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    寿司

作品
作者
掲載誌
掲載年月
あけぼのの朱ケの小海老の雛の鮓 大橋敦子 雨月 199805
鯖鮓や堀川端の風の筋 浜口高子 火星 199808
加賀の温泉を叩く風音蕪鮓 小林俊彦 春耕 199903
桶で買ひたる鮒鮓の置きどころ 大山文子 火星 199906
死ぬる星あり鮒鮓の熟れゆくも 中塚龍之介 銀化 199907
吉野美し鮓桶の柄の手擦れにも 朝妻力 俳句通信 199908
鮒鮓を喰うて勘定違へたり 土肥屯蕪里 俳句通信 199910
飯うつす使ひ込まれし鮓桶に 山西みち子 火星 199910
麦秋の色の中なり鮓熟るる 岡本高明 200006
くれなゐの山の端なりし鮎の鮓 田畑幸子 火星 200009
五目鮓家族の揃ふ夜なりけり 塙告冬 ホトトギス 200011
鮒鮓に退路断たれてしまひけり 松本康司 銀化 200107
鮒鮓を食ふときの顔用意せる 和田瑞子 銀化 200108
鮒鮓を食する勇気持たざりき 谷榮子 雨月 200109
加賀の国より数へ日のかぶら鮓 石田邦子 祭笛 200109
蠅除けをして初七日のちらし鮓 田中英子 火星 200110
押し鮓の木枠にすこし傾ぎ癖 大堀由子 200112
囀りや音立てきざむ鮓の種 喜多初枝 雨月 200205
鮒鮓の好悪分れて狐雨 水原春郎 馬醉木 200208
鯖鮓や稽古囃子は風に乗り 岩木茂 風土 200209
定型に上手下手ありにぎり鮓 中原道夫 銀化 200210
大橋を雨は斜めに鮓の桶 平野隆志 銀化 200211
堀割を埋め立ててをり鮓つまむ 本山卓日子 京鹿子 200307
再会や話途切れてよりの鮓 宇野友梨 200308
御簾奥の深き町家の祭鮓 乗光雅子 雨月 200309
滝しぶき拳一つの目張鮓 森理和 あを 200311
まつたりと熟れて届きし蕪鮓 前阪洋子 雲の峰 200402
すし萬の鮓をたづさへ女礼 大橋敦子 雨月 200403
雛鮓の黄のことさらにおごりたる 八田木枯 夜さり 200409
鮓つまむ壁の絵の魚跳ねてをる 西村しげ子 雨月 200410
白山の雲ほぐれたり蕪鮓 延広禎一 200503
鮓桶をまづ布巾もてならしけり 小林朱夏 200508
鮓種は水槽泳ぐ星鰈 水野範子 ぐろっけ 200509
鮒鮓の一桶提げて終列車 山本喜朗 雨月 200509
鯖鮓が新幹線で着きにけり 鎌倉喜久恵 あを 200509
大皿の鱧鮓葉蘭を湿らせて 渡辺輝子 200510
鮓旨し輪中生れの鮠をもて 味村志津子 雨月 200511
菱襲てふ出来あがり雛鮓 東亜未 あを 200605
娘より老いにとどきし雛の鮓 廣瀬義一 雨月 200606
行く春や峽の町なる釣瓶鮓 瀧春一 常念 200606
鮓つまむ塗桶にある薬包紙 根本ひろ子 火星 200607
病みてなほ吉野鮎鮓食ひたしと 戸熊岡俊子 雨月 200608
渓声や笹の香はしる粽鮓 高瀬史 馬醉木 200609
鮒鮓へまづ一箸を奥琵琶湖 法月幸子 200609
鮒鮓を作りて女半世紀 法月幸子 200609
鮒鮓を買はねば仲間はづれめく 法月幸子 200609
鮒鮓を彦根城下の料亭に 萩谷幸子 雨月 200611
はらからの集ひや止めの蕪鮓 水原春郎 馬醉木 200702
湯割りせし洋酒の酔や蕪鮓 福盛悦子 雨月 200705
油まじ岩の上で食ぶ手こね鮓 河崎尚子 火星 200707
鮓喰らふ八十六歳死ぬ気なし 小林清之介 風土 200708
鮓をとることに二人の多数決 湯川雅 ホトトギス 200711
鮒鮓やとほくから湖暮れはじむ 竹内弘子 あを 200711
江州に生れし女や鰣の鮓 中川すみ子 200802
居心地のよき円卓のぬくめ鮓 谷村幸子 200803
鮓桶を出して来客十五人 稲畑汀子 ホトトギス 200807
鮓圧して年端もいかぬ翁なり 小形さとる 200809
叡山の黄金色なりぬくめ鮓 近藤きくえ 200902
八十路余の齢に慣れつ蕪鮓 本城布沙女 雨月 200904
鮒鮓や近つ淡海の世を偲び 稲畑廣太郎 ホトトギス 200907
鮓つまむ小僧の神もとほくなり 前田鋭子 春燈 200908
鮒鮓の子持ちを食べてゆけと言ふ 石田きよし 200908
供へたる彼の世にはなき鮓と酒 西村純太 200910
今組みし櫓につまむ鯖の鮓 廣畑忠明 火星 200910
鱧鮓や少しは休むことも善し 遠藤和彦 遠嶺 200911
鮒鮓や伊吹山より夕の風 山田春生 万象 200911
加賀ことばのすすめ上手や蕪鮓 藤見佳楠子 201002
酒好きを招きたる宴蕪鮓 竹内悦子 201004
馴鮓のにほひは匂ひと書くなかれ 山崎@青史 ろんど 201009
おつもりに添へて近江の一夜鮓 コ田千鶴子 馬醉木 201009
花折峠やきさば鮓の都ぶり 宇都宮敦子 201011
鮓桶の箍のゆるみや夕厨 細島孝子 末黒野 201110
舌先に糀のとろけ蕪鮓 小川玉泉 末黒野 201203
鯖鮓も尾頭付ぞ土佐料理 吉井潤 ぐろっけ 201210
論弾む尺越す桶の鮓つまみ 松本三千夫 末黒野 201211
鮒鮓に相応ふ酒選り近江なり 酒井秀郎 返り花 201211
新涼の大根河岸や小鰭鮓 篠田純子 あを 201211
ふる里は城下町なり鮓漬くる 西畑敦子 火星 201309
宴席の片隅にゐて鮓つまむ 荒木治代 ぐろっけ 201311
欠けることなきかに二人蕪鮓 北川英子 201402
蕪鮓わが家の味に馴じむころ 中山純子 万象 201402
久々に家族集うて鮓パーティ 飯田美千子 201407
飛切りの鮒鮓提げて甥の来る 大石よし子 雨月 201410
店先の湯気の呼び込む蒸鮓屋 嶋崎豊子 雨月 201503
手土産は雪の白さの蕪鮓 一民江 馬醉木 201504
巻鮓の中は山海珍味詰 石井雲雀 末黒野 201508
鮒鮓は漁家の宝と甕を抱く 青木朋子 201510
鮒鮓を頂く絢燗たる仏間 青木朋子 201510
大和路や土産の柿の葉鮓提げて 片山喜久子 雨月 201510
鮒鮓や大きな湖に小さき島 柴崎甲武信 春燈 201510
蓋開けの笹の葉匂ふ蕪鮓 小林輝子 風土 201704
鮒鮓や鳰の湖の香連れ届く 茂呂昇平 201709
ひとつ抜き柿の葉鮓の箱ゆるぶ 南うみを 風土 201710
一切れの鮒鮓惜しみ一人酒 須賀允子 万象 201710
ふるさとの柿の葉鮓は母の味 堀井英子 雨月 201710
鰣鮓の馴れてみづうみしろがねに 南うみを 風土 201808
一献にかなふ鮒鮓湖暮るる 山本雅子 馬醉木 201808
鮒鮓や七本槍とふ清酒酌み 三輪温子 雨月 201809
妹の忌や妹に供ふる一夜鮓 山下健治 春燈 201812
朴葉鮓食うべて美濃の走り梅雨 増成栗人 201908
金箔の酒を一口蕪鮓 森高武 風土 202004
居酒屋の五目鮓買ひ散歩途次 布施由岐子 末黒野 202009
鮒鮓の機嫌を訪ふも浦日和 橋添やよひ 風土 202012
鮓 →2      

 

2023年8月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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