鳥引く/小鳥引く     62句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
小鳥引き岩に一個の独尊亀 丸山佳子 京鹿子 199904
小鳥引く雲天蓋に石へ鑿 渡邊牢晴 雨月 199906
鳥引くや運河は黝き雨流し 松岡隆子 199906
鳥引いて森の骨組みあからさま 岩崎法水 京鹿子 199908
お手植の松は汚さず小鳥引く 丸山佳子 京鹿子 200005
ふと仰ぐ空のざわめき鳥引くか 江木紀子 雨月 200006
白鳥引く水一枚の滑走路 岩崎きゑ子 馬醉木 200007
鳥引くや夜々酒の旅明日終る 伊藤鯰子 ぐろっけ 200010
公園に誰も来ぬ日や小鳥引く 吉村玲子 円虹 200106
小鳥引く大いなる手に操られ 吉村玲子 円虹 200106
率ゐるも従ふも点小鳥引く 吉村玲子 円虹 200106
切り張りの風を残して小鳥引く 丸山佳子 京鹿子 200205
小鳥引き仏足石にはだか銭 丸山佳子 京鹿子 200205
鳥引くや石に仏の足の形 野中亮介 馬醉木 200206
夢いまも鳥引く沖の明るさに 渡部良子 馬醉木 200206
鳥引くとがらんとなりし千枚田 青山丈 200206
鳥引くや沼一枚のけば立てる 加瀬美代子 200207
鳥引いて姥捨山の残りけり 鈴木節子 200305
小鳥引く一歩も退かぬ道祖神 丸山佳子 京鹿子 200305
人の世に戦ありけり鳥引ける 瀬戸悠 風土 200306
ダイエツト始め白鳥引く日待つ 梶島邦子 築港 200405
鳥引くや西郷像の厚き背 中里とも子 百鳥 200506
鳥引くや船腹青き浚渫船 佐東志乃 200506
小鳥引く神の木にある陰と陽 石平周蛙 対岸 200507
鳥引くや岩のくぼみに雨溜り 高橋さえ子 200508
鳥引くや潮入川の杭の数 松岡隆子 200605
小鳥引く離愁は人にのみありて 丸山佳子 京鹿子 200606
鳥引きて川に古びし杭いくつ 高橋千枝 200607
鳥引きしあとの夕星人悼む 内山花葉 200705
白鳥引く歪む水面の揺れのこし 佐々木ミツヱ 200705
鳥引くや火色に昏るる湖の空 木内憲子 200706
鳥引くや沼はひかりを失ひつ 青野れい子 200706
鳥引くや丸太荷揚げのロシア船 佐々木幸 200707
鳥引くや仕事のなかに会ひ別れ 生方ふよう 200707
鳥引くやわが青春の奥穂高 松原ふみ子 200707
小鳥引く急ぐな山は動かない 丸山佳子 京鹿子 200710
白鳥引く湖北の空の明るさに 野上智恵子 万象 200805
白鳥引き空のさざなみ鎮まらず 梶川智恵子 200806
小鳥引き山にすぎたる紅い橋 丸山佳子 京鹿子 200808
頼りなき飛行機雲や小鳥引く 服部早苗 200906
鳥引くや山総立ちて見送れり 柴田久子 風土 200907
頼りなき飛行機雲や小鳥引く 服部早苗 200906
旋回は別れの儀式白鳥引く 後藤眞由美 春燈 201004
鳥引きて川面日暮れてゐたりけり 加藤克 201005
白鳥引く輪翔のいま天心へ 松井志津子 200605
鳥引くや夕日に赫き鍬の先 林光興 201006
鳥引くや生家に古りし酒林 田下宮子 201007
白鳥引く沼一陣の白き風 小林千草 馬醉木 201106
鳥引くや終日小児病棟に 岡田史女 末黒野 201106
鳥引くや濁世の空に声残し 松本幹雄 馬醉木 201206
鳥引くや遺骨収集未完の島 野沢しの武 風土 201407
銭洗池に種銭小鳥引く 中川句寿夫 ここのもん 201705
鳥引きて鳶の自在やいらご岬 今村千年 末黒野 201709
句碑の伽終へしと小鳥引きにけり 林加寸美 ホトトギス 201710
鳥引きて鳶の自在やいらご崎 今村千年 末黒野 201804
鳥引くを待ちて水田と成しにけり 能美昌二郎 201806
横浜の三塔めぐり小鳥引く 外山節子 末黒野 201906
鳥引くや海の青きに点となり 岡野里子 末黒野 201908
鳥引くや均して広き生家跡 平松うさぎ 202005
鳥引くや壁の映れる壁鏡 小島良子 202006
鳥引くや水平線までがらんどう 橋添やよひ 風土 202006
小鳥引く真只中の道祖神 小林共代 風土 202206

 

2023年3月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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