涼 し 16    200句

涼しさや行燈消えて水の音    正岡子規

涼し  涼気

作品
作者
掲載誌
掲載年月
梵鐘の余音の幅の涼しかり 吉田政江 201510
崩し字の円み涼しきおしながき 成宮紀代子 201510
始発涼し座席は誰も端が好き 成宮紀代子 201510
写経せり百畳といふ涼しさに 松井志津子 201510
正座して涼しきこゑを聞きゐたり 加藤みき 201510
鉄眼の一切経堂風涼し 柳橋繁子 201510
空母見ゆる海の公園月涼し 松本三千夫 末黒野 201510
青涼し耳に揺らしてトルコ石 黒滝志麻子 末黒野 201510
涼しさや葬儀無用の遺言書 石黒興平 末黒野 201510
入母屋の奥の書院や風涼し 岡田史女 末黒野 201510
菩提寺の水琴窟や夕涼し 波多野孝枝 末黒野 201510
参道にあふれ涼しき樹々の風 山崎稔子 末黒野 201510
仏具店街裏に涼しく洋食屋 高橋道子 201510
間食のやうな昼餉や涼しかり 山崎靖子 201510
ひとしきり涼しさを撒き通り雨 風間史子 201510
一輪の花あれば良し涼しかり 来海雅子 201510
刈り上げて前頭葉の涼しかり 相良牧人 201510
八ヶ岳の八つの山並星涼し 今井妙子 雨月 201510
一心に千羽鶴折る指涼し 今井妙子 雨月 201510
もの言はぬ涼しさにあり二人して 窪田佳津子 雨月 201510
星涼しけやき机に文綴り 窪田佳津子 雨月 201510
藍甕の藍の息づく泡涼し 室伏みどり 雨月 201510
わが為に撞く一願の鐘涼し 阪上多恵子 雨月 201510
金剛山よりのせせらぎなりし涼しかり 山本漾子 雨月 201510
水透きて岩間に泳ぐ稚魚涼し 宮原悦子 雨月 201510
絶ゆるなき堰音涼し坂の町 片山喜久子 雨月 201510
大和三山相離れゐて風涼し 森礼子 雨月 201510
回廊に静かな時間風涼し 吉成美代子 あを 201510
川音におゐど涼しき料理かな 井上石動 あを 201510
森林浴などしてよりの句涼し 赤岡茂子 春燈 201510
涼しさやグランドゴルフに声弾む 仁平則子 201510
百万の石を盾とし城涼し 古賀しぐれ ホトトギス 201511
みな若く虚子と写りて露涼し 安原葉 ホトトギス 201511
戻らざる若さと言へど汗涼し 安原葉 ホトトギス 201511
いつの間に歳を取りしか涼しけれ 佐土井智津子 ホトトギス 201511
朝涼し当時の如く席は籤 千原叡子 ホトトギス 201511
ふる里の家にあがれば涼しけれ 和田幸江 春燈 201511
屋上のウッドデッキや星涼し 柿沼盟子 風土 201511
有難きかな高殿の涼しき日 上辻蒼人 風土 201511
涼しさや鎌倉古道ほとけ道 永井千鶴子 風土 201511
星涼し一と夜影絵とガムランと 落合絹代 風土 201511
子規虚子の俳諧の火の涼しさよ 竪山道助 風土 201511
一山の聯の干涸び蝉涼し 久保東海司 201511
星涼し悠久と言ひ永久と言ひ 久保夢女 201511
月涼しまだをさまらぬ地のほてり 飛高隆夫 万象 201511
木曾馬の大きな瞳涼しかり 原田しずえ 万象 201511
涼しさや蕗の葉におく魚の錆 玉田瑞穂 万象 201511
川筋のかつぱ伝説草涼し 八代洋子 万象 201511
星涼し喜寿の祝ひに少し酔ひ 宮本加津代 万象 201511
秋涼し山風に揺れ垂あらた 黒滝志麻子 末黒野 201511
師の句集拾ひよみして灯の涼し 菅野日出子 末黒野 201511
梅花藻の戦ぐ流れや川涼し 辻井ミナミ 末黒野 201511
涼しさや水にのせたる亀の顎 佐津のぼる 六花 201511
星涼しをんな同志の安保論 江澤弘子 201511
鉦打って声の涼しき夜念佛 大橋淳一 雨月 201511
夜念仏の唱和涼しき綾渡かな 横山昭子 雨月 201511
渾身の一事涼しき汗なりし 井上浩一郎 ホトトギス 201512
城涼し平和の白を輝かせ 涌羅由美 ホトトギス 201512
伽石は草に隠れて句碑涼し 安原葉 ホトトギス 201512
よべ星を見惚れし野原露涼し 安原葉 ホトトギス 201512
祈られて地蔵となりし石涼し 矢野百合子 201512
山峡のあぐら涼しき羅漢像 松田明子 201512
振り向けばピアスの揺れて星涼し 今井春生 201512
星座には手の届きさう闇涼し 進峰月 ホトトギス 201601
土鳩鳴き涼しき秋の朝鏡 水田壽子 雨月 201512
風涼し笑ひ涙を拭いてやる 丸井巴水 京鹿子 201601
大杉の高きに幣や星涼し 竹内久子 京鹿子 201601
万葉集に詠まれし山の星涼し 加藤季代 万象 201602
秋涼し衣の船上レストラン 有賀昌子 やぶれ傘 201602
競争心煽らぬ指導ジム涼し 来海雅子 201602
一輪の花あればよし涼しかり 来海雅子 201602
星涼しピース四国の形して 陽山道子 船団 201602
涼しさや土間に木臼の跡のこり 伊藤通明 201603
せせらぎの橋の真中や月涼し 加藤榮一 末黒野 201604
頂上の鳥居くぐるや風涼し 長尾タイ 末黒野 201604
子の眼涼し幾何証明を成し得たり 升田ヤス子 玫瑰 201604
帰京してより人親し句座涼し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201605
蝦夷涼しももちのファンといふ佳人 稲畑廣太郎 ホトトギス 201605
母語る目差し優し声涼し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201605
旅といふ涼しき逢瀬重ねつつ 稲畑汀子 ホトトギス 201605
涼しさを通り越したる朝の雨 稲畑汀子 ホトトギス 201605
どの部屋もLEDの涼しき灯 稲畑汀子 ホトトギス 201605
旅共にせし今日も又涼しき灯 稲畑汀子 ホトトギス 201605
稿債の先見えて来し旅涼し 稲畑汀子 ホトトギス 201605
若者の心の如く居て涼し 稲畑汀子 ホトトギス 201605
行けば行くほど遠き道汗涼し 稲畑汀子 ホトトギス 201605
好きなこと言へるが仲間汗涼し 稲畑汀子 ホトトギス 201605
朝の会終へ午後の会汗涼し 稲畑汀子 ホトトギス 201605
健康を取り戻されし人涼し 稲畑汀子 ホトトギス 201605
秘色とふ涼しき色の青磁かな 岡本尚子 風土 201605
月涼し徽宗乾隆の夢に触れ 岡本尚子 風土 201605
お戯れの言葉涼しく頂きぬ 竹下陶子 ホトトギス 201606
露涼し仕事を済ませたる家路 稲畑汀子 ホトトギス 201606
水音は雨音ならず涼しさよ 稲畑汀子 ホトトギス 201606
配られし銘菓涼しき灯の下に 稲畑汀子 ホトトギス 201606
術後の眼いたはる眼鏡露涼し 稲畑汀子 ホトトギス 201606
この広き大地涼しさ誘ふ雨 稲畑汀子 ホトトギス 201606
邂逅の話はづみぬ涼しき灯 稲畑汀子 ホトトギス 201606
重ね来し日々に涼しき人集ひ 稲畑汀子 ホトトギス 201606
堂守の涼しきくらしふつと恋ふ 伊藤白潮 201606
涼しさや荘の直下の港の灯 沼田巴字 京鹿子 201606
露涼し旅の回顧を語り継ぎ 稲畑汀子 ホトトギス 201607
齟齬一つ二つ正して露涼し 稲畑汀子 ホトトギス 201607
どの部屋も涼しき海の見ゆる窓 稲畑汀子 ホトトギス 201607
海よりの風の涼しき城の道 稲畑汀子 ホトトギス 201607
城跡へ登る涼しき風まとひ 稲畑汀子 ホトトギス 201607
声涼し明日の旅程の打合せ 稲畑汀子 ホトトギス 201607
俯瞰するそこが涼しき風の道 稲畑汀子 ホトトギス 201607
露涼し人に馴染みて鳥幾種 稲畑汀子 ホトトギス 201607
話又つづきのありて涼しさよ 稲畑汀子 ホトトギス 201607
旅涼し又どんかうで帰らんか 稲畑汀子 ホトトギス 201607
駅近し涼しき旅も終りけり 稲畑汀子 ホトトギス 201607
鍵かけて涼しき館残し来し 稲畑汀子 ホトトギス 201607
遠き旅ふり返るてふ露涼し 稲畑汀子 ホトトギス 201607
涼しさは大江戸線の軋む音 稲畑廣太郎 ホトトギス 201607
癒えし目にいよよ涼しき天守閣 稲畑廣太郎 ホトトギス 201607
禁酒てふ齟齬を消し去り灯涼し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201607
遠州と土州涼しき縁かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201607
露涼し嵐を抜けて来し句友 稲畑廣太郎 ホトトギス 201607
都心てふ大正ロマン苑涼し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201607
鯉涼し己が値段を知るやうに 稲畑廣太郎 ホトトギス 201607
虚子の遺志ここに繋げて句座涼し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201607
終幕の口上こそは涼しけれ 安立公彦 春燈 201607
信貴生駒晴れて車窓の風涼し 磯野しをり 雨月 201607
漁り火の点景として闇涼し 鈴鹿仁 京鹿子 201607
虚子館に縁重ねて句座涼し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201608
集ひたる十九人の目の涼し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201608
青春を引き寄す句友秋涼し 稲畑廣太郎 ホトトギス 201608
香を聞く借景涼しき庭に向き 木多芙美子 春燈 201608
児らの声弾くる天守風涼し 江草礼 春燈 201608
半斤の一枚トースト朝涼し 森理和 あを 201608
洞窟の奥の涼しさ燭明かり 小川玉泉 末黒野 201608
土佐湾を見下ろす友の墓涼し 仙頭宗峰 万象 201608
生絹切る涼しくすべる帆を想ひ 千田百里 201608
相打つて涼しき音の玉鋼 岡部玄治 201608
投げ技で決まる一本涼しかり 佐々木よし子 201608
屋根裏の太梁うねる土間涼し 佐々木よし子 201608
天井の高きロビーや露涼し 稲畑汀子 ホトトギス 201609
涼しさや錦眼鏡の万のきら 藤井明子 馬醉木 201609
落葉松に鳥語涼しき夜明けかな 錫木妙子 馬醉木 201609
木洩れ日やまなこ涼しく神の鹿 布施政子 馬醉木 201609
夫の忌に集ふ円卓灯の涼し 平野加代子 春燈 201609
料亭の引上げ湯葉や灯の涼し 菅澤陽子 春燈 201609
涼しさや加賀金箔の化粧紙 小倉陶女 春燈 201609
風涼し川音近き翁句碑 荒井慈 春燈 201609
ぴたり合うアイコンタクト涼しかり 松井季湖 201609
ウミウシの名はシンデレラ月涼し たかはしすなお 201609
忘れじの駅東口月涼し 鈴木石花 風土 201609
奥にゐて連られ笑ひの涼しかり 能村研三 201609
ハープ奏者その細やかな涼し 望月晴美 201609
兵役終ふやマッコリを涼しく酌み 辻美奈子 201609
涼しさの表面張力児の涙 田所節子 201609
空海と居りて涼しき伽藍かな 千田百里 201609
どの部屋も山の名付いて涼しかり 大森慶子 201609
浮世絵の髪の一本づつ涼し 諸岡和子 201609
岩鼻を小舟が廻る風涼し 黒滝志麻子 末黒野 201609
菜を刻む自炊湯治や宵涼し 都留百太郎 末黒野 201609
涼しくて別の世へ足踏み入るる 柴田佐知子 201609
涼しさや折り目正しき服を着て 高倉和子 201609
仲直りしたるどの子も顔涼し 矢野百合子 201609
涼しくて声響かする石舞台 永淵惠子 201609
感涙をこらへて話す灯の涼し 下平しづ子 雨月 201609
豪商の家訓は簡素土間涼し 吉村幸子 雨月 201609
繕ひは通ぜぬ御目弥陀涼し 田中たつを 雨月 201609
涼しさの長安ここに俳ごころ 鈴鹿仁 京鹿子 201609
月涼し忘れし頃の夕空に 水谷直子 京鹿子 201609
星涼し水上に聞くカンツオーネ 岩月優美子 201609
樹間より見ゆる楼門風涼し 笹村政子 六花 201609
鍬の音涼しく土を寄せにけり 升田ヤス子 六花 201609
銀竜草涼しき色に澄みゐたる 住田千代子 六花 201609
盆地にて遭ふほほゑみの涼しさよ 井上石動 あを 201609
夕風の涼しさ水を飲みにけり 大島英昭 やぶれ傘 201609
溶岩の上を走り根森涼し 渡邉孝彦 やぶれ傘 201609
一つづつ老いて面々涼しき灯 今井千鶴子 ホトトギス 201610
涼しさや序で参りの善光寺 久留米脩二 馬醉木 201610
甌穴の流れ渦生む涼しさよ 大上充子 馬醉木 201610
千年を経し柏槙の涼しさよ 石川倜子 馬醉木 201610
灯の入りて菓子屋横町風涼し 林八重子 馬醉木 201610
月涼し職員室のまだ灯り 松本三千夫 末黒野 201610
行合の涼しき雲やカンナ果つ 田中臥石 末黒野 201610
青涼し雨に洗はる栗の毬 中村弘 末黒野 201610
涼し気に結へる力士の大銀杏 押田裕見子 201610
火の星の大きく涼し地震のあと 深川淑枝 201610
良寛てふ涼しき御名や杉木立 雨村敏子 201610
晩節を涼しく住まふ膝頭 雨村敏子 201610
思ひきり泣いて涼しくなりにけり 有松洋子 201610
終電のとうに過ぎたる星涼し 三代川玲子 春燈 201610
涼しさや垣根越しより水の音 高埜良子 春燈 201610
涼しさや百日紅の床柱 坂入妙香 春燈 201610
涼しかりフリータイムに洗礼堂 中村洋子 風土 201610
真野真砂細波涼し遠伊吹 松本鷹根 京鹿子 201610
露涼し鯉の集まるひとところ 塩貝朱千 京鹿子 201610
涼しさを部屋に通して誰も居ず 伊藤希眸 京鹿子 201610
夏の月涼しげに笑む木の間から 水谷直子 京鹿子 201610
プラットホーム駆け来る友よ風涼し 水田壽子 雨月 201610
老涼し志すものあればなほ 江木紀子 雨月 201610
父と子と並び髪切る涼しさよ 江木紀子 雨月 201610
チェンバロのバッハを奏し堂涼し 塩見治郎 雨月 201610
近江商人の箴言掲げ邸涼し 塩見治郎 雨月 201610
涼し →17      

 

2021年8月22日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。