七 夕 3          107句

七夕や真の願ひの胸にあり    森るか

七夕  星祭

作品
作者
掲載誌
掲載年月
宿に着くなり七夕紙渡されて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201208
欲張つて七夕紙を使ひ切る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201208
術後熱下がる三週目の七夕 品川鈴子 ぐろっけ 201208
七夕や願ひ結ふ娘の裾長し 川井素山 かさね 201209
七夕は大雨なれど願ひごと 後藤克彦 かさね 201209
七夕や今も脳裏に秘めし人 塩千恵子 201209
七夕や逢ひたき人の皆星に 川崎雅子 春燈 201209
七夕の竹撓はする色の数 宮崎紗伎 春燈 201209
小児病棟七夕の願ひごと 北川英子 201209
七夕や波のさらへる星の数 中村ふく子 201210
七夕を流し鴨川細りゆく 竹中一花 201210
多羅葉に書く七夕の願ひ事 藤田かもめ ぐろっけ 201210
七夕や田舎銀座のさんざめく 松本恒子 ぐろっけ 201210
七夕に原発無事の願ひ込め 仲田眞輔 ぐろっけ 201210
七夕やよろず頼まれごとばかり 宮地静雄 末黒野 201210
七夕や父がだまつて風呂みがく 城孝子 火星 201210
看護師の唄ふ七夕外は雨 小川玉泉 末黒野 201211
万葉より七夕の風寝ね惜しむ 上田玲子 201212
七夕や仕事帰りに風のあり 市川伊團次 六花 201212
七夕竹この世の外へ流されし 水野恒彦 夢寐 201306
七夕やこのごろ見えぬ人ひとり 橋本リエ 春燈 201310
七夕や母の願ひと子のねがひ 河本由紀子 春燈 201310
告白は一番奥の七夕竹 まつのたく ろんど 201310
吟行の今日は七夕願掛ける 小野寺節子 風土 201310
はぐれ雲七夕笹に去来せり 小野寺節子 風土 201310
吾に剪る七夕笹や朝日射す 城孝子 火星 201310
優賞の七夕かざり灯を返す 松本恒子 ぐろっけ 201310
七夕の朝より晴るる星談義 三輪慶子 ぐろっけ 201310
天平の女ふくよか絵七夕 小林輝子 風土 201311
七夕笹蕪村の母の生家かな 田中佐知子 風土 201311
図書館の七夕竹の字のをさな 林いづみ 風土 201311
背負ふ子の七夕竹に手を伸ばす 小川明美 万象 201311
七夕や都会の空の星数へ 渡辺富士子 末黒野 201311
七夕笹星ふる如き希いごと 桐島加代子 ろんど 201311
ぎゅうぎゅうに希いのつまる七夕笹 りいふ ろんど 201311
七夕の子らの祈ぎごと溢るなり 久保晴子 雨月 201311
仙台の七夕飾りくぐり来て 菅澤陽子 春燈 201312
七夕や鳥威しより大袈裟に 瀧春一 花石榴 201312
七夕や筋肉体操する時間 陽山道子 船団 201401
園長の声が七夕竹起こす 山本耀子 絵襖 201404
背負ふ子の七夕竹に手を伸ばし 小川明美 万象 201408
七夕竹独り暮しの高さなり 小林朱夏 201409
七夕笹乾き切つたる地下広場 上谷昌憲 201409
七夕や園児の夢にしなる竹 塩千恵子 201409
七夕や猫駅長の人気駅 桂敦子 201410
七夕や億光年先に星生るる 中島昌子 201410
七夕の空港に子を待ちてをり 河崎尚子 火星 201410
子の願ひ七夕竹の撓ふほど 小山直子 末黒野 201410
下校の子七夕竹を振りながら 久世孝雄 やぶれ傘 201410
食卓を飾る笹の葉七夕膳 難波篤直 201411
七夕の病院食にカード添へ 今井千鶴子 ホトトギス 201411
七夕笹荷台はみ出し運ばるる 垣岡暎子 火星 201411
七夕や衣桁に掛けて夜気匂ふ 半田稜 ろんど 201412
七夕やひとりの家の散らし寿司 田中富有能 風土 201412
七夕や枕に聞かす私小説 澤近栄子 京鹿子 201501
七夕や一夜逢瀬の詩一句 松嶋一洋 201509
七夕や指折り数へ句帳閉づ 松嶋一洋 201509
七夕や会ひたき人に会へぬまま 塩千恵子 201509
七夕や父の紙縒のぴんと立ち 成宮紀代子 201509
七夕に抱へる程の青い花 森理和 あを 201509
老人の願ひに撓ふ七夕竹 嶋崎豊子 雨月 201510
縛羅きらとしきいのちよ七夕星 安田優歌 京鹿子 201511
七夕や桂郎の来て銀次来て 神蔵器 風土 201511
七夕の茶扇に利休百首かな 岡尚 風土 201511
日照雨きて七夕馬の足をとむ 柴田靖子 201511
七夕の子の夢宇宙飛んでゐし 竹下陶子 ホトトギス 201601
星降るといふ七夕を心待ち 後藤比奈夫 ホトトギス 201601
七夕やあの日から買ふ白髪染め 畑佳与 京鹿子 201601
七夕や銀座テラスのミニライブ 都築繁子 201602
七夕の青竹屋根を抽きてしなふ 伊藤通明 201603
七夕の短冊の文字「薫習」と 杉本薬王子 風土 201609
七夕や青き地球にテロリスト 須賀敏子 あを 201609
七夕や輝く星の大往生 秋川泉 あを 201609
宇宙船七夕の空ゆるがせて 田中藤穂 あを 201609
七夕や子の折る鶴の飛ぶかまへ 堺昌子 末黒野 201610
万葉の七夕の歌小竹に結ふ 近藤紀子 201610
七夕やまたねとハグし電車へと 吉川隆 春燈 201610
七夕竹願ひの糸の短かり 水井千鶴子 風土 201610
七夕の笹の縮れも紙繕りめく 奥田茶々 風土 201610
平穏と七夕竹に吊りにけり 廣畑育子 六花 201610
くさぐさの念ひに撓む七夕竹 田村園子 201610
風揉んで佳き七夕の竹となる 加藤峰子 201610
七夕や師は住吉の星となり 古賀しぐれ ホトトギス 201611
七夕に生れし吾子の遺影かな 白水良子 201611
水口へ七夕終へし竹を挿し 伊藤白潮 201708
七夕や母の願ひは知らぬまま 笹村政子 六花 201709
七夕や老も幼なも一行詩 石田朝子 末黒野 201709
七夕や一志貫く医師の妻 市ケ谷洋子 馬醉木 201710
短冊を結ひ七夕の露こぼす 田中佐知子 風土 201710
師に逢ひに七夕の橋渡るかな 田中佐知子 風土 201710
七夕や人の数だけある願ひ 時澤藍 201710
七夕竹と決めて帰りし散歩道 中貞子 201710
七夕竹夢の多さに撓ひけり 中村洋子 風土 201711
仏壇に供へ七夕飾りかな 赤松赤彦 六花 201712
ひと夜あけ七夕笹の痩せにけり 住田千代子 六花 201809
青しだれの一枝担ぎ行く七夕竹 茂木なつ 春燈 201809
ただいまと七夕笹をひきずりて 赤座典子 あを 201809
恋を恋ふ神現れぬまま七夕に 田尻勝子 六花 201810
七夕や願ひに倦みて竹撓ふ 片桐紀美子 風土 201810
七夕の阿佐ヶ谷商店街人出 田中藤穂 あを 201810
七夕は商店街に元気なり 森なほ子 あを 201810
七夕をぎつしり詰めてアーケード 森なほ子 あを 201810
風に雨気七夕飾りさざめける 森なほ子 あを 201810
七夕の竹に間近きネックレス 山田健太 風土 201811
七夕に願う事故など無きように 中山未奈藻 201904
七夕 →4      

 

2021年8月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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