳥獣 今井妙子 雨月 200605
冬暖やひびきひそめてPの迅き 瀧春一 常念 200606
せめて冬暖かかりし又旅へ 稲畑汀子 ホトトギス 200611
門前にいつもゐる犬冬暖か 定梶じょう あを 200702

宮津カトリツク教会

冬あたたか畳敷なる礼拝堂

田中佐知子 風土 200702

伊藤通明先生句碑開き

冬あたたか集ひて訛異にせり

柴田佐知子 200703
上段の間二の間三の間冬暖 君塚敦二 春燈 200704
冬暖の脱ぎし羽織裏(はうら)の美学かな 田中清子 遠嶺 200704
鳶鳴いて冬暖かな漁師町 坪井洋子 200705
冬暖の水をくぐりし手打蕎麦 金井充 百日紅 200711
冬暖か雀よく鳴く日なりけり 須藤美智子 風土 200803
病室に爪切る音や冬あたたか 高橋邦夫 風土 200803
歩きみし受賞者通路冬あたたか 菅澤陽子 春燈 200804
句座といふ冬暖かき縁かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200811
御用邸冬あたたかき海を抱き 稲畑汀子 ホトトギス 200901
人ごみに妻の手つなぎ冬暖か 山口天木 雨月 200901
太子肖像まこと穏しく冬あたたか 大橋晄 雨月 200902
図書館の本の匂ひや冬暖か 植村公女 炎環 200902
冬あたたかベンチに鳩の忘れ羽根 井原美鳥 200903
先生と呼べばなほ冬あたたかし 辻美奈子 201003
動物園のふれあい広場冬暖か 高橋まき子 風土 201003
冬暖か山と積まるる植木鉢 中島ひろし 末黒野 201003
冬あたたか子守児母の仕草して 田所節子 201003
手を取られ声をかけられ冬暖か 大地真理 201004
こんなにも冬暖かき旅二日 稲畑汀子 ホトトギス 201011
冬あたたか介護を受くる身となりて 神谷耕輔 201012
少年の指折る句作冬あたたか 和田政子 201101
その座像冬あたたかのその御眼 大橋敦子 雨月 201101
冬暖か軒の饂飩のゆらゆらと 赤座典子 あを 201102
恐龍の里の冬暖気も和む 泉田秋硯 201102
冬暖の湯島へ出るに坂がかる 井上信子 201102
冬暖か男料理の眩しかり 井上静子 201102
脱け殻の歩み冬暖交差点 数長藤代 201103
安倍川の楊もやへり冬暖か 大坪景章 万象 201103
水音の要の石や冬暖か 神蔵器 風土 201201
冬暖か定休の文字うつくしく 吉成美代子 あを 201201
寺風呂屋隣る浦安冬あたたか 高橋道子 201202
冬暖か映しては消す電子辞書 田村すゝむ 風土 201202
冬あたたか歩むに手摺・杖・柱 神谷耕輔 201202
冬あたたか「ふれあい子供動物園」 井口ふみ緒 風土 201203
煙突は煙ますぐに冬あたたか 塩田博久 風土 201205
冬暖ふうふうと吹くホットティー 赤座典子 あを 201301
冬あたたか開けば花になる拳 すずき巴里 ろんど 201301
欠点も個性も生きて冬あたたか 北川孝子 京鹿子 201302
冬暖か丸太二本の橋渡り 成田美代 201302
耳の穴奥まで見えて冬あたたか 広渡敬雄 201302
白壁の冬暖かき美術館 鈴木石花 風土 201302
冬あたたか供花のとぎれず届くなり 林いづみ 風土 201303
冬あたたか翔先生の忌なりけり 千田百里 201401
車椅子の顧問の出社冬暖か 大島寛治 雨月 201402
冬暖か開く新聞地方欄 高田令子 201402
冬暖モネの世界の非日常 赤座典子 あを 201403
微笑仏に微笑を返し冬あたたか 町上杳 201403
何も言はず母と座りて冬あたたか 高倉和子 201403
冬あたたか水の中にも日の柱 柴田久子 風土 201403
微笑仏に微笑を返し冬あたたか 野上杳 201404
お遍路の冬あたたかきことを言ふ 岩岡中正 ホトトギス 201404
まどろめる床擦れの妻冬あたたか 赤川誓城 ホトトギス 201404
故郷にあらねど島の冬あたたか 岩岡中正 ホトトギス 201407
かはほりを彫りし欄間や冬あたたか 山崎靖子 201502
冬あたたか馬乗りに御す綿繰り機 間島あきら 風土 201503
冬暖の有楽町に靴磨く 相良牧人 201503
冬暖き夫婦米寿の宴かな 北尾章郎 201503
冬暖かバイブルの角傷みけり はしもと風里 船団 201505
棒読みの子方の科白冬暖か ほんだゆき 馬醉木 201510
棒読みの子方の科白冬暖か ほんだゆき 馬醉木 201510
猫が猫誘ひに来たり冬あたたか 岸洋子 201601
冬暖かアメ横に時忘れをり 大島寛治 雨月 201602
カステラを分厚く切りて冬あたたか 中原敏雄 雨月 201603
俳友に肩叩かれて冬暖 遠藤逍遙子 風土 201603
冬あたたか父の故郷は我が故郷 大橋晄 ホトトギス 201604
冬暖か撫でたるのみの百度石 西住三惠子 201604
妻とゐて冬あたたかと思ひけり 岩岡中正 ホトトギス 201605
曲玉は胎児の吐息冬あたたか 菊川俊朗 201702
祇陀林にしづかな声や冬暖 有松洋子 201702
冬あたたかホテルに郵便開業図 中村洋子 風土 201702
稜線に雲育ちをり冬暖か 西住三恵子 201702
赤んぼと握手や冬日あたたかき 大坪景章 万象 201702
冬あたたか賞状は先づ仏前に 森幸 雨月 201703
おのが糞投ぐる猿ゐて冬あたたか 高橋道子 201703
電飾の冬あたたかに響みけり 数長藤代 201703
子の肩に手を置けば冬あたたかし 岩岡中正 ホトトギス 201707
黙祷に始まる会や冬暖か 大網健治 201802
あたたかき冬の日ざしもあとわづか 大坪景章 万象 201802
冬あたたか書架にあふるる句集かな 宮川みね子 風土 201802
冬あたたか座席両端より埋まる 笹村恵美子 201803
車椅子同士ぶつかり冬あたたか 梅村すみを 201803
冬あたたか駅舎に馴染む木のベンチ 大川ゆかり 201803
探鳥の筆談ノート冬あたたか 大沢美智子 201803
良平の心優しや冬あたたか 大橋晄 雨月 201804
冬あたたか情溢るる句碑二つ 大橋晄 雨月 201804
滝ノ奥にも冬暖の二三日 後藤比奈夫 ホトトギス 201807
冬暖か会ひたくなりし父よ母よ 安部和子 雨月 201902
縁側に昆虫記読み冬暖か 塩見治郎 雨月 201902
赤門を出で来る園児冬暖 田中たつを 雨月 201902
冬暖か海に溶け入る大夕日 長谷川閑乙 馬醉木 201902
一力の位ある赤壁冬あたたか 宮内とし子 201902
山ふたつほどよく離れ冬あたたか 岡部玄治 201903
暖冬の予感木々の葉揺らす風 瀬戸薫 風土 201903
暖冬や銀杏黄葉の今盛り 外山生子 末黒野 201903
図書館は停まった電車冬暖か つじあきこ 201903
冬あたたかぽつりぽつりと人と雨 笹村ルル 201903
額より冬あたたかくなりにけり 岩岡中正 ホトトギス 201906
冬あたたか琥珀の中にたれか居る 津波古江津 船団 201906
どこからも望める城や冬あたたか 松田明子 201907
冬あたたかわが胸中に母在れば 永石清湖 馬醉木 201912
冬暖か声のかわりし翔馬くん 須賀敏子 あを 202001
みんな触れて小賀玉木や冬暖か 浅田光代 風土 202002
本棚はみな木の匂い冬暖か つじあきこ 202003
冬あたたか宮川町の石畳 山田天 雨月 202003
冬あたたか駅の影絵のカルテット 火箱ひろ 202003
冬暖か森の子どもが生まれるよ つじあきこ 202003
無い物ばかり探して歩く冬暖か つじあきこ 202003
かく集ひかく語り冬あたたかし 岩岡中正 ホトトギス 202005
冬あたたか力士の手形に手を当てて 坂口晴子 202007
昨日まで冬暖かき日なりけり 稲畑汀子 ホトトギス 202011
一昨日の冬暖かき日を忘れ 稲畑汀子 ホトトギス 202011
モルダウの冬暖かきコーダかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202011
友癒えよ冬暖かき日のつづく 稲畑汀子 ホトトギス 202011
恒例の冬あたたかき苑庭に 稲畑汀子 ホトトギス 202012

 

2020年12月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。