七 夕 1          98句

七夕やまだ指折って句をつくる    秋元不死男

七夕  星祭

作品
作者
掲載誌
掲載年月
七夕の宵より雨となる予報
稲畑汀子
ホトトギス
199808
節白き七夕竹を剪つてきし
加藤三七子
黄鐘
199808
七夕竹沓脱石のひろびろと
加藤三七子
黄鐘
199808
七夕や扁額の字の読めざりし
加藤三七子
黄鐘
199808
鋏鈴鳴らして七夕紙を切る
加藤三七子
黄鐘
199808
七夕のたヾ痩せたきといふ願ひ
福井鳳水
円虹
199810
七夕や自伝は婚のくだりへと
品川鈴子
ぐろっけ
199810
七夕や月に地所買ふ母がゐて
秋山深雪
船団
199902
七夕の笹の乗り来る夜行バス
田畑保英
火星
199908
七夕や此の頃夢も無く老いて
保坂加津夫
いろり
199908
七夕や死があるとせばそれもよし
保坂加津夫
いろり
199908
七夕といふに彼女は枯れ尽す
保坂加津夫
いろり
199908
笹乾びきつて七夕明けにけり
朝妻力
俳句通信
199909
通学路七夕竹をかつぎ行く
平田美紀子
風土
199910
七夕の星闌けてゐるまひるかな
深澤鱶
火星
199910
病廊の七夕竹に遺書めく語
島崎房子
199910
七夕竹痩せゆく星に突き立てて
水内慶太
銀化
199910
七夕の笹の大ぶり曲馬団
鳴海清美
六花
199911
ほどかれし七夕竹の街に塵
福島鶴代
ぐろっけ
199911
娘の机七夕紙の散らばれり
稲畑廣太郎
廣太郎句集
199912
古墳より七夕竹を頂戴す
杉山瑞恵
雨月
200001
七夕のひる鶏のかたまれる
深澤鱶
ヒッポ千番地
200004
七夕や短冊に見る欲の皮
高木伸一
六花
200007
七夕や子の命日の真近にて
保坂さよ
いろり
200008
七夕や園児のねがひ夢おほし
木下玉葉子
酸漿
200009
七夕や投げし眼に目のとどく
神蔵器
風土
200009
七夕に願ひは一つ安楽死
福山和花
京鹿子
200009
空持たぬ地下の七夕竹あはれ
中原道夫
銀化
200009
枝垂るるや七夕飾りの古代裂
金子里美
船団
200009
七夕やてるてる坊主も吊されて
山本潤子
いろり
200009
七夕や願ひは一つ子の幸を
福田みさを
いろり
200009
先着の百名様に七夕笹
高木伸宜
ヒッポ千番地
200009
申訳ほどの七夕飾りかな
足立幸信
200010
欄干に括られしまま七夕竹
足立幸信
200010
七夕竹伐るや朝風そよがせて
飯塚やす子
200010
たらちねが豆狸まめた折りたる七夕竹
深澤鱶
火星
200010
七夕や静かな路地に人の波
梅田秀子
酸漿
200010
七夕の夢エンドレス田んぼ道
西塚成代
六花
200010
七夕や空港ロビーの女の子
高尾豊子
火星
200011
七夕の国際電話がつなぐ君
甲田夏湖
船団
200102
七夕の美しく席外さるる
中原幸子
船団
200102
七夕の脅迫状に誤字ひとつ
朝倉晴美
船団
200102
親子句碑七夕笹に華やぐ日
桑田青虎
ホトトギス
200104
除幕碑に七夕神楽たてまつる
品川鈴子
船出
200104
七夕の夜空の深さ仰ぎけり
稲畑汀子
ホトトギス
200108
七夕竹切りし飛沫を浴びにけり
能村登四郎
200108
七夕退院都庁ドコモの灯の点滅
堀内一郎
あを
200108
七夕や砂町銀座通りぬけ
神蔵器
風土
200109
存分に七夕歌ひ逝きたまふ
松山律子
六花
200109
七夕や孫のやうなるナースたち
村越化石
200109
七夕の竹を担ぎて子ら戻る
北吉裕子
春耕
200109
七夕のワイン選びはお任せで
泉田秋硯
200110
七夕やまた逢ふ握手してをりぬ
梅原富子
200110
七夕や青き闘魚の一匹づつ
深澤鱶
火星
200110
七夕祭あはうみの端踏んでをり
浜口高子
火星
200110
七夕の高階にゐて貝の腸
城孝子
火星
200110
和紙の里旧七夕を守りけり
網野茂子
酸漿
200110
七夕や白髪の数だけ恋のあり
市川伊團次
六花
200110
七夕や指きりげんまんして別れ
有本恵美子
200110
もてなしの七夕茶会の五色糸
金子里美
船団
200110
七夕竹切りし飛沫を浴びにけり
能村登四郎
羽化
200110
七夕の竹負うて来て孫の家
能村登四郎
羽化
200110
吾が妹よ七夕の夜を歩まんか
金山藤之助
200111
七夕やしまひ失くせし文一つ
矢島久栄
200111
それぞれの七夕竹を立てたる子
倭文ヒサ子
酸漿
200111
七夕や星のみ子ます小児棟
岡有志
ぐろっけ
200111
帰り来て七夕色紙つけ足しぬ
塙告冬
ホトトギス
200112
雨雲の上に七夕の夜のありし
塙告冬
ホトトギス
200112
七夕や宇宙の旅の夢のあり
塙告冬
ホトトギス
200112
七夕の願ひのもつれ解きやる
湯川雅
ホトトギス
200112
日本語を習ひ七夕紙を書く
上迫和海
ホトトギス
200112
芸てふは七夕竹を飾るにも
上迫和海
ホトトギス
200112
夜風また七夕竹にひつかかり
上迫和海
ホトトギス
200112
子の文字の七夕竹に見え隠れ
石川多歌司
ホトトギス
200112
女児たちの七夕色紙笑ふ赤
北川一深
ホトトギス
200112
男児等の七夕紙の夢の青
北川一深
ホトトギス
200112
七夕の雨を気にする親ごころ
城谷桂子
ホトトギス
200112
慣はしの七夕の日の髪洗ふ
河野扶美
ホトトギス
200201
七夕の笙の音にくる通り雨
佐々木峻
船団
200202
七夕や無事偕老の旦暮祝ぎ
奥村鷹尾
京鹿子
200209
リハビリへ七夕竹を潜りゆく
岡田万寿美
雲の峰
200209
七夕や心美人を子に願ふ
岡久枝
酸漿
200209
七夕竹持ちたる人のうしろ行く
田中藤穂
あを
200209
七夕の夜は消したまへ都の灯
泉田秋硯
200210
七夕や今日乙女座の強運日
苑田ひろまさ
200210
七夕や国際試合了りたる
久松久子
百鳥
200210
トンネルを出て七夕の峡の村
滝川あい子
雨月
200210
身にあまる七夕竹を曳きゆけり
岡和絵
火星
200210
七夕の対岸遠く吹かれをり
鹿野佳子
200210
七夕や賞味期限のない童話
島村絹美
200211
七夕や柄杓に汲みし天の水
田中聡子
遠嶺
200211
娘の想ひ七夕紙に垣間見し
河野万里子
円虹
200211
七夕や子らの希望は宇宙まで
河野友子
六花
200211
七夕竹吾子の旅信も祭りけり
塩谷はつ枝
馬醉木
200212
七夕や長き手紙を書き終ふる
平田倫子
百鳥
200212
七夕や奥付昭和二十年
鳴海清美
六花
200212
七夕の踏板走る艀の子
木場田秀俊
200303
竹伐つて七夕の露浴びにけり
山岸治子
馬醉木
200309
七夕 2 →      

 

2021年8月11日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

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