天高し 6    128句

天高しぽあんぽあんと銃の音    斎藤嘉久

天高し  秋高し  空高し

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鳥影や佐紀三陵の天高し 鈴木藤子 ろんど 201001
昨日より今日より明日天高し 山田暢子 風土 201001
横谷観音御岳見えて天高し 印南美紀子 酸漿 201001
磨り減りし板木叩けば天高し 山本無蓋 201001
天高し小径にありし方位盤 八木喜世子 201001
三人四脚頑張れ頑張れ天高し 井上あき子 ぐろっけ 201001
天高し湾の向ひの二上山 改正節夫 ぐろっけ 201001
空港も龍馬と名付け天高し 平尾圭太 ホトトギス 201002
天高し銀翼一機日を弾き 楯野正雄 201002
猿山の人間百態天高し 中野京子 201002
雲ありてこそ天高きこと知れり 中島知恵子 雨月 201002
退院の大地へ一歩天高し 坂本哲弘 山ざくら 201009
天高し水惑星は人載せて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201010
天国に近き街並天高し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201010
天高し北倉中倉南倉と 林日圓 京鹿子 201010

 祝・沖四十周年

誌齢不惑にしていよよ天高し

千田百里 201010
天高し川よりひくき街に住み 遠藤実 あを 201010
天高し竹生島ちくぶの神の磴の急 小澤菜美 201011
フランスパンに峰のふたつや天高し 荒井千佐代 201011
天高く飛騨の匠の技光る 松田和子 201012
檜皮葺く竹釘口に天高し 藤原照子 201012
歯切れよき男の言葉天高し 清水美子 春燈 201012
九尾の狐駆くる那須野や天高し 大文字孝一 春燈 201012
天高しここ森林の限界地 志奈禮子 万象 201012
餌を食める麒麟の首や天高し 加藤北天 雨月 201012
天高し僧の像指す槍ヶ岳 武田ともこ ぐろっけ 201012
天高し万物影に凹凸なし 遠藤実 あを 201012
天高し体内時計くるひをり 吉弘恭子 あを 201012
天高し児と喜寿乗せて縄電車 新実貞子 201101
上級試験合格の子や天高き 杉本綾 201101
天高し雲鯱をそそのかす 片山博介 春燈 201101
天高し神在す白山なほ高し 小坂優美子 馬醉木 201101
パレットにジャパンブルーや天高し 山口順子 201101
落盤の坑夫生還天高し 有田蟻太 201101
丸の内のビルの空間天高し 岡谷栄子 201101
天高し神の水もて口すすぐ 谷村幸子 201101
三歳児兄となる日や天高し 伊藤敦子 末黒野 201101
注連を巻く杉の幾本天高し 伊勢きみこ 火星 201101
天高し楽器ケースの小さき闇 古屋元 201101
天高く猫が出入りの非常口 松田都青 京鹿子 201101
旅心急かする今朝の天高し 大泉美干代 雨月 201101
斯くも龍馬讃へて土佐の天高し 村上悦子 雨月 201101
天高し鍬音ひびく斜畑 矢野百合子 201101
天高し健やかに老い句に遊ぶ 鎌倉喜久恵 あを 201101
天高く虚空の果のどこまでも 稲岡長 ホトトギス 201102
別のごと富士は大きく天高し 嶋田一歩 ホトトギス 201102
天高きこと木星の煌めきに 今村征一 ホトトギス 201102
熱気球いくつも容れて天高し 島谷征良 風土 201102
駅員へ手渡す切符天高し 倉持梨恵 201102
天高し道路元標日本橋 北村香朗 京鹿子 201102
玉入れの数の合唱天高し 金田けいし ろんど 201102
ハミングのやうに瀬音や天高し 小倉正穂 末黒野 201102
天高しころがす玉の脇へ逸れ 山崎稔子 末黒野 201102
天高く仏聖田の群雀 松本文一郎 六花 201102
天高しタイヤ持ち上ぐ象の牙 鈴木浩子 ぐろっけ 201102
天高し帰国の機影蜻蛉ほど 田中佳子 ぐろっけ 201102
好砒菌ゐる星ありて天高し 田中佳子 ぐろっけ 201102
天高く湖上の大橋白一線 丹生をだまき 京鹿子 201103
天高く宙乗りもまた高かりし 安住敦 春燈 201109
天高し石階一段づつ登る 竹貫示虹 京鹿子 201109
天高し峠に歌ふ子らのこゑ 滝沢伊代次 万象 201110
ツインビルの空中通路天高し 山口キミコ 201111
英世博士のここふるさとの天高し 井口淳子 201112
天高し海辺に街も村も消え 谷山友夫 春燈 201112
これよりは余生本番天高し 水原春郎 馬醉木 201112
天高し火の島へ向く風車二基 吉田政江 201112
天高し木の間隠れに槍ヶ岳 上谷昌憲 201112
天高し牧の半ばの塩くれ場 田村すゝむ 風土 201112
天高く見えない窓も開けてをる 中野京子 201112
天高く野球少年大鞄 山荘慶子 あを 201112
天高し塔千年の佇まひ 植松昌子 馬醉木 201201

 祝槐二十周年全国大会

天高く寿ぐ翁鳴の海

近藤きくえ 201201
大石を抱く大杉天高し 松本三千夫 末黒野 201201
豪農の墓石高し天高し 柴田志津子 201201
天高し滝壺白きうづをなし 辻紅葉 かさね 201201
天高く干しし馬草を裏返す 瀬戸悠 風土 201201
駈け出しの龍の眼光天高し 小野寺節子 風土 201201
背の順に子らの倒立天高し 岡淑子 雨月 201201
開港の祖と称へて天高し 丸尾和子 雨月 201201
天高し背面跳びの成功す 下平誠子 ろんど 201201
竿に干す平らな暮し天高し 田中一美 ろんど 201201
天高く白光しゐし雲の縁 永田万年青 六花 201201
道なりに曲がる電線天高し きくちきみえ やぶれ傘 201201
天高し夫にも弁当置いて行く 桜三奈子 201202
天高し錦江湾を行くフェリー 三橋早苗 ぐろっけ 201202
天高し痩せがまんの食太りくる 安出一郎 京鹿子 201202
西山の秋天高く青きかな 松林順子 雨月 201203
天高くパンを貫くソーセージ 火箱ひろ 船団 201203
信玄の棒道切れて天高し 小林愛子 辻楽師 201206
川なりに古城街道天高し 石川笙児 馬込百坂 201206
東京にタワー二つや天高し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201210
「カイゼン」は世界の言葉天高し 坂上香菜 201211
明暗もみんな絡みて天高し 鈴木初音 201211
校庭の木の下で会ふ天高し 坂本依誌子 春燈 201211
さがし物つひに見つけて天高し 丹生をだまき 京鹿子 201211
天高し大地を蹴って逆上り 斉藤裕子 あを 201211
沁み沁みと白馬三山天高し 須賀敏子 あを 201211
地鎮祭祝詞響かふ天高し 水原春郎 馬醉木 201212
吊橋の一歩の揺れや天高し 柴田久子 風土 201212
騎馬戦の吾子は馬役天高し 小渕二美江 春燈 201212
天高し素志をまとめて一本に 鈴木良戈 201212
天高し村守りの背は地べた這ふ 中山皓雪 201212
天高しモデルつくづく脚長し 大場ましら 201212
天高し旋回の鷹風に乗り 大橋晄 雨月 201212
福浦の風力九基天高し 須賀敏子 あを 201212
天高し新横綱の土俵入 桂敦子 201301
槙の木に鳥入れ替る天高し 高橋道子 201301
天高し戯画の兎を眠らしむ 大島翠木 201301
大股で歩む家路の天高し 中野京子 201301
棟上げのビル百尺や天高し 岩下芳子 201301
ひと刷毛の雲の流るる天高し 羽賀恭子 201301
音読の子規の墓碑銘天高し 陽山 道子 船団 201301
天高し侍稚児の草鞋がけ 南奉栄蓮 風土 201301
家来なき亭主関白天高し 松田都青 京鹿子 201301
知らぬ間に家風に染まり天高し 松山潤子 京鹿子 201301
天高し甲州ざくろ舌に置く 大西八洲雄 万象 201301
天高しを山車にかつぎ上ぐ 山田春生 万象 201301
雲海のはるかなる上天高し 福田かよ子 ぐろっけ 201301
草ロール積み上げ牧の天高し 斉藤マキ子 末黒野 201301
天高し三笠艦旗のはばたきぬ 小野弘正 末黒野 201301
窓を拭く男吊して天高し 岩本セツ女 ろんど 201302
天高し銀座に江戸の地図を買ふ 福島せいぎ 万象 201302
クラークの像の指差す天高し 中村則夫 やぶれ傘 201302
天高し煉瓦造りの旧厩舎 貫井照子 やぶれ傘 201302
天高し仰ぎて泪こらへけり 成瀬櫻桃子 春燈 201304
天高し電気はうちで作ります 中原幸子 船団 201304
天高し埴生まあるく口あけて 柿本麗子 千の祈り 201307
天高し馬市へ行く馬叩き 立石萌木 雨月 201307
天高し→ 7      

 

2021年9月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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